
Naomi Mishima
自力整体カナダより8月のお知らせ
随時更新される新しい自力整体で「身体」と「脳」のメンテナンスをしてみましょう!
長い自粛期間で「認知症」の初期段階が見られる方、周りの人も、本人も気づかない「認知症」にも対応します。
「8月の自力整体カナダ」
日系センター
8月11日(金) AM10:30~11:30
8月18日(金) AM10:30~11:30
8月25日(金) AM10:30~11:30
バンクーバー Main教室
8月7日(月) B.C.Day AM10:30~11:30
『日曜日 2時間ワークショップ』
9月から3年以上ぶりに日系センターに戻ってきます。
(9月から、毎月、第3日曜日を予定しています。)
お申し込み、詳細は、
電話 604-448-8854
eメール jirikiseitai.canada@gmail.com
Webサイト https://jirikiseitai-canada.jimdofree.com/
日系文化センター・博物館から8月のお知らせ
日系文化センター・博物館
6688 Southoaks Crescent, Burnaby BC V5E 4M7
TEL 604.777.7000
info@nikkeiplace.org www.nikkeiplace.org
受付・ミュージアム営業時間:火~土 午前10時~午後5時 休館日:日月祝
イベント
日系ガーデン・ファーマーズ・マーケット
6月から10月まで、毎月第2・第4日曜日、午前10時〜午後2時
8月13日はズンバにご参加いただけます。8月27日はJポップ・ダンスとマジックショーをご覧いただけます。
産地直送の農産物やローカルで手作りされた美味しい食べ物、そして地元の作家による心のこもったハンドメイド品が並びます。ガーデンでのんびりと、マーケットをお楽しみください。
第11回 日系祭り
9月2日と3日(土・日) 11am-7pm
日本の情緒あふれるお祭りをお楽しみください。ボランティアも募集中です。いっしょにお祭りを盛り上げましょう!
前夜祭ビアガーデン
9月1日(金) 5pm-10pm
提灯や屋台の周りで夏の雰囲気を味わいつつ、冷たいビールや日本酒などで乾杯、DJの音楽と壁画のライブペイントをお楽しみください。
入場料(各日 / 前夜祭 ・ 日系祭り):大人(18歳-64歳)前売 $8+税 / 当日 $10(税込)
NNMCC会員|0歳から17歳まで|65歳以上の方は無料。
お知らせ
日系センター・シニアラウンジは、水曜日の午後12時から3時まで、シニアの方々を対象とした無料プログラムです。シニアの方々が気軽に集まり、くつろぎ、かつ健康増進を促す活動を楽しめる場所を提供します。セミナーが毎月第二水曜13時より行われています。ボランティアがエクササイズの指導やパソコン、スマホ、その他デジタル製品の疑問・質問に答え、年齢に合わせた環境への適応方法や自分らしい人生を過ごすためのサポートもいたします。
プログラム
日系センターでは日本語で開催されているプログラムをご用意しております。火曜日のシニア・カラオケが再開されました。引き続き、柔道・合気道・習字クラブ・歌声喫茶・日本舞踊・囲碁クラブ・そろばん・太鼓・フラダンス・ラインダンス・シニアバドミントン・ピクルボールなどのプログラムもございます。ぜひご参加ください。
日系ブックストア
毎週 火・木・金・土、午前11時~午後3時、2階
日系ブックストアでは読み終わった古本・文庫本・漫画・絵本の寄付を受け付けております。営業時間内に2階のブックストアまでお持ちください。
展示
常設展:「体験:世代を超えて受け継がれる、困難を乗り越え立ち上がる力」
日系人の歴史を日本語で紹介しています。2階入場無料
特別展示
詩が生まれる場所
宮崎雅子と李淑美
3 月 18 日〜9 月 16 日
入場料 $5。NNMCC 会員・学生は無料。
ミュージアムショップ
日系の歴史の書籍、日本からの輸入品、地元作家によるハンドメイド品を取り揃えております。お気軽にお立ち寄りください。
会員募集
会員になるとミュージアムへの入場が無料になるほか、ミュージアムショップでの割引、特定のイベントやプログラムなどで割引特典があります。会費収入は施設の維持費と展示、イベント、プログラムを充実させるために使用されます。
パウエル祭の劇にでる ~投稿千景~
エドサトウ
「老来」と言う言葉があるが、僕の場合は「老来の演技」と言えるかもしれない。70歳を超えるいい年をして、若い人達と一緒になり、ヴァンクーバーにある座ダイコンという劇のグループで頑張っている小生は運の良い方なのであろう。
脊椎の手術をしてから2年目の夏、「パウエル祭」で不自由な手足で演技することから、そろそろ引退を考えていた小生であったけれど、また、演技する機会がめぐり来て、僕にとってエキサイティングな夏がやって来た。
セリフをとちったりもするが、劇の仲間と芝居を創ってゆく楽しさは、かけがいのない人生の宝物のような気がしてならない。
クーベルタンの言葉であったと思うが「人生において大切なことは、勝つことではなく、生涯努力し挑戦し続けることである」とあるのは、最近、好きな言葉である。去年から始めた野菜作り、今年は、立派なナスビ、ズキニ、トマトが収穫できるようになり、何やら、それも楽しい人生の一つでもある。


