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BC州の最低賃金がカナダ国内最高水準の時給16.75ドルに

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は4月5日、2023年6月1日から最低賃金を引き上げると発表した。現在の時給15.65ドルから16.75ドルになる。この引き上げは、2022年のBC州年間平均インフレ率を反映しており、毎年の最低賃金の上昇をインフレ率に連動させるという政府の取り組みの一環。

 今回の対象となるのは、一般的な最低賃金だけでなく、住宅管理人、住み込みのホームサポートワーカー、キャンプリーダーなどの職種も含まれる。これにより、約15万人の労働者の収入が増えると見込まれている。その多くは、パンデミック時にエッセンシャルワーカーと言われたフードサービススタッフ、食料品店従業員、小売店従業員などである。

 BC州は、2015年にカナダ国内で最も低い水準だった最低賃金を徐々に引き上げてきた。2023年6月1日からは最も高い水準になる。また、カナダ政府も、2023年4月1日に連邦政府規制下の職員の最低賃金を15.55ドルから16.65ドルに引き上げることを発表している。

 現在までに、国内ではアルバータ州とヌナブト準州を除くほとんどの州で、今年の最低賃金を引き上げることが示されている。最低賃金の引き上げにより、労働者の収入を改善し、生活水準を向上させることが期待されている。一方で、中小企業にとっては負担が増えることが懸念されている。

(記事 編集部)

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BC州で処方箋による避妊無料化4月1日から開始

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で処方箋による避妊の無料化が4月1日から始まった。カナダでは初の試み。

 州政府によると、「ウォークインクリニックや病院などで、医師や看護師、助産師から処方箋を受け取ることができる」という。その処方箋とBCサービスカードを薬局で提示すると避妊薬などが受け取れる。また早ければ5月にも薬剤師の実施範囲が拡大される予定で、それ以降は薬剤師から直接処方箋を受け取ることができる。

 BC州が、一般的に使用されている60以上の避妊法の費用を負担。経口ホルモン剤、皮下注射やインプラント、IUD、レボノルゲストレル(levonorgestrel:別名モーニングアフターピル)などが含まれる。

 無料の避妊方法が利用できるのはBC州健康保険制度MSP(Medical Services Plan)を持つ州民で年齢や性別の制限はない。BC州では一般的に、ホルモン剤はひと月25ドル、年間で約300ドル、ホルモン注射は年間180ドル、IUDは75ドルから500ドルだった。

 州政府が捻出する避妊無料プログラムにかかる費用は今後3年間で約1億1,900万ドルと発表している。

(記事 編集部)

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バンクーバー桜まつり開幕!ビックピクニックで沖縄太鼓が響く!

 バンクーバー桜まつり(Vancouver Cherry Blossom Festival)が4月1日、イエールタウンのデイビッド・ラム公園で開催されたBig Picnicで開幕した。

 デイビッド・ラム公園は、元ブリティッシュ・コロンビア州副総督デイビッド・ラム氏が100本の桜を寄贈した公園で、開花時期になるとあけぼの桜が咲き誇る。

 Big Picnicは日本の「お花見」をバンクーバー風にアレンジしたイベント。公園では、それぞれに用意した「お花見弁当」を味わいながら、ようやくほころんだ桜を楽しむ姿が見られた。

 会場では、在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事が参加しての鏡開きや、テントでは隣組やバンクーバー領事館が日系文化や日本文化を紹介。バンクーバー沖縄太鼓の軽快なリズムが流れる中、朝から顔を出した太陽を浴びた桜の下で、楽しいビックピクニックとなった。

 バンクーバー桜まつりは23日まで開催。4月15日、16日にはサクラデイズ・ジャパンフェアがバンデューセン植物園で開催される。

(写真・動画 斉藤光一/記事 編集部)

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トランスリンクが7月から運賃を引き上げ

Skytrain in Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
メトロバンクーバーを走るスカイトレイン。 File photo © Japan Canada Today

