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カナダ人クルーズ船乗客、ユーコン在住者がハンタウイルス陽性

 カナダ公衆衛生庁は、ハンタウイルス集団感染が起きたクルーズ船からブリティッシュ・コロンビア(BC)州に帰国した4人のうち1人のハンタウイルス感染が正式に確認されたと5月17日に発表した。

 この症例については16日に、BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士が「推定陽性」として公表していた。感染者は70代のユーコン準州在住者。ヘンリー博士によると、感染者は14日に発熱や頭痛などの軽い症状を発症し、その後入院した。同行していたパートナーにもごく軽い症状がみられたが検査結果は陰性だったという。

 16日の会見でヘンリー博士は「望んでいた結果ではないが、想定して準備していた事態」と述べた。さらにハンタウイルスは新型コロナウイルスなどの呼吸器ウイルスとは大きく異なるとし、「今回の集団感染によるカナダの一般市民へのリスクは現時点で低いが、このウイルスは重症化する可能性があるため予防的措置を講じている」と説明した。

 クルーズ船乗客の4人は5月10日にカナダへ帰国後、バンクーバー島で隔離生活を始めた。ヘンリー博士によると、移送中、4人は一般市民と接触しておらず、対応した医療スタッフも常時個人防護具を着用していた。

 当初、4人にはウイルス潜伏期間42日のうち、最も感染リスクが高い最初の21日間の隔離が求められていた。しかしユーコンの2人について状況が大きく変わったため、隔離期間について再評価が行われるという。

 欧州疾病予防管理センターによると5月19日時点で、このクルーズ船に関連したハンタウイルス感染者は11人(うち確定症例9人、疑い症例2人)となっている。

(記事 高城玲)

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カナックス新体制、セディン兄弟がホッケー運営部門共同社長に

 NHL(ナショナルホッケーリーグ)でバンクーバーに本拠地を置くバンクーバー・カナックスは5月14日、新たなフロント体制を発表した。ダニエル・セディン氏とヘンリック・セディン氏がホッケー運営部門共同社長に昇格し、ライアン・ジョンソン氏が13代目ゼネラルマネージャー(GM)に就任した。

 3人はいずれも元カナックスの選手で、それぞれ5年以上にわたりチーム運営に関わってきた。

 セディン兄弟は1999年のNHLドラフトでカナックス入り。すぐにチームの象徴的存在となり、リンク内外での貢献が高く評価された。2017・18年シーズン終了後に現役引退した後、2021・22年シーズンにGM特別顧問としてフロント業務を開始。2022年5月には選手育成部門へ移行、バンクーバー・カナックスと傘下のアボツフォード・カナックス(AHL:アメリカンホッケーリーグ)の両チームで技術向上やトレーニング体制の改善に取り組んできた。

 ジョンソン氏は過去13シーズンにわたり、さまざまな役職で組織運営に携わってきた。直近ではアシスタントGM兼アボツフォード・カナックスのGMを務めている。

 カナックスの2025・26年シーズンはチーム史上最悪の成績で終えた。レギュラーシーズンは25勝49敗8分(延長敗)で、NHL全体で大差の最下位だった。

 低迷を受け、チームは前GMパトリック・アルヴィン氏を解任。前ホッケー運営部門社長ジム・ルサーフォールド氏はアドバイザー職に退いた。

 セディン兄弟とジョンソン氏にはカナックス再建という大仕事が待ち受けている。ジョンソン氏は、まずは選手たちが成長、失敗し、必要なリソースを得られる環境づくりを最優先するとし、「一歩ずつ進めていく。急ぐつもりはなく、あらゆる決定を戦略的にしていく」と述べている。

(記事 高城玲)

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ハンタウイルス感染者が出たクルーズ船からBC州に4人が帰国、オンタリオ州に2人が帰国

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は5月10日、ハンタウイルス感染者が出たクルーズ船に乗っていた4人がBC州に同日に帰国したと声明で発表した。

 発表によると、カナダ公衆衛生庁の検疫官が同行するカナダ政府チャーター機でBC州に到着。4人は全員無症状という。

 到着後は、地域の公衆衛生担当者によるスクリーニングを受け、その後、安全に確保された事前手配済みの宿泊施設へ直接移送される。そこで、公衆衛生チームによる毎日の健康観察を受け、まず21日間の自主隔離を開始。ハンタウイルスの潜伏期間を踏まえ、必要に応じて隔離期間は最大42日まで延長される可能性があると説明している。

