ホーム 著者 からの投稿 コナともこ

コナともこ

コナともこ
82 投稿 0 コメント

「 初夏*暮らしを彩る染めもの」

カナダde着物

第21話 季節*夏至

 太陽の光が一年で一番強い季節に入りました。昼の時間が長く夜の時間が短いので、冬が長い北欧などでは、夏至のお祭りが盛んなのだそうです。人々が太陽をいっぱい浴びて喜ぶ姿が想像できますね。

光が差すバンクーバーの街。© Manto Artworks
光が差すバンクーバーの街。© Manto Artworks

「万葉の時代から愛されている野の草*露草(つゆくさ)」

露草つゆくさ*自宅庭にて。Photo courtesy of Kona Tomoko
露草つゆくさ*自宅庭にて。Photo courtesy of Kona Tomoko

 6月頃から夏の間に咲く小さな青い花、露草は別名が多くあります。「月草」「搗き草」「着き草」(つきくさ)とも呼ばれ、可愛いその姿から「蛍草(ほたるぐさ)」「帽子花(ぼうしばな)」などの名前もあるそうです。

 朝咲いても昼には萎んでしまうので、「はかなさ」や「うつろい」が好きな日本人に愛されるでしょうか。

 青い色が布地に染まりやすく、草木染にも使われるそうです。

 「初夏に合う草木染(くさきぞめ)」

 天然の植物染料(*1)からできている草木染(*2)は、制作の過程で品質を一定にすることが難しく、単一の色を持たないので、同じ色を出すことがほぼ不可能だそうです。まさに「世界に一つだけの色」を愉しむことができます。着物でしたら、「一点もの」になるわけです。

 草木染の爽やかな色目は、初夏から夏の着物や帯に合うような気がします。それは、春から夏は、草花が芽吹き始め、私たちの周りを彩りますので、その色を身にまといたい気分になるからでしょうか。

 もちろん、年間を通じても愉しめる素敵な染めものだと思います。

 あと、天然の染料だけですと濃い色が出し難いため、顔料という鉱物を粉にしたものを使うそうです。染めものの中で代表的な技法である型染め(*3)は、鮮やかな色が映えますので、華やかな着物や帯が仕立てられることでしょう。

 残念ながら、草木染は科学染料が登場した明治初頭から衰退の道へと進み、現在の染色の殆どは合成染料で染められているそうです。

 それでも、昨今では安全性が高いこと、環境に優しいこと、薬効があるなどで、天然の良さを見直されています。

 千年の歴史があるといわれる草木染。日本の衣類の歴史そのものです。昔も今もお洒落をしたい気持ちは同じですね。

 薬を服用するという、“服”の字はこの草木染が薬用として使われていたことを表しています。着ることで薬用効果があるとは、現代では思いもつきませんね。

 私の幼なじみが、趣味が高じて手染めの手工芸品を作っています。彼女は型紙を使った型染めで浴衣や着物、先日は愛娘の成人式の振袖まで自作で染めてしまいました。昔から手先が器用で、美術大学でデザインを勉強した後、子育てをしながら様々な作品をマーケットなどで販売しています。 ((2021年7月1日現在、受付停止中)

カラフルに染められた振袖。Photo courtesy of HIRAME BLACK&TAN
カラフルに染められた振袖。Photo courtesy of HIRAME BLACK&TAN

HIRAME BLACK&TAN
https://www.instagram.com/hirame_b.t/

植物染料 しょくぶつせんりょう(*1)
 ベニバナ(色素成分:カルコン誘導体)、藍(インジゴ)、露草(アントシアン類)、アカネ(アントラキノン誘導体)、ウコン(ナフトキノン誘導体)、クチナシ(カロチノイド類)、栗(ピロガロールタンニン)、柿(カテコールタンニン)など植物組織を破砕、又は抽出して得られる天然染料。

草木染 くさきぞめ(*2)
 植物や果実など天然の原料を使用した染色方法のこと。草木を煮出した汁で布地を染め上げることで、独特の色合いを表現できるという点が大きな特徴である。

型染 かたぞめ(*3)
 型染とは、型紙を使って布の上に防染糊を置き、染液をつけた刷毛で染めるか又は染液に浸して染め、水洗いで糊を落として模様を表す染め方です。非常に細かい模様を彫った小紋や、中くらいの模様を彫った中型や唐草はその代表的なもので、日本で幅広く行われた独特の手法です。

 

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
田中直染料店   https://www.tanaka-nao.co.jp/


コナともこ
 アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

 10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

 東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

 カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

 

「 雨にちなんだ文様*雨龍間道 (あまりゅうかんとう)」

カナダde着物

第20話 季節*芒種(ぼうしゅ)

 芒とは、稲の穂先のことで、穀物の種をまく時期を表しています。一足早く梅雨入りする沖縄では、前回の節気「小満」と合わせて梅雨のことを「小満芒種 (すーまんぼーす)」と言うそうです。

木々の緑も深くなり。© Manto Artworks

入梅*梅酒を漬けましょうか

 水無月に入りました。

 入梅(にゅうばい)や梅雨(ばいう)は、日本のニュースでいつもトップニュースで登場する季節の風物詩です。暑い夏を前にして、涼しい期間でもありますので、しっとりと時間を過ごすことができそうです。

 ご存じのように、カナダでは梅雨のように呼ばれるシーズンはありませんが、バンクーバー界隈は、冬からずっと雨が多いので、そのまま引き続き6月ぐらいまで雨が降る日があります。たまに夏日のような暑い日もあったりして、体調管理が難しい時期です。

 梅の収穫の時期でもあり、ここ何年か、バンクーバー界隈でも青梅を販売しているのを見かけます。梅ジュースや梅酒を作る動画や写真が、北米在住者のSNSの投稿でもあり、ご自宅で作られる方も多いようです。爽やかな青梅の味、日本人は好きですよね。

 雨にちなんだ文様*雨龍間道(あまりゅうかんとう)」

 風土を取り入れた着物の柄をよく見かけますので、雨にちなんだ文様(*1)も色々とあるに違いないと思い、探してみました。やはり、農耕民族の日本には、雨乞いの風習から生まれた文様がいくつかありました。その中の雨龍文様(*2)は、至ってシンプルなチェック柄のようですが、よく見ますと龍が描かれています。