 メトロバンクーバーの公共交通機関を運営するトランスリンク社は3月29日、年次総会で、平均2.3%の運賃値上げを予定通り2023年7月に実施することを決定した。

 これにより、今年7月から、バス、スカイトレイン、シーバスの利用料金が引き上げられる。

 引き上げ幅は1回あたり約5~10セント。1回の利用による値上げは、1ゾーンで5セント、2ゾーンで10セント、3ゾーンで15セント。コンセッションは1ゾーン5セント、2・3ゾーン10セント。デイパスは25セント、ストアバリューは1ゾーン5セント、2・3ゾーン10セント。マンスリーは1ゾーン2.35ドル、2ゾーン3.15ドル、3ゾーンで4.25ドル値上げされる予定。(詳しくは年次総会の2023年報告書15.Transit Tariff Amendment-Effective July 1, 2023を参照)

 12歳以下の子どもは、2021年9月より料金は無料となっている。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は3月15日、トランスリンクに4億7900万ドルの追加支援を発表している。

(記事 編集部)

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バンクーバー・中華文化センター放火容疑者の画像を公開

バンクーバー市チャイナタウンにある中華文化センター。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市チャイナタウンにある中華文化センター。Photo by Japan Canada Today
Photo from Vancouver Police Department website
Photo from Vancouver Police Department website

 バンクーバー市警察(VPD)は3月30日、バンクーバー市チャイナタウンにある中華文化センターに甚大な被害を与えた放火の容疑者とみられる女の新しい画像を公開した。

 市警とバンクーバー消防署は、26日午後5時前、中華文化センターの裏の道で火災が発生したとの通報を受けたという。

 火災の原因を突き止め、放火と判断した時点で犯罪捜査を開始。その捜査の過程で、ある女が放火したと思われるビデオを入手したと発表した。

 市警Constable Tania Visintinは声明で、「この画像を公開することで、誰かが容疑者を認識し通報することを期待している」と語っている。今回の火災は建物に大きな被害をもたらしたが、けが人はいないという。

 市警は、容疑者に関する情報は、Major Crime Section(604-717-2541)、またはCrime Stoppers(1-800-222-8477)に連絡するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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バンクーバー桜まつり「Sakura Days Japan Fair」今年は4月15、16日に開催!

バンクーバー市バンデューセン植物園で開催された2022年Vancouver Cherry Blossom Festival・ジャパンフェア。
バンクーバー市バンデューセン植物園で開催された2022年Vancouver Cherry Blossom Festival・ジャパンフェア。

 毎年多くのバンクーバー市民が楽しみにしているバンクーバー桜まつり(Vancouver Cherry Blossom Festival)。4月1日から23日までバンクーバーの各地でさまざまなイベントが開催され、日本文化があちらこちらで体験できるのが魅力。

 中でも大人気なのが「Sakura Days ジャパンフェア」。日本がギュッと詰まった2日間は毎年大盛況で、今年も例年以上に充実した内容となっている。

 いつも人気のTea Ceremony や日本酒の試飲、華道・書道のワークショップや着物の着付けなどの体験イベントや、ずらりと並ぶ屋台やフードトラックで日本のフードも満喫できる。

 さらに今年は舞台では津軽三味線と和太鼓が競演する、KIKI with Keita Kanazashiが日本から参加。KIKI(輝&輝)は2008年に結成された白藤ひかりさんと武田佳泉さんによる本格派津軽三味線デュオで、全国の津軽三味線コンクールで優勝し、日本だけでなく、海外でも活躍。民謡から、POP・ロック調を取り入れたオリジナル曲やカバー曲まで幅広い演奏で魅了する。

 Keita Kanazashi(金刺敬大)さんは、国内外で活躍する和太鼓演奏者。3兄弟での和太鼓ユニット「は・や・と」として2001年にプロデビューし、以降、ソロでも活動の場を広げている。

 今回は、この3人の競演がバンクーバーで実現。ジャパンフェアでは演奏だけでなく、3人による和太鼓、三味線のワークショップも予定されている。

 また、落語が好きな人ならワークショップで、English Rakugo Show & Workshop by Okeichan and Shinobue Performance by Keikoはどうだろうか?「笑いは世界共通であり、笑いは私たちを幸せな気持ちにしてくれる」と信じるOkeichanの英語落語や、日本の音色を奏でるKeikoさんによる篠笛 (しのぶえ)演奏が楽しめる。

