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Naomi Mishima

Naomi Mishima
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日本語認知症サポート協会「若くても老いても美しくあれ~正しいお肌のお手入れで生活の質を高めよう~」

タイトル: 若くても老いても美しくあれ~正しいお肌のお手入れで生活の質を高めよう~

概要: 一般的に、加齢により、皮膚は薄くなってくると言われています。季節にあったお手入れをして、健康で美しい肌を保ちたいものです。今回は、角質取りの大切さ、商材選び、使い方のアドバイス。日焼け止めの大事さ。また、角質と日焼け止めの関係もお話しいただきます。「皮膚を若く保つことは、骨の老化を防ぐ」と言う研究結果も出始めています。さぁ、この夏に向けて、正しいお肌のお手入れから始めてみませんか?


開催日時: 2023年5月26日(金) 午後7時から午後9時

場所:Zoom

講師: CHIKA

講師プロフィール:美容の道に進むと決めた13歳の時の夢を追い、スキンケア、ネイル、メークなど、美容の仕事を続けて25年以上。また、教鞭をとって19年。現在は、Vancouver Community College (VCC)で後進の指導に携わっている。 美容への思いは今も変わらないまま、美を追求している。

参加費:$15

お支払い方法:https://www.eventbrite.ca/e/586583034647

*他のお支払い方法をご希望の方は、下記の連絡先 (協会メール)までお問い合わせください。

申込締切:5月23日(火)

連絡先:orangecafevancouver@gmail.com

主催:日本語認知症サポート協会

メディアスポンサー:月刊ふれいざー、Oops!、日加トゥデイ、Life Vancouver、バンクーバー新報

ホワイトキャップス、CONCACAF Champions League準決勝進出に黄信号

大きなジェスチャーでチームメートに声をかけるGK高丘選手。2023年4月5日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
大きなジェスチャーでチームメートに声をかけるGK高丘選手。2023年4月5日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 バンクーバー・ホワイトキャップスFCはLAFCをバンクーバーに迎え、CONCACAF Champions League準々決勝に臨んだ。

4月5日(BCプレース:11,652)

バンクーバー・ホワイトキャップスFC 0-3 LAFC

前半を無得点で折り返した両チーム。56分にLAFC・Bouangaの目の覚めるようなミドルシュートが決まり0-1。その後も65分にホワイトキャップス守備陣の乱れから1点を許し、69分にも追加点を入れられた。

CONCACAF Champions League準決勝進出に黄信号

 前日の記者会見でVanni Sartini監督は、ここまで3月11日から引き分けながらも負けなしでチームは調子を上げ、4月1日に勝利したことを評価した。ただ「大変なのは勝ち続けること」と語り、決して油断してはいなかった。

 試合は13分、ホワイトキャップスBlackmonが放ったシュートが惜しくもGKの手をかすめ、先制点のチャンスを逃した。その後も決定弾に欠き、終わってみればファーストレグで3点差をつけられての黒星。昨年MLS優勝チーム相手に厳しい状況でセカンドレグを戦うことになる。

 3月8日に行われたホンデュラスのレアルC.D.エスパーニャとの対戦ではファーストレグをBCプレースで5-0と快勝し、敵地に乗り込んでの3月15日セカンドレグでは2-3と敗れたものの、合計得点で7-3とし、準々決勝に勝ち上がった。

 CONCACAF Champions Leagueは、北中米カリブ海サッカー連盟主催のクラブチーム大陸選手権大会。優勝チームはFIFAクラブワールドカップ2023に出場する。

 ホワイトキャップスが準決勝に進むには4月11日、ロサンゼルスでのセカンドレグに4点差以上をつけて勝つしかない。限りなく赤に近い黄信号という劣勢を背負って、敵の本拠地で逆転勝利を狙う。

ボールはそのままネットに吸い込まれ...。2023年4月5日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ボールはそのままネットに吸い込まれ…。2023年4月5日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(写真 斉藤光一/記事 編集部)

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カルラ13 ~投稿千景~

エドサトウ

 雪が降る。激しく、悲しく舞う粉雪に思いを乗せて、二人は大阪から新幹線に乗り、北九州の博多に向かった。

 遠い過去の日の遺伝子が、二人の魂を呼び起こしているのか?不思議な運命の繰り返し、つまり、日本人の持つものを突き詰めれば、縄文時代の血が二人の中に流れていたのであろうか?