 茶道では仕服や古帛紗などの裂地(*3)で使われますが、着物の中で取り入れるとしたら、男性の角帯にいかがでしょうか。男性の着物は無地が多く、お洒落さん達は帯や小物で個性を出します。着物は女性が着ているイメージが多いですが、男性の着物姿も素敵です。男性の皆さま、是非、高倉健のような着物姿で闊歩されてください。写真は「高倉健 着物姿」とググりますと、ご覧いただけます。(笑)

 

男性着物姿。Photo courtesy of和の学校 Photo by Manto Artworks
男性着物姿。Photo courtesy of和の学校 Photo by Manto Artworks
男性用角帯*絹ペーズリー柄(青色)博多縞(黒色)。Photo courtesy of和の学校 Photo by Manto Artworks
男性用角帯*絹ペーズリー柄(青色)博多縞(黒色)。Photo courtesy of和の学校 Photo by Manto Artworks

 (*1)雨にちなんだ文様
 雨縞、時雨、雨文様、春雨などがある。雨の文様は斜めの線のものもあり、なかなか粋です。雨縞のような縞文様は、縞が所どころ途切れている文様のことで、織りで表されたものは雨絣や柳絣と呼ばれる。

(*2)雨龍間道 (あまりゅうかんとう)
 架空の霊獣を文様にしている。ほかの龍のように角がなく、尾は細く、濁水に棲んで水霊とされている。水中に五〇〇年を経て蚊龍となり、竜巻を起こして天に昇るとき、初めて角を生じ、鋭い爪も生え、四足に迫力が生まれる、この勢いの良いめでたい龍を文様に表わしたものである。収録した裂は本歌で、この他に同じ文様で数種の色の折変えたものがあるが、何れも同じ名称である。

(*3)裂地きれじ
 大陸からシルクロードを通じて日本に渡ってきた伝統織物。 着物や袈裟(けさ)、茶の湯の名物裂の仕覆(しふく)や袱紗(ふくさ)など、そして掛け軸や屏風などに使われる表装(ひょうそう)裂地として活用されてきたもの。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
着物のよろず 針箱 http://blog.livedoor.jp/halibako/


コナともこ
 アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

 10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

 東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

 カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

 

「 棚田に水が張り*お蚕さまが糸を吐く」

カナダde着物

第18話 季節*小満しょうまん

 「万物盈満((えいまん)すれば草木枝葉繁る」から由来する小満の意味は、「この時期、全ての生きるものが成長し、草木が生い茂る。天地が満ちるのだ。」といった訳になるでしょうか。

 また、「田んぼに水が張り、そこに映る月が満ちている。」とも捉えられますね。

 日本の原風景が思い出されます。

菖蒲が咲き始めました。© Manto Artworks
菖蒲が咲き始めました。© Manto Artworks

「お蚕さまに感謝して、着物への敬意と愛おしさを想う」

 着物のほとんどは、絹糸からできています。絹はご存じの通り、蚕が吐く糸から繭になり、繭から白いキラキラした一本の糸が取れます。その過程で、生きたまま繭を茹でなければならず、着物を一枚作るのに、2600個の繭が必要です。それは2600頭の命の糸なのです。

 5月、孵化(ふか)した蚕が桑の葉を沢山食べて成長し、蚕がたてる食音は小雨のようだといわれます。

 昔、養蚕(*1)は大きな収入源で、日本の経済の支えでした。年配の方が、蚕を「お蚕さま」と呼ぶのを聞いたことがありませんか。蚕は神様のように敬われてきたのでしょう。

 繭から着物ができる過程を知りますと、一層、その命と恩恵に感謝をしたくなりますね。

 美しい着物が誕生するまで|養蚕農家

養蚕(*1)着物好きの皆さまには是非知っていただきたい養蚕について。 
http://www.i-nekko.jp/kurashi/2016-051810.html

 「茶の湯の世界では風炉の時期となりました。」

  緑が鮮やかな5月は、お茶室のしつらえがガラっと変わります。

  初風炉です。(*2)

 炉を囲んでいた冬から、火をお客様から遠ざけ風炉釜を置くようになります。お香も清々しい香木を使い、さわやかさを演出します。

 先日、オンラインではありますが、茶道を修養する皆さまと一緒に「初風炉茶会」に参加いたしました。

 季節が変わることで道具が変わり、そして私たちの心も切り替えられ、心地よいものだと感じます。

 

 初風炉(*2)寒い冬には、お客様に近い炉(ろ)を使って暖をとり 大きな釜で湯を沸かしました。 5月に入り暖かい季節になると、なるべく火の気をお客様から 遠ざけるため冬の間使用した炉に蓋をして 風炉を壁付きの方へ置きます。この風炉の中にも小さな宇宙が広がります。  初夏・盛夏・晩秋にそれぞれ真・行・草と呼ばれる灰型に 形を変えて5月から10月に渡る季節の移り変わりを表現します。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
風炉について https://www.enshuryu.com


コナともこ
 アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

 10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

 東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

 カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

 

「 風薫る*衣替えを前にして」

カナダde着物

第18話 季節*立夏

 さわやかな五月、皐月(さつき)に入りました。

 先月のピンク一色だった桜並木は、新緑のトンネルとなり、今は庭先や公園で青や紫の花が多く目に入ってきます。

 自然界では、植物の色が暦のようですね。

風薫るBurnaby Deerlakeにて©コナともこ
風薫るBurnaby Deerlakeにて©コナともこ

 日本では茶摘のシーズンです。私の実家のある静岡では、新茶が店先に並びます。

 一番茶の香りは若々しく、お茶の色は透明感があり、気品の高さを感じます… と申しましても、私がそのような一級品を知ったのは、社会人になってからでして、普段は近所や親戚の農家で出荷できなかった茶葉を頂いていました。