 魅力いっぱいの「Sakura Days ジャパンフェア」はバンデューセン植物園で4月15日、16日に開催。チケットはオンラインで販売している。

「Sakura Days ジャパンフェア」

日時
4月15日(土)10:00am – 6:00pm
4月16日(日)10:00am – 5:00pm

会場:VanDusen Botanical Garden (5251 Oak Street, Vancouver)

料金
大人 $18.60、シニア(65歳以上) /ユース(13-18歳)$14.40、子ども(5-12歳)$6.60
バンデューセン植物園会員は会員割引あり。
また、昨年までの長蛇の列を解消するため、各日の開始時刻に合わせたチケット入場を導入。チケットは土曜日と日曜日のそれぞれで購入する。詳しくはウェブサイトを参照。
ウェブサイトhttps://vcbf.ca/event/sakura-days-japan-fair-2023-april-15-16/

Cherry Stageスケジュール
https://vcbf.ca/2023-sdjf-cherry-stage-schedule/

Workshops(Cedar Hall)スケジュール
https://vcbf.ca/2023-sdjf-workshops/

Tea Ceremony(Classroom)スケジュール
https://vcbf.ca/2023-sdjf-tea-ceremony/

Tea Ceremony in the Vancouver Japanese Gardeners Association Tea House(野点デモンストレーション)スケジュール
https://vcbf.ca/2023-sdjf-tea-ceremony-in-the-vjgath/

Food Vendors
https://vcbf.ca/2023-sdjf-food-vendors/

Sakura Days Japan Fair マップ。From Vancouver Cherry Blossom Festival Website
Sakura Days Japan Fair マップ。From Vancouver Cherry Blossom Festival Website

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日本がカナダ産牛肉輸入の全面解禁、加工品は20年ぶり

 日本がカナダ産の牛肉および牛肉製品に対する最後の規制を解除し、20年ぶりに加工品も輸入することになった。3月27日カナダ政府が発表した。カナダの輸出業者にとっては市場アクセスの拡大、日本の消費者にとってはカナダの高品質な牛肉製品へアクセスできることになる。

 これは、2003年にカナダ・アルバータ州で牛海綿状脳症(BSE)の症例が見つかった後、日本が実施した厳しい輸入制限を完全に撤廃するもの。カナダ食品検査庁は、過去数年間、カナダ農業・農産食料省の支援を受け、日本などの主要市場でフルアクセスを再開するために働きかけてきたと声明で発表している。

 カナダの牛肉産業にとって、日本はアメリカに次ぐ世界第2位の重要な市場。カナダ政府によると、2022年のカナダ産牛肉および牛肉製品の日本市場は約5億1,800万ドル。これは、環太平洋パートナーシップに関する包括的および進歩的協定(CPTPP)に基づくカナダの優先的アクセルによるものと説明している。今回の市場アクセスの機会拡大は、2019年に日本が30カ月齢以上の牛の牛肉の輸入を承認して以来となる。

 CPTPP下での日本の牛肉輸入関税(ひき肉などの一次加工品を含む)は、2023年4月1日に38.5%から23.35%に下がり、2033年には9%まで下がるとされている。それ以降は、加工牛肉製品は場合によっては関税が完全撤廃されるという。

 カナダ農業・農産食料省マリー-クロード・ビボー大臣は声明で、「今回の対応は、インド太平洋地域の信頼できるパートナーである日本との貿易関係における大きな一歩」と述べている。

(記事 編集部)

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バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ、桜の季節にスプリングコンサート開催

 バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ(VMO)が桜咲く春のバンクーバーでコンサートを開催する。

 春のコンサートは、指揮者であり教育者であった岡部守弘氏を称える記念コンサートとしても開催される。

 ピアノには日本を中心に活躍し世界のオーケストラとの共演も多いピアニスト仲道郁代さんを迎え、「皇帝」の通称で知られるベートーベンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73(Piano Concerto No. 5 in E-flat major, Op. 73)でステージを共にする。

 指揮はVMO首席指揮者のケン・シェさん。ベートーベンの交響曲第5番ハ短調作品67(Symphony No.5 in C minor, Op. 67)「運命」も演奏される。

Vancouver Metropolitan Orchestra Spring Concert

日時:4月15日(土)7:30pm
会場:クイーンエリザベス・シアター(630 Hamilton St., Vancouver)

Conductor: Ken Hsieh
Pianist: Ikuyo Nakamichi (オフィシャルウェブサイト:https://ikuyo-nakamichi.com/)

