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ブロードウェイ駅近くに現れた巨大クモの彫刻、撤去へ

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市当局は3月23日、イーストバンクーバーに設置された無許可の巨大なクモの彫刻を撤去すると発表した。この作品は、ケベック州モントリオールのアーティストJunko Playtimeさんが制作したもの。

 ブロードウェイとビクトリア・ドライブ近くの高架の下に設置されており、スカイトレインのミレニアムラインから見える位置にある。Junkoさんは3月15日に、Phobiaというタイトルで、このクモの作品の写真をインスタグラムに投稿している。

 設置に当たって、市や交通関係者への相談はなく、市民からは苦情も寄せられているという。市当局は撤去に向けて、橋にダメージを与えず、かつ隣接するスカイトレイン、CNレール、BNSFレールの運行への影響を最小限に抑える方法を、関係者と協議した。撤去に関わるコストは不明。

 Junkoさんは再生材を利用した作品で知られるアーティストで、現在、許可を受けた2つの彫刻作品が、ベントール・センター・ギャラリーの外に展示されている。今回の無許可の作品については、撤去を惜しむ声も上がっている。市当局は、作品のオーナーは撤去の際に、返還を要求することができると話している。

ベントール・センター・ギャラリー前に展示されているJunko Playtimeさんの作品。バンクーバー市、2023年2月。Photo by Japan Canada Today
ベントール・センター・ギャラリー前に展示されているJunko Playtimeさんの作品。バンクーバー市、2023年2月。Photo by Japan Canada Today

(記事 編集部)

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カナダ国民の半数が、1年前より家計が悪化したと感じる

 世論調査会社アンガスリードが3月20日に発表した報告書によると、カナダ国民の半数(47%)が、昨年のこの時期より家計が悪化したと回答した。この数字は、2010年以降のアンガスリードの調査では記録的な水準に近いという。前年同時期とほぼ同じと答えたのは36%、良くなったは15%だった。

 データによると、国民が最重要課題だと感じている項目のトップは「インフレ」。過去12カ月で家計が悪化し、今後も悪化すると答えた10人に7人(69%)が、生活費とインフレを現在の最大の関心事と回答。ヘルスケア(39%)や環境(11%)を大きく上回った。

 カナダは1980年代以来のインフレに直面している。カナダ銀行はインフレ対策として昨年3月から8回連続で政策金利を引き上げ。3月は据え置いたものの現在は4.5%。2月の消費者物価指数は前年同月比で前月を下回り、インフレ抑制に一定の効果があったが、住宅ローンを抱えている国民には大きな影響を与えている。アンガスリードは住宅ローンの金利コストは、2022年1月から2023年1月にかけて21.2%上昇し、1982年9月以降で最大の前年比上昇率となった報告している。

 経済専門家は、2023年のカナダ経済について、景気後退、もしくはスタグフレーション(景気停滞下のインフレ)に向かうのではないかと予測。今後12カ月の間に、現在より財政状況が悪化すると答えたのは31%、なんとかほぼ同じは38%、良くなるは22%と報告している。

Angus Reid Institute ウェブサイトより
Angus Reid Institute ウェブサイトより

(記事 編集部)

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BCファミリーベネフィットが7月から10%アップ、4月からはBC Affordability Creditも開始

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は2023年度予算で、18歳未満の子どもがいる家庭に対するBCファミリーベネフィットの恒久的な10%引き上げを3月20日に発表した。これにより、2人親世帯は最大で年間1人目の子どもに1,750ドル、2人目に1,100ドル、3人目以降の子どもには900ドルが支給される。1人親世帯はさらに500ドルを追加で受け取れる。実施は今年7月から。州内75%の世帯が対象になるとしている。

 この給付金は非課税で毎月支払われるもので、2023年1月から3月までは一時的に増額されていた。子ども2人がいる家庭では最大で約350ドルの追加支給となっていたが、この上乗せは3月で終了する。

 また、世界的なインフレによるコスト増への対応として、BC州の約85%の州民を支援する、BC Affordability Creditが4月から開始。大人1人当たり最大で164ドル、子ども1人当たり41ドル支給され、例えば子ども2人の2人親世帯で約410ドルが支給される。