 カナとトオルの二人は、大学の考古クラブの先輩と後輩なのである。二人は思いついたように、九州歴史博物館の展示を見ていた。カナがトオルに言う。「私は何か不思議に思うの、あの時代の倭国は、当時の朝鮮より文化が高かったように思うの。たぶん、朝鮮でも中国の影響を受けた楽浪郡は別かもしれないけれど。倭国の一部でもある朝鮮の南の海岸線では早くから鉄を生産していて、日本側の出雲とか佐賀などに送っていたような気がするの?」。すると、トオルが言う。「いや、僕もそんな気がするなあ。だから、ジマ大国は北九州から出雲にかけてあったかもしれない。だから、奈良の古墳などは百済などの有力者のお墓のようにも見えるけれど、実はそれは、装飾品だけで、それも中国製かもしれない。だから、奈良の古墳は、本当は日本の有力者とか大王(おおきみ)だとも、想像を飛躍すれば思えなくもないなあ!」「そうそう、私もそう思うの」とカナが答える。

 カナの生家は、奈良県明日香村から少し南の山奥に入った処にあった。

 彼女が中学三年生の時に、三歳年上のトオルと偶然にネットで知り合い、メール交換をしていたのである。

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

第11回 スワミのお別れ準備 その2

 インドのプッタパルティで行われるサイババ世界大会にセンター参加者とは別行動、でも、どうやら日本人グループに同行させてもらえた。そのお陰で、何時もはプッタパルティ直行のインド旅行が、今回はグループリーダー インド通のシヤさんのお陰だなぁ。その昔のインド歴史を語る、マイソール市へ行けたし、次には近くの孤児院訪問まで手配されていた。
 皆で土産の食物、お米迄を沢山買って孤児院へ行った。入り口を入ると其処は直ぐベッドルーム。ベッドは2段ではなく3段ベッドだ。サイズも普通のシングルベッドよりずっと狭い。
 そして、添え付けベッドの終わりに、物がまとめて置いてある。とてもよく整理されているが、そこにあるナップザックの一つ一つが、此処の子供たちの全財産なのかと思うと、なんだか悲しくなった。

 しかし、私の思いに反して、そこにいる子供達は皆とても明るかった。その子供達を世話しているのは、主にその施設で育ち、大人になった孤児達なのだ。
 早朝、その日の係になった子供達は村の家々に食べ物をもらい歩く、それを持ち帰って、皆で食べるのだ。聞くところ、施設のドアを朝開けると、時々赤ちゃんがそこに捨てられているのだそうだ。その赤ちゃんを育てるのは、そこで育ち大人になった孤児だった人なのだ。
 1階のベッドルームから階段を上がり2階に出る。1階の暗さに比べ、2階は明るい。スペースは階段と踊り場だけで、テラスのような少し広い所へ出る。
 そこは屋根が無い。洗濯物を干したり、食事をしたり、子供達の遊び場でもあるようだ。帰りに階段の所に幼い子供がニッコリしながら私の手を取り、なんと私の階段下りを手伝ってくれようとしているのだ。階段下には少し年上の女の子がいて、私を車まで歩くのを手伝う為に待っていたのだ。誰が指示したわけでもない。
 年を取っているこの白髪の老女(73歳)を見て優しくしようとしているのだ。あの頃の私はそれほどの老女ではなかったけれどなぁ。

 そして今でも、あの優しい子供達を思うと胸が熱くなる。帰国後、皆でいくらかの寄付をさせてもらった記憶がある。
 こんなに素晴らしい子供たちに出会えたのは『セレンディピティ』幸運をつかむ!本当にあの笑顔の子供達、あの時の至福感、きっとこの老婆の心に生涯続いていてくれるだろう。

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

許 澄子
2016年からバンクーバー新報紙でコラム「老婆のひとりごと」を執筆。2020年7月から2022年12月まで、当サイトで「グランマのひとりごと」として、コラムを継続。2023年1月より「『セレンディピティ』幸運をつかむ」を執筆中。
「グランマのひとりごと」はこちらからすべてご覧いただけます。https://www.japancanadatoday.ca/category/column/senior-lady/

GK高丘、ホワイトキャップスで今季MLS初勝利!

GK高丘、この日はホームで初めてピンクのユニフォームで試合に。CFモントリオール戦。2023年4月1日、BCプレース。Photo by Koichi
GK高丘、この日はホームで初めてピンクのユニフォームで試合に。CFモントリオール戦。2023年4月1日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 MLSレギュラーシーズン初勝利は圧勝だった。バンクーバー・ホワイトキャップスFCは4月1日、BCプレースでCFモントリオールと対戦。試合開始30分こそ接戦だったものの、38分にゴールを決めると、あとは最後まで一方的な展開で今季6試合目で白星をあげた。

4月1日(BCプレース:16,046)

バンクーバー・ホワイトキャップスFC 5-0 CFモントリオール

試合は23分CFモントリオールのCamachoが2枚目のイエローカードで退場となり動き出した。1人多いアドバンテージでもホワイトキャップスはなかなか攻めきれなかったが、38分Whiteがゴールを決めると波に乗った。立て続けに得点し前半が終わって3-0とリード。後半にも2点を追加して、モントリオールを圧倒した。

無失点に抑えて「うれしかったですね」GK高丘

 5得点と大量リードだったとはいえ無失点に抑えられて「やっぱりうれしいかったですね」と素直に喜んだ。

 チームはMLSレギュラーシーズン初白星。「ちょっと時間かかりましたけど、6試合目でやっと勝ち点3取れたというところで率直にうれしいです」と語った。「クリーンシートで終われたので、そこは毎試合自分が目指してるとこなので、達成できてよかったなっていう気持ちです」

