カナダ中央銀行は10月28日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25ポイント引き上げ、2.50%とすると発表した。今回の利上げは2023年7月以来となる。
原油価格の上昇を背景にインフレ見通しが悪化していることを主な理由に挙げた。中東情勢の長期化によるエネルギー価格の高止まりが、ガソリン価格だけでなく幅広い財・サービス価格へ波及するリスクが高まっていると判断した。
一方で、国内景気は想定以上の底堅さを示している。2026年第2四半期の実質GDP成長率は3.3%となり、個人消費や企業投資、石油・ガス関連が経済を支えている。ただ、第3四半期は2%の成長率にとどまると予測している。
同行はまた、消費者物価上昇率(CPI)が2026年末に約3.5%へ上昇する可能性があると予測している。インフレ率が目標の2%付近に戻るのは2028年半ばになるとの見通しだ。
ティフ・マックレム総裁は声明で、「高騰するエネルギー価格が経済全体のインフレにつながるリスクを抑えるため、利上げが必要と判断した」と説明。そのうえで、今後については「追加利上げの必要性が生じる可能性はあるが、不確実性が高いため慎重に判断する」と述べた。
市場では今回の決定を、景気過熱への対応というよりも、エネルギー価格主導のインフレ再加速を未然に防ぐための予防的な措置との見方が広がっている。
カナダ銀行の利上げは生活にも直結する。特に住宅や自動車、クレジットなどのローンの金利は国民のさらなる負担となる。
ただ11月3日のアメリカ中間選挙の結果を受けて、ガソリン価格が徐々に下がり始めている。今後エネルギー価格によるインフレが落ち着きを見せる可能性も出てきている。
(記事 北野大地)
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