 BCファミリーベネフィットやBC Affordability Creditは、申請の必要はなく、カナダ歳入庁から対象者に入金される。ただ10日ほどかかる場合もある。受給資格は収入と子どもの数に基づいて決定される。

(記事 編集部)

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カナダの物価上昇が鈍化、2月は前年比5.2%増

 カナダ統計局が3月21日に発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比5.2%増となり、市場予想の5.4%増を下回った。また1月の5.9%増よりもやや落ち着いた。食品や住宅ローン金利費用などが上昇した一方、エネルギー価格は下落した。

 食品とエネルギーを除いたコアCPIは4.8%増、住宅ローン金利費用を除いた全項目は4.7%増だった。

 2月のCPIが前月を下回った中で、食品価格は10.6%増と7カ月連続で2桁の上昇率となった。穀類や砂糖・菓子類、魚介類などが高騰。一方、非アルコール飲料や肉類、野菜などの上昇率は鈍化した。

 穀類(+14.8%)、砂糖・菓子類(+6.0%)、魚介類・その他水産物(+7.4%)など、一部の食料品の価格が前年同月比で上昇。一方、前年同月比で価格上昇が鈍化した食料品も、非アルコール飲料(+11.1%)、肉類(+6.2%)、野菜・野菜調理品(+13.9%)、ベーカリー製品(+13.9%)など高い伸びを見せた。乳製品は、1月(+12.4%)に比べ、2月(+9.1%)は前年比で上昇幅が小さくなった。

 エネルギー価格は0.6%減と2021年1月以来のマイナスとなった。ガソリン価格の4.7%減がけん引し、2021年1月以来の前年比減となった。ガソリン価格の前年比減は、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻時に価格が急騰し始めたことも影響している。

 住宅にかかる費用は6.1%増と3カ月連続で伸びが鈍化。逆に住宅ローン金利費用は23.9%増と1982年7月以降で最も速いペースで上昇し、金利上昇の影響を受けた。

 州別では、ブリティッシュ・コロンビア州以外の州で前月を下回った。

カナダ統計局ウェブサイトより。
カナダ統計局ウェブサイトより。

(記事 編集部)

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バンクーバー市、Development Potential Relief Programの申告期限が迫る

バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today

 バンクーバー市では、固定資産税の軽減を受けるために、2023年3月31日(金)午後11時59分までに、Development Potential Relief Program(DPRP)の申請を行う必要がある。対象となるのは、軽工業(クラス5)およびビジネス・その他(クラス6)の物件で、開発の可能性から不相応に高い税金を支払っている物件。

 DPRPは2023年3月8日に市議会で承認された試験的なプログラムで、独立系中小企業やコミュニティパートナーを支援することを目的としている。対象となる物件については、土地価格の一部が市の混合一般目的税率(blended general purpose tax rate)より50パーセント低い税率で課税されることになり、最大540万ドルまで適用される。

 申告書と説明書は対象となる不動産所有者にすでに郵送されており、オンラインや電話、郵送で申告することができる。オーナーは入居状況やテナントへの通知などの条件を満たす必要がある。

バンクーバー市サイト:https://vancouver.ca/home-property-development/development-potential-relief-program.aspx

(記事 編集部)

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シム・バンクーバー市長、選挙介入報道を当てこすりと話す

バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市役所。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市ケン・シム市長は3月16日、中国の外交筋による選挙介入と自分とを結びつける新聞報道に対して、中国系カナダ人である自分への「当てこすり」だと記者会見で話した。

シム市長は2022年の選挙で、当時現職だったケネディ・ストゥワート元市長を破って当選。中国系カナダ人初のバンクーバー市長となった。会見では自身の勝利について外国からの干渉は認識していないと語った。

 これは3月16日付のグローブ&メール紙の報道を受けたもの。同紙は、カナダの諜報機関カナダ安全情報局(Canadian Security Interlligence Service:CSIS)関係者が、バンクーバーの中国総領事館による選挙介入を懸念していると報じた。また、CSISの文書をもとに、元中国総領事が、ある中国系カナダ人の候補者をどうやって当選させるかを話していたとしている。その候補者の名前は伏せられているが、報道によれば中国総領事館はストゥワート元バンクーバー市長の落選を希望していたという。