ウェブサイト:https://vmocanada.com/
チケット購入はこちら

Vancouver Metropolitan Orchestra(バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ)

 バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラは、マエストロであるケン・シェさんによって設立された非営利の協会。2003年の設立以来、才能ある音楽大学卒業生に優れたオーケストラの指導を行い、学生からプロへの移行を支援することに尽力している。(VMOホームページより)

 夏にはバンクーバーダウンタウンのジャック・ポール・プラザで無料コンサートを毎年開いている。バンクーバー交響楽団(VSO)終身名誉コンサートマスターの長井明さんも演奏している。

(編集部)

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ウエストジェット、カルガリー・成田線就航まで1カ月に

WestJet (file photo)
WestJet (file photo)

 カナダ第2の航空会社ウエストジェットが、アジア路線初となるカルガリー・成田線就航まであと1カ月に迫った。

 同社が成田線を開設すると発表したのは2022年12月。すでにチケットも販売が開始されている。

 初就航便は4月30日にカルガリーを午後3時10分に出発、成田には5月1日午後4時15分に到着。日本発は5月1日成田午後6時15分発が初フライトとなる。カルガリーには、同日の午後12時15分に到着する。

 就航期間は夏季限定で4月から10月まで。機材はボーイング787ドリームライナー(ビジネス・プレミアムエコノミー・エコノミークラス)。日本航空との共同運航となる。ただ、成田(東京)から日本国内線での共同運航には現時点では対応していないとのこと。

 新路線は、日本のゴールデンウィーク(4月29日から5月7日)期間中に就航することもあり、旅行者にとっては日本行きの選択肢が増える。

 ウエストジェットの日本市場参入で、日本とカナダを直行便で結ぶ航空会社は4社となった。他には、日本の航空会社の日本航空と全日空がバンクーバー・東京路線を、カナダの航空会社ではエアカナダが、バンクーバー、トロント、モントリオールと東京、関空路線を就航している。

ウエストジェットの運航スケジュールは以下の通り。

  • WS80便=カルガリー発‐成田着(4月30日から水・金・日曜日運航)
  • WS81便=成田発‐カルガリー着(5月1日から月・木・土曜日運航)

ウエストジェット・ウェブサイト:https://www.westjet.com/en-ca

(記事 編集部)

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バンクーバー市が試験的に一部の道路で制限速度を引き下げ

バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today

 バンクーバー市は一部の道路で制限速度を引き下げると3月23日に発表した。対象となるのは9つのスクールゾーンで、3月27日から試験的に実施されている。

 今回実施の理由についてバンクーバー市は、「すべての交通関連死亡事故と重傷事故をなくすというビジョンゼロの取り組みを進めるために、市が取り組んでいる継続的な施策のひとつ。車速を下げることで、事故の影響や可能性が大幅に減少し、歩行者や自転車利用者らが、より安全に道路を利用できることが研究で示されている」と声明で発表している。

 9つのスクールゾーンのうち、7カ所では制限速度を50キロから40キロに、2カ所では30キロに引き下げられている。

 適用されるのは学校のある時間帯の8時~17時のみ。

 ドライバーに新しい速度制限を周知するために、規制標識や学校での地域別標識の設置、さらにCommunity Policing Centreボランティアがリアルタイムでドライバーへの意識を高める「スピードウォッチ」プログラムによるサポートを行う予定にしている。

 今回のデータ結果は2024年春には市民の意見と一緒に市議会に報告される予定。

制限速度が50キロから40キロに制限される7カ所

  • Dr. Annie B Jamieson – 600 – 700 W 49th Ave.
  • John Norquay – 4600-4700 Slocan St.
  • Florence Nightingale – 400 E 12th Ave.
  • Dr. George M Weir – 5900 Rupert St.
  • Stratford Hall – 3000-3100 Commercial Dr.
  • Henry Hudson – 1900 Cornwall St.
  • šxʷwəq̓ʷəθət (Crosstown) – 0 Expo Blvd.

制限速度が50キロから30キロに制限される2カ所

  • Sir Wilfrid Laurier – 800 W 57th Ave.
  • Waverly – 6100-6200 Elliott St.

