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コナともこ

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「向日葵*どんな時にも前を向く」

カナダde着物

第74話
*お盆と着物*

 残暑お見舞い申し上げます。
 夏休みもいよいよ終盤戦となってきました。皆様、楽しい夏をお過ごしでしょうか。

 夏の青空にまっすぐ伸びる向日葵(ひまわり)は、ただそこに咲いているだけで、見る人の心に力を与えてくれます。太陽の方を向いて咲くその姿は、まるで「どんなときでも前を向いて生きていこう」と語りかけてくれているようです。

 夏の終わりを惜しみつつ、少しずつ日常への準備を始め、心新たにまた日々の暮らしを大切にしていきたいですね。

「Bumblebee & Sunflower/Canada Flag, Lions Mountain & Stanley Park」 Manto Artworks
「Bumblebee & Sunflower/Canada Flag, Lions Mountain & Stanley Park」 Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「お盆と着物」

 古くから日本では、冠婚葬祭や年中行事の際には「正装」が求められてきました。
 特にお盆の時期には、親戚が一堂に会することも多く、「きちんとした装い」で集まることが、ご先祖様への敬意の表れでもあります。

 時代は巡り、現代の装いはますますカジュアル化が進んでいます。娯楽や趣味が多様化し、個々の価値観が尊重される時代となりました。

 それでも、日本人として海外で暮らしていると、ふとした瞬間に、昔ながらのしきたりや慣習が懐かしく思えることがあります。
 家族や親戚がそろい、正装でお寺へお参りに行く光景──それは単なる伝統ではなく、私たちの心に刻まれたアイデンティティの一部なのだと感じます。

 たとえ暮らす場所や時代が変わっても、「こころの装い」は続けていきたいと思います。

「お盆参りでの着物、綿紅梅の浴衣を着物風に」コナともこ
「お盆参りでの着物、綿紅梅の浴衣を着物風に」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s gathering*

AIに聞くお盆の意味、お寺で感じるお盆の心」

 近年では、悩みをAIに相談してアドバイスをもらうことが当たり前になってきました。私も時々利用しますが、今回はお盆について検索してみると、とても明確な答えが返ってきました。知識を得るためには、とても便利なツールだと感じます。

 それでも、昭和生まれの私としては、生身の人間が発信するメッセージに比べると、まだ説得力に欠けるところがあるように思います。

 あるユーチューバーの方がお盆について説明していて、とても興味深い話をされていました。

 「ご先祖様は、私たちの身体の中にいるのかもしれません。はるか太古の昔から受け継いだDNAは、ご先祖様の想いや歴史を通じて、命のバトンを次々と渡し、今の私たちに繋がっています。だから、お墓参りやお盆参りでお寺へ行くときは、ご先祖様に『今ここにいる自分』への感謝を伝え、自分自身を大切にすることが、ご先祖様を大切にすることに繋がるのかもしれません」

 「自分を大切にすること」は、日本人にとって時にわがままや自己中心的と捉えられがちですが、もっと自分を大切にすることにフォーカスし、社会もそれを受け入れることで、やがて「他人を大切にすること」へと繋がっていくのだと思います。

 今年の東漸寺でのお盆参りは、8月17日、送り盆の頃に行われました。キース・スナイダー住職のお盆の意味や「盂蘭盆会(うらぼんえ)」についての法話は、人から人へ伝えられるような、心に深く残るものでした。ご先祖を偲び、感謝の気持ちを新たにする、大切な時間となりました。

 AIがどこまで人の心を支えることができるのかは、まだ発展途上かもしれません。それでも、お寺で人と直接会うことで得られる安心感や温もりには、やはり特別なものがあります。静かな空間で手を合わせ、人と心を通わせるひとときは、何ものにも代えがたい大切な時間だと感じています。

「お盆参り@東漸寺2025」コナともこ
「お盆参り@東漸寺2025」コナともこ

*参照*

暦生活
https://www.543life.com

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから

コナともこ
アラ還の自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
14年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/wa_no_gakkou_tozenji/
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東漸寺Tozenji Temple https://tozenjibc.ca/

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「大暑来る*くず餅ひやり夏深し」

カナダde着物

第73話
*和の涼:風を通す軽やかな絽の着物*

 暑中お見舞い申し上げます。

「Eastern Painted Turtle」Manto Artworks
「Eastern Painted Turtle」Manto Artworks

 夏のバンクーバーは、湿気が少なく、木々の緑が濃くなり、どこか日本の高原を思わせるような爽やかさがあります。とはいえ、午後の陽射しは強く、やはりここがカナダなのだと感じさせられます。

 午後9時まで明るい日が続くこの季節、人々は公園に集い、ピクニックを楽しんだり、浜辺を散歩したり、それぞれの夏をのびやかに過ごしています。街の至るところにラベンダーや紫陽花が咲き、マーケットにはベリーやサクランボが並び始めると、いよいよ本格的な夏の訪れです。

 バンクーバーの夏は短く、貴重です。だからこそ、一日一日を丁寧に味わいながら、目の前に広がる風景を心に刻みたいと思います。

写真「お菓子も涼しさを演出します:くず餅と抹茶」 コナともこ
写真「お菓子も涼しさを演出します:くず餅と抹茶」コナともこ

*今日の着物*Today’s Kimono

「和の涼:風を通す軽やかな絽の着物」

 夏の着物と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは「暑そう」という印象かもしれません。

 でも、昔の人たちは、むしろ着物の中にこそ「涼」を見つけてきました。その代表が、絽(ろ)や紗(しゃ)といった透け感のある夏の生地です。

 なかでも、絽の着物は、見た目にも涼やかで、風をすっと通してくれる軽やかさがあります。

 生地の表面に細かい“隙間”があることで、熱がこもらず、歩いているだけで自然の風が身体をなでてくれるような心地よさがあります。

夏の着物でお出かけ「駒絽」コナともこ
夏の着物でお出かけ「駒絽」コナともこ

 「見た目にも、着心地も涼しい」という、日本人ならではの感性。和の涼は、暑さを我慢するのではなく、美しく楽しむ工夫の中に宿っています。

 透け感のある絽は、肌や長襦袢の色がふんわりと見えるため、淡い水色、白藤色、薄墨色……どれも、夏の光の中でふわりと浮かび上がります。

 カナダの夏は湿気が少ないぶん、こうした風通しの良い着物がぴったりですね。

 今年の夏、少しだけ背筋をのばして、絽の着物で涼やかなひとときを過ごしてみませんか?

