カナダ歳入庁職員ストライキの可能性、タックスリターン申告に影響か

 カナダ歳入庁(CRA:Canada Revenue Agency)職員がストライキを行う可能性が出てきた。約35,000人のCRA職員を代表する労働組合the Union of Taxation Employeesとthe Public Service Alliance of Canada(PSAC)が行った投票で圧倒的多数がストライキ実施を支持したと4月7日組合が発表した。

 これにより、CRA職員は4月14日にも法的にストライキに入ることができる。ただ、PSACはCRAとの最終交渉を4月17日から20日にかけて行うとも発表している。

 PSACはカナダ最大の連邦公務員組合で、カナダ全国で23万人が加入している。PSAC全国会長Chris Aylward氏は声明で、「メンバーはCRAに強いメッセージを送った」と述べた。また、Union of Taxation Employees会長Marc Brière氏は、「ストライキ実施は、決して私たちの優先事項ではない。しかし、今、強力なストライキ権を確保することで、公正で適正な契約に必要な影響力を得ることができる。組合員に適正な労働協定を得るためにストライキを起こす必要があれば、実施する用意がある」とストライキを辞さない構えを示した。

 労働協定は2021年10月31日で期限切れとなっているという。カナダ歳入庁もストライキに関する声明を発表している。

 ストライキが実施されることになれば、2022年分税申告(Tax Return)の対応に遅れが生じる可能性がある。今年のタックスリターンの期限は5月1日となっている。

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