 「到着時から隔離期間を通じて4人が一般市民と接触することは一切ない」と断言している。

 4人のBC州到着は、州衛生管理局室、BC疾病管理センター、地域の公衆衛生チーム、カナダ公衆衛生庁、カナダ国境サービス庁、カナダ外務省などの関連機関が緊密に連携し、必要な計画を全て整えて実施。仮に症状が現れた場合でも問題なく対応できると説明している。

 ヘンリー博士は「新型コロナウイルス感染拡大の経験があり、このようなニュースに不安を感じる州民がいるのは当然」と理解を示しつつ、ハンタウイルスは新型コロナのような感染がないため「パンデミックの可能性がある疾患とは考えられていない」と説明している。

 またカナディアンプレスによると、オンタリオ州でもクルーズ船に乗っていた2人が帰国。隔離され、45日間健康観察を受けるという。他にも、ハンタウイルスで死亡した乗船者と同じ航空機に搭乗していたという2人がオンタリオ州で隔離。アルバータ州でも航空機でハンタウイルスにさらされた可能性がある2人が自主隔離となっている。

(記事 北野大地)

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エアカナダ、イラン情勢の影響で運休便を追加

バンクーバー空港に駐機するエアカナダ機; file photo by Japan Canada Today
バンクーバー空港に駐機するエアカナダ機; file photo by Japan Canada Today

 エアカナダは4月に続いて、さらにアメリカへの4路線の運休を5月7日に発表した。日本への直行便路線に影響は出ていない。

 今回は以下の路線の最終運航日が発表された。

バンクーバー・ローリー(ノースカロライナ州)線7月29日まで
トロント・サクラメント(カリフォルニア州)線8月1日まで
トロント・チャールストン(サウスカロライナ州)線9月6日まで
モントリオール・オースティン(テキサス州)線9月7日まで

 上記路線の通常運航は2027年夏に再開を目指すという。同社は、影響を受ける利用者には代替の渡航手段か必要に応じて払い戻しを提供するとしている。

 4月23日には7路線の運休を発表している。

国内線

バンクーバー・フォートマクマレー線5月28日から運休
トロント・イエローナイフ線8月30日から運休

アメリカ線

トロント・JFK(ニューヨーク州)線6月1日から運休(2026年10月25日再開予定
モントリオール・JFK線6月1日から運休(2026年10月25日再開予定
トロント・ソルトレイクシティ(ユタ州)線6月30日から運休(2027年再開予定)

国際線

モントリオール・グアダラハラ(メキシコ)線 就航開始を延期
モントリオール・アルジェ(アルジェリア)線 2026年夏は運休、2027年再開予定

 カナダの各航空会社はイランを巡る情勢により、運休や燃油サーチャージの値上げなどを発表。夏季の旅行シーズンに影響を与えている。

(記事 北野大地)

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人種差別を受けたアジア系オーナーのカフェをT&TのCEOが支援

 人種差別トラブルに遭ったノースバンクーバーのカフェにアジア系スーパーマーケットT&TのCEOが支援を表明した。

 トラブルが起きたのはノースバンクーバー市ロンズデール通りにあるサンドイッチ店Kim’s Café。同店インスタグラムによると経緯はこうだ。5月2日に来店したある女性客が他の客のオーダーをことわりもなく持って帰ってしまった。閉店後、その女性客は店に戻ってきて、オーナーのドーイー・キム氏に返金を要求した。間違って持っていったオーダーの返品はなかった。

 店側のミスではなかったため返金を断ったところ、その客はクレジットカード会社に連絡して支払い取り消しを申請したうえで、「店を潰してやる」「警察に知り合いがいる」など言ってきた。

 さらに翌日も、カード会社の返金処理が済んでいるにもかかわらず、キム氏を脅したうえ、「韓国に帰れ」「自分の国に帰れ」と人種差別的な発言を繰り返したという。インスタグラムに投稿された防犯カメラ映像にはトラブルの様子が映し出されていた。キム氏は「どうしてこういう大変なお客様は、いつも店に私ひとりしかいない時に来るんでしょう?みなさんなら、こういう時どう対応しますか?」と締めくくっている。