 こちらでは、着物はまだまだ特別なもの。でもだからこそ、街で着物や浴衣姿で歩いていると、”So beautiful!” と声をかけられることもしばしば。文化の違いを楽しみながら、装いを通して対話が生まれるのも、カナダならではの夏の風景です。

 「着物は特別でありながら、暮らしの中にもなじむもの」。そんな想いを胸に、今年の夏も、楽しいイベントに足を運んでみようと思います。

 もしどこかで私を見かけたら、ぜひ気軽に声をかけてくださいね。

夏の着物「絽」「紗」&浴衣 コナともこ
夏の着物「絽」「紗」&浴衣 コナともこ

*今日の和の学校*Today’s gathering*

 東漸寺では、季節ごと日本の行事や、殺陣教室や茶の湯の稽古を通して、日本の文化をカナダに伝え、私たちは遠く離れた故郷を思い出すことができます。

 7月の七夕まつりには、子どもたちが短冊を書き、大人たちは浴衣で集い、お寺の本堂では、夏のお菓子と京都からのお抹茶をいただきました。

 今年は書道アートのワークショップを設けまして、書道アーティストとしてご活躍の木村冴子さんに、ご指導をお願いしました。

 ハガキに七夕の願いや想いをしたため、参加した皆さんは、どんな夢や祈りを星に託したのでしょうか。

 その一筆一筆に込められた願いは、笹の葉に揺れながら、きっと空の向こうへと届いていったことでしょう。

「七夕まつり:和の学校@東漸寺2025」コナともこ
「七夕まつり:和の学校@東漸寺2025」コナともこ

*参照*

暦生活
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暦生活 夏の駒絽(こまろ)を分かりやすく説明
https://kimono-rentalier.jp/column/kimono/komarotoha/

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
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アラ還の自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
14年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「夏至光*蝶も私も迷子かな」

カナダde着物

第72話
*初夏の着物と帯:紫陽花に魅せられて*

 日本からカナダに戻ると、まず真っ先に自然の違いに気づかされます。

 「澄んだ空気」と「強い光」

 空気は乾いていて、風が衣服をすり抜ける湿度のない空気は、なんとも言えない心地よさがあります。 そして、長く強く射し込む眩い光、そんな光の中では、蝶も私も、ふと迷子になってしまいそうです。 気温の変化が激しい季節、どうか皆さまもお身体を大切に、お健やかにお過ごしくださいませ。

「Waterfall and pond」 Manto Artworks
「Waterfall and pond」 Manto Artworks
「Cabbag White Butterfly」Manto Artworks
「Cabbag White Butterfly」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「初夏の着物:紫陽花に魅せられて」

 最近、道を歩いていると、目を奪われるのが紫陽花です。
 淡い青や紫、私の大好きな小ぶりな白や薄い緑色の花々。
 どこか手染めの着物や帯の柄のようでもあります。

 お気に入りの紫陽花の名古屋帯は、混麻の素材が涼しく、どの着物にも合う重宝な一枚です。 茶道のお稽古や友人との会食など、色々な場面で活躍し、着付教室の生徒さん達には、いつもお勧めしています。あえて、着物に紫陽花を施さず、帯の柄にすることで、額縁の中の絵画のよ うに見せることができるでしょう。

「紫陽花柄の名古屋帯」コナともこ
「紫陽花柄の名古屋帯」コナともこ

 6月の着物は、雨の雫ごしの風景のような、暈しやモザイク柄が好きです。 単の着物ですので、気軽に楽しめるカジュアルな兵児帯にして、淡い雰囲気を出すのはいかがでしょうか。

 紫陽花に魅せられて選んだこの着物や帯は、また来年の初夏、箪笥の中でそっと私を待ってい てくれる。
 そんな風に思うと、季節を重ねることが少し楽しみになりますね。

「単の着物と名古屋帯、兵児帯」コナともこ
「単の着物と名古屋帯、兵児帯」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s gathering*

 先日、コキットラム市にある東漸寺(とうぜんじ)の本堂にて、「施餓鬼大法要(せがきだいほうよう)」が 執り行われました。これは毎年6月14日の「東漸寺の日」に合わせて行われるもので、当日は朝から本堂に特別な設えが施され、厳かな雰囲気の中で法要が進められました。

 「施餓鬼」とは、餓鬼道に落ちた霊や、供養されることのない無縁仏に食べ物や飲み物を施し、供養する仏教の伝統行事です。

 この法要に参加しながら、ふと思い出したのが、現在NHKの連続テレビ小説で放送されている「あんぱん」です。先週の放送では、漫画家・やなせたかしさんが第二次世界大戦中に体験した、戦場での悲惨で苦しい日々が描かれていました。

 人間にとって何が一番つらいか、やなせさんは「ひもじいこと」だと語ります。そして、本当のヒーローとは「食べ物をくれる人」なのではないかと訴えていました。

 現代の私たちは、食べ物が豊富にある時代に生きています。しかし、そうではなかった時代が確かに存在していました。

 私の父は、来月92歳になります。子どもながらに戦争を体験した世代であり、当時の記憶はきっと今も残っているはずですが、その頃の話を自分から語ることはほとんどありません。ただ、その無口さの奥に「食べ物を粗末にしてはいけない」という強い思いが感じられます。

 父の兄、つまり私の伯父は、戦争体験を語る会に参加し、当時の状況をスケッチ画を通して伝えてきました。伯父の話から、私たちはあの時代の一端を知ることができました。

 戦争を実際に体験した世代は、年々少なくなっています。80年前の出来事は、もはやテレビや映像を通してしか知ることができなくなりつつあります。

 それでも今もなお、世界のどこかでは戦争が続き、かつて父たちが経験したような「ひもじさ」に苦しんでいる子どもたちがいるかもしれません。「食べ物をくれるヒーロー」、まるでアンパンマンのような存在を心のどこかで願っている子どもたちが、きっといることでしょう。

 そう思うと、私たちは施餓鬼の法要に込められた「誰かを思いやる気持ち」や「命をつないでいくことの大切さ」について、今一度立ち止まって考えてみることが大切なのではないでしょうか。