投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/
「盛夏*眩しい光の下に集う民」
カナダde着物
第49話
*透け感が心地よい夏の着物*
皆さま、暑中お見舞い申し上げます。
暦の上で大暑の頃になりますと、各地で祭りや花火大会が行われ、夏の風物詩が目白押しです。
カナダでは建国記念日を皮切りに、毎週末、さまざまなイベントが開かれています。偶然にも私の誕生日は7月1日で、この日は式典やパレードが行われ華やかな1日となります。もちろん、私のためのものではないのですが、大変うれしく思います。(笑)
今年は、ウエストバンクーバーで行われたcitizenship ceremony市民権授与式を見に行きました。世界各国から移民してきた人々が、海沿いでピクニックをしているカナダ人に囲まれながら、歓迎を受けているように見えました。
爽やかな風、眩しい光、美しい空の下で、新たな人生をカナダで進める人々を眺めていましたら、「この日に市民権を授与した人々と同じように、7月1日の誕生日はいつまでも私のスタートラインなのだな…。」と清々しい気持ちになりました。

*今日の着物*Today’s Kimono
「透け感が心地よい夏の着物」
カナダデイのこの日、カナダ国旗へ敬意を表して、白の着物と赤の帯を選んでみました。日本の国旗の色と同じで、皆さんも親しみを持たれているのではないでしょうか。
夏は、薄物とも言われる単衣に仕立てられた涼しい素材の着物を着ます。特に盛夏の7月と8月は、織り方の種類として、絽、紗、羅や紅梅が多く、素材は、絹、綿、麻などがあります。生地は透けていたり、小さい穴が開いているもの、虫かごのように見える織りの目が粗いものもあります。
そのような着物は、実は着ている本人より、見ている人の方が涼しく感じているのでは?と思うことがあります。(笑)
暑さ対策として、なるべく補正や紐などは少なくし、うちわや扇子はいつも持参するようにしています。
浴衣は、湯上がりのくつろぎ着から、立派なおしゃれ着として進化して、毎年、新作の浴衣を見て驚いております。
着物初心者さんにとっては、気軽で楽に着付けができ、着物生活をスタートするとてもいいチャンスですね。
カナダの夏は、湿度が低く過ごしやすいので、是非、夏の着物を愉しんでみませんか。(*1)


*今日の和の学校*Today’s Gathering
「夏の茶道教室 日系センターにて」
4年ぶりに日系センターで、裏千家淡交会バンクーバー協会による茶道教室を開きました。
夏の設えの和室で茶の湯を体験し、日本文化を堪能していただけたかと思います。
毎回、ご希望の方には着物レンタルと着付けもして差し上げていますが、こちらはとても好評です。
8月からはティーンの茶道教室も始まります。奥深い茶道の世界ですが、お茶とお菓子で一期一会を感じていただけましたら幸いです。