 シム市長は、カナダの公的機関の安全を目的としたいかなる措置も支持するとしながらも、証拠のない申し立てについては「当てこすりが多い」と批判。「私が白人男性だったらこういう話はなかっただろう」と述べた。

(記事 編集部)

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バンクーバー郊外の刑務所でバックパックを付けたハトが見つかる

 小さなバックパックを付けたハトが、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州アボッツフォード市にある刑務所の敷地内で見つかった。刑務官は受刑者が薬物を持ち込もうとしたと見ている。

 CBCが伝えたところによると、Union of Canadian Correctional Officersの組合長John Randle氏の話として、Matsqui刑務所内でバックパックを付けたハトが見つかったのは2月27日。バックパックはブルージーンズとシーツで作られており、いずれも受刑者が簡単に入手できるものだという。

 バックパックの中身は空だったため、Randle氏は誰かがいずれ荷物を運べるようにハトをトレーニングしていたと推測している。バックパックを付けたハトは、昨年12月にも近くの刑務所Pacific Institutionで見つかっており、その中にはメタンフェタミンが入っていた。Matsqui刑務所近くには小学校があるため、ハトが間違えてそこに行ってしまうことを警戒しているという。

 今回の事件については警察が捜査を進めている。また刑務所では、ドローンによる麻薬の持ち込みにも警戒しており、ネット設置やドローン探査システムの導入など、政府の支援を求めている。

(記事 編集部)

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BC州政府、トランスリンクに4億7900万ドル追加支援で2025年までサービス継続可能に

Skytrain in Vancouver, British Columbia; File photo © Japan Canada Today
メトロバンクーバーを走るスカイトレイン。 File photo © Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は、メトロバンクーバーの公共交通機関のサービス向上と投資計画を保護するために、4億7900万ドルの追加支援を発表した。この支援は、運賃の安定化、公共交通インフラとサービスの支援、サービス削減の回避、12歳以下の子どもへの公共交通機関無料利用の継続、拡大するコミュニティに対応するための公共交通機関の拡張計画などに充てられる。

 BC州デイビッド・イービー州首相は、「毎日何十万人もの人々がトランスリンクを利用して通勤通学し、地域のあらゆる場所にアクセスしている」と述べ、政府の支援がなければ、「運賃が引き上げられ、バスの運行便数が減り、全体的なサービスが低下することになる」と説明した。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う移動や通勤パターンの変化や費用高騰がトランスリンクの財政状況を悪化している要因という。今回の支援により、財政が安定し、トランスリンクが進めている電気バス車両導入を2025年までに155台に拡大するなど、2022年の投資計画における資本プロジェクトを引き続き進めることが可能と説明している。

 BC州政府の支援は、連邦政府の支援と合わせて8億5000万ドル以上になる。

 トランスリンクによると公共交通機関利用者数は、2020年には2019年比で約50%まで減少したが、現在は2019年比の90%まで戻っているという。

 トランスリンクCEOケビン・クイン氏は、毎日約40万人が利用しているとし、今回の支援で「現在のサービスレベルを維持することができ、2025年末まで計画通りに事業を継続できる」と会見で語った。

(記事 編集部)

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カナダ銀行、3月の政策金利を4.5%で据え置き 

 カナダ中央銀行は、3月8日、政策金利を4.5%に据え置くと発表した。これは、昨年3月から9回目の会合で初めての利上げ見送りとなる。カナダ銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響や、高インフレ率が想定通り緩和するとの見方を示した。

 カナダ銀行は、2020年3月に政策金利を0.25%まで引き下げた後、2022年3月に0.25%引き上げ0.5%に。その後もインフレ率が目標の2%を大きく上回る状況が続いたことから、利上げペースを加速させ、8回連続で利上げを実施。今年1月には4.5%まで引き上げた。しかし、2月のインフレ率が前年同月比で6.1%となり、高止まりの兆しが見られたことや、雇用統計が改善していることから、利上げの一時休止となった。

 ただ声明では「必要に応じてさらなる利上げを行う用意がある」とも強調している。

(記事 編集部)

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BC州が新たな賃金透明化法を導入、性別による賃金格差是正を目指す