「施餓鬼大法要が行われた東漸寺」コナともこ
「施餓鬼大法要が行われた東漸寺」コナともこ

*参照*

暦生活
https://www.543life.com

家庭画報 紫陽花の着物と帯
https://www.kateigaho.com/article/detail/78666

著者の伯父が語り部をしていた静岡平和資料センター
https://shizuoka-heiwa.jp

施餓鬼大法要が行われた東漸寺
https://tozenjibc.ca

*参照*

「着物語り」
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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「紅花栄*風そよぎ夏めく」

カナダde着物

第71話
*新緑に生える桜色・一斤染*

 紅花(べにばな)は鮮やかなオレンジから真っ赤に変化する花で、開花の時期はまだ先ですが「紅花栄(べにばなさかう)」とは、この季節に「紅い花が花盛りを迎える」という意味で使われるそうです。

 カナダの住宅街や公園でも目にする、サツキやツツジの花々は、今の新緑と合わさりいっそう鮮やかに映ります。

 私は先月に引き続き、日本に滞在しておりまして、皐月の小さな旅を楽しんでいます。

「島根県足立美術館、静岡県浜松市鈴松庵にて」コナともこ
「島根県足立美術館、静岡県浜松市鈴松庵にて」コナともこ

*今日の着物*Today’s Kimono

「新緑に生える桜色・一斤染/茶道会館で茶事の稽古」

 江戸時代から、化粧や京染めとして貴重な天然染料だった紅花は、オレンジ色、ピンク、赤、と華やかな色を出すことで、大変に人気があり重宝されたそうです。

 紅の濃染が高価であった平安時代は、一斤染の色が上限である紅の聴色(ゆるしいろ、許色)とされ、これより濃い染は禁色(きんじき)と言われていたようです。
 人々を魅了するものに規制がかかるのは、いつの時代も同じですね。

 さて、今回の里帰りにあたって、ぜひ参加したいと思い、早々に申し込んだ東京の茶道会館での茶事教室。当日は、早朝に静岡を出発して東京へ向かいました。
 一日中着物姿で、4時間以上にわたり正座をするという、まさに修行のような体験ではありましたが、素晴らしいお茶室と庭園に囲まれながら、正午の茶事を存分に楽しむことができました。

 茶事とは、茶道において、亭主が親しい客を招いて、懐石料理(茶懐石)や濃茶、薄茶などを供え、静かに茶をたしなむ、格式を重んじた正式な茶会を指します。
 当日にご指導いただいた北見先生を始め、諸先生方が、遠方から来た私を快く受け入れてくださり、大変に感謝しております。

 茶道会館は、以前、Youtubeの番組内で木村拓哉さんも訪れたことで、話題になりました。こちらでは、一般向けのお茶会も毎月行われていますので、是非、皆さまもご参加されてみてはいかがでしょうか。

 そして、茶道のお稽古に向いている着物についてですが、一般的には控えめな色柄のものが好ましく、帯は名古屋帯の方が、長時間のお稽古には適しているかと思います。
 今回、私は一つ紋付きの色無地を選びました。桜色の地に、紋綸子縮緬(もんりんずちりめん)の地紋が入った着物です。
 5月の着物選びは、気温によって判断が難しいのですが、今年は雨が多く肌寒かったため、袷の着物でも問題ありませんでした。

 最近は気候の変化が激しいため、暑い日には単(ひとえ)の着物を選ぶのが一般的になってきているようで、教室にいらしていた生徒さんたちも、そのようなお話をされていました。

 ご一緒に参加した皆さんとは、どこかご縁を感じるようなひとときを過ごすことができ、心に残るお稽古となりました。
 「次回はバンクーバーでのお茶会でお会いしましょう」と約束を交わして別れました。

追伸

 「今回の季節のお茶会や着物について、表現してみて欲しい」とChatGPTに聞きましたら、このような返事がありました。

 なかなかの出来で、感心しております(笑)

紅花(べにばな)の朱が
陽にほどけて
風は名を持ち、
肌にふれてくる

まだ春の余白
もう夏の気配

そのあわいに、
心も衣替えをする

「茶事の稽古にて一つ紋色無地着物で/東京高田馬場にある茶道会館にて」コナともこ
「茶事の稽古にて一つ紋色無地着物で/東京高田馬場にある茶道会館にて」コナともこ

*参照*

暦生活
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一斤染とは
https://kimono-rentalier.jp/column/kimono/ikkonzome/

茶道会館
http://www.sadoukaikan.com/

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「卯月*よろこび訪れる」

カナダde着物

第70話
*人形町・問屋街で東京着物ショー*

 卯月(ウズキ)とは、卯の花(ウツギの花)が盛りになる月で、田植えをするという意味から「植月(うづき)」という説もあるそうです。

 只今、超高齢者の両親に会いに、日本に来ております。
 カナダからの家族も東京に滞在しており、毎日、行き来をしてますが、都会の喧騒から少し離れて、緑鮮やかな茶畑や田園を見ていると、心がふっと軽くなるのを感じます。

 両親の顔を見るたびに、元気でいてくれることのありがたさをしみじみと感じる、そんな静岡の午後です。

「静岡市 三保の松原、駿府城公園にて」 コナともこ
「静岡市 三保の松原、駿府城公園にて」 コナともこ

*今日の着物*Today’s Kimono

「かつての問屋街で東京着物ショー」

 春に日本へ帰る楽しみの一つに、東京で開催される“東京着物ショー”があります。
 こちらのイベントは、着物の魅力を再発見し、現代のライフスタイルに合わせた新しい形での着物文化を紹介しているものです。
 今年は、4月18日から20日まで、東京都中央区日本橋人形町界隈の20会場で開催されました。

 今回も、静岡の幼なじみと一緒に会場を回りました。彼女は、ただの着物好きにとどまらず、型染めや仕立てまで手がけてしまう、まさに着物の達人です。

 イベントの楽しみのひとつは、会場に集まった着物姿の方々を眺めること。
 マネキンに着せられた着物も素敵ですが、やはり人が実際に着ている姿はいいものですね。
 その人らしいコーディネートが施されていて、とても魅力的です。