 それでも、十分に美味しいお茶でして、毎日、水より飲んでいたかと思います。殺菌作用もあるため、お茶でうがいもよくします。


 茶畑の緑は初夏の青空とのコントラストが美しく、富士山と茶畑のポスターは目を引きます。静岡へ初夏に行かれた時には、是非、富士山を見ながらお茶を堪能されて下さい。お茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム(*1)では茶道のお茶会も年に数回、茶道体験については毎日、行われております

静岡にあるお茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム©ふじのくに茶の都ミュージアム
静岡にあるお茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム。©ふじのくに茶の都ミュージアム

「温暖化や気候の変動で衣替えの時期を一律にできない」

 5月に入りまして、日本やカナダでも日差しが強い日があります。カナダでの衣替えはとても曖昧で、何処に住んでいるのかもありますが、かなり人により違うと思われます。1日の中での寒暖の差があることも関係しているのでしょうか。

 日本では、6月と10月が一般的に衣替えとなりますが、昨今の温暖化により、5月から夏物でもいいのでは、との声が聞かれるそうです。

 これは呉服屋さんからよく提案されていますが、「日本は南北に縦に長い土地で、世界は丸く、北と南では季節も逆である。その土地にあった衣替えでいいし、着物を選んでもよいのでは」とありました。

 本当にそう思います。

 個人で決めることを躊躇される人々のために、5月のお祭りから浴衣の解禁を薦める地域もありますし、お天気の悪い冬場の成人式を夏に移す市町村もあるそうです。

 ちなみに、今の成人式の主流は、写真撮影を春~夏の間に済ませ、冬の成人式当日はお天気により洋装にするか和装にするか決める人たちもいるそうです。

 合理性を求める若者らしい提案ですね。

 私が基本に考えていますのは、礼節と儀式を重んじる行事やお茶会では、暦に沿って、その場の雰囲気にも合うものを選びます。

 普段着や軽いお茶会でしたら、その日の気温やお天気状況により、着心地の良いものを選びたいと思います。

暑い日は綿の浴衣生地を着物として使えます。帯は花菖蒲*名古屋帯 ©コナともこ
暑い日は綿の浴衣生地を着物として使えます。帯は花菖蒲*名古屋帯 ©コナともこ
五月晴れをイメージさせる色無地着物と沖縄紅型帯 ©コナともこ
五月晴れをイメージさせる色無地着物と沖縄紅型帯 ©コナともこ

ふじのくに茶の都ミュージアム(*1)
静岡県島田市にあるお茶のミュージアム。茶摘み体験・手もみ体験・抹茶挽き体験・茶道体験やお茶の産業、歴史、文化、機能性の展示のほか、日本庭園や小堀遠州の綺麗さびなど、お茶のイベントが多数ある。

https://tea-museum.jp/

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/


コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「自然と共存する*春の文様」

カナダde着物

第17話 季節*霜止出苗(しもやみてなえいずる)

 ようやく霜が降りない朝が来まして、暖かく良いお天気が続いています。桜を愛でる毎日、こんなに観賞しているのは久し振りかも知れません。

 コロナ禍で自宅での時間が長くなりました。友人たちと外で会うことが必然となり、自然を目にする機会が例年より増えています。

Sakura 2021 Photo ©Manto Artworks
Sakura 2021 Photo ©Manto Artworks

 バンクーバー地域では、年によっては肌寒く、雨で桜がすぐに散ってしまうこともあります。そのような年は私の出身地、静岡駿府公園の桜を懐かしく思い出します。

 私の母校は城内お堀の目の前にあったので、いつも卒業式や入学式は満開の桜の下でした。娘たちのカナダでの卒業式は6月ですが、家族の記念写真はひと足早く桜と一緒に収めました。

 こちらへ移住して長くなりますが、今でも桜の咲くこの時期は、特別な想いがよみがえります。

着物de卒業写真 Photo © Manto Artworks
着物de卒業写真 Photo © Manto Artworks

「春の柄や文様」

 春は桜の他にも様々な植物が芽を出し始め、目を愉しませてくれています。着物には、そのような季節の草花を図柄にしたものが多くあります。

 桜、藤、春牡丹、菖蒲、杜若(かきつばた)、などなどが春の植物文様の代表的なものです。振袖や訪問着では、その美しい文様が大きく描かれますので、カナダ人の方々にも人気のようです。

春の柄や文様*桜ひらひらPhoto © Manto Artworks
春の柄や文様*桜ひらひらPhoto © Manto Artworks

 “混合柄”といいまして、春の植物に他の文様(*1)が混合されているものもあります。その場合は、抽象画として扱われますので、1年を通して使用できるそうです。

 桜に関しては日本を代表する柄となりますので、こちらも通年使用ができます。着物柄の王道ですね。

桜さくら*身につけて Photo © Manto Artworks
桜さくら*身につけて Photo © Manto Artworks

「着物deお花見」

 先に申しましたように今年の春は晴れの日が多く、時間の余裕もできました。そこで、友人とのお花見を思い立ちました。近所にあります割烹料理レストランStem(*2)さんでお弁当を注文しまして、お茶のセットを持参し、すぐ横にある公園で野点風にピクニックをしてきました。

 着物は汚れても気にならないお値打ちもの(いわゆる低額のポリエステル着物です)。こういった着物を四季それぞれに持っていましたら、とても便利です。帯は半幅帯で、飾りとして帯締めをしています。

 毛氈(もうせん)の代わりに赤いテーブルクロス、茶道でお茶箱用に使う可愛い茶碗を二つ、茶筅、保温水筒のお湯、あとはお菓子とお抹茶があれば、ミニミニお茶会がいつでもどこでも開けます。(*3)

 もちろん、ご自宅のお庭でも愉しめますよ。

着物deお花見 Photo © コナともこ
着物deお花見 Photo © コナともこ
Stemさんでお弁当を注文しました Photo © コナともこ
Stemさんでお弁当を注文しました Photo © コナともこ

文様(もんよう)(*1)表面に装飾された図形。同じ図柄の反復繰り返しによって構成されるものをいうことが多い。伝統文様、和柄文様、有職文様、吉祥文様などがある。

Stemステム(*2) バーナビーにある日本食レストラン  Stem Japanese Eatery  https://stemjapanese.ca/

茶会(*3) 茶会には西洋式のお茶とお話を楽しむもの、様式や伝統に沿った茶道がある。近年では茶道の道具を使いながら、屋外での野点やテーブル式でお抹茶を愉しむスタイルも定着しつつある。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/

