カナダ人クルーズ船乗客、ユーコン在住者がハンタウイルス陽性

 カナダ公衆衛生庁は、ハンタウイルス集団感染が起きたクルーズ船からブリティッシュ・コロンビア(BC)州に帰国した4人のうち1人のハンタウイルス感染が正式に確認されたと5月17日に発表した。

 この症例については16日に、BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士が「推定陽性」として公表していた。感染者は70代のユーコン準州在住者。ヘンリー博士によると、感染者は14日に発熱や頭痛などの軽い症状を発症し、その後入院した。同行していたパートナーにもごく軽い症状がみられたが検査結果は陰性だったという。

 16日の会見でヘンリー博士は「望んでいた結果ではないが、想定して準備していた事態」と述べた。さらにハンタウイルスは新型コロナウイルスなどの呼吸器ウイルスとは大きく異なるとし、「今回の集団感染によるカナダの一般市民へのリスクは現時点で低いが、このウイルスは重症化する可能性があるため予防的措置を講じている」と説明した。

 クルーズ船乗客の4人は5月10日にカナダへ帰国後、バンクーバー島で隔離生活を始めた。ヘンリー博士によると、移送中、4人は一般市民と接触しておらず、対応した医療スタッフも常時個人防護具を着用していた。

 当初、4人にはウイルス潜伏期間42日のうち、最も感染リスクが高い最初の21日間の隔離が求められていた。しかしユーコンの2人について状況が大きく変わったため、隔離期間について再評価が行われるという。

 欧州疾病予防管理センターによると5月19日時点で、このクルーズ船に関連したハンタウイルス感染者は11人(うち確定症例9人、疑い症例2人)となっている。

(記事 高城玲)

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