バンクーバーで高齢者を狙った「お清め詐欺」が立て続けに発生

 「貴重品をお清めすれば子どもを救える」。そんな言葉で高齢者の不安を煽り、貴重品をだまし取る「お清め詐欺」が、バンクーバーのバス停で立て続けに発生している。

 バンクーバー市警察によると、10月16日午後1時ごろ、イースト37番アベニューとビクトリア・ドライブのバス停で、81歳の女性がアジア系の女2人に声をかけられた。2人は被害者女性の子どもの情報を聞き出し、後からやってきた男とともに、貴重品をお清めすれば息子たちの病気を治せると信じ込ませた。被害者は自宅に戻り、現金約7,000ドルと金の装飾品を男に手渡した。しかし手元に戻ってきたバッグには、現金や装飾品ではなくインスタント麺と水のボトルが入っていたという。

 同様の事件は10月23日にも発生した。午前10時30分ごろ、イースト47番アベニューとフレーザー・ストリートのバス停で、79歳の女性が見知らぬアジア系の女に声をかけられた。その後、マスクをして黒い服を着た別の女も加わり、被害者女性に金と現金をお清めして悪霊を払わなければ息子が死んでしまうと告げた。

 被害者は黒い服の女に伴われて、貴重品を取りに一旦バスで帰宅した。その後、バス停付近に戻り、お清めをする男に現金約4万ドルと金製品や宝飾品約5万ドル相当を手渡した。帰宅した被害者がバックパックを開けたところ、現金や貴重品はインスタント麺にすり替えられていた。警察は2件の事件には関連性があるとみて捜査を進めている。

 バンクーバー市警察は7月にも「お清め詐欺」について注意喚起した。主なターゲットは中国系のシニアで、2026年に入ってから7月までに発生した同様の詐欺は13件。前年比の約2倍で、被害総額は30万ドルに上る。また13件のうち、半数以上がバンクーバー東部および南東部で起きているという。

 警察は被害防止のため、詐欺の手口と対応について挙げている。

手口

  • 見知らぬ人が1人、または複数で近づき、あなたが理解できる言語で話しかけてくる
  • 家族に不幸が起きると告げ、それを防ぐことができると主張する
  • 貴重品に「お清め」をするとして、現金、宝飾品、その他の貴重品を渡すよう求める

対策

  • 相手に何も渡さない。自分の直感を信じ、相手の外見的な特徴を覚え、その場から立ち去る
  • すぐに家族に知らせ、事件について警察に通報(911)する

(記事 高城玲)

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