着物の柄*春 https://www.kimono-gara.com/season/haru/april/

 


コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「利休忌に想う*日本人の美意識」

カナダde着物

第16話 季節*清明(せいめい)

 けがれがなく、清らかで生き生きとした自然を「清明」と呼ぶそうです。

© Manto Artworks
© Manto Artworks

 常々、日本語は伝達以上の役割があり、美しさがあり、色彩感にあふれていると感じます。この美しさはユニバーサルであり、日本を離れても深い懐で私たちの心を豊かに受け入れてくれます。

 古来から持つといわれる“日本人の美意識”(*1)は、どんな環境であろうと私たちの中に深く息づいていているのだと、常に感じていたいと思います。

© Manto Artworks
© Manto Artworks

 “清し”は、悪のないもの、無駄のないもの、否定の美を表しています。茶道を大成した千 利休居士が極めた美とは、華美を退け、無駄を排し、最後に残ったものだけを美とする精神だといわれております。

新渡戸稲造記念庭園内にある茶室「一望庵」Photo © コナともこ
新渡戸稲造記念庭園内にある茶室「一望庵」Photo © コナともこ

 コロナ禍で茶道のお稽古が中止になっておりますが、有志の先生方により3月28日に利休忌(*2)がオンラインで行なわれました。

 私はコンピューターの前で着物姿で参加いたしました。

 利休忌はお寺での法要が行われるのが常ですが、今回はお寺へ集まることができませんでしたので、床の間のお供えへ黙祷をし、利休居士にちなんだお道具やしつらえを画面越しに拝見いたしました。そして、自分で用意しましたお菓子とお抹茶で参加された皆さまとご一緒に一服し、いつもと同じ和敬静寂(*3)のお茶会となりました。

 利休忌での着物は、法要ということもあり派手なものは避けますが、近年では地味目の色合いを選び、黒い着物や帯をする方は少なくなりました。色無地や付け下げの着物を選ぶ方が多いようです。

着物鼠無地 帯現代袋帯うずまき © コナともこ
利休忌に自宅にて*着物鼠無地 帯現代袋帯うずまき © コナともこ

 自宅からのお茶会への参加ですが、いつも私が申しましています“着物マジック”によるものでしょうか、着付けをしていく段階からお茶会が始まっているように感じ、自宅にいるのですが、心がどこか別の世界へ導かれているように感じました。

利休忌は菜の花忌とも呼ばれます© コナともこ
利休忌は菜の花忌とも呼ばれます© コナともこ

 さて、東漸寺(*4)の桜は満開になりました。コロナ禍で館内へは入れませんが、敷地内での撮影はできます。皆さまも是非、足を運ばれてはいかがでしょうか。

コキットラムの東漸寺 © コナともこ
満開の桜の下で写真撮影 © コナともこ

***引用***

ドナルド キーン(著) 日本人の美意識 ©© コナともこ
ドナルド キーン(著) 日本人の美意識 © コナともこ

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
日本人の美意識(*1)ドナルドキーン氏の見た日本の美を綴った1冊
(中公文庫) (日本語) 文庫 – 1999/4/1
ドナルド キーン  (著), Donald Keene (原著), 金関 寿夫 (翻訳)

利休忌(*2) 武野紹鴎らに茶の湯を学び、茶道を大成した千 利休居士は天正19年(1951)2月28日 自刃。裏千家家元では毎年3月28日、茶家最大の行事・利休忌が開催される。

和敬静寂(*3)利休の唱えた「和敬清寂(わけいせいじゃく)」は、お茶の心を表す言葉として広く知られている。 この言葉には「誰とでも仲よく、すべてにおいて調和を大事にし、お互いを尊重し合い、何事も心から清らかであること、それによって穏やかでどんなときにも動じない心にいたる」といった意味がある。

東漸寺(*4)コキットラム市にある、西山浄土宗のお寺。https://www.facebook.com/tozenji.bc

桜が満開の東漸寺Tozenji 2021年4月4日 © コナともこ

 


コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「和洋折衷*普遍的な美」

カナダde着物

第15話 季節*桜始開(さくらはじめてひらく)

 春分が過ぎ、益々春めいて来ますと、美しい桜と共にやってくるのが季節性アレルギーでしょうか。季語にもなってしまいそうな季節の風物詩ですね。マスクが常識になった昨今、以前より堂々とマスクで花粉症対策ができるのが嬉しいです。

 前回の色の話から続きまして、今回もデザインについて綴っております。

日本文化と西洋文化の融合

 日本では、明治維新の頃から生活の中に西洋文化が取り込まれ、一般的に北米やUKの芸能や芸術を追いかけるように私たちは過ごしてまいりました。それらの文化の融合がうまくいく時もあれば、そうでない時もあったようです。

 私事ですが、日本で顧客の室内デザインをしていた頃の話しです。

 お客様の希望する某イギリスメーカーのファブリックや家具を取り揃えました。納品して1週間後に訪問した時には、すでにリビングの真ん中にはコタツがあり、家族皆が床に座り、ソファーは背もたれとなりテーブルのように物が置かれていました。

 顧客が憧れたイギリス様式のリビングを維持することは、他の家族にとって1週間が限度であり、提案する側が「顧客の暮らし方」までリノベーションすることは難しいと感じた、ひとつの例でした。

 また、輸入されたファブリックを日本の窓枠、壁紙や装飾品と合わせることも悩みの種でした。どこか「借りてきた感じ」になってしまうのです。

 私は趣味で住宅のオープンハウスへよく出かけますが、同じ家でも誰が住むのかで、だいぶ家の表情が変わると思いませんか。

 玄関に一歩入った時に、その家の生き様?のようなものを感じます。

 日本やカナダで見かけます、和洋文化がうまく融合できたお宅やお店の例を上げますと、「自然や鳥をモチーフにした柄と民芸家具」、「北欧の家具と和紙」、「洋花と京焼や伊万里の磁器」などがあります。