 旅行中の友人と私は、洋装でしたが、次回は是非着物で訪れてみたいです。

「東京着物ショー 人形町にて」コナともこ
「東京着物ショー 人形町にて」コナともこ

*人形町界隈の歴史と文化的魅力について*

 東京・中央区の人形町(にんぎょうちょう)界隈は、江戸時代から続く深い歴史と、現代の都市文化が交錯する魅力的なエリアです。

 人形町の名前の由来は、江戸時代にさかのぼります。​この地には、江戸幕府の命により、京都から人形師が移住し、御所人形や武者人形などを製作する「人形町」が形成されました。​また、近くには「人形町通り」があり、現在でもその名残を感じることができます。

*人形町と問屋街——江戸の商いの心を今に伝える街*

 東京・中央区の人形町界隈は、江戸の情緒を色濃く残す一角でありながら、現在もなお「商いの町」として活気に満ちた表情を見せてくれます。とりわけ、この地域に広がる問屋街は、江戸の経済と文化を支えた商人たちの息吹を感じさせる存在です。

 江戸の粋を現代に伝える人形町と問屋街。ここを歩けば、「モノ」だけでなく、「コト」や「ヒト」の豊かさに出会えることでしょう。

「人形町界隈の歴史と文化を感じる街」コナともこ
「人形町界隈の歴史と文化を感じる街」コナともこ

*参照*

「人形町の魅力 | 東京日本橋 人形町」
https://www.ningyocho.or.jp/contents/charm/index.html

「着物語り」
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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「さようなら*早桜ひらりと落ちる」

カナダde着物

第69話
利休忌と追善茶会での着物

 桜の花が咲き始めると、まだ肌寒くても春の訪れを感じます。
 「あの桜が早く咲くのは、早く散るためなのかもしれない。」
 散りゆく花びらを見ていると、それが自然の流れだとわかっていても、どこか切なさが残ります。

Cherry Blossom & Seagulls Manto Artworks
Cherry Blossom & Seagulls Manto Artworks

 まだ桜の蕾が固い頃、長年に渡り日本語学校の教師を務められた方が、お亡くなりになりました。
 その方は、茶道教室での茶友であり、敬愛する先輩でもありました。
 最後に交わした言葉は「ともこさん、お疲れさま。」と、茶道の役員を終えた時にお声をかけてくださいました。

 その命の儚さを感じるとともに、桜の花言葉を思い出します。
 西洋では「spiritual beauty(精神の美しさ)」と「good education(優れた教育)」という意味があるそうです。
 教育に深く関わってこられた先生にふさわしく、これからも桜が咲く季節になるたび、偲び想いを馳せることでしょう。

 今年の桜は、少しグレーがかったように見えますが、不安定な空の下でゆっくりと花を開いていきます。

*今日の着物*Today’s Kimono

利休忌と追善茶会での着物

 利休忌(りきゅうき)は、茶道の祖として知られる千利休(せんのりきゅう)を偲ぶ日です。
 その際、利休忌の後に行われることが多いのが「追善茶会(ついぜんちゃかい)」です。この茶会は、千利休の霊を慰め、遺した茶道の教えを今一度噛みしめるために行われるものです。

 追善茶会での着物選びは、茶道の深い精神を感じる大切なひとときです。

 女性であれば、一般的に「訪問着」や「色無地」の着物が適しています。色無地は、色や模様に制限が少ないため、季節に合ったものを選ぶことができます。男性であれば、黒の「羽織袴」や「紋付き袴」が定番です。

 着物を通じて、茶道の礼儀や格式を感じ取ることができたらいいですね。

「利休忌及び追善茶会」一つ紋付暈し色無地 経錦袋帯 コナともこ
「利休忌及び追善茶会」一つ紋付暈し色無地 経錦袋帯 コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

利休忌の法要

 今年のお寺の桜は、いつもより遅い開花のようです。利休忌が行われた3月23日の朝は、冷たい雨がさめざめと降り、参拝に訪れた方々は小走りに本堂へ向かわれていました。

 本堂には60名近い方が集まり、和尚が一盌を供えられた後、読経がなされ、一同は利休居士の遺徳を偲んで静かに合掌しました。最後に裏千家バンクーバー出張所講師のキース・スナイダー先生が挨拶をされ、お参りに来られた皆様へ、お茶室と本堂にてお菓子とお抹茶が呈されました。

 昨今のニュースを見ていると、今私たち個人が享受している平和な日常も、国という大きなグループのトップの行動次第で、良くも悪くも変わってしまうことがあると気づきます。

 利休居士が生きた乱世の時代の教えは、今も私たちに大切なことを教えてくれているように思います。お互いの大切にしていることを認め合い、話し合い、平和に暮らせる世界になることを願い、利休忌を終えました。

「利休忌及び追善茶会」 練切菓子:ひとひら コナともこ
「利休忌及び追善茶会」 練切菓子:ひとひら コナともこ

*参照*

「利休忌について」
茶道裏千家ホームページから: https://www.urasenke.or.jp/soke-koyomi/95062.html

「利休忌の着物について」
いち瑠ホームページから: https://ichiru.net/column/rikyuki

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
14年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/wa_no_gakkou_tozenji/
フェイスブック https://www.facebook.com/profile.php?id=100069272582016

東漸寺Tozenji Temple https://tozenjibc.ca/

コナともこ
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「蕾紅梅*じっくり育ち春を待つ」

カナダde着物

第68話
着物を10倍愉しむ*お稽古編

 バンクーバー近郊でも、梅の花を目にすることがあります。
 今年の年初は、お天気が良かったり雪が降ったりと、自然の植物たちは対応に大慌てしているかもしれません。

 それでも、蕾を膨らませる花々は、自然の変化や時間の流れ、そして「待つことの大切さ」を感じさせてくれます。

 春の温かな日差しを待ちながら、少しずつ成長していく様子は、子育てにも似ていますね。

 「早く大きくな~れ」、でも、一歩ずつ踏みしめて。

「capped chickadee and Plum Flower」Manto Artworks
「capped chickadee and Plum Flower」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

着物を10倍愉しむ*お稽古編

 好きな趣味や趣向品で特別なものを見つけたとき、それまでの楽しさが10倍に感じることがあります。これは、知らなかった頃と比べて、という意味です。私たちが知らないことは無限にあります。そして、好奇心が旺盛で多種多様な趣味を持つ人でも、限られた人生の中でどれだけ新しい楽しみを見つけられるかは分かりません。

