「名作絵本の劇から動物クイズ、アニメ聖地ガイドまで!」バンクーバー日本語学校で学習発表会開催

 バンクーバー日本語学校で5月23日、学習発表会が行われた。毎年学年末を前に行われる恒例行事。2026年もキンダークラスから高等科3年までの生徒が、保護者や教職員、ほかの生徒を前に、それぞれの学習成果を披露した。

楽しみながら日本語を学ぶ、低学年の生徒たち

 トップバッターを務めたのはキンダークラス。幕が開く前に、先生や観客席の生徒・保護者が、準備ができたか声をかけると、幕の後ろから「もういいよー!」の元気な声が。総勢40人の生徒は、まずは楽器で「せんろはつづくよ どこまでも」を合奏。続いて「ありがとうのはな」を手ぶりを交えながら元気よく歌った。

 同校には外国語として日本語を学ぶ生徒向けの基礎科もある。基礎科Aは授業で習った「数の数え方」を発表。みんなで「ふしぎなぽけっと」を歌いながら、「ひとつ」「ふたつ」とビスケットの数を数える。緊張のせいか詰まってしまう生徒もいたが、会場からの温かい手拍子に励まされ、みんなで10まで数え上げた。

 小学科1年は「おおきなかぶ」の劇。おじいさんや孫、動物、そしてかぶに扮した子どもたちが、おなじみの台詞を交代で言いながらかぶを引っ張る。最後の「とうとう、かぶはぬけました」で子どもたちがバンザイをすると、大きな拍手が起こった。

 日本語学習の中でもなかなか難しい「日付の読み方」を学習したのは小学科2年。1月1日の正月から12月25日の「ハッピーホリデイ」まで、さまざまな1年の行事に触れながら、正しい読み方で日付を言うことができた。

小学科5年「俳句を紹介しよう」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
小学科5年「俳句を紹介しよう」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

 学年が上がるにつれ、内容は高度になる。小学科4年は、古くから親しまれている名作「お手紙」の劇を、小学科5年はさらに一歩進んで自作の俳句をもとに、そのシーンを寸劇で再現した。

中学科1年「夏休みの旅行プラン」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
中学科1年「夏休みの旅行プラン」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

 中学科1年のテーマは「夏休みの旅行プラン」。北海道や高知、沖縄といった地域の祭りや名物を挙げながら生徒同士で旅行先を考えるという内容で、観客席からは「行ったことある!」などの声が上がった。話し言葉やユーモアを交えた発表は、生徒の日本語能力の高さを示した。

SNSにアニメ、時代を映し出すテーマも

 毎年行われている学習発表会だが、時代を反映したテーマもある。ユースBが選んだのは「SNSきんし」。オーストラリアで16歳以下のSNS(ソーシャルメディア)使用禁止の法律が定められたことを紹介し、それに対する賛成と反対の意見を発表した。

中学科2年「アニメ・漫画聖地巡礼ガイド」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
中学科2年「アニメ・漫画聖地巡礼ガイド」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

 また、子どもや若い世代にとって人気の日本文化といえば、やはりアニメ。中学科2年の「アニメ・漫画聖地巡礼ガイド」では「役に立つガイドです」の触れ込み通り、「呪術廻戦」「ハイキュー!」など人気アニメの「聖地」を詳しく紹介。ほかにもユースCの「ドラえもんの魅力」、ユースDの「日本のキャラクタークイズ」など、今年はアニメに関するテーマが目立った。

ユースD「日本のキャラクタークイズ」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
ユースD「日本のキャラクタークイズ」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

 さらに今年は教員による合唱「夢をかなえてドラえもん」も。トロンボーンの生演奏に合わせて教員たちがマーチングしながら登場というサプライズで始まり、ステージではドラえもんが指揮棒を振るという演出で、生徒は大喜びだった。

会場を沸かせた上級生の発表

 2時間半という長丁場にもかかわらず、生徒たちは最後まで発表を熱心に聞いていた。その理由のひとつは発表内容にあるようだ。「上級生の発表には、小さな子どもたちにも分かるようにとか、みんなを巻き込んで盛り上がろうという気持ちが感じられました」と久田琴絵校長は話す。

 中学科3年のテーマは「森へ〜動物クイズ〜」。カナダカワウソやホッキョクグマなど、カナダの動物の生態について説明し、会場に向かってクイズを投げかける。質問を聞く生徒は、低学年も高学年もみんな真剣な表情。答え合わせの時には「イエーイ!」とガッツポーズする生徒や「え〜!」とびっくりしている生徒など、さまざまに楽しそうだった。

高等科2年「2025年〜26年のまとめ 世界三大ニュース」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
高等科2年「2025年〜26年のまとめ 世界三大ニュース」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

 「2025年〜26年のまとめ 世界三大ニュース」という一見、堅そうなテーマながら、大爆笑を誘ったのは高等科2年。「バンクーバーでゴールデンレトリバー・コンテスト開催」のニュースでは、かわいらしい(?)ゴールデンレトリバーに扮した生徒たちが登場。それぞれの犬にスコアをつけるという寸劇で、会場は大盛り上がりだった。

 久田校長によると、普段は別々に学んでいる違う年齢の生徒が一堂に会するという意味で学習発表会は特別な行事だという。冒頭では、生徒会の生徒が「発表の聴き方」を指南する場面も。「こういう機会に、上級生が小さな子どもたちのロールモデルになってくれればいいですね」と目を細める。

 閉会を前にあいさつに立った久田校長が生徒たちのがんばりをねぎらい「みんな、自分を褒めてあげてください」と言うと、会場からは大きな拍手が沸き起こった。生徒たちが一生懸命やっている姿を見ることができてうれしかったと言う久田校長。「上手にできた生徒も、失敗しちゃったという生徒もいますが、それを思い起こしながら、今後の日本語学習につなげていければと思っています」と笑顔で話した。

教員合唱「夢を叶えてドラえもん」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)
教員合唱「夢を叶えてドラえもん」(2026年5月23日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ)

(取材 宗圓由佳)

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