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州は3月7日、性別による賃金格差を是正するための新たな法律を導入する。雇用主に対し、求人情報に給与範囲を含めることを課すとともに、求職者に過去の給与について質問することを禁止する。さらに雇用主が、給与額を同僚や求職者に公開した被雇用者を罰することも禁じている。

 またBC州では、雇用主は、性別による賃金格差についての報告書を公開することを求められる。これは段階的に導入され、今年11月までに公的機関や州営企業から開始。まずはICBC、 BC Hydro、 WorkSafeBC、BC Transitなどが実施する。続いて1,000人以上の従業員を持つ雇用主が2024年11月までに、従業員300人以上の雇用主は2025年11月まで、50人以上の雇用主は2026年までに報告書を公開する。

 しかしこの法律については、専門家から十分でないとの声が上がっている。B.C.’s human rights commissionerは声明で、透明化の動きについては歓迎するものの、同法は罰金や罰則といった強制力がないことを指摘。2022年のBC州での性別による賃金格差は17%で、カナダで最も高い州の一つ。賃金格差は、先住民族女性、非白人女性、新移民女性ではさらに拡大している。

(記事 編集部)

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バンクーバーダウンタウンでバッグの盗難が多発、警察が注意を呼びかけ

バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo
バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo

 バンクーバー市警察は、ダウンタウンでバッグの盗難が急増していると注意を呼びかけている。今年1月から同一犯と見られる盗難事件が4件報告されているという。

 1件目は、ロブソン・ストリートとニコラ・ストリートのレストランで発生。食事中、被害者はバッグを椅子の後ろに置いていたが、気付いたらなくなっていた。

 ウォーターフロント・ロードとバラード・ストリート近くのホテルのロビーで起きた事件では、被害者は横にあったテーブルの上にバッグを置いていて知らない間に男が盗んだという。

 3件目の場所は公表されていないが、カフェにいた被害者は横の椅子にバッグをかけ、その上にスカーフをかけていた。加害者の男は、自分のバックパックを被害者のバッグの上に落とし、バックパックを拾った隙にバッグから財布を盗んだ。バッグは椅子に返している。

 4件目は、ロブソン・ストリートの混み合ったレストランで発生。被害者女性が食事中に自分の隣に置いていたバッグを盗まれた。中にはパスポートやID、お金が入っていたという。

 これらの事件は捜査中で、警察はビデオ映像を公開している。また市警は、荷物は自分の体の近くに置く、椅子の背もたれに引っ掛けない、鍵やIDはバッグではなくポケットに入れるなどの注意を呼びかけている。

(記事 編集部)

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BC州保健省、新型コロナワクチンのブースター接種を推奨

canada vaccine

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州保健省は3月10日、新型コロナウイルスワクチン接種について追加接種をするよう呼び掛けた。

 同日にカナダ予防接種諮問委員会(NACI)が、新型コロナワクチンの追加ブースターに関するガイドラインを発表。BC州でもこのガイドラインを採用し、80歳以上の高齢者、長期介護施設の全ての高齢者、70歳以上の先住民、中等度から重度の免疫不全のある18歳以上の人々を含む重症化リスクの高い人々が追加接種の対象となる。

 それ以外にも、60歳以上、または50歳以上の先住民で、過去に新型コロナに感染したことがない人も、春のブースター接種の対象となるとしている。

 また、18歳以上でまだ二価ワクチン接種を受けていない人も含め、生後6カ月以上の人には、1次接種と、可能であれば2次接種を受けるよう引き続き呼びかけている。

 予約はBC州内の薬局やクリニックで受け付けており、電話(1 883 838-2323)、または、ウェブサイト(https://www2.gov.bc.ca/gov/content/covid-19/vaccine/register)からできる。

 BC州保健省は、「ワクチン接種をまだ受けていない人は、新型コロナに感染し拡散するリスクが高く、重症化する可能性に注意する必要がある。州政府としては、全ての人ができるだけ早く1次予防接種を受け、さらに二価ワクチンのブースターも受けることを強く勧める」と声明を発表している。

BC州ワクチン接種のウェブサイト:https://www2.gov.bc.ca/gov/content/covid-19/vaccine

(記事 編集部)

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