 ところで、日本には「お稽古文化」があります。これは、何かを目的とした「勝負のための練習」や「体を鍛えるトレーニング」とは異なり、その一瞬一瞬を「本番」として捉える作業です。たとえば、茶道では、お茶会のための練習ではなく、毎回のお稽古で相手にお茶を差し上げ、その一服を大切にします。

 私はこれまでの茶道のお稽古で洋服を着て出かけた日は数えるほどです。ほとんどのお稽古には、雨の日も雪の日も猛暑の日も、着物で出かけます。それは、今日のお稽古を「本番」と考えると、お茶会の日のように、着物を選ぶことが自然の流れとなるからです。

 時々思うことがあります。それは、着物でお稽古に出かける日は、もしかしたら自分の中で10倍の価値を感じる愉しみになっているのかもしれない、ということです。

 話は変わりますが、以前、飛行機で隣に座った初老の男性が、「世界中にある世界遺産を、この命ある限り見て回りたい」と話していました。定年前まで高校の社会科の教師をしていて、この夢を実現させるために長年働いてきたそうです。

 おそらく、何度も生徒たちに教えてきた世界遺産を実際に目にしたときの感動は、私が感じるそれの10倍以上かもしれません。そこには、ワクワクや達成感も含まれ、深い愉しみがあるのでしょう。

 着物に関しても、織物や染め物、文様やその歴史には、日本固有の深い意味やストーリーが込められています。それを知ることで、物を通じて私たちの心に潤いを与えてくれると思います。

 皆さまは、10倍愉しめるものはありますか?

茶道のお稽古にて「紋付色無地の着物、塩瀬蔓草名古屋帯」コナともこ
茶道のお稽古にて「紋付色無地の着物、塩瀬蔓草名古屋帯」コナともこ
日本舞踊ワークショップにて「紬の小紋、菊文様名古屋帯」コナともこ
日本舞踊ワークショップにて「紬の小紋、菊文様名古屋帯」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

練切菓子ワークショップ*新春編

 今年の初雪が降った週末、お寺で練切菓子(ねりきりがし)のワークショップが開かれました。
 このワークショップは、京都で修行し、菓子職人として働いていた講師による少人数の初心者向け教室です。

 材料はとてもシンプルですが、人前に出せるお菓子を作るには、技術と経験が必要だとすぐに感じました。

 生徒たちは、ほんのりとしたピンク色の花びらを作りながら、それぞれの個性が光る梅の花を仕上げていきました。

お寺で開催された「練切菓子ワークショップ」にて。コナともこ
お寺で開催された「練切菓子ワークショップ」にて。コナともこ
初雪が美しい東漸寺にてにて。 コナともこ
初雪が美しい東漸寺にてにて。 コナともこ

*参照*

暦生活
https://www.543life.com/

「着物語り」
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年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「新年の寿ぎ*点初」

カナダde着物

第67話 
着物生活、日本と海外を行ききして

 皆さま、新春お喜び申し上げます。

 日本では「寿ぎ(ことほぎ)」という言葉に込められた意味が大切にされているそうです。

 『寿ぎ』は、相手の幸せや健康・繁栄を願う気持ちを表す言葉、『点初(てんぞめ)』は、茶道や書道の行事で用いられる言葉で、年の初めに特別な意味を持っています。

 新年のご挨拶にはさまざまなものがありますが、口に出すと不思議と清らかで優しい気持ちになりますね。

 皆さんが健やかで幸せな一年を迎えられることを心よりお祈りいたします。

「Golden Hour Vista!」Manto Artworks
「Golden Hour Vista!」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「着物生活、日本と海外を行ききして」

 皆さんは着物をどのくらいの頻度で着られていますか?なかなか着るチャンスがないという方も多いかもしれません。私自身の経験では、日本にいる時よりもカナダにいる時の方が、着物を着る機会が増えました。

 カナダにほとんどの着物を持ってきてしまったというのも一因ですが、日本滞在中は何かと忙しく、よく動き回るため、つい洋服を選んでしまいます。特にお茶会など、特別な行事がない限り、普段は着物を着ることが少なくなってしまいます。不思議なことに、日本にいる時よりも、カナダで着物を着ることが多くなったのです。

 カナダでは、着物を着ること自体が珍しく、特別感があるからか、着物を着ると何だかその存在感が際立ちます。カジュアルな日常生活でも、着物を着ることで日本文化を感じ、また新たな自分を発見することができるのです。

 カナダで着物に興味を持ってもらえる機会が増えることも、着物を楽しむ大きな理由の一つです。

 逆に、日本では着物は特別な場面で着るものという感覚が強いので、日常的に着る機会が少ないのが現実です。それでも、日本にいてもカナダにいても「着物を日常に取り入れる」という意識を持ち続けることで、もっと着物を楽しめるようになるのではないかと思います。

 皆さんはどんな時に着物を着ることが多いですか。日常生活にどのように着物を取り入れていますか。

 カナダで着物を楽しむポイントを上げてみましたので、ご参考にされてください。

  • 着付けのレッスンを受ける:個人の先生、日本文化のコミュニティセンター、お寺で、着物の着付けを学ぶことができます。
  • 着物を購入する:日本で呉服屋や中古着物店、オンラインショッピングで購入する。カナダの和物店、オンラインショッピング、日本のコミュニティセンターで中古を購入する。
  • 着物を日常に取り入れる:イベントや特別な日に限らず、カジュアルな着物スタイルで、パーティーやデートに行く。
「日系センター合同新年会2025にて」コナともこ
「日系センター合同新年会2025にて」コナともこ
「お祝いの席には、橘をあしらった訪問着などは、いかがですか」コナともこ
「お祝いの席には、橘をあしらった訪問着などは、いかがですか」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

「着物でお祝い 2025成人の日」

 今年も東漸寺では、二十歳を迎えた皆さまが華やかな着物でお詣をされました。
 カナダで育っても日本にルーツがあることに誇りを持っていただけたら幸いです。
 「ご成人、おめでとうございます!」

「東漸寺の本堂にて、成人のお祝い、厄除け法要が行われた。2025年1月19日」コナともこ
「東漸寺の本堂にて、成人のお祝い、厄除け法要が行われた。2025年1月19日」コナともこ
「お参りに来られた成人をむかえた女性。写真撮影もされました」コナともこ
「お参りに来られた成人をむかえた女性。写真撮影もされました」コナともこ