 これを受け、T&TスーパーマーケットのCEOティナ・リー氏がインスタグラムの個人アカウントでKim’s Caféへの支援を表明した。投稿された動画によると、同カフェで税抜き20ドル分のオーダーをし、そのレシートをウエストバンクーバー市のパークロイヤルモールにある大阪スーパーマーケットに持って行くと、10ドル分のクーポンとして使えるという。キャンペーンは5月15日まで。

 リー氏は「私たちはKim’s Caféの隣人です」と述べ、「ノースバンクーバーに住む人たちにぜひシェアしてください。みんなで彼女に『カナダ人の愛』を見せてあげましょう」と呼びかけた。

 キム氏はリー氏の投稿に感謝の意をコメント。多くの人々から支援が寄せられ、大阪スーパーマーケットの従業員たちも来店してくれたと述べている。

(記事 高城玲)

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バンクーバー市で進む地下鉄工事、ブロードウェイ閉鎖道路が一部再開

Skytrain in Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
メトロバンクーバーを走るスカイトレイン。 File photo © Japan Canada Today

 地下を走るスカイトレイン・ミレニアムライン延伸工事のため全面閉鎖されていたバンクーバー市のブロードウェイのメイン・ストリートからケベック・ストリート間で、5月20日から各方向1車線が再開される。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が発表した。車両迂回路設置の結果、当初の予定より1週間早い一部再開となった。これにより全4車線再開が2カ月前倒しの7月になる見込み。

 次の車両迂回路はブロードウェイ・シティホール駅周辺で、ブロードウェイのアルバータ・ストリートとキャンビー・ストリート間の2ブロックが完全通行止めとなる。車両はウエスト8番アベニューに迂回する。迂回路設置により同駅周辺工事期間は当初予定の約14カ月から6カ月に短縮される見込みだという。

 同駅周辺工事は今夏、FIFAワールドカップ終了後に開始予定。開始2週間前には事業者や通勤者に通知される。歩道は工事中も引き続き利用でき、近隣の駐車場も利用可能、店舗へのアクセスは維持される。

 地下鉄建設工事に伴うブロードウェイ全面閉鎖はこれが最後になるという。

 全工事が終了すれば、ミレニアムラインはVCCクラーク駅から西へブロードウェイを通りアビュータス・ストリートまで延伸。全長5.7キロメートルの区間に6駅が新設される。開業は2027年秋の予定。現在ブロードウェイを運行しているバス、99Bラインの約3倍の輸送能力となる見込み。

(記事 高城玲)

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バンクーバー市、フードデリバリー・ロボットの試験導入を承認

Photo by Serve Robotics
Photo by Serve Robotics

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市議会は、市内の一部歩道でフードデリバリー・ロボットを走行させるパイロットプログラムを承認した。場所はダウンタウンとキツラノ地区で、期間は6カ月。秋の開始を予定している。

 プログラムを実施するのはアメリカ企業Serve Robotics。同社のロボットはロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴなどで稼働している。

 同プログラムはABC Vancouver党マイク・クラッセン市議の提案。賛成派は、ロボットは電動で動くため排出ガス削減につながるほか、バンクーバーがイノベーションや新技術を積極的に受け入れる助けになると主張している。

 一方ロボット導入には、歩道利用者や既存の配達業者への懸念から反対の声もある。OneCity党ルーシー・マロニー市議は、他都市でのデリバリー・ロボットの実績は「必ずしも良いものばかりではない」と指摘。視覚障がいや移動に困難を抱える人への危険性を理由にトロント市がフードデリバリー・ロボットを禁止した例を挙げた。

 市は今後、既存の自動車関連法の下でBC州政府にロボットを正式に承認するよう要請しなければならない。

(記事 高城玲)

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W杯開幕まで40日、観戦者専用サイトKnow Before You Goを開設

FIFA2026W杯北中米大会マスコット。BCプレースに現れる。左から、Maple(カナダ)、Zayu(メキシコ)、Clutch(アメリカ)。2025年10月18日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ
FIFA2026W杯北中米大会マスコット。BCプレースに現れる。左から、Maple(カナダ)、Zayu(メキシコ)、Clutch(アメリカ)。2025年10月18日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ

 FIFAワールドカップ2026の開幕まで40日となり、開催地バンクーバー市でも準備が進んでいる。5月6日にはバンクーバー市ホスト委員会が、観戦者への案内として「FIFAワールドカップ2026 Know Before You Go(出発前に知っておこう)」キャンペーンを開始した。