 無失点で終わったことを振り返り、「(ここまで)なかなか勝ててなかったですし、失点も続いていた中で、しっかりゼロで終わっていくことは、前半で3-0になりましたけど、そこで後半1点も相手にやらないっていうところを集中して。僕自身もそうですし、チームメイトも、そこをしっかり集中してゲームを終わらせられたっていうのは評価できるポイントかなと思います」と語った。

 これまで初戦黒星のあと引き分けが4試合続いた。それでもチーム状態は悪くなかったという。「試合の内容とかも良くなっていく感覚もありましたし、勝ち点3を取れる、勝ち点3はすぐそこにあるという感覚でいたので」とシーズン初めに感じていたチームへの手ごたえと同じ感覚を口にした。

 今月前半は2週間で5試合と厳しいスケジュールが続く。日本では経験しないレギュラーシーズンの長距離移動に「もう全然、慣れました」と余裕の笑顔。「距離は長いですけど、(移動)環境をしっかり整えているので、うまく自分もアジャストできてると思う」と高丘。それでも「日本の移動はすごい快適だった、楽だったなって」と笑った。

 今週はホームであと2試合ある。「日々、試合に向けてしっかり自分のベストをできるように調整をしたいなと思います」と語った。

「自分たちがチームとして上回っていたから勝てた」Sartiniヘッドコーチ

 Vanni Sartiniヘッドコーチは、試合後の会見で開口一番「とってもハッピーだ」と満面の笑みを見せた。常にポジティブなSartiniヘッドコーチだが、この日は選手たちへの称賛を惜しまなかった。

 「今日の勝利は(相手が)10人だったからではない。自分たちのサッカーが相手を上回っていたからだ」と語った。「おそらく相手が12人でも勝てただろう」とそれくらい良い内容だったと振り返った。

 大量得点が目立つが無失点に抑えただけでなく、この日は枠内シュート数もゼロ。「大量得点だったが、気を緩めることなく後半も攻めていったのが良かった」と評価。「今日は全てにおいてチームにいい方向に働いた」と笑顔で振り返った。

4月のホームゲーム

4月5日(水)LAFC戦(CONCACAF Champions Leagueファーストレグ)
4月8日(土)ポートランド・ティンバーズ戦
4月29日(土)コロラド・ラピッズ戦

この日はディフェンスも堅く、GK高丘も無失点に抑える。CFモントリオール戦。2023年4月1日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
この日はディフェンスも堅く、GK高丘も無失点に抑える。CFモントリオール戦。2023年4月1日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(取材 三島直美/写真 斉藤光一)

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展示のお知らせ「詩が生まれる場所-日系文化センター・博物館」

Where Songs Surface
「詩が生まれる場所」UTA GA UMARERU BASHO

3 月18 日から 9 月 16 日まで、写真家の宮崎雅子と李淑美による「詩が生まれる場所 」展が日系文化センター・博物館で開催されます。日本、カナダ、写真、そして物語を語るという共通点をもった 2 人のアーティストによる目に見えるものを超え、時間、場所、記憶を結びつける展示です。

開館時間:火曜~土曜午前10時~午後5時。水曜日は午前10時から夜9時

入場料 $5。NNMCC会員・学生は無料。

宮崎雅子は東京生まれで、現在はモントリオールで活動しています。単身カナダに移住し、カナダの多様性と寛容さに感銘を受けて新しい生活を築きました。宮崎雅子は、出身国の猿鬼の寓話を用いて、私たちの自然との関係性を問いかけます。手作りの紙や太陽光を使用するなど、有機的なプロセスと素材を使用。また、詩と写真を組み合わせて想像力を刺激します。

李淑美は、写真、ビデオ、場所に関する文章を通じて、自らの生活体験を素材にし、移住女性としてのアイデンティティにつながるテーマを探求します。彼女は10年前にカナダに移民し、自身の新しい故郷をアイデンティティを問われることなく所属できる場所として捉えています。フランスで生まれた彼女の家族のルーツは、両親や家族が若い頃に日本に居住した韓国人に遡ることができます。フランス語、日本語、そして韓国語を含む多文化の環境で育った彼女は、日本にある家族を頻繁に訪問し、祖母と深い絆を築きました。

日系文化センター・博物館コレクションからの物品も同時に展示されています。

展示にあたり、BC芸術評議会、BC州、カナダ芸術協議会、ケベック芸術文学評議会の支援に感謝します。

宮崎雅子のアーティスト・ステートメント:

私は、現実の瞬間を捉え、想像力を刺激するために、ストーリーテラーとしての役割を担い、人間が自然の一部であるという位置を考えます。私は写真に魅力を感じています。それは、そうでなければ逃げてしまう現在の瞬間を止めることができるからです。私は場所のオーラに遭遇したときに写真を撮ります。私のアプローチは、詩と写真を組み合わせて、見えるイメージを超えたストーリーを展開し、想像力を刺激することです。

ウェブサイト masakomiyazaki.com

李淑美のアーティスト・ステートメント:

李淑美は、写真家に加え、写真のプロフェッショナルな教育を受けた後、ビデオ、インスタレーション、パフォーマンスアートなど、さまざまなメディアで活動しているアーティストでもあります。彼女の両親は韓国から日本に移民しており、彼女自身はフランスで生まれ育ちましたが、両親から日本の教育を受け、流暢な日本語を話すことができます。現在は、夫と子どもたちとともにカナダのモントリオールに住んでいます。彼女の人生経験は、韓国に関するほとんどの文脈を持たないものの、アジア系フランス人アーティストとして、親から子への文化の継承の記憶を考えることを繰り返し行っています。

彼女の作品「ふるさと」では、彼女の両親や祖父母の子供時代の思い出を呼び起こす場所を直感的に探しています。彼女自身が2人の子供の母親になってから、彼女自身の家族のためにふるさとを創造するための探求が増えました。彼女は、和歌山の山間の村を家族の先駆者として何度か訪れ、この日本の田舎の場所に強く結びついたと感じました。後に彼女は、この場所を家族に紹介することを決めました。作品「ふるさと」は、自然を通じて自分自身のルーツと再びつながる記憶の集合体に、観客を没入させる写真と音の体験です。

日本好き高校生たちが知識を競うクイズ大会「ジャパンボウル2023」開催

JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)から実行委員のみなさん。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)から実行委員のみなさん。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー市の日系文化センター・博物館で3月11日、ジャパンボウル・メトロバンクーバー大会が開催された。ジャパンボウルは日本語を学ぶ高校生たちが日本語や日本文化についての知識を競いあうクイズ大会で、今年で6回目。

日本式のオープニングからはじまった予選ラウンド

Stephanie Mathuraさんによる弓道パフォーマンス。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
Stephanie Mathuraさんによる弓道パフォーマンス。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today

 開会式はシンガーソングライターPico Masakiさんの琴演奏によるオープニングセレモニーとラジオ体操で幕を開けた。

 今回のジャパンボウルには14校から、2~3人で構成された27チームが参加。約80人の高校生が会場に集まった。予選ラウンドでは全40問の出題があり、決勝戦に上がる3チームの選考が行われた。休憩時間には出題された問題や今後の問題についてにぎやかに議論し合う生徒たちの様子に、参加者の真剣度が垣間見られた。

 出題は例年の地理、環境、文化や礼儀作法、時事問題に加え、毎年異なるスペシャルトピックが事前に知らされる。今年のスペシャルトピックは500年~1600年の歴史、環境問題やグリーンテクノロジー、現代文学、日本の漫画など。漫画についての問題は、世界的に知られているものからマニアックなものまでさまざま。幅広い知識問題に対し、生徒たちは一喜一憂しながら日本語(ひらがな、カタカナ、漢字)、英語と指定される言語を使って集中した様子で回答していた。

 午前の問題が終了するとホッと一息。JETプログラムで日本での滞在経験があるというStephanie Mathuraさんによる弓道のパフォーマンスが披露された。日本の伝統的なスポーツである剣道や柔道に比べてあまり知られていない弓道を、実際に学生たちに素引きを体験してもらいながらその魅力を紹介した。

参加者全員でよさこいにチャレンジ

「APPARE Yosakoi Vancouver」のみなさん。笑顔いっぱいに迫力の演技を披露。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
「APPARE Yosakoi Vancouver」のみなさん。笑顔いっぱいに迫力の演技を披露。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today

 ランチ休憩をはさんだ午後からは、「APPARE Yosakoi Vancouver」がよさこいの演舞を披露したのち、よさこいの講習会が開かれ、全員でチャレンジ。生徒や教師、実行委員も参加して、会場が一体となってよさこいの踊りを楽しんだ。

決勝ラウンド

総領事館にまつわるクイズで笑いを誘う丸山総領事。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
総領事館にまつわるクイズで笑いを誘う丸山総領事。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today

 3チームが進出した決勝戦では会場の前方に回答者席が設けられ、全20問の決勝戦が行われた。早押しで回答権を獲得する問題では、日本の最新の時事問題や流行を含む難易度の高い出題にもかかわらず、次々にボタンを押して発言し、接戦となった。

 見事優勝したチーム「Katsudon」のメンバーの中には、2年連続でジャパンボウルに参加した生徒も。昨年の大会について、「もっと挑戦的な問題が多かったと思うし、決勝ラウンドの問題の中には誰も正解できないようなものもあった。だから、今年はより多くの問題に正解できるようになったと思う。それでも大変だった」と語った。大会に向けてチームで半月ほど勉強したという。また、「まさか上位に食い込めるとは思っていなかった」と口々に話し、笑顔を見せた。

 続いてあいさつした在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事は、ジャパンボウルを運営しているJETプログラム同窓会BC・ユーコン支部に感謝の言葉を述べた。参加者のクイズに対する情熱や日本への愛にも敬意を表し、日本とカナダの関係を強化し、すばらしい未来に導く若い力へ期待した。

 JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部でボランティアとしてジャパンボウルの運営に参加したBronwyn Oshustさんは技術チームとしてコンピューターのセットアップや音源を担当したという。今回のジャパンボウルについて、「たくさんの人や学生が来てくれてうれしかった。彼らが楽しんでいるのを見て私も楽しむことができた」と話し、また「JETのメンバーにも会えるし、コミュニティに恩返しができるいい機会でもある」とにこやかに語った。

 最後に2023年度のジャパンボウルは日本の伝統的な慣習「一本締め」で幕を閉じた。

2023年ジャパンボウル・メトロバンクーバー大会結果

優勝  「Katsudon」Centennial Secondary school(コキットラム市)
準優勝 「4-ever」Richmond Secondary school(リッチモンド市)
3位  「大吉」R.A. McMath Secondary school(リッチモンド市)

ジャパンボウル

 初めて開催されたのはアメリカ・ワシントンDC。高校生を対象としたローカル大会として1992年に始まった。その後世界各地に広がり、現在はカナダをはじめ、ブルガリア、デンマーク、フランス、イタリアなど10カ国以上で開催されている。出題範囲は言語にとどまらず、日本の文化、社会、歴史、日常生活、時事問題など。高校生たちのより高いレベルでの学業達成と、実社会でのコミュニケーション力や文化的な知識を身につけることを目的としている。BC州での大会は毎年、JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)によって運営されている。

JETプログラム同窓会

 JETプログラム(日本との交流・教育プログラム)の参加者が帰国後に各国で発足させた同窓会組織(JETAA)。現在は世界17カ国、52の支部があり会員は6万人以上。JETAABCは、JETAAのブリティッシュ・コロンビア(BC)・ユーコン支部。JETAABC – JET Alumni Association of British Columbia (JETAABC)

見事なチームワークで優勝した「Katsudon」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
見事なチームワークで優勝した「Katsudon」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
準優勝のチーム「4-ever」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
準優勝のチーム「4-ever」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
3位のチーム「大吉」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today
3位のチーム「大吉」。2023年3月11日、日系文化センター・博物館。Photo by Akane Ikeda/Japan Canada Today

(取材・写真 池田茜音)

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カルラ12 ~投稿千景~

エドサトウ

 弓を背負い馬に乗り、移動してゆくカルラは、日よけの麻の長い布を頭と首に巻いていた。顔の赤茶色の入れ墨がよく目立つ。まるで、激し色をした赤いアゲハチョウが舞っているようである。ようやく繭から孵ったアゲハチョウが大きな美しい薄い赤色の羽をつけて馬に乗り、舞いゆく姿は男装の麗人のごとくあった。

 遠い過去の日にも、ベトナムあたりが原産といわれる蚕と同種と思われる不思議な蛾が密林に舞っていた。絹の生産は、東南アジアで始まっていて、その歴史は五千年前までさかのぼり、日本には稲作と一緒に伝わったといわれる。

 北九州にはいろんな部族が住んでいて、一つの国を創っていた。その中でも、南朝鮮の海岸線まで影響を及ぼして支配(植民地化)していた島国の『イ国』があった。

 カルラ達も、自然と彼らの助けを借りて九州の一角に落ち着くのである。その多くの島国の集まりがジマ台国なのであろう。つまり、ジマに漢字を当てはめれば『島大国』なのであろう。

 南朝鮮の海岸線も同じ海洋民族なのか、『島大国』の一部であった。その島大国の『イ国』などをとおして、当時日本には無かった鉄の塊や、鉄器の農具などが運ばれてきて、北九州の博多近くの港も結構な賑わいであった。人や店も多く、カルラもタケも、この街にきてびっくりしたことであった。

 カルラ達の馬も高く物々交換ができたのである。

春の花。Photo by Ed Sato
春の花。Photo by Ed Sato

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

第10回 スワミのお別れ準備 その1

 何だか忘れかけているけれど、あの時、桐島洋子(作家)さんのご主人、今は亡き勝見洋一氏、彼がずっと以前、突然「澄子さん、サイババって知ってる?」と聞いた。
 私は「知らないわ、なにそれ?」と聞く。彼が「サイババはね、今、インドにいるキリストかお釈迦様だと言われている聖者だ」と言った。それから、数ケ月たって、洋子先生からサイババの写真の絵ハガキを受信。一葉の絵ハガキには、彼女がサイババのアッシュラム(お寺と大修行道場を合わせた様な場所)に滞在中で、そこでの体験を書いてあった。早朝からサイババの祝福を受け、その至福感。彼女のその至福感、それが、ジーンと私に伝わった。
 何が何だか、なにも分からないまま、娘たちに「ママ、バッカみたい!」といつも通り笑われながら、でも、私は本当に、本当に、夢中で何処にあるか知らない、遠い遠い「プッタパルティ」を探し、南インドの小さな村、そこへ行ったのだ。つまり洋子先生が言った「至福感」、それを常に感じられる場所。多分、そこでの不思議体験後、何だかサイババが好きになったみたいだ。彼が言う「Love ever, no harm ever」それがサイババのエネルギーからきているのか、自然の宇宙エネルギーからきているか知らない。
 でもね、毎日の生活中、何かある度に「セレンディピティ」幸運をつかむ、多分、「アレー?これ本当?!」と言う体験、「幸せ!」を感じるようになったみたいだ。