*参照*

日本の行事.暦 
http://koyomigyouji.com/index.html

晴れ着の丸昌  振袖について
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/irotomesode/222

「着物語り」
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年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「年の瀬*廻りつづける街と人」

カナダde着物

第66話 
四季折々の着物と歩んだ一年

 今年も残すところわずかとなり、年末のご挨拶を申し上げる時期がやってまいりました。
 今年一年、皆さまにとってどんな年だったでしょうか。

 世界各地で起こる悲しい出来事が耳に入る中でも、私たちの日常は続いています。紛争や災害、経済的困難、環境問題など、私たちの生活に直接的な影響がなくとも、他の人々の苦しみに心を痛めることがあります。

 そのような時、私たち一人一人ができることは限られているかもしれませんが、小さな力でも集まれば大きな変化を生むことを忘れないでおきたいものです。

 こうして年末に振り返ると、どんな小さな出来事も大切な一部分であることに気づかされます。
 また、日常の中で優しさや思いやりを大切にすることで、周りの人々の支えとなり、少しでも希望の光を灯すことができるかもしれません。

「Holiday light 2024」Manto Artworks
「Holiday light 2024」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

四季折々の着物と共に歩んだ一年

 今年も四季折々の行事やお茶会を通じて、カナダで着物を存分に楽しむことができました。
 これも、隣組さまや日系センターさまでのバザーで着物や小物を購入したり「和の学校@東漸寺」にお越しいただいた皆様との交流の中で着付けを学び、楽しむことができたおかげです。

 また、着物好きが集まる場所をご提供くださった東漸寺さまに心から感謝しております。

 2024年の終わりに、私の着物生活を振り返ると、フィルム撮影や着付けの仕事を通じて多くのことを学び、着物を通じてさまざまなコミュニティや人々と触れ合うことができたことを実感しています。

 伝統を尊重しながら進化し続ける着物は、これからも世界中で愛される文化遺産であり続けるでしょう。未来に向けて、着物がどのように進化し、広がっていくのか、私たちもその成長を見守り続けたいと思います。

「カナダde着物:思い出と共に 2024」コナともこ
「カナダde着物:思い出と共に 2024」コナともこ

*今年の最後のご挨拶*The last Greeting for the end of the year

 来年は蛇年ですね。
 蛇は脱皮を繰り返す生き物としても知られています。
 脱皮は古いものを捨て、新しいものを迎え入れる象徴とも言われていますので、来年はさらに柔軟に、そして力強く新しい挑戦に取り組んでいける年になることを願っています。

 どうか新しい年が、皆様にとってさらなる飛躍の年となり、健康で幸多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

コナともこ

「December light 2024」Manto Artworks
「December light 2024」Manto Artworks

「着物語り」
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「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ
「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
13年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「秋の里帰り*変わらぬ景色と新たな風景」

カナダde着物

第65話 
*秋の行事と着物*

 日本への里帰りは、単なる帰省以上の意味を持ちます。海外に住んでいると、物理的には遠く離れていても、心の中では故郷はいつも近くに感じられます。
 実際に帰国するとなると、時間が経つごとにその思いがより強くなるものです。

「Autumn Leaves」Manto Artworks
「Autumn Leaves」Manto Artworks

 帰るたびに新しい変化も見られます。商業施設が増えたり、町並みが整備されたりすることもありますが、逆に、昔ながらの町並みや風景が少しずつ消えていくこともあります。新旧の風景が交錯することで、懐かしさとともに、時の流れをしみじみと感じる瞬間もあります。

「里帰りの度に訪れる静岡県庁展望台」コナともこ
「里帰りの度に訪れる静岡県庁展望台」コナともこ

*今日の着物*Today’s Kimono

「秋の行事と着物」

 秋は、多くの伝統行事や祭りが開催される季節です。茶道では炉開きが行われ、紅葉狩り(*1)やお月見、秋祭り、七五三のお祝いなどをテーマにしたイベントに着物を着て参加することで、日本の文化や季節の移り変わりをより深く感じることができます。
 また、家族や友人と一緒に着物を着て写真を撮ることで、素敵な思い出を作ることができますね。

 秋の着物は、紅葉の赤や黄色、栗や柿の深い茶色、そして菊やすすきの淡い色が挙げられます。これらの色合いは、自然の美しさを感じさせ、秋の風景と調和します。
 また、季節の花や植物、そして秋祭りや収穫をテーマにした柄が施されることが多いです。
 例えば、菊やすすき、紅葉の柄は秋を象徴するものですので、比較的、着物と帯を選ぶ際にはコーディネートがしやすいのではないでしょうか。

「2024年11月 秋のきもの「東漸寺*炉開きのお席にて」 紋付き訪問着&綴れ織り名古屋帯、縮緬小紋着物&相良刺繍名古屋帯」コナともこ
「2024年11月 秋のきもの「東漸寺*炉開きのお席にて」 紋付き訪問着&綴れ織り名古屋帯、縮緬小紋着物&相良刺繍名古屋帯」コナともこ

「日本で買い物」
京都.弘法市、天神市、大阪.船場センタービルへ

 毎回、里帰りの際の楽しみの一つは、各地のマーケットやお店を巡り、カナダでは手に入らない着物や帯、小物などを見たり購入したりすることです。

 京都では、毎月21日に東寺で弘法市、25日は北野天満宮で天神市が開かれていています。
 買いたいものが見つからなくても、骨董品やビンテージの着物や帯を見て回れます。

 大阪の本町周辺は問屋街で、多くの小売店が並び、1日では見て回り切れません。せんば心斎橋筋商店街

「船場センタービル.大阪.本町にて」コナともこ
「船場センタービル.大阪.本町にて」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

「お寺で七五三のお祝い」

 今年もコキットラム市にあります東漸寺では、七五三祝いの合同法要を行いました。
 七五三は、日本の伝統的な行事で、子供たちの成長を祝う儀式です。
 3歳、5歳、7歳の子供たちと家族が健やかな成長を願ってお寺を訪れました。

 合同法要は、個々の故人に対する供養を行うと同時に、参加者が一堂に会して共同で祈りを捧げることで、心の支えや慰めを得ることができます。

 仏教には「無常(むじょう)」(*2)という考えがあり、すべてのものは変化することを受け入れる教えです。お寺での七五三では、この教えを通じて、子どもたちに「変化を恐れず、成長を大切にする心」を育てることができるそうです。