「バンクーバーの夏の風物詩、大輪の花火」
写真家マントさんから届いた花火の写真が美しく、夜空を彩る花火柄の着物が欲しくなりました。

夏の着物(*1)
婦人画報 夏の装い
https://www.fujingaho.jp/uts-kimono/coordinate/a64151/natsukimono2019-4/
参照
日本の行事・暦:http://koyomigyouji.com/index.html

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから。
コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
13年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。
年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。
*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。
カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘+老犬1匹(昨年末、虹の向こうへ)がおり、バンクーバー近郊在住。
和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/wa_no_gakkou_tozenji/
フェイスブック https://www.facebook.com/profile.php?id=100069272582016
東漸寺Tozenji Temple https://tozenjibc.ca/
コナともこ
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl
7 ☆「猿に絵馬」とは・・・?

先月号の「猿」と「猴」に関するエッセイを読んだお馴染みさんからいろいろコメントをいただいた。その中に日本語超上級の生徒からちょっとびっくりする質問が届いた。日本の漫画の中に「猿に絵馬」という言葉があり、意味は調べて何とか分かりましたが、なぜ猿なのか・・・、先生のエッセイを読んで質問したくなりました、である。さらに質問は続く、「絵馬」はもちろん知っていますが、なぜ「馬」が出てきますか・・・。うーん。
まことにドッキリする質問である。先ず、この「猿に絵馬」だが、はるか昔サラリーマン時代に聞いたような記憶はあるが、意味など全く覚えておらず、調べてみると「相性や取り合わせが良いもの」とのこと。例文として、今度の新しい課長は部長と「猿に絵馬」らしいからやりやすいね。なるほど。
だが、この慣用句はほとんど知られておらず、漫画などに載せるのはいかがなものか。せめて「梅に鶯」であれば・・・、良き組み合わせとして上級者に教えたことがある。
でも、確かになぜ猿が登場するのか・・・まるで見当もつかず、いろいろググってみた。昔、特に農家では馬はとても大事で、猿がその馬を守ってくれる守護神とされていたようである。そこでお正月に「猿」と「馬」と一緒の絵を「絵馬」に描いて、神さまに奉納したとのこと。うーん、あまりピンとこないが、「猿に絵馬」として、相性のいい組み合わせになったようである。
次に「絵馬」の漢字がなぜ「馬」なのか、の質問。この絵馬は日本の文化として上級者には教えることもあり、また「合格祈願」などと書いて、日本の神社にお参りした経験を持つ生徒もおり、絵馬がなぜ「馬」なのか、気になるとのこと。なるほど。しかしそんなこと考えたこともなく、日本語教師として最初に質問されたときは大いに戸惑ってしまった。