 専用サイトでは「試合観戦者、フェスティバル来場者、そして地域住民に向けて、必要な情報がオンラインで共有され、安全で楽しく大会を体験できるよう支援する」という。

 W杯2026はカナダ、アメリカ、メキシコの3カ国共同開催。カナダではバンクーバーとトロントが開催都市。

 バンクーバーでは6月13日にオーストラリア対トルコの開幕戦を皮切りに全7試合が行われる。ホスト委員会によると大会期間中約35万人が試合会場となるとBCプレースで観戦するという。

 その他にも、BCプレースで観戦できないファンには、PNEのヘイスティングスパークに6月11日からFIFAファンフェスティバル・バンクーバーが開設される。W杯開催期間中の28日間にわたり、大画面での試合観戦や、音楽・文化体験を通じて、さまざまなイベントを楽しむ場として、最大25,000人が来場する予定としている。

 そのため、主な移動手段として公共交通機関を推奨。メトロバンクーバーの公共交通機関を管轄するトランスリンクは、W杯期間中にバス、スカイトレイン、シーバス、ウエストコーストエクスプレスを増便して対応すると発表している。

 試合会場へのアクセス方法やファンフェスティバル、公共交通など、Know Before You Goサイトに掲載されている。https://www.vancouverfwc26.ca/know-before-you-go

(記事 北野大地)

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風を帆に抱き「海王丸」がスティーブトンにやって来た

スティーブストンに停泊中の海王丸。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
スティーブストンに停泊中の海王丸。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
日本の練習帆船「海王丸」Courtesy of the Kaiwo Maru
日本の練習帆船「海王丸」Courtesy of the Kaiwo Maru

 「海の貴婦人」とも呼ばれる日本の練習帆船「海王丸」が5月1日、スティーブトン(ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市)に寄港した。9年ぶりのこと。紺碧の空に、高さ46メートルのマスト4本全部に36枚の純白の帆を張ったその美しい姿には、誰もが感動せずにはいられない。

 前回のスティーブトン港への寄港は2017年、カナダ建国150周年記念だった。その感動を再び、と今回もリッチモンド市民あげて歓迎。5月2日、3日にフェスティバル「シップス・トゥ・ショア:ギャリーポイント公園に海王丸寄港」を開催。地元リッチモンド市民をはじめ、バンクーバーなどからの帆船ファンでにぎわった。

「海王丸へようこそ・・・」

三等航海士 山口雅さん。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
三等航海士 山口雅さん。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ

 5月1日、30人前後のメディア関係者を案内したのは、三等航海士の山口雅(やまぐちみやび)さん。

 「船内は、狭い場所や急な階段もあります。どうぞお気をつけてご覧ください。また、ご質問などお気軽にお申し出ください」とウェルカムスピーチが終わると、さっそく記者から「海王丸の最も美しい場所は?」の質問。「帆を張るときに使うヤードと呼ばれる横棒の全てが並んで見えるのはきれいです」と繊細なポイントをあげた。

 帆を降ろし停泊中の海王丸の船内は、マストとヤード(横棒)、そして無数のロープで織りなすさまが、まさにアブストラクトな美しさだった。

太平洋を渡り、男女問わずにたくましく成長

 東京港を出港したのが4月5日、スティーブトン港に着岸したのが5月1日。この約1カ月、実習生86人を太平洋の波と風が相当に鍛えあげたという。

次席一等航海士 伊藤洸太郎さん。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
次席一等航海士 伊藤洸太郎さん。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ

 海王丸次席一等航海士の伊藤洸太郎さんは、「今回は荒れた航海で、7メートルの波に遭い、33度に傾いたこともありました。皆怖かったと思いますが、日常の訓練どうりに乗り越えました」。

 伊藤さんは教官であると同時に、実習生の安全を守り、どんな状況になっても頼りになる存在だ。当然、「船酔いも?」と聞いてみると、「出航して1週間もすれば、みんな慣れます」と、船乗りにはどこ吹く風のようだった。

 海王丸は帆船ならではの練習船でもある。帆をあげたり、降ろしたり、風や波に合わせて絶えず操作しなければならない帆船だからこその教育ができるという。

 複雑な操作を大人数で安全に行うには「あうんの呼吸」でつながるコミュニケーション術が不可欠。それは、実際の船上ではもちろん、さまざまな社会生活でも生かせる術が身に付くということのようだ。