バンクーバー市の速度制限に関するサイトはこちら。https://vancouver.ca/streets-transportation/transportation-safety.aspx

(記事 編集部)

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今年もオオアオサギがスタンレーパークに帰ってきた!ライブカメラも開始!

Great Blue Heron, Photo credit: Frank Lin, Photo by The City of Vancouver
Great Blue Heron, Photo credit: Frank Lin, Photo by The City of Vancouver

 オオアオサギ(great blue heron)が春の訪れとともにスタンレーパークに帰ってきた。これから10月までここで子育てする。

 昨年は、ワシの襲撃や冬の天候不順による巣立ちの遅れなどがあったが、約90羽がスタンレーパークを巣立っていった。

 パシフィック・グレート・ブルー・ヘロンは、生息が「special concern」に分類されている。オオアオサギの生息数は、1980年代以降、巣作り不全、ワシの攻撃、人間の妨害、生息地の喪失など、さまざまな理由で減少している。そういう意味では、スタンレーパークのサギ群生息域での巣作りは種全体の存続に関わる重大な意味を持つ。

 オオアオサギがスタンレーパークで初めて記録されたのは1921年。その後、巣作りの場所は何度も変わったが、2001年に現在の場所に落ち着いた。バンクーバーは、北米最大の都市圏サギ生息地の一つ。

 そんなオオアオサギの毎日の動きを観測できるのが、サギカム(Heron Cam)。今年で8年目を迎えるサギカムは、求愛や交尾、巣作り、産卵、そして孵化といった日々の行動を楽しめる。

 オオアオサギの子育ては毎年3月から10月まで。その間に約1,000羽以上ものヒナが孵化するという。都市と自然が融合するバンクーバーならではの光景を楽しんでみてはどうだろうか。

 サギカム(Heron Cam)はバンクーバー市のホームページから。
https://vancouver.ca/parks-recreation-culture/heron-cam.aspx#redirect

スタンレーパーク内で観察するときの注意事項

 3月中旬から7月中旬にかけては、サギの巣作りと子育てのスペースを確保するため、以下の点に注意する。

  • フェンスの外からサギを観察する
  • 巣から30m以内では、大きな音を出したり、音楽を流したりしない
  • 犬を放し飼いにしない
  • ドローンの飛行を控える。ドローンは許可なく公園で使用できない。

 バンクーバー市は、巣から落ちていたり、けがをしたりしたヒナを見つけた場合は、アプリVan311か、311に電話で報告する。傷ついた野生動物を勝手な判断で扱わないよう注意を呼び掛けている。

Pacific great blue heronについてはこちら(バンクーバー市)
https://vancouver.ca/parks-recreation-culture/history-of-herons-in-stanley-park.aspx

(記事 編集部)

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路上キャンプテント火災受け、バンクーバー消防署長が状況改善を求める

3月19日にバンクーバー・ダウンタウンイーストサイドで起きた火災の消火活動。Photo from Vancouver Fire Rescue Service/Twitter
3月19日にバンクーバー・ダウンタウンイーストサイドで起きた火災の消火活動。Photo from Vancouver Fire Rescue Service/Twitter

 Karen Fryバンクーバー消防署長は3月20日、多発するバンクーバー市ダウンタウンイーストサイドの火災について、対策が講じられていないことに苛立ちを覚えていると述べたと、複数のメディアが報じた。

 これは19日に起きた火災を受けたもの。メインとヘイスティングス・ストリートの路上キャンプのテントから広がった火は、近くの建物の入口にまで至った。消防士は、付近にあった100パウンドのプロパンタンクと7個のバーベキューサイズのタンクを撤去したほか、ガソリンでいっぱいの容器も複数見つかった。

 ダウンタウンイーストサイドでは、テントが歩道を占拠し、建物を塞いでいる状態となっている。Fry消防署長は7月にテントの撤去を命じたが、いたちごっこの状況だと言う。イーストヘイスティングス・ストリートでは過去8カ月で、屋外での火災が370件あったとし、今年に入ってすでに4人がけがをしていると話している。

 Fry消防署長は、テント撤去はホームレスの人々にとってデリケートな問題としながらも、この状況は、テント生活者、付近の住民、消防士などすべての人々にとってリスクが高いとし、バンクーバー市に改善を求めている。

(記事 編集部)

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