ナント「絵馬」の起源は奈良時代までさかのぼる。当時は祭事に本物の馬を神様に献上するのがしきたりだったようである。でも生きた馬では捧げる側も授かる神社も大変。そこで板に馬の絵を描いて捧げるようになったとのこと。「絵に描いた馬」、これが「絵馬」の始まりだといわれており、五角形は屋根をかたどった家を模した名残とのこと。至極納得。
このように「絵馬」は古い歴史を持つ風習で、特に江戸時代に一般庶民にも広まり、個人的な願いを絵馬に書くことが大流行、古き日本文化として脈々と引き継がれてきた。
久しぶりの日本行きを秋ごろ計画している。こんなご時世、幸いコロナなどに一度もかからず、健康のありがたさを身にしみて感じたでござる。そこで、感謝の意と「健康祈願」と絵馬に書いて、近くの神社に奉納する所存でござりまする。
矢野修三(やの・しゅうぞう)
1994年 バンクーバーに家族で移住(50歳)
YANO Academy(日本語学校)開校
2020年 教室を閉じる(26年間)
現在はオンライン講座を開講中(日本からも可)
・日本語教師養成講座(卒業生2900名)
・外から見る日本語講座(目からうろこの日本語)
メール:yano@yanoacademy.ca
ホームページ:https://yanoacademy.ca
「薬剤師の新しい仕事」またお薬の時間ですよ!
日加トゥデイ読者の皆様、こんにちは。カナダ西海岸、ギブソンズという小さな町で薬局薬剤師をしている佐藤厚と申します。今回は記念紙の発行に合わせて久々にコラムを書かせて頂きます。
まずは、新型コロナの流行が始まってから薬局でどのような変化が起こったかを大雑把に紹介します。2020年の初頭、誰もが「新型コロナウイルスって一体何なの?」と思っていた頃、その感染力の強さからラジオやテレビでは盛んに「ステイホーム!」と呼びかけられました。しかし、このステイホーム作戦こそが、人々のマインドセットに大きな影響を及ぼしました。
薬局に関していうと、ステイホームによりストレスを募らせた患者さんと接する場面が激増し、心無い言葉などに疲弊した多くのスタッフが職場を去っていきました。カスタマーサービスを主とする他の産業でも同様の現象が起き、「Great Resignation」(大量自主退職)という社会現象が起こりました。
少ない労働力で、それまでと同じ量の処方せんのオーダーに対応するために、営業時間を短縮したり、週末を休業して対応する薬局が増えました。今でも、多くのチェーン薬局で、早い時間に薬局だけがドアを閉めているのはそのためです。最近になって、ようやく労働力確保に改善の兆しが見られてきましたが、コロナ前の水準には戻っていません。
Great Resignationは、病院やメディカルクリニックにも大きな影を落としました。医師や看護師の不足により、ウォークインクリニックや病院の救急外来(ER)での受診は待ち時間は伸び、ファミリードクターの予約は2、3週間以上先というのが新しい日常となりました。もっともコロナを機にリタイアしたり、新たな専攻を選んだ医師も続出し、ファミリードクターを持たない「ファミリードクター難民」が多く生まれました。
このような医療難民の救済に向けて、薬剤師に白羽の矢が立ちました。まず、2022年10月に発効したのは、薬剤師による処方せん期間の延長で、正式には「adaptation」と呼ばれるものです。6ヶ月以上用量の変更のない慢性疾患の治療薬で、患者さんの状態が安定している場合に限り、医師の処方せんを発行日から最長2年間まで継続することができるようになりました。
これはまるで医師の診察を受けなくてよいというものではありませんし、どんな薬でも延長可能という訳ではありません。薬剤師には次回の受診予定がいつ予定されているからそれまで処方せんの延長をしてほしいといった風に相談してみてください。
さらに今年の6月1日からは、Minor Ailments(マイナーイルメントと発音、軽度の疾患という意味)において、薬剤師が薬を処方できるようになりました。メディアでは、あたかも新しいサービスのように紹介されることもありますが、他の州では既に導入されていた制度です。BC州の隣のアルバータ州では10年以上前から薬剤師が薬を処方していましたから、実績のあるシステムと言えるでしょう。以下、Minor Ailmentsに含まれる疾患のリストになります。
にきび | アレルギー性鼻炎 | 結膜炎 | 皮膚炎 |
月経痛 | 消化不良 | 逆流性食道炎 | 頭痛 |
痔 | 口唇ヘルペス | とびひ | 筋骨格系の痛み |
ニコチン依存症 | 口内炎 | 口腔カンジダ | 帯状疱疹 |
線虫症 | 尿路感染症 | 虫刺され | 膣カンジダ |
真菌感染症(水虫、爪白癬など) | 避妊薬(ピル、IUD、緊急避妊薬) | 💊 | 💊 |
薬剤師は、問診により、自覚症状や既往歴、内服薬、家族歴、アレルギー歴等の情報を収集して処方の可否を判断しますが、触診や血液検査はありません。処方が適切とみなされる場合には、用法・用量などを説明し、薬局でそのまま調剤作業に入りますが、アセスメントの結果によっては、すぐに医師の受診をお勧める場合もありますので、ご留意ください。
最後に、私の初めての処方経験をお話しします。2歳の男の子の顔にとびひが疑われる箇所があり、お母さんは市販の抗菌薬を何日が塗り続けたものの改善が見られなかったとのこと。皮膚症状以外の健康上の問題はなかったため、抗菌剤の塗り薬を処方しました。数日後、おばあちゃんと買い物に来た男の子の患部は綺麗に治っているではありませんか。おばあちゃんに「この前はありがとう」という感謝の言葉を頂きましたが、私の方こそ薬剤師として信頼して相談して頂き、非常に嬉しく思いました。
最後にお知らせですが、コラムを「またお薬の時間ですよ!」と改め、再開することに致しました。薬や薬局に関する質問・疑問等があれば、いつでも編集部にご連絡ください。これからも宜しくお願い致します!
編集部連絡先: contact@japancanadatoday.ca
佐藤厚(さとう・あつし)
新潟県出身。薬剤師(日本・カナダ)。 2008年よりLondon Drugsで薬局薬剤師。国際渡航医学会の医療職認定を取得し、トラベルクリニック担当。 糖尿病指導士。禁煙指導士。現在、UBCのFlex PharmDプログラムの学生として、学位取得に励む日々を送っている。 趣味はテニスとスキー(腰痛と要相談)
「お薬の時間ですよ」はこちらから。
“Honda Celebration of Light” メキシコを前にバージツアーに参加
オーストラリアで幕を開けた“Honda Celebration of Light 2023”。夏の夜空を彩る花火は、その壮大さと美しさで、見る人すべてを惹きつける。
しかし夜空で花咲くのはほんのつかの間。そんな一瞬の芸術とも言える花火の仕掛けの舞台裏を見せてくれるのが、バージツアー。花火が打ち上げられる前のバージ(はしけ)の内部が見られるツアーに7月25日に参加した。
バージは花火会場となるイングリッシュ・ベイの沖に停泊している。この日は朝からあいにくの雨だったが、ツアー時には雨も上がり、キツラノ側から小型船でバージまで移動した。
参加チームごとに仕掛けが変わる花火が設置されているバージは意外と小さく殺風景。これだけのスペースと装置で、あの壮大な花火が30分間も打ち上げられるのかと思うとすごいの一言。なんだか花火の華やかさとは対照的な風景だ。