 静かな境内で、家族の絆を深め、素晴らしい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

「七五三のお祝い2024@東漸寺」コナともこ
「七五三のお祝い2024@東漸寺」コナともこ

*言葉*

紅葉狩り(*1)
 紅葉を鑑賞するのに「紅葉狩り」と言うのはなぜでしょうか。
 「狩る」とは獣を捕まえることですが、花や草木を探し求める意味もあるそうです。果物を採る場合にも使われます。「いちご狩り」や「ぶどう狩り」という表現がありますよね。
 紅葉を鑑賞するのに「紅葉狩り」というのは、狩猟を好まない貴族が自然を鑑賞することを狩りに例えたとされていますが、定かではありません。春の桜は「花見」と言い、桜狩りとは言いませんよね。
 やはり、狩猟のシーズンの秋だから「狩り」という言葉が使われたのでしょうか。また、元々は紅葉を集めて楽しんでいたのが、今では眺めることに変わったという説もあります。
 日本の行事・暦から http://koyomigyouji.com/index.html

「無常(むじょう)」(*2)

 仏教用語。梵語アニトヤ(anitya)の漢訳。生じたり滅したりして変化し、同じ状態にとどまっていないこと。移り変わりの世界。仏教ではあらゆる存在がそのようであるとして諸行無常という。また一瞬の間のみ現在に止まるのを念々無常、人の命が尽きるようなのを相続無常という。無常の理を説いた『無常経』(一巻。義浄訳)がある。
辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書

*参照*
日本の行事・暦:http://koyomigyouji.com/index.html
きもの大辞典:http://www.kimonodaijiten.jp/

「着物語り」
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「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ
「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ

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カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

「寒露*あれよあれよと日が暮れて」

カナダde着物

第64話 
*袷着物の季節です*

 寒露(かんろ)とは、夜が長くなり、露がつめたく感じられるころのことで、朝晩の冷え込みはきつくなりますが、空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。夜空を見上げると、より美しくきれいに輝く月が見られますね。

 当地バンク―バーでは、雨模様の日々が続きますので、合間に見る晴天はとても貴重に感じます。晴れた日でも夕方になれば、あれよあれよと日は暮れてしまいます。

 これからしばらくは、暖かい飲み物を手に取り、本を読んだり、映画を観たりして、心を落ち着ける時間を持ち、秋の夜長を楽しみましょうか。

「Sunset in Vancouver- Ducks in Flight」Manto Artworks
「Sunset in Vancouver- Ducks in Flight」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「袷着物の季節となりました」

 10月に入り、衣替えの季節となりました。単衣<ひとえ>の着物から袷<あわせ>(*1)の着物に変わります。それに伴い、小物などはくすんだ秋色が似合います。

 ご存知でしょうか。若い頃に使っていた帯上げや帯締めをくすみ色に染め直すことができます。
 着物や小物を再利用することは、着物生活の醍醐味であり、次世代に継いでいく工夫でもありますね。

 衣替えで処分しようか困った時には、是非、お試しください。

「美しい くすみ色の訪問着、帯上げと帯締め」コナともこ
「美しい くすみ色の訪問着、帯上げと帯締め」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

「優雅な踊りと小唄で日本舞踊ワークショップ」

 日本舞踊(*2)は、日本の伝統芸能の一つで、優雅な踊りやしぐさ、そして豊かな表現力が魅力です。
 和の学校@東漸寺では、今年8月から月に一度の日本舞踊ワークショップを開いております。

 浴衣姿で参加される皆さんは、普段とは違う目線や脚の動きに戸惑いながらも、新しい文化の発見を愉しまれています。

 私も参加してみましたが、思っていた以上に足腰を使い、ゆっくりとした動きと身体のコアを使うなど、ヨガにも近いかも知れません。

 あと、小唄(*3)と呼ばれる三味線伴奏の歌曲に合わせて舞う日本舞踊は、西洋音楽の数学的に構築された音楽と違い、とても感覚的なようで、言葉(歌詞)が優先し、その後に音楽的な肉付けがなされるそうです。
 その言葉の感情の起伏・抑揚に応じて、メロディーやリズムが自由に変動する極めて精神的なもので、その中での“間”は、茶道でのお点前と共通点があるように感じました。

「日本舞踊の基礎を習う」

 ワークショップでは、まず日本舞踊の基本的な動きやポーズを学びます。独特の所作や歩き方を習得することで、身体全体を使った表現が身につきます。

「東漸寺で日本舞踊ワークショップ」コナともこ
「東漸寺で日本舞踊ワークショップ」コナともこ

参照
日本の行事・暦:http://koyomigyouji.com/index.html
きもの大辞典:http://www.kimonodaijiten.jp/

*言葉*

(*1)袷あわせの着物
 裏をつけて仕立てたキモノの総称。袷羽織・袷長襦袢なども含む。男物袷の裏は通し裏。女物は胴裏・裾回しを用いて仕立てる。
きもの大辞典から:http://www.kimonodaijiten.jp/

(*2)日本舞踊
 日本舞踊は歌舞伎舞踊の技法を基本とした舞踊です。男性だけの歌舞伎から派生し、女性による舞踊が加わったことが大きな特色です。お稽古事としても普及し、日本の伝統文化を支えてきました。
 踊りと舞としぐさ、これらの三つの要素を持つのが日本舞踊です。踊りは拍子にのるリズム的な要素が強く、舞はやわらかく、表現を内にこめることが基本となっています。
 近代に入り日本舞踊は歌舞伎から独立し、プロの日本舞踊家が多数生まれて活躍。多くの人を魅了し、伝統芸能の一大潮流を築きました。時を経て道を究め、芸術の域まで洗練された伝統芸能の真髄とも言えるでしょう。
日本舞踊協会から:https://nihonbuyou.or.jp/pages/about_nihonbuyo

(*3)小唄<こうた>
 邦楽の種目名。三味線伴奏の歌曲の一つ。江戸末期に清元節の人たちが余技的に作曲し始めたもので、初期には端唄(はうた)に近かったが、明治中期ころから小唄独特の皮肉な歌詞、曲調が現れた。大正期にはお座敷芸から演奏会形式に変わり、家元制度が確立、昭和期特に第2次世界大戦後ひときわ盛んになった。小唄は端唄、うた沢よりテンポが速く、三味線は爪弾(つまびき)で歌を導いていく。現在では200以上の流派がある。なお、小唄以前に存在したはやり歌風の小編歌曲は小歌として区別される。
百科事典マイペディア<小唄>
小唄連盟から

