BC州、カナダ政府とカナダ・BC共同発展協定締結を発表 連邦政府数十億ドルの支援を約束

 マーク・カーニー首相は7月2日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市でデービッド・イービーBC州首相と会見し、「カナダ・BC共同発展協定(Canada-British Columbia Cooperative Prosperity Agreement)」に署名したと発表した。

 内容は、レッドクリス鉱山拡張計画に5億ドル、ノースコースト送電線計画の第1期、第2期に39億ドル、ジョージ・マッセイ・トンネル工事プロジェクトに最大30億ドルを支援するほか、LNGカナダ第2期、Ksi Lisims LNG、シーダーLNG、ウッドファイバーLNGのプロジェクト促進、州北西部プリンスルーパート港とスチュワート港の機能拡張、さらに州南西部ロバーツバンク・ターミナルのインフラ改修を支援することなどが盛り込まれている。これにより、カナダ西の玄関口としてのBC州の貿易設備を強化し、カナダとBC州の経済活動をより発展させるとしている。

 こうしたインフラ設備の拡張と同じく注目されたのは、これまでの「海洋保護計画」を通じた州沿岸の生態系保護強化で、これには州北西部のタンカー航行禁止措置を維持することが含まれている。

 アルバータ州からの新パイプライン建設については、カナダ政府に承認と建設の権限があること、カナダ政府はファーストネーションズと建設的な協議をすること、BC州が経済的な恩恵を受けること、BC州内で流出事故などが発生した場合は補償されること、そして既存のトランスマウンテンパイプラインについては、現在の1日89万バレルから119万バレルに増量することなどが盛り込まれている。

 その他にも資源開発などに従事するための技術者の訓練や、それに伴い必要となるチャイルドケアへの支援なども含まれた。

 会見でイービー州首相はパイプライン建設について、連邦政府の専権事項であることを認識しているとしながらも新パイプライン建設支持を強要されないと語ったが「BC州が法廷闘争に持ち込むことはない」と明言。重要なのは覚書にタンカー航行禁止が盛り込まれていることであり、新しいパイプラインが建設されれば「ブリティッシュ・コロンビア州が環境リスクについて公平に補償されることだ」と語った。

 同日午後にはカーニー首相はアルバータ州カルガリー市でダニエル・スミス州首相と会見。アルバータ州が新パイプラインのルートを連邦政府の主要プロジェクト事務局に正式に申請したと発表した。

(記事 北野大地)

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