この日は明日に向けて、メキシコチームが準備を進めていた。打ち上げ筒にはすでに花火玉が入っているものもあったが、雨で湿らないように屋根があったり、カバーがあったり。ただ、ツアーで説明してくれたKelly Guilleさんによると、これくらいの雨は打ち上げ花火に特に問題はないとのこと。「打ち上げが終わったあとに降ってくれるともっと歓迎するけどね」と笑っていた。
仕掛けが終われば、スタッフはGuilleさんら4人を残して、全員がイングリッシュ・ベイで花火を楽しむのだという。
ここで準備を済ませ、7月26日にはメキシコ、29日にはフィリピンの花火が、バンクーバーの夜空に大輪の花を咲かせる。これからは少し違った角度から花火を楽しめそうだ。
Honda Celebration of Light 2023
7月22日、26日、29日に開催。
会場はバンクーバー市イングリッシュ・ベイ
ウェブサイト:https://hondacelebrationoflight.com/



(記事 編集部)
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池田学 北米初大規模個展 “Flowers from the Wreckage” 前編
「ウィスラーマウンテンから新たな海へ」
緻密なペンの描線で、壮大な世界を描き出す画家として、日本の個展で30万人を魅了した池田学さん。 池田さんの代表作60数点を集めた北米初の大規模個展がウィスラーのオデイン美術館で開かれている。
池田さんが新作を公開制作する特別プログラムも見逃せない。国際的アーティストの現在進行形の創作を目の当たりにできる貴重な機会となる。

先月24日から10月9日までオデイン美術館で開かれている、池田学さんの北米初の大規模個展「Flowers from the Wreckage」では、代表作「予兆 Foretoken」(2008)、「Meltdown」(2013)、「誕生 Rebirth 」(2013-16)など、世界の美術館や個人の所蔵品など60数点の作品が展示されている。
特別に設けたスタジオギャラリーでは、池田さんが2019年から海を主題に描き続けている3mx6mの新作を、活動拠点のアメリカ・ウィスコンシン州マディソンからウィスラーに運び、公開制作を行なっている。オデイン美術館で初めての試みだ。

