上映後に観客の前でマイクを握ったカオルさんは、「Can I be very honest with you?」と始め、「映画の中では強い人間だと話しましたが、私はただの母親で、娘のことを心配しているだけです」と静かに語り始めた。娘の病気や当時の心境に触れると声を詰まらせ、言葉を続けながら涙を拭う場面もあった。その姿に目頭を押さえる参加者の姿も見られた。
しつこくない油が日本酒にもぴったりだという、A5のBMS12サーロインステーキ。2025年10月9日、バンクーバー市。提供 SABC/Photographer: John Lau
茨城県産の「常陸牛」を提供したFrobisher International Enterprisesの担当者、廣見麻里亜さんは、カナダのレストランなどで見かける和牛の多くは日本産ではなかったり、グレードの低いものだったりする現状の中、「本物のジャパニーズ和牛は高価でなかなか手が出しづらい」と話す。だからこそ、「お客さんがたくさん集まるこういう機会に、せっかくなので日本の良い和牛を試してもらって、どういうものかを楽しんでいただきたい」と語った。
そのほかにも食を軸にした取り組みとしてToyo Rice Corporationが日本米を提供。担当者の石塚貴史さんは、「去年はお米を展示するだけでしたが、今年は実際にホテルのフィンガーフードに使ってもらいました。食べてもらって興味を持ってもらいたい」と語り、体験を通じて日本米の魅力を伝えた。 LA International Tradingはオレンジマダイを提供した。
昼の部では日本酒の味わいや香りを学ぶセミナーも行われた。講師を務めたのは、日本酒のWSET認定講師でCru Classe Hospitality Corp.の代表ララ・ビクトリアさん。参加者に向けて「umami(うま味)の理解」をテーマに、日本酒のテイスティング方法や風味を構成する要素について解説した。
「見はらし世代 "Brand New Landscape"」より。Photo provided by VIFF
団塚唯我監督。Photo Provided by VIFF
初めての長編映画が、海外の舞台で静かに歩き出した。東京・渋谷の再開発を背景に、家族の関係と都市の変化を重ねた映画「見はらし世代(Brand New Landscape)」を手がけたのは、27歳の団塚唯我(だんづか・ゆいが)監督。23歳で脚本を書き始めたというこの作品は、「第78回カンヌ国際映画祭」監督週間に選出され、日本人として史上最年少、26歳での参加となった。