デジタルデトックス?実習生たちの声

海王丸の甲板。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
海王丸の甲板。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ

 日本を離れてしばらくすると電波がとどかず携帯電話もネットにもつながらず。「辛かった。そのかわり本が読めたり、甲板を走ったり、アスレチックに精を出すなどしているうちに気にならなくなりました。デジタルデトックスできたかな?」「男女の違いなく、さまざまな作業をします。先輩の指示は絶対です。何か、一般社会とは違う価値観があります」。

 太平洋を渡ったことで実習生それぞれに成長した実感があるようだ。

海運の重要性が見直される今…

 今回の実習生は、神戸大学(海洋政策科学)と東京商船大学の4年生。即戦力となって海運の分野で活躍できる人材だ。

 海王丸一等航海士の山岸拓央さんは「1日1日実習生がたくましくなっていくのを見るのは、ほんとうに楽しいものです。最近は、女性の成長が目覚ましいです。体力も、精神的にも着実に成長します」と誇らしく語る。

 最近、ホルムズ海峡の閉鎖などに伴い海運の重要性が改めてクローズアップされている。実習生たちは、航海士や機関士を目指し、日本の海運を担っていく。帰路は、5月6日にスティーブトン港を出港。その後、ホノルルに寄港し神戸に帰港する。

海王丸寄港にあわせフェスティバル開催!

スティーブストンに停泊中の海王丸。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
スティーブストンに停泊中の海王丸。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ

 寄港中の5月2日と3日、「ショプス・トウ・ショア:ギャリーポイント公園に海王丸寄港」フェスティバルが開催された。

 巨大な船上に乗り、帆船の複雑な構造を間近に見るのは圧巻。チケットの事前購入ができた幸運を実感することに。もちろん、地上から眺める迫力もただならない。それぞれに飽きることのない時を過ごせたようだった。

 日系人移民ゆかりの地として知られているスティーブストンで開催されたフェスティバルでは、史跡案内コーナーにさまざまな史跡のパンフレットなどが用意され、多くの日本人が働いた缶詰工場跡や戦前村上家が暮らしたムラカミ・ハウスなどについて詳しく紹介していた。また、伝統の船大工のコーナーも併設。ノスタルジックな世界のひとときに誘った。

折り紙コーナー。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
折り紙コーナー。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
魚拓コーナー。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
魚拓コーナー。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
Go Taikoで歓迎。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ
Go Taikoで歓迎。ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市。撮影 笹川守/日加トゥデイ

(取材 笹川守)

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SNSの影響受け、バンクーバーで数百人の若者が宗教施設押し入りを試みる

 バンクーバー・ダウンタウンにある宗教団体サイエントロジーの教会に、SNSの影響を受けた数百人の若者たちが押し入ろうとする事件が起きた。

 バンクーバー市警察によると、5月2日午後3時ごろ、ホーマー・ストリートとウエストヘイスティングス・ストリートにある同教会に約250〜300人が集まり屋内に侵入しようとした。けが人は出なかったものの、グループの一部が裏門を蹴破ろうとしたほか、警察官に物を投げた者もいたという。

 群衆は一旦解散したが午後5時ごろに再び戻ってきたという。その際に16歳の少年1人が一時的に拘束され、後に保護者に引き渡された。

 この騒ぎの背景にあるのは4月から広がっているSNS上のトレンド「サイエントロジー・スピードラン」。コスチューム姿でサイエントロジー関連施設に入り込んだり、建物内を回る様子を撮影したりして、SNS上に投稿している。同様の事件がアメリカのロサンゼルスなどでも起きている。

 バンクーバー市警察はこうした行為は犯罪にあたることを強調している。アダム・ドナルドソン巡査部長は「建物に侵入しようとする行為は不法侵入、物を壊そうとすれば器物損壊、警官を押せば公務執行妨害や暴行に当たる」とし、今回の若者たちは幸運にも起訴されずに済んだが、もし起訴されていればその影響は一生付いて回るものと述べている。

(記事 高城玲)

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バンクーバー・ホワイトキャップス、ラスベガスに移転か?