池田さんは一貫して、ペン先が1mmにも満たない丸ペンやGペンと主にアクリル顔料インクを使う、緻密なペン画を描き続けている。丸ペンは、細くて精密な線が描けるペンで、地図の等高線を引く際に使われたり、漫画のキャラクターの瞳などの質感、背景などの細かい部分を描くのに多用されている。そのペン先は微小で、1日8~9時間を費やしても描けるのは10cm四方ほどだ。一つの作品に1年以上かかることも少なくない。
ダイナミックな自然を捉える池田さんの作品は、近づいてみると莫大な情報量のミクロな世界が仔細に描き込まれている。それらは観るものそれぞれの経験、記憶を呼び起こし、想像の翼を広げる装置となる。
池田さんのペン画の筆致は素早く繊細だ。ペンを軽く持つので、意外なことにペンダコもできず、腱鞘(けんしょう)炎にもならないという。唯一手の支点となるところが固くなっているそうだ。池田さんは、数年がかりの大作「誕生 Rebirth」の制作終盤で右手をけがし左手で仕上げた経験を教訓に、長期戦に備えるアスリートのように体調を管理している。

「海も山もないマディソンで写真を見たり、想像を膨らませて海を描いていたが限界を感じていた。ウィスラーの山々の圧倒的な迫力に、突き動かされてすごい勢いで作品が動き出している」
先月ウィスラーに到着してからの筆の進みを池田さんは満足そうに語った。
2013年からマディソンに拠点を置いて活動している。
「ペン画を続けることに変わりはないが、アメリカという広大な国に10年住んで、装飾的なものをたくさん描くのではなく、部分より全体を捉えて描きたいと感じるようになった。2019年から取り掛かっているこの作品は、海の表面の、塊、量感を大事にしたいと思っている」。ウィスラーの自然に溶け込むさまざまな意匠が凝らされているオデイン美術館は、自然光が溢れる大きな空間で、制作中の3mx6mの大作を壁にかけて全体のバランスを見ることができる。
「今までの小さな部分を積み上げる描き方ではなく、全体を見て量感を高めるインスピレーションが湧いてきた。薄く絵の具を引いて影を入れてから塗り重ねるような手法を試している。今回は、波にキャラクターを書き込むようなことはせず、細かい点や線でどれだけ広大なものが表せるのか挑戦したい」
ウィスラーマウンテンの壮大な景色と環境が池田さんを新たな海へ誘っている。
後編「バンクーバーの出会いから続く挑戦」に続く。
池田学「Flowers from the Wreckage」
開催期間:2023年10月9日まで
場所:Audain Art Museum(4350 Blackcomb Way, Whistler, British Columbia)
ウェブサイト: https://audainartmuseum.com/
(取材 大倉野昌子)
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Honda Celebration of Light 2023、オーストラリアで幕開け
Honda Celebration of Light 2023が7月22日、幕を開けた。真夏の暑さが残るイングリッシュ・ベイには、多くの人々がこの日を待ちわびて集まった。初日の夜の空を華やかに彩ったのはオーストラリア。色とりどりの巨大花火が夜空を照らすたびに、観衆からは大歓声が上がった。
オーストラリアでは20日からニュージーランドとの共同開催でFIFA女子ワールドカップが開幕した。まるで大会の開催をも祝うようにバンクーバーの夜空に大輪の花を咲かせた。
次回は、7月26日メキシコ、29日フィリピンとなっている。
Honda Celebration of Light 2023
7月22日、26日、29日に開催。
会場はバンクーバー市イングリッシュ・ベイ
ウェブサイト:https://hondacelebrationoflight.com/





