カーニー首相とトランプ大統領、G7で30日以内の貿易合意を目指すことで一致

 アルバータ州カナナスキスで開催されたG7サミット(先進7カ国首脳会議)で、6月16日に会談を行ったマーク・カーニー首相とアメリカのドナルド・トランプ大統領は、両国の貿易交渉を加速させ、来月中に関税問題に対してなんらかの合意を目指すことで一致した。

 カーニー首相はソーシャルメディアに「今後30日以内の合意に向けた交渉を進めることで一致した」と投稿。「このサミットと今後数週間で、引き続き問題に取り組むのを楽しみにしている」と述べた。数カ月にわたる両国間の貿易摩擦に明確な期限が設けられたのは今回が初めて。

 サミットにはトランプ大統領はスーツの襟に、アメリカ国旗バッジとともに、アメリカ国旗とカナダ国旗を交差させた「友情バッジ」を着けて登場。「今回のG7サミットでの主な関心事はカナダとの貿易だ」と語っていた。

 トランプ大統領は、シンプルな手法である関税を好むとする一方で、カーニー首相の提案について「より複雑だが、それでも非常に良いと思う」と述べた。その提案内容については公表されていないものの、同行したカナダ連邦政府ドミニク・ルブラン加米貿易