エアカナダが空港内の混乱を受け、夏のフライト減便を発表

 エアカナダは6月29日、7月と8月のスケジュールを変更し、国内線の減便を行うと発表した。連日のように見られるフライトスケジュールや空港での混乱に対応するためで、1日平均77往復(154便)が運休となる。

 エアカナダ社長兼CEO(最高経営責任者)マイケル・ロシュー氏が声明文を発表。新型コロナウイルス感染拡大から2年を経て、これまでに例のない勢いで航空業界に需要が戻り、それがオペレーションやサービスに支障をきたしていると説明。エアカナダは「意義のある減便」に踏み切り、システムが円滑に機能するよう乗客数を減らすとしている。

 変更前、エアカナダの1日の運航は約1,000便だった。減便対象となるほとんどのフライトは、トロントとモントリオール空港発着で、一部アメリカ線にも影響があるが、国際便は減便されない。ただ、国際線についてもピーク時の減便のため時間変更の可能性はあるとしている。

 トロントとモントリオール空港では、ここ最近、長蛇の列、フライトの遅延やキャンセル、預け入れ荷物の放置など、混乱が続いている。これについて航空業界は、セキュリティや税関のスタッフ不足によるものとしている。

 記者会見で連邦政府オマール・アルガブラ運輸大臣は、航空会社による空港での混雑や混乱は航空会社が責任を負うものと会見時に答えている。

 また、カナダ第2の航空会社ウエストジェットも6月30日、2019年より25%少ない1日約530便で今夏は運航すると発表した。同社は今年初めに新型コロナ前の約94%の約600便運航を目指すと発表していたが、下方修正した。

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