アルバータ州ダニエル・スミス州首相は5月21日、州民に向けた演説で、10月19日に行われる住民投票に新たな質問を追加すると発表した。内容は「アルバータ州はカナダの州として残るべきか。それとも州政府はアルバータ州がカナダから分離するかどうかを問う拘束力のある州民投票を実施するためカナダ憲法に基づく法的手続きを開始すべきか」だという。
つまり州民は、アルバータ州が今後もカナダの一部であり続けるべきか、将来的にアルバータの独立を問う「第2の住民投票」を実施すべきかどうかについて判断を下すことになる。
アルバータ州では、分離独立派団体「Stay Free Alberta」が請願したカナダ分離独立を問う住民投票の設問を巡って混乱が続いている。質問内容は「アルバータ州がカナダの一部であることをやめ、独立国家になるべきだと思いますか?」というもの。アルバータ州上級裁判所(Court of King’s Bench)は5月13日、州政府には先住民族との協議義務があるとして、Stay Free Albertaの請願を無効とした。
スミス州首相は、この判決を「法的に誤っており、反民主的だ」と批判。控訴する方針を示していた。しかし今回の演説で最高裁まで争えば数カ月から数年かかる可能性があると述べた。
一方で、カナダ残留を支持する「Forever Canadian」が求める住民投票の設問「アルバータ州はカナダに残るべきだと思いますか?」は、この演説の数時間前に議会で承認された。
新たに加えられた質問について、スミス州首相は、カナダ残留支持派の請願と、裁判所に却下された分離独立派の請願、両方の主張を反映した内容であり、裁判所の決定にも従う内容だという。
同時に州首相は「私はアルバータがカナダに残ることを支持しており、住民投票が行われれば残留に投票します」と強調、政府も統一保守党も同様だと述べた。
しかし今回の決定については、分離独立派、残留支持派、先住民からも、それぞれ反発の声が上がっている。
(記事 高城玲)
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