(写真・ビデオ 斉藤光一/記事 編集部)
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GK高丘「勝ちたかった…」、メキシコ・レオンとPK19回 リーグスカップ
ホワイトキャップスはホームでメキシコのレオンと対戦。リーグスカップ第1戦はPK19回の死闘の末、メキシコに軍配が上がった。
リーグスカップ初戦、いきなりメキシコの強豪クラブ・レオンと当たったホワイトキャップス。バンクーバーでも大声援を受けるレオンと互角の戦いを見せ、試合は同点でPK戦に。GK高丘も見せ場を作ったが、一歩及ばなかった。
7月21日(BCプレース:17,391)
23分に先制されたホワイトキャップスは、前半終了間際の44分。Cordovaが落ち着いて決め同点とした。後半に入って、動きが良くなったキャップスは57分、再びCordovaが決め2-1とリード。しかし、77分にHernandezがミドルシュートを決め同点に。その後、両チーム決定弾が出ず、PK戦へ。後攻のキャップスは、GK高丘が止め、次を決めれば勝てるというチャンスを作ったが決められず、19回のPKの末、敗れた。
「勝ちたかった…」GK高丘
試合後、GK高丘は「勝ちたかった」と何度か口にした。勝てるチャンスがあった試合だった。前半はレオンが試合を圧倒したがそれでも1-1の引き分けで折り返した。後半はリードした。しかし、2023年CONCACAF Champions League優勝チームはそう簡単には勝たせてくれなかった。
77分に追いつかれると、試合はPK戦に。リーグスカップは必ず勝敗を決める。90分が終了して同点の場合は、延長戦はなく、そのままPK戦となる。
この試合、結局19回目で決着した。勝ったのはレオン。後攻のホワイトキャップスは、先にレオンが決めたあと、Martinsが決められず試合は決定した。「外したキッカーは責任を感じていると思うので、僕がもっと早く止めて勝利に導きたかったなと思います」と高丘はチームメートをかばった。
PK19回の間には高丘自身が蹴る場面もあった。19回までPKが続く経験をしたのも初めてなら、自身が蹴ったのも初めて。「たぶん初めてだと思う。まさか自分が蹴るくらいまで回ってくるとは思ってなかったので」と話したが、「まあ、落ち着いて蹴れたかなと思います」と自身のゴールを振り返った。「こういう大会が変わるときはPKの練習をするので、それを出せたかなと思います」と落ち着いていた。
それでも最後に口をついて出たのは「勝ちたかった…」。相手が「チャンピオンズリーグの優勝チームでもありますし、能力も高かったですし、チームとしてもコンセプトがある相手でしたけれども、90分間を通して僕らも互角以上の戦いをできたと思いますし、そういうところは自信を持っていいと思うんで、次はアウェイですけど、いい準備をしたいなと思います」
次は、7月29日にロサンゼルスでLAギャラクシーと対戦する。
注目のメッシがいきなり決勝ゴールで盛り上がるリーグスカップ
リーグスカップは7月21日から始まった。ウエスト、イースト、セントラル、サウスの4地区に分かれ、ウエストが3グループ、他は4グループでグループラウンドを戦う。1グループは3チームで、上位2チームが次のラウンドに進む。
ホワイトキャップスはウエスト3グループで、レオン、LAギャラクシーと対戦する。この日レギュラータイムで引き分けたため1ポイントを獲得した。次のLAギャラクシーに勝てば次のラウンドに進む可能性も十分にある。
リーグスカップと言えば、同日にインター・マイアミCFでMLSデビューしたメッシがFKでいきなり決勝ゴールを決める活躍を見せ、注目を集めた。
ホワイトキャップスがサウス3のマイアミと当たるには、決勝まで進む必要があるが、おもしろいトーナメントとなりそうだ。
(写真・ビデオ 斉藤光一/記事 三島直美)
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西川流四世家元 西川千雅さんに名取の「ごあいさつ」

西川流師範西川佳洋(松野洋子)さん率いる彩月会から、西川洋香(リトンかおり)さん、西川洋雪(芦田有希子)さんが名取式を終え、会も西川流カナダ彩月会に改名した。
バンクーバーで長く西川流の伝承に努めてきた佳洋さんにとっても、2人の名取はこれからもバンクーバーで西川流が受け継がれていく礎ができたことを意味する。
今回は7月5日、日系文化センター・博物館で西川流カナダ彩月会の稽古が終わった後に、西川佳洋さん、洋香さん、洋雪さんに話を聞いた。後編は名古屋での舞踏披露や家元とのひと時について。
緊張した名古屋の家元の前での舞踊披露
3人は、5月18日に「ごあいさつ」のために愛知県名古屋市の西川流西川会会館を訪問。洋香さんと洋雪さんは、師匠の西川流四世家元西川千雅さんらの前で稽古した踊りを披露した。