大声援を送るバンクーバー・ホワイトキャップスのファン。FCダラス戦。2025年10月26日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ
大声援を送るバンクーバー・ホワイトキャップスのファン。FCダラス戦。2025年10月26日、BCプレース。撮影 斉藤光一/日加トゥデイ

 バンクーバーがMLS(メジャーリーグ・サッカー)チームを失う危機に直面している。億万長者グラント・ガスタブソン氏率いる投資家グループがバンクーバー・ホワイトキャップスを買収しラスベガスに移転させる正式な提案を4月30日にMLSに提出したことが分かった。アメリカのスポーツメディアが伝えた。

 ホワイトキャップスは深刻な収益問題を抱え、2024年から売りに出されている状態。チームは4月27日の声明で、オーナーグループはバンクーバーでの存続を望んでいるものの、スタジアムの経済性や利用条件、収益制限が買い手を見つける上で障害になっていると述べている。同日にMLSオーナーによる特別委員会が4月初めに会議を持ち、ホワイトキャップスのラスベガス移転の可能性について話し合ったとアスレチクスが伝えたことへの反応だった。

 現在の本拠地BCプレースはブリティッシュ・コロンビア(BC)州営企業が運営する多目的施設。サッカー専用スタジアムに比べて収益機会が限られる。ガスタブソン氏の投資家グループは、ネバダ州に民間資金によるサッカー専用スタジアム建設の計画を提案しているが、詳細は明らかにしていない。

 FIFAワールドカップが開催される今年6月を前に、バンクーバー市で4月30日にFIFA総会が開催された。同日にMLSは、4月29日にBC州デイビッド・イービー州首相やバンクーバー市ケン・シム市長、PavCo(BCプレースを運営する州営企業)CEOらと会談したことを発表した。

 また、BC州ラビ・カーロン雇用大臣も「ラスベガス移転案をまだ確認していない」としながらも、4月29日にMLSコミッショナーのドン・ガーバー氏とホワイトキャップスのバンクーバー存続について有意義な意見交換を行ったことを明らかにした。同日にはイービー州首相もホワイトキャップスのバンクーバー存続について、あらゆる手段を講じるとして「ホワイトキャップスを失うという選択肢はない」とSNSで発表している。

 ホワイトキャップスは、昨季は西カンファレンス優勝を果たし、今季も順調で現在MLSでは西2位につけている。サポーターたちはカナダプレースで開催中のFIFA総会の会場外でチーム存続を訴えた。

 2025年末には、バンクーバー市とホワイトキャップスがヘイスティングス・パークに専用スタジアムとエンターテインメント地区を建設するとの覚書を締結している。

(記事 高城玲/三島直美)

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バンクーバー市公園庁、「夏の1日限定花火大会」にゴーサイン

Team Japan of Honda Celebration of Light. July 23, 2022, English Bay, Vancouver, BC; Photo by ©Koichi Saito
Team Japan of Honda Celebration of Light. July 23, 2022, English Bay, Vancouver, BC; Photo by ©Koichi Saito

 バンクーバー市公園庁は4月27日、バンクーバー市が提案した「夏の1日限定花火イベント」の計画を承認した。

 このイベントは、長年続いた「セレブレーション・オブ・ライト」が資金不足で無期限中止となったことを受け、今年初めにケン・シム市長が提案したもの。市内ダウンタウンのイングリッシュ・ベイを中心に開催される予定だが、開催日はまだ確定していない。

 シム市長は市の予算から最大200万ドルを充てるとしている。数百万人の来場者を見込み、市民にとって貴重な無料イベントになると主張している。

 ただ今回のイベントはセレブレーション・オブ・ライトと比べると規模は縮小する。セレブレーション・オブ・ライトは3日間行われていたが今回のイベントは1日限定。公園庁によると、イングリッシュ・ベイの観覧席や豪華なプライベート・スイートなどは設置されず、ドローンショーもないという。

 さらに一部の委員からは、ライフガード配置など重要分野の予算が縮小する中で市が同イベントに資金を投じることへの疑問も出ている。ローラ・クリステンセン委員は、ライフガード予算の復活要請が見送られたことに言及し、ビーチの安全を守るための60万ドルは却下されたにもかかわらず花火に200万ドルを使うのは大きな問題だと述べている。

 シム市長の動議では200万ドルは「単発のイベントに限った支出」としての位置づけ。セレブレーション・オブ・ライト再開に向けて、州や連邦政府に追加資金を求める方針も含まれている。

(記事 高城玲)

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