 そして、それから10数年、時はもう2009年。その秋、サイセンターから、翌年、2010年8月に全カナダサイセンターの人達がスワミ(サイババ)の招きでプッタパルティでの世界大会に出席する。その参加希望者募集の通知を受け、日本人グループも参加、貴方も行かない?と誘われた。
 しかし、毎年、8月は私の孫が東京からやってくる。後の「シルク・ド・ソレイユ」で「デングリ返し」をするようになった孫だが、ここバンクーバーで、当時、毎年8月にジムナスティックのトレーニングを受けているのだ。それで、私はインド行きは不参加と答えた。
 所が、それから数ケ月後、2010年1月に入って間もなく東京の娘から、今年のレイナ(孫)「8月のトレーニングは7月に変更」と連絡があった。

 ここで「セレンディピティ」幸運をつかんだ!私はわぁー、インドへ行ける!
 直ぐにサイセンターへ8月のインド行き申請。又しかし、答えは「NO」。カナダからの参加者はすでに300人、同行者のユニフォームまで既に用意されていたのだ。 
 しかし、私はあきらめず、日本人グループのリーダー、シヤさんの手配でサイセンターのグループとは別行動、日本人グループ旅行に同行。プッタパルティ内では自分で宿泊所を取り、グループと別行動という条件で参加OKとなった。そして、2010年8月12日、私は日本人グル-プと一緒にインドへ出発。
 日本人グループは最初に「マイソール」へ行った。そこはインド南西部のカルナタカ州の都市で、1399年から1947年にかけてマイソール王国の首都になっていた所。
 市の中心部にある豪華なマイソール宮殿はオデヤ朝の中心となった宮殿で、ヒンドゥー教、イスラム教、ゴシック様式、ラージプート様式の融合が見られる所だ。
 ヨーロッパにある建物とは全く異なる素晴らしさがあり、想像もしなかった良い体験が出来た。

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

許 澄子
2016年からバンクーバー新報紙でコラム「老婆のひとりごと」を執筆。2020年7月から2022年12月まで、当サイトで「グランマのひとりごと」として、コラムを継続。2023年1月より「『セレンディピティ』幸運をつかむ」を執筆中。
「グランマのひとりごと」はこちらからすべてご覧いただけます。https://www.japancanadatoday.ca/category/column/senior-lady/

ヘンリー・ワカバヤシ氏へ外務大臣表彰授与「人生の師と仰ぐミナガワ氏と両親に感謝」

花束を受け取ったワカバヤシ夫人(中央)と外務大臣表彰を受賞したヘンリー・ワカバヤシ氏(左)、丸山浩平総領事と。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
花束を受け取ったワカバヤシ夫人(中央)と外務大臣表彰を受賞したヘンリー・ワカバヤシ氏(左)、丸山浩平総領事と。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

 ヘンリー・ヒロシ・ワカバヤシ氏への令和4(2022)年度外務大臣表彰伝達式が3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸で行われた。

 ワカバヤシ氏は、パシフィック・リエイコン・アソシエイツ社を共同創業、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の公共交通機関スカイトレインの建設やバンクーバー国際空港の拡張工事など重要インフラ事業を手掛ける。また日系コミュニティでは、日系文化センター・博物館やモミジガーデンの建設、隣組建物の改修工事にボランティアとしてかかわった。

 日系二世のワカバヤシ氏は、1980年代の日系カナダ人リドレス運動に参加し、バンクーバー日系カナダ人リドレス委員会副委員長として活躍。日系カナダ人の名誉回復と社会的地位向上に大きく寄与した。

 両親が日本人で、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)卒業後はバンクーバーの三菱商事カナダに10年間勤めていたこともあり、流ちょうな日本語を話す。

 その活躍は日本とカナダの友好関係促進にも大きく貢献し、こうした功績が認められ、今回の受賞となった。

 丸山浩平総領事は、ワカバヤシ氏の数々の功績に触れながらも、自身の親戚から直接聞いたアメリカで経験した日系人としての苦難とワカバヤシ氏ら日系カナダ人が受けた差別的体験に思いを馳せ、個人的に心に迫るものがあると語った。こうした経験をへて日系カナダ人の名誉回復にバンクーバーで主導的に活躍したこと、カナダのビジネス界での活躍、日系コミュニティへの貢献など、多大な功績によるワカバヤシ氏への外務大臣表彰に改めて「おめでとうございます」と祝福した。

人生の師と仰ぐ人に出会えたことに感謝

ヘンリー・ワカバヤシ氏。この日のスピーチは英語だったが、実は流ちょうな日本語を話す。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
ヘンリー・ワカバヤシ氏。この日のスピーチは英語だったが、実は流ちょうな日本語を話す。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