家元の前で踊ったときの感想を聞くと「そりゃあ、緊張しましたよ」と洋香さん。「なんか久しぶりに忘れていた緊張感でした」と笑う。洋雪さんも「緊張しました」と微笑んだ。「私が踊った演目は『重ね扇』っていう(佳洋)先生が名取を取られたときと同じ演目だったんですけど。それも1カ月くらい前に『覚えなさい』と言われて、すごくがんばって家でお稽古しました」。「重ね扇」は上下運動が多いにもかかわらず動作がゆっくりなのだと言う。「だから、本番では、体が緊張してゆっくりの動きで手が震えたりしました」

洋香さんも名古屋行きがトントンと決まって「藪のうぐいす」を稽古する時間が短かったと振り返る。「2カ月しかないうえに、お稽古はここ(日系センター)では1週間に1回しかないですから。自分のお稽古は2、3回って感じでしょうか...」と言う。
大変な中で無事に終えた家元の前での披露。「ホッとしました。終わった~って感じで」と洋香さん。一方、洋雪さんは「自分でミスったなっていう場面が2、3カ所あって。ちょっと緊張して忘れちゃったなぁとか、気になりましたけど、でも終わったときは、あ~がんばってよかったなという達成感みたいなものはありました」と笑顔を見せた。

佳洋さんは「私は自分が踊るより緊張して大変でした。(自分の名取は)60年前だったんですけど、私は本番になると結構平気なんです、踊りは。でも(2人の時は)緊張しました」と笑った。
「一番緊張したのは(佳洋)先生かもしれないですね」と洋香さん。洋雪さんも「先生の、家元さんの家に行かれた時の行きの顔と帰りの顔が全然違うんです、写真で見ると。すごい緊張されていました」と師匠の緊張ぶりを楽しそうに話した。
名古屋では西川流家元の西川千雅さんや家元補佐まさ子さん、家元補佐陽子さんに会い、それぞれに感じたことがあったという。佳洋さんは西川千雅さんに会ったのは初めて。「初めてお目にかかったんだけど、若くて、す~~~~~~っごい、いい人なの」と力が入る。色々な人から「千雅先生はものすごく優しいって聞いてたの。でもほんとにそう。優し~い人」と満面の笑みを浮かべて、写真も一緒に撮ったと自慢する。

洋香さんも「すごくオープンマインドな人でした」との印象。「それに、みなさんとても歓迎してくださったんです。本当に温かく迎えてくださって。みなさんで喜んでくださっているというのがよくわかって。それで、少し緊張が和らいだところはありました」
家元に踊りを披露する前に、本番の舞台を使わせてもらえたのだという。「よく遠くから来てくださって」という気持ちが見えたことに感謝した。
西川流カナダ彩月会への名称変更を「家元さんがすごい喜んでくれているんです」と佳洋さん。会全体が西川流に入った感じで、洋香さんは「それがすごく意味があると思うんです」とバンクーバーで西川流が継承されていくことを噛みしめた。
名取のエピソードは尽きないが、最後に気を引き締めて「名取」という意味に重みを感じると語る洋香さん。「『守破離(しゅはり)』という言葉に出合って『尊敬する指導者の教えを真似、続いて教えを破り、最後は独自の道に進む』という意味で、『学んだり、成長したりする過程を表している』ということなんだそうです。名取というのは長い歴史の中で芸を引き継いでいくために受け取るもので、何事もその道は深いですね」と語った。
西川流カナダ彩月会
約47年にわたりバンクーバーで西川流日本舞踊を教えている西川佳洋さんが、2011年に日系文化センター・博物館で教え始めたグループ「彩月会」から2023年6月16日に改名した。
稽古は、毎週水曜日、会場は日系文化センター・博物館
会員は現在20人、随時募集している
https://satsukikaibc.wixsite.com/satsukikai

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