 自然は普遍的な美であり、人間は美を求め続け、地球の裏側から来たものと融合されたとき、私たちは新しいものを発見できるようです。

https://twitter.com/yu199676hon/status/1025629600095686658/photo/1

世界は普遍的なモダン&シンプルへ

 「国により色の基準が違うのは、色がその地での風土や宗教や文化から生まれるからだ。」と前回のコラムで記しました。現代は流通の発展により、世界中どこにいてもあらゆるものが出に入るようになりました。豊かに物が溢れる一方で、色や柄が氾濫してしまったのかも知れません。

 近年はその反省もあってか、普遍的で多様性の高いものが多く見られ、モダンでシンプルなデザインがどこの国でも見られます。

 ユニクロやMUJIが世界展開されていることが、それを証明していますね。

世界へ羽ばたく日本文化

  その他にもカリフォルニアロールの寿司のように、世界に出て行った文化が変貌を遂げ、また日本へ戻ってくることもありますね。

  今、バンクーバーで流行っている、居酒屋やラーメン屋も北米風に変化しています。

  世界を旅した息子や娘が地元に帰り、大きく成長したわが子に驚く、といった親の心境でしょうか。

和洋折衷を生活の中で愉しむ

 私も以前から、北米の生活様式に日本の伝統を組み合わせる試みをしております。お勧めしますのは、「テーブルde茶道」です。季節を感じながら、ハイティーのようにテーブルの上で愉しめます。

 コロナが終息しましたら、お友達を招いていかがでしょうか。

Photo © コナともこ
Photo © コナともこ

「カジュアル着物がこれからの期待の星?」

 和洋折衷の挑戦をし続けている私たちですが、着物の世界でも同じようです。実用的な洋服や靴を着物に合わせ、上手に着こなす人たちが増えてきています。

 特にぞうりや下駄は、慣れていないと歩くのが大変です。足を痛めないように開発されたものもありますが、和装でもブーツやヒールの靴を合わすなど、新しい装いが普通になっていくかも知れません。

 あと、新しいものを取り入れる際に気をつけたいのが、「品を残すこと」ではないでしょうか。形式な着方から崩すことは簡単ですが、いい感じの清潔感と品を出すのにはテクニックが必要となります。

 上級者のおしゃれさんたちに期待しております!




「カジュアル着物ブック 和洋ミックスコーデで楽しもう 単行本」
廣済堂出版、編集山口 さくら、イラスト 善養寺 ススム、ISBN4331517551

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「伝統の彩*和の色」

カナダde着物

第14話 季節*春分

美しい色をまとう鳥たち © Manto Artworks
美しい色をまとう鳥たち © Manto Artworks

 ひな祭りが終わりますと、バンクーバー界隈で桃の花や早咲の桜もそろそろ咲き始めるでしょうか。有難いことに、こちらカナダにいても日本のように春の花々を愛でることができます。

 植物は芽吹き、冬ごもりをしていた生きものが姿を表し、私たちも活動的になりますね。

「色に出会う」

 私は日本に住んでいる頃、建築やインテリア関係の仕事をしていたため、色の見本帳は手放せないアイテムでした。色の勉強は学校でしましたが、実際にデザインしたものを注文し納品されまでは、毎回ドキドキしておりました。

 色は好みに個人差があり、文化背景や宗教でも違いがあり、心理学にも使われていたりと、とても奥の深いものです。

 以前、カナダ人に「どんな色が好き?」と聞かれた時に、「黒や白が好き」と答えましたら、「黒と白は色ではないよ」と言われ、一部の西洋文化では、黒と白は色とは別のものなのだと知りました。

 水墨画の世界では「黒から白の間には千の色がある」といわれます。感覚の違いというものは、育った環境で大きく変わるものだなと思いました。

 加えて「カナダでは色はColor ではなく、colourね」とも言われました。笑

黒と白の間に… @Manto Artworks
黒と白の間に… @Manto Artworks

国により異なる色のイメージ

日本の色世界の色 : 写真でひもとく487色の名前 永田 泰弘(監修)/ナツメ社  ISBN978-4-8163-4849-5
日本の色世界の色 : 写真でひもとく487色の名前 永田 泰弘(監修)/ナツメ社 ISBN978-4-8163-4849-5

 世界をまたぎデザインのお仕事をされている方々は、その国の色彩感覚に合わせ、色を選ぶことが多いかと思います。それはその土地に馴染んだ色がその土地の人が好む色だからだそうです。

 その反面、ネガティブな想像をしてしまう色もあるようです。公の場で使う時には、配慮が必要になるでしょう。

 ただファッションとして使う色は、冠婚葬祭での儀礼の場などの色とは、別の世界なのだと考える方が誤解を避けられるのではないでしょうか。

「白い着物に抵抗はありますか」

 色のイメージの違いで例を上げますと、白い着物です。現在の日本では結婚式で白無垢を着ますが、昔はお葬式で白い着物を着ていました。今でも一部のアジアの国では白は縁起の悪い色と思われており、確か昔の映画の中で亡霊が白い顔をしていましたね。

 時代はめぐり、西洋文化の白いウェディングドレスが主流となり、新世代が白をお祝いの色として着るようになりました。だいぶ白い着物に抵抗を感じる方々が少なくなったでしょうか。

 着物以外では、白い菊、白い箱、白いリボン…いかがでしょう。私は先に出しましたように白は大好きなのですが、ちらっと未だに抵抗がある時もあります。

 和製英語のTPO、time(時)・place(場所)・occasion(場合)を、今の時代の流れを読みつつ、 「時と場所によって服装や言葉を使い分ける」ことが大事でしょうか。 若い皆さま、日本人やアジア系のシニアの方へお花のブーケを贈られるときは、気をつけましょうね。

白い花、どの花もきれいです。© コナともこ
白い花、どの花もきれいです。© コナともこ

「受け継ぎたい和の色」

 日本には伝統的に引き継がれている色がたくさんあります。その色の名前は、たまに読み方が分からないこともありますが、素敵な名前がついております。

 自然の中の風景、動物や地名など、俳句のようですね。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
伝統色のいろは https://irocore.com/
日本の文化の入り口マガジン https://intojapanwaraku.com/culture/83771/
色見本サイトNipponcolors  https://nipponcolors.com/