 ワカバヤシ氏は、母と父の祖国である日本とカナダとの相互理解を促進する役割が受賞の理由であることに喜びを表し、両親や先人が自らを犠牲にしても、自分の子どもたちによりよい機会が得られるためにカナダに移民してきたことに「心から感謝する」と語った。

 そして、人生の師と仰げる人、ヒロ・ミナガワ氏に出会えた自分は幸運だったと振り返った。

 化学エンジニア専攻でUBCを卒業したワカバヤシ氏は、自分の学んだ分野での就職を希望したが当時化学エンジニアという仕事に就ける機会はなくJETROにパートタイムで就職。そんな時に戦後初めてカナダオフィスを開設した三菱商事会社のマネージャーだったヒロ・ミナガワ氏に声を掛けられたと話した。化学エンジニアとしての仕事を希望していたワカバヤシ氏にミナガワ氏は、「エンジニアにはいつでもなれるから、今は私の下で働いて、そしたら6カ月で立派なビジネスマンになれると言われた」と笑った。

 いつも繰り返し友人らに話しているのはと前置きして、「三菱商事で働くことを決心して、ミナガワ氏を自分の師と仰ぎ、彼の下で働けた幸運は、ハーバード大学でMBAを習得するよりも、自分のキャリアにとって有益なことだった」と語った。また、会社を立ち上げた後、大きなプロジェクトにかかわることになったのもミナガワ氏の協力があったからと話し、「今回の受賞をミナガワ氏に捧げたいと思う」と感謝の気持ちを表した。

 また日系二世として一世だった両親が家族に示した自分たちは国の犠牲者ではないという姿勢、誰も恨まないという教えがあったからこそ、日系カナダ人に対する強制移動政策を経験していたとしても、「日加両国のために全力で尽くすことができたと思う」と両親に感謝した。

 あいさつの最後には63年連れ添っている夫人や駆け付けた家族、友人の名前を笑顔で呼んで感謝を表した。

(写真 斉藤光一/記事 編集部)

ヘンリー・ワカバヤシ(へんりー・わかばやし)
Pacific Liaicon and Associates Inc.共同創業者(1970年)
UBC with a degree in chemical engineering(1958年卒業)
関わったプロジェクトは多く、上記以外には、バンクーバー・コンベンションセンター拡張工事、他には、EXPO 86、BC Ferries、BC Transit、VANOC(バンクーバーオリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)for 2010 Olympic and Paralympic games、BC Hydro Site Cにもシニアアドバイザリーとして携わっている。
2008年カナダ勲章(Order of Canada)、2000年BC勲章(Order of British Columbia)受章。
2017年日系プレース・ファウンデーションThomas Shoyama Lifetime Achievement Award受賞。

外務大臣表彰

 国際関係のさまざまな分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている個人や団体の功績をと称えると共に、その活動に対する一層の理解と支持を国民に求めることを目的としている。

ワカバヤシ氏(左)と丸山総領事。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
ワカバヤシ氏(左)と丸山総領事。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
記念品贈呈時に笑顔を見せる丸山総領事(右)とワカバヤシ氏。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
記念品贈呈時に笑顔を見せる丸山総領事(右)とワカバヤシ氏。2023年3月10日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

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「大麻とベープ」知ることから始めよう ‐ S.U.C.C.E.S.S.リッチモンド・オンラインワークショップ

4.20Day at Sunset beach, Vancouver, April 20, 2018; Photo by ©Pacific Walkers
4.20Day at Sunset beach, Vancouver, April 20, 2018; Photo by ©Pacific Walkers

 日本では大麻(キャノビス)は違法薬物とされているが、ここカナダでは所持も使用も合法だ。そこで今回は、3月7日、S.U.C.C.E.S.S.リッチモンドが主催したオンラインワークショップ「大麻とベープ」を紹介。連邦警察(RCMP)リッチモンドのジェイス・ロナリオ巡査が大麻の基礎知識や体に与える影響、法制度について解説した。

 大麻は人の体にどのような影響を及ぼすのか、子どもたちから遠ざける方法はあるのか。ロナリオ巡査の解説から学んだことを紹介する。

100種類以上の化学成分を含む大麻

 ワークショップは大麻についての知識の確認から始まった。大麻にはキャナビノイドという脳の細胞や体に作用をおよぼす成分を含む100種類以上の化学成分があり、インディカやハイブリットといわれる大麻草のことを指す。その中でも有名な成分がTHCとCBD。

  • THC:いわゆるハイと呼ばれる状態や、酩酊状態を及ぼす作用を持つ成分。
  • CBD:酩酊状態を起こす作用を持たない成分。THCの作用を抑えたり阻止したりするデータもあり、医療目的で使うための研究も行われている。

 ほとんどの大麻は葉っぱや花から作られており、生のもの、乾燥させているもの、オイル状のものがある。とくにオイル状のものには酩酊作用のあるTHCが3%以上含まれており、より濃縮された石油ベースのものには90%以上ものTHCが含まれる。

どのような方法で体に取り入れるのか?その影響は?