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「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ
「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ

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年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
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「仲秋*河辺のキャットテール」

カナダde着物

第63話 
*初秋に単衣の着物*

 秋らしい澄んだ夜空と真ん丸な満月を想像させる幻想的な「仲秋」(*1)は、カナダの9月にとても合う季語に思いますが、日本では気温が高過ぎて、その情緒が感じられないと日本に住む友人が呟いておりました。

「Dinosaurs (Great Blue Herons)」Manto Artworks
「Dinosaurs (Great Blue Herons)」Manto Artworks

 カナダでは、この時期に見える月を、ハーベストムーンと呼ぶそうです。
 河辺で見かける、ふっくらとした茶色の植物キャットテールは、かつて農民たちが付き明かりを頼りに収穫していた頃を想像させてくれます。

 フレーザー川沿いを歩ける遊歩道が各所にありますので、初秋を感じながらお散歩もいいですね。

「Cattail 、月とウサギ」コナともこ
「Cattail 、月とウサギ」コナともこ

*今日の着物*Today’s Kimono

「初秋に単衣の着物」

 単衣(ひとえ)の着物は、裏地のない一枚仕立てで、6月と9月に着ることが多いです。
 破れやすい個所に「居敷当(いしきあ)て」(*2)などを施してあるものもあります。

「単衣の色無地着物、鴛鴦 青灰色 お太鼓柄名古屋帯」コナともこ
「単衣の色無地着物、鴛鴦 青灰色 お太鼓柄名古屋帯」コナともこ

 友人の呉服屋さんは、仕事では1年中単衣で過ごしているそうです。
 確かに店内は暖房で暖かく、動き周っていたら、それは暑いでしょう。

 着物はPTOに合わせて、臨機応変に対応するのがポイントですね。

「単衣の小紋着物と辻が華の名古屋帯」コナともこ
「単衣の小紋着物と辻が華の名古屋帯」コナともこ

「ドラマSHOGUN将軍*エミー賞2024作品賞の他、多数を受賞!」

 カナダBC州で撮影されたドラマ「SHOGUN将軍」が、ついに念願のエミー賞を受賞しました。
 俳優の皆さま、撮影に関係された皆さま、本当におめでとうございます!

 歴史に残る素晴らしい快挙であり、カナダ在住の日本人にとりましても、大変に名誉なことだと思います。

 「日本の文化を正しく世界に紹介したい」という想いを強く持ち、作品の主演及びプロデューサーを担当された真田広之さんは、エミー賞の壇上で日本語でもスピーチをされました。

 「これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々、そして監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は、海を渡り国境を越えました!」

 多くの撮影に関わった日本人の皆さん、そして、真田さんの20年間の北米での苦労や努力が報われた日だったのではないでしょうか。

 日本に住む日本人や海外に暮らす日本人は、今までのハリウッド作品の中で日本文化が出るたびに「どうして、こうなるのか」と残念な気持ちになることがあったかと思います。

 私もお寺で日本文化を継承する活動をする上で、何度かステレオタイプや偏見に悩まされたことがありました。

 ある7歳のお嬢さんの七五三参りと写真撮影の時に「どうして、うちの娘は芸者の格好をするのか」と真面目に質問をするお父さんがいました。
 その想像する「GEISHA」というものが、どのようなものなのか…。たぶん、いかがわしいイメージの上でのその質問だったかと思います。

 他にも「結婚式に招待された時に、着物は相応しくない。主役より目立ってしまうから」というご意見もありました。

 着物の種類の中には、目立つためのものでなく、その場にふさわしい謙遜や尊敬を表すものもあります。
 もちろん、着て行かれる方が納得され、お好きな装いや着物で行かれるのが一番の正解かと思います。

 エミー賞の話しに戻りますが、今回の受賞や作品の報道は、日本や世界中に配信され、とても注目を浴びたと思われます。

 文化は時代や人々の想いで作り上げられてきましたから、今までの伝統や文化を継承し続けながら、これからも新しいものが世に出てくるかも知れません。

 まさに「故きを温ねて新しきを知る(ふるきをたずねてあたらしきをしる)」(*3)でしょうか。
 メディアで次の制作が発表された、シーズン2も楽しみですネ!

「衣裳部で働いていた筆者とトロフィー。Shogun Emmy Award Viewing Partyにて。作品に関わった俳優陣とクルーが集まりました」コナともこ
「衣裳部で働いていた筆者とトロフィー。Shogun Emmy Award Viewing Partyにて。作品に関わった俳優陣とクルーが集まりました」コナともこ

参照
日本の行事・暦:http://koyomigyouji.com/index.html
きもの大辞典:https://www.someoriren.jp/dictionary/index.htm
家庭画報.com:https://www.kateigaho.com/article/detail/165406
VOGUE JAPAN MAGAZINE:ドラマ「SHOGUN 将軍」、エミー賞2024で作品賞を受賞!

*言葉*

*1)仲秋(ちゅうしゅう)
「仲秋」とは、旧暦の8月を指す言葉です。 現在の新暦においては9月7日前後の白露から10月7日前後にある二十四節気「寒露」の前日までの1か月間が「仲秋」です。 読み方は「ちゅうしゅう」ですが、昔は「ちゅうじゅう」と呼ばれていたこともありました。秋の半ば頃を指す言葉であり、虫の声もより一層響き渡り、月も輝いて見える風情溢れる時期を表現する言葉なんですね。(語彙力com)

*2)居敷当(いしきあ)て
居敷当てとは、着物や長襦袢の後ろ身頃、腰辺りに付ける白い当て布のことです。 居敷当ては、単衣(ひとえ)や絽、浴衣などの夏物にだけ使用します。(https://kimono-rentalier.jp/column/kimono/ishikiatetoha/)

*3)故きを温ねて新しきを知る(ふるきをたずねてあたらしきをしる)
古いことを調べて、新しい知識や意義を再発見するという意味。(https://proverb-encyclopedia.com/hurukiwotazunete/)

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから

「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ
「カナダde着物 日系センター夏祭り2023にて Kona Tomoko」コナともこ

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
13年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
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「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
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