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「春を感じて*ひな祭り」

カナダde着物

第13話 季節*雨水

 「雨水」とは雪が雨へと変わり、氷が溶けて水になるという意味だそうです。今の時期、冬を越したバンクーバーに春の足音を感じるような言葉ですね。当地の豊かな水は寒冬の雪や雨からの贈り物なのでしょう。有り難く思いながら、毎日、一服のお抹茶を味わっております。

梅香*思い出と一服 Photo © コナともこ
梅香*思い出と一服 Photo © コナともこ

 昔、「水に流す」という意味から厄除けとして「ひな人形」を川へ流し、子どもの健やかな成長を願ったことから「ひな祭り」が始まったといわれております。今ほど医療や衛生管理が行き届いていない時代に、すがる思いで我が子を守ろうとする親たちの気持ちが「ひな人形」に託されているように思えます。

雛人形*モダンな現代雛 Photo © コナともこ
雛人形*モダンな現代雛 Photo © コナともこ

「いつの時代も可愛らしい子どもの着物」

 子どもたちの着物といえば、七五三の晴着を思い出しますが、年中行事でも着せてあげたいものです。ひな祭りでは、早春らしい明るい色や花柄が合いますね。

 行事用の着物としましては、3歳ぐらいまでは帯はせず、被布(*1)というベストを着ます。7歳で女の子は「帯解きの儀」という儀式があり、正式に帯を着用するようになります。

 男の子は3歳ぐらいから着物と袴ですが、今は赤ちゃん用のロンパース袴も販売されています。子どもたちの着物は肩あげや腰あげをし着丈に縫い上げ、着崩れしないようにします。普段着では兵児帯(*2)が金魚のようで可愛く着用が楽です。

 関西ではよく知られています「十三参り」(*3)は、数えで13歳の男女がお参りをするもので、年々全国的に広がっているそうです。女の子は中振袖や小紋着物で肩上げがされているほうが子どもらしさが残ります。男の子は紋付袴姿で、七五三の次にお祝いできるということで、和の学校でも人気のお参りイベントです。

和の学校@東漸寺 十三参り*お茶室と竹林にて Photo © コナともこ
十三参り*お茶室と竹林にて Photo © 和の学校@東漸寺
和の学校@東漸寺 十三参り*鐘撞堂と桜 Photo © コナともこ
十三参り*鐘撞堂と桜 Photo 和の学校@東漸寺

「お寺でひな祭り茶会」

 数年前から東漸寺で子どもたちによる「ひな祭り茶会」を開いております。もちろん、お子さま方は着物姿です。お着物をお持ちでなくても和の学校でレンタルしてまいりました。

 以前にも「着物を着ると人が変わる?着物マジック」について述べましたが、お寺のお堂を走り回っていた子どもたちが着物でお茶室に入りますと、不思議と凛とした佇まいになるのです。

 口から出る言葉まで変わります。お茶室では大人も子どもも同じです。

 今年はひな祭り茶会は行うことが出来ませんが、お互いに尊敬しあい、人と人との温かさを感じあう、そのようなお茶会を続けられたら幸いです。

和の学校@東漸寺 雛祭り茶会2020 Photo © コナともこ
雛祭り茶会2020 Photo © 和の学校@東漸寺
和の学校@東漸寺 雛祭り茶会2020  可愛いお客さま Photo © コナともこ
雛祭り茶会2020  可愛いお客さま Photo © 和の学校@東漸寺 

被布 ひふ(*1)広辞苑によると被布は江戸時代末期に登場した羽織物。現代では、七五三の子供が着ていることが一般的です。特に3歳の女の子が着ますととても可愛らしいです。

兵児帯 へこおび(*2)柔らかく簡単に結べる普段用の帯です。元々は男性と子供が使う帯でした。現代では、女性も利用するようになりました。

十三参り じゅうさんまいり(*3)数え年13歳の男女が、厄落としや開運、知恵授けのために旧暦三月十三日(新暦4月13日)に、母親とともに虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)のお寺にお参りする行事。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/

カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん
カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「カナダから新年快樂!」

カナダde着物

第12話 季節*春節

 移民の国、カナダに住んでおりますと1年を通じて多くの行事やイベントを体験することができます。その中でも春節の旧正月は、日本人にとりましてどこか親しみがあるものではないでしょうか。それは、明治維新の頃まで日本人も太陰太陽暦のカレンダーを使っており、年中行事も旧暦(*1)に沿って行われていたからでしょう。二十四節気や七十二候(*2)などは、今でも私たちが日々生活する中で季節の言葉や時候の挨拶などで使われております。

「満月の夜に」 Photo ©  Manto Artworks
「満月の夜に」 Photo © Manto Artworks

 現在まで引き継がれた日本の着物や文化は、旧暦と一緒に歩んできたと思われます。旧暦の特徴は正確な時間を刻むというよりも、自然界と人とのリズムを合わせ、特に月と共存することで生きる本質を見いだしたところでしょう。

 春節に満月のエネルギーをいっぱい浴びて、元気に1年を過ごしたいですね。

立春にお家で一服*春節のデコレーション ©コナともこさん
立春にお家で一服*春節のデコレーション ©コナともこ

「お出かけ用ワンピースのような小紋の着物」

 前回、色無地着物の万能性をお伝えしましたが、今回は小紋(*3)の着物について紹介いたします。こちらも色無地着物同様に色々なシーンで大活躍する着物です。

 イメージとしては、少しお洒落してお出かけする時のワンピースのようです。小紋とはひとつひとつの模様から由来してますが、柄が繰り返し染められていて、お気に入りの文様などで個性を出しやすい装いでもあります。帯との組み合わせ次第で用途が幅広くなるでしょう。