 大麻を使用する際に用いられる主な方法として4種類が挙げられた。1つ目はジョイントと呼ばれる道具を使ってタバコのように煙を吸う方法。2つ目はオイル状のものをクッキーなどの材料に加えて食べたり飲んだりする方法。3つ目はベーピングといい、乾いたものや液体のものを熱して蒸気を体に取り入れる方法。最後に濃縮された効果の強いものを吸うダビングという方法があると説明した。

 その中でもベーピングが、大麻を使用する若者のあいだで人気だという。ロナリオ巡査はブリティッシュ・コロンビア(BC)州では5人に1人の若者がベーピングを試したことがある、もしくは使用していると話した。

若者に人気のベーピングとは?

 ベーピングとは煙の出ないニコチンを、蒸気を発生させて吸い込む方法。ペンタイプの持ち運びやすい形状で複数のフレーバーから選ぶことができるため、社交の手段として使われているのも人気の理由の一つ。使用の理由はソーシャルネットワーク上でかっこいいと評判になっていることや、タバコの代わりに吸う、不安や抑うつ感と闘うため、単に暇だからとさまざまだった。

大麻使用で体にはどんな影響が?

 大麻を使用することで起こりうる短期的、長期的な影響について、次のようなものが挙げられた。

  • 短期的な影響:口の渇き、食欲増進、体重の減少、短期記憶障害、リラックス作用。人によっては心拍数を上げる作用も。アルコールで酔ったときのような集中力や反応の鈍り。精神病、幻覚幻聴の作用をもたらすこともあり、不安や抑うつ感を悪化させることもある。
  • 長期的な影響:上記の症状に加え、すでに精神的な病気がある人には悪化の可能性がある。自殺動機、統合失調症や肺へのダメージ。知能や記憶力、IQ にも悪影響があることから発達途中の子どもや若者の知能を低下させることがある。依存症になるリスクが高く、日常的に大麻を吸っている25~30%の人が薬物依存に陥りやすいと言われている。

合法と違法の境界線は?

 医療用大麻は2001年に合法化され、2018年の大麻法の施行により19歳以上の成人の嗜好目的での使用も合法化された。では、どこまでが合法でどこからが違法になるのか。

 30グラムまでの所有や購入、販売(州政府からライセンスを取っている店に限られる)が許可されており、合法的に手に入れた苗や種も1家族につき4鉢までであれば栽培が可能。規定量を超えると違法になる。

 カナダ国内では合法化されているが、他国への持ち出し、海外からの持ち込みは違法。車でアメリカへ入国する場合でも車内に保管することはできない。帰国の時に所持する場合は国境での申告、医療目的での所持でも公的な書類を用意する必要がある。

リスクを減らすために

 オンラインで購入する場合、ライセンスを取っていない店から購入する可能性があることや、犯罪集団に個人情報を盗まれる可能性もあるとして注意を促した。

 ロナリオ巡査は、大麻の使用により起こりうるリスクを減らすために、脳が発達を続ける25歳までは使用をしないことを推奨した。子どもを持つ親にはよく話し合うこと、家で栽培・保管する場合は手の届かないところに置くことも勧めた。

 また、薬物過剰摂取(オーバードーズ)による最悪の事態を防ぐために「The good Samaritan law」という2017年に施行された法律を紹介した。近くにオーバードーズに陥っている人がいても捕まることを恐れて救急車を呼ばない、ということを避けて命を守るための法律である。

 オーバードーズの特徴として、意識がもうろうとしている、爪や唇が青い、喉が詰まって呼吸が遅い、反応がない、皮膚が冷たいなどの状態を挙げ、「見つけた場合は迷わず救急車を」と呼びかけた。

S.U.C.C.E.S.S.
1973年に設立。定住サービス、言語、雇用、コミュニティサービス、家族および若年世代向けビジネス健康サービス、各種ケア、ハウジング、出版などを行っている。永住権を持っている人、住み込みケアギバー、難民指定を受けている人、カナダ政府から保護認定を受けて在住している人を対象に無料でサービスを提供。ウェビナーや対面のワークショップの実施やコミュニティとのボランティア活動も企画している。

次回は4月に薬剤師による薬局システムや予防接種、薬剤師の近年の役割についてのワークショップを予定。ウェブサイト:www.successbc.ca

大麻とベープに関する参考情報

(取材 池田茜音)

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「Sakura Daysジャパンフェア」2023開催のお知らせ

「Sakura Daysジャパンフェア」が2023年4月15日(土)と16日(日)の2日間、バンクーバーのバンデューセン庭園で開催されます。

13回目となるこのイベントは、バンクーバーさくらフェスティバルの一環で、日本の芸術文化や日系ビジネス、食文化の展示紹介を行う家族向けのフェスティバルです。

その詳細が次のウェブページに記載されていますので、ご覧いただき、御媒体により告知いただければ幸いです。
https://vcbf.ca/event/sakura-days-japan-fair-2023-april-15-16/

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