FIFAワールドカップ:カナダ、バンクーバーでW杯初勝利!デービッドがハットトリックで爆発!

試合終了のホイッスルも聞こえないほどの大歓声が響いたBCプレース。真っ赤に染まったスタンドの右コーナーにカタールファンも見える。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
試合終了のホイッスルも聞こえないほどの大歓声が響いたBCプレース。真っ赤に染まったスタンドの右コーナーにカタールファンも見える。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 カナダ代表は6月18日、バンクーバー市BC プレースで行われたFIFA男子ワールドカップ・グループB第2戦でカタールを6-0で下し、カナダ男子代表にとってワールドカップ初となる勝利を挙げた。W杯出場3回目にしての初勝利。その歴史的瞬間をバンクーバーで迎えた。

カタールを圧倒もほろ苦い初勝利に

 超満員の52,497人が詰めかけたスタジアムは試合開始前から熱気に包まれた。赤と白に染まった観客席から割れんばかりの大声援。試合前にはカナダ女子サッカー界のレジェンド、クリスティン・シンクレアさんも来場し、会場の雰囲気をさらに盛り上げた。

カナダFWラリンがゴール前でこぼれ球を押し込み先制点。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
カナダFWラリンがゴール前でこぼれ球を押し込み先制点。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 主役はエースFWジョナサン・デービッドだった。29分と前半アディショナルタイム、さらに後半アディショナルタイムにも得点を挙げてハットトリックを達成。ワールドカップでの得点不足への批判を見事に跳ね返し、カナダをW杯初勝利へと導いた。

先制ゴールを決めMFコネと抱き合うラリン。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
先制ゴールを決めMFコネと抱き合うラリン。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 この日黒のユニフォームを着用したカナダは試合序盤から主導権を握った。先制点は16分。カナダの初戦で得点したFWサイル・ラリンがこぼれ球を押し込み、スタジアムを歓喜に包んだ。そしてさらに激しく攻め続けた29分にはデービッドが待望の初ゴール。リードを2点に広げた。

 32分には、カウンターで抜け出したFWタジョン・ブキャナンを倒したカタールDFホマム・アーメッドが退場処分となり、カナダが有利な情勢に。さらに前半アディショナルタイムにデービッドが2点目を決め、カナダは3対0で前半を折り返した。

FWデービッドが前半アディショナルタイムに2つ目のゴールでカナダ3点目。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
FWデービッドが前半アディショナルタイムに2つ目のゴールでカナダ3点目。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 後半開始直後にはカナダに大きなアクシデントが発生した。MFイスマエル・コネが危険なタックルを受けて左脚を負傷。担架で運び出された後、病院へ搬送される事態となった。

 それでもカナダは攻撃の手を緩めなかった。コネに代わって出場したMFネイサン・サリバが64分に鮮やかなフリーキックを決めると、75分にはDFジェイコブ・シャッフェルバーグのシュートが相手のオウンゴールを誘発。最後はデービッドがハットトリックを完成させ、6-0の圧勝。会場はファンの歓声で終了のホイッスルが聞こえないほどの歓喜に包まれた。

この日ハットトリックを決めたFWデービッド。「実力を疑っていなかった」とアラン・マーシュ監督も全幅の信頼をおいていた。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
この日ハットトリックを決めたFWデービッド。「実力を疑っていなかった」とアラン・マーシュ監督も全幅の信頼をおいていた。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 この日のカナダはシュート数で33対2と圧倒し、GKマクシム・クレポーは相手にゴールを許さずクリーンシートを達成した。

 試合後の記者会見でジェシー・アラン・マーシュ監督はけがで退場したコネについて「病院ですぐに手術を受ける予定」と報告。ベンチのすぐ前で起きたため「(骨が折れる音が)聞こえた」と衝撃の大きさを語った。ただ、けがをさせたカタールの選手がロッカールームに来てコネに謝罪したことも明らかにした。

けがをして担架で運ばれながらもファンに手を振るMFコネと、心配そうに見守るチームメートやコーチたち。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
けがをして担架で運ばれながらもファンに手を振るMFコネと、心配そうに見守るチームメートやコーチたち。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 コネは代表の中心選手の一人で、けがで抜けたことはチームにとって痛いが「この代表チームは私が前任者から引き受けた時から固い結束で結ばれているチームという印象。今大会でもそれは変わっていない」と監督。コネがけがをした瞬間代表メンバー全員がショックを受けたが、それでもその後も集中力を切らさずに勝ち切ることができた。「選手たちはお互いを信頼しているし、代表として戦うことを誇りに思っている」と団結力で次の試合に臨むと語った。

首位でグループBを突破し、ベスト32もバンクーバーで

 同日ロサンゼルスで行われたグループBのもう1試合では、スイスがボスニア・ヘルツェゴビナに4対1で勝利した。しかしカナダがカタールに6点差で勝利したことで、得失点差でスイスを上回り、グループ首位に浮上した。

 カナダは6月24日、再びBCプレースで1次リーグ最終戦に臨む。相手はスイス。引き分け以上でグループB首位通過が決定し、決勝トーナメント1回戦(ベスト32)をバンクーバーで戦うことができる。仮にスイスに敗れたとしても、グループの1位と2位はベスト32へ進出する。

1次リーグ第2戦では出場機会がなかったデイビーズだが試合終了後にファンに笑顔を見せる。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
1次リーグ第2戦では出場機会がなかったデイビーズだが試合終了後にファンに笑顔を見せる。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

 アラン・マーシュ監督は、24日に勝利すれば次は7月2日にバンクーバーで戦える、試合のための移動もなく時間に余裕ができるため、現在けがで出場していないアルフォンソ・デイビーズら選手にとっても有利に働くと語る。この日の試合に出場機会があるかと思われていたデイビーズだったが、チームが圧勝したこともあり出番はなかった。

 初勝利を大勝して勢いに乗るカナダ。次戦ではグループ首位というファンの夢を乗せて、もう一度BCプレースを歓喜の渦に巻き込めるか。6月24日正午にキックオフを迎える。

カナダのゴールが決まった瞬間、湧き上がるファン。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ
カナダのゴールが決まった瞬間、湧き上がるファン。2026年6月18日、BCプレース。カナダ対カタール戦。写真 斉藤光一/日加トゥデイ

(取材 宮井みちる・三島直美/写真 斉藤光一)

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