「小紋の優等生/江戸小紋」

 色無地着物に家紋が付いたり、地紋の有無で格が上がるように、小紋着物でぐっと格を上げたい時にぴったりなのが、江戸小紋(*4)です。

 小紋との違いは、同じ染でも型染めであるということです。これに家紋が付きますと準礼装になります。

 その型の種類の豊富さと技術力の高さ、江戸時代に武士が裃(かみしも)として着用していた格の高い模様は、優等生でありながら、何と控えめでお育ちが良いのでしょう。笑

 ご年配の方がさらっと江戸小紋を着こなす姿は、凛として品がありとても素敵です。訪問着のように華やかさはなくとも、芯の美しさを表現できる着物です。

雛祭り茶会にて 着物*江戸小紋 帯*花唐草袋帯 Photo © コナともこ
雛祭り茶会にて 着物*江戸小紋 帯*花唐草袋帯 Photo © コナともこ
江戸小紋*雛祭りパーティーにて ©コナともこ
江戸小紋*雛祭りパーティーにて ©コナともこ

 春節におしゃれ紋をいれて色無地の振袖も可愛いですね。

 

旧暦(きゅうれき)(*1)現在でいう旧暦とは、ひとつ前に使われていた暦である。太陽暦と太陰暦を組み合わせた太陰太陽暦のことを指す。

二十四節気と七十二候(*2)二十四節気(にじゅうしせっき)は半月毎の季節の変化を示し、これをさらに約5日おきに分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候(しちじゅうにこう)。

*尚、もともと二十四節気は中国の気候を元に名づけられたもので、日本の気候と合わない名称や時期もある。その為、それらを補足するために二百十日などの「雑節」や和風月名(わふうつきめい)を使用している。

小紋(こもん)(*3)着物全体に同じ模様が繰り返し描かれている着物。紅型(びんがた)小紋や紬地に柄を小紋染めにしたものなど、個性派小紋は独特な色使いや柄行がおもしろい。更紗、縞模様の着物などは、通好み、粋な印象。

江戸小紋(えどこもん)(*4)色無地の感覚に近く、極めて細かい模様を型染したもの。柄が非常に細かいため、遠目には無地に見える。江戸小紋三役と呼ばれるものは、極型の鮫小紋、行儀小紋、角通し小紋。柄が細かいほど良いとされている。

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/
日本の暦 https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/index.html
きものまめちしきこうざ https://www.kanaiya.co.jp/mame/index.htm

カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん
カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「心身ともにリフレッシュ!」

カナダde着物

第11話 季節*大寒

 一年の中で最も寒いといわれるこの時期は、昔から寒さを利用して酒や味噌を仕込んだり、体を鍛えるために寒稽古や寒中水泳をしたり、体を温めるために生姜を積極的にお料理に使ったりするそうです。

 草木染(*1)も寒いこの時期の冷たい水で鮮やかな色が出るそうです。

 そしてハレの行事が続いて疲れた身体と精神を整えるために、ヨガでは「ファスティング(断食)」をする方もいますね。茶道では立春のころまで「夜咄(よばなし)」という真っ暗な中で行われる茶事があります。無駄を削ぎ落とし、五感を研ぎ澄ます心身のリフレッシュ方法なのでしょうね。

冬のスタンレーパーク @Manto Artworks
冬のスタンレーパーク @Manto Artworks

「本当におしゃれな人は無地に始まり無地で終わる」

 着物ではハレとケがドレスコードになると以前述べましたが、どの場面でも活躍する着物のひとつが色無地着物(*2)です。

 こちらは、着物通の方々は口をそろえてお勧めするのではないでしょうか。

 私も着物を愉しみ始めたころは、柄が華やかな訪問着や付け下げに目がいきましたが、最近では色無地、ぼかし、霞(かすみ)などが重宝だと感じます。それは目的を限定せず、多種多様に着こなしができることが魅力だからでしょう。

茶筅供養茶会にて 着物/一つ紋暈し霞色無地 © コナともこ
茶筅供養茶会にて 着物/一つ紋暈し霞色無地 © コナともこ
左)地紋色無地 右)色無地風付け下げ © コナともこ
左)地紋色無地 右)色無地風付け下げ © コナともこ

YOUTUBEでも色無地着物の説明をされていました。
www.youtube.com/watch?v=4FLoBXRU_Jg
www.youtube.com/watch?v=HPfFXxTGUHs

(*2)色無地いろむじ着物の解説 きもの屋さんのブログから
https://wa-wawa.jp/blog/blog-1960/

「どんなドレスコードにも対応可能!」

 着物のドレスコードで大切となる着物の格ですが、色無地はとても分かりやすいです。地紋(*3)や家紋(*4)の有無や家紋数でフォーマル度が変わります。そして帯の合わせ方で1枚の色無地着物の用途は限りなく広がります。

 ファッション雑誌でよく見かけますフランスのお洒落な方々が、黒のハイッネックセーターを色々なスカーフで装うのと似てますね。

左)縮緬霞かすみ 右)柄入ですが色無地風です © コナともこ
左)縮緬霞かすみ 右)柄入ですが色無地風です © コナともこ

「シンプルな着物には、帯や小物で個性を出します」

 お洒落さんが色無地着物を選ぶ理由に、帯や小物で遊べるということがあるでしょう。季節の行事やイベントに合わせて、またはご自分の好きな図柄や作品を選ぶこともできますね。

 私もワンランク上の着こなしを色無地着物でしてみたいです。

(*1)草木染くさきぞめ

(*3)地紋(じもん
 織り方の組織や糸使いの変化によって織物の地に織り出した文様。縮緬(ちりめん)、綸子(りんず)、繻子(しゅす)、羽二重(はぶたえ)などが代表的である。

(*4)家紋(かもん
 家のしるし。図柄は、名字にちなんだもの、家の歴史的事跡を記念するもの、信仰にちなんだものなど多数ある。昨今では家柄に関係なく“おしゃれ紋”などもある。

カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん
カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「本年が健やかな年となりますように」

カナダde着物

第10話 季節*新春

 皆さま、新しい年はどのようにお迎えになられたでしょうか。いつもよりご自宅にいる時間が増えたことで、色々な思いを馳せることが認識できた方も多かったのではないでしょうか。このプライオリティ、「優先順位」「優先すること」「重要度の高いこと」は、毎日のやることリストに追われていますと見逃してしまい、必要でないことに時間を割き過ぎてしまうことがあります。

 限られた私たちの時間を大事に使いたいものです。

 いつもなら新年の抱負を考えますが、今年は自身の幸せの責任を持つために“人生の年頭所感”を意識してみたいと思います。

New year Photo by Manto artworks
New year Photo © Manto Artworks

厳かな大晦日、元旦の大正月

 カナダのホリデーシーズン中で一番の盛り上がりはクリスマスです。年明け早々に仕事始めや学校再開があるため、お正月気分を十分に味わえないというのは、海外在住あるある話ではないでしょうか。

 お節料理の材料はかなり現地で調達できるようになりました。しかしクリスマスが終わった後に本格的なお節料理を作ることは大変です。家族も普段食べなれていないこともあり、そう多くは必要がなかったりします。

 そこで私はお節料理の品数を減らし、テーブルデコレーションやお部屋のしつらえ(*1)に時間を割くようにしています。テーマはもちろんお正月で、ハレの雰囲気を出すようにします。あくまでも手抜きではなく、現代社会に合わせたアレンジです。笑

*お節料理で乾杯! 古い帯を使ったテーブルランナー/亀甲袋帯 Photo © コナともこ
*お節料理で乾杯! 古い帯を使ったテーブルランナー/亀甲袋帯 Photo © コナともこ
和洋折衷のお正月テーブルデコレーション/折り紙は上質な紙を使い豪華さを出します Photo © コナともこ
和洋折衷のお正月テーブルデコレーション/折り紙は上質な紙を使い豪華さを出します Photo © コナともこ

 そして着物は雰囲気づくりには欠かせないものです。料理を作る31日はとても忙しいので、料理がほぼ出来上がった後にサササっと小紋やカジュアルな着物に着替え、帯は半幅帯に帯締めをします。これだけでも厳かな大晦日の雰囲気を出すことができます。

大晦日のテーブルデコレーション*黒と白のコントラストで厳かな雰囲気をPhoto © コナともこ
大晦日のテーブルデコレーション*黒と白のコントラストで厳かな雰囲気を Photo © コナともこ
私の実家では年をまたぎ大晦日にお節料理をいただきますPhoto © コナともこ
私の実家では年をまたぎ大晦日にお節料理をいただきます Photo © コナともこ
大晦日の着物 バンクーバーのMurataさんで購入した着物/矢羽根の小紋 帯/ポリエステルの半幅帯 帯締め/白金糸の平組 Photo © コナともこ
大晦日の着物 バンクーバーのMurataさんで購入した着物/矢羽根の小紋 帯/ポリエステルの半幅帯 帯締め/白金糸の平組 Photo © コナともこ

 翌日の元旦はほとんど料理はしませんので、訪問着に名古屋帯や袋帯をします。この日は晴れの日として、明るい色や金や銀の小物を使うと華やかです。

大正月の着物/友禅染めの訪問着 帯/プラチナ袋帯 Photo © コナともこ
大正月の着物/友禅染めの訪問着 帯/プラチナ袋帯 Photo © コナともこ

 遅めの朝食は家族揃ってお雑煮をいただきます。いつもでしたら、その後にお寺へ初詣となりますが、今年は残念ながら自宅でZoom やLineを使い、親戚や友人と新年の挨拶をしました。

OOMOMOで購入した小物でお正月飾りを作りました Photo © コナともこ
OOMOMOで購入した小物でお正月飾りを作りました Photo © コナともこ
お節料理をお年賀にしておすそ分けPhoto © コナともこ
お節料理をお年賀にしておすそ分け Photo © コナともこ

「1月15日の小正月、別名は女性の正月」 

 日本では、昔から元旦からの大正月は年神様や先祖を迎える行事となりますので、忙しいのが常です。ですのでお正月の片付けが終わった頃の小正月に女性たちが改めて正月を愉しむという習慣があるそうです。今で言う“女子会”でしょうか。

 私は何年か前から、この日に女性の友人たちを招き、お節料理を一品づつ持ち寄るパーティーをしています。メンバーは日本人ですので、料理は各地元のお節料理を作ってきてくださいます。南北に長い日本列島はこんなにも食文化がバラエティに富んでいるのかと再発見します。

 こちらも今年はできませんが、このような昔からの習慣を今の時代に合わせて愉しめたらいいですね。

小正月にお友達と女子会*着物/ちりめん小紋 帯/つづれ名古屋帯 玄関ホールのデコレーション Photo © コナともこ
小正月にお友達と女子会*着物/ちりめん小紋 帯/つづれ名古屋帯 玄関ホールのデコレーション Photo © コナともこ
お友達と女子会*一品持ち寄りで小正月のパーティー Photo © コナともこ
お友達と女子会*一品持ち寄りで小正月のパーティー Photo © コナともこ

お正月のしつらえ(*1)

 

大正月には門松を飾りますが、小正月には餅花(もちばな)をなどを飾ります。

「華やかな睦月の着物」

 1年で一番、華やかな着物が映える睦月。1月のことですが、家族、親戚、友達と互いに親しみ合うという語源だそうです。この月は大正月の挨拶回り、小正月、茶道の初釜や初寄せ、などなど人が集まる機会が多いですね。

例年でしたら初釜式や初寄がお寺で行われます 初寄での着物/青海波の訪問着 帯/玉手箱の名古屋帯 Photo © コナともこ
例年でしたら初釜式や初寄がお寺で行われます 初寄での着物/青海波の訪問着 帯/玉手箱の名古屋帯 Photo © コナともこ

年末から年始にこのような着物で過ごせたら気分も上がるでしょうね。

美しいキモノより

 着物で皆さんと睦み合う時がまた来ることを願いながら、今年も着物コラムを綴っていきます。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

コナともこ

(*1)設え しつらえ
用意する、準備する、という意味で、茶道では「もてなしの心」同様に四季を大切に、相手のことを考える大事な要素となります。昨今では空間の演出などの意味に使われます。

おまけ
お正月あれこれ 日本の行事・暦より http://koyomigyouji.com/shougatsu.html

カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん
カナダで楽しむ着物の世界、「着物語り」の連載を始めるコナともこさん  Photo © コナともこさん

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

Today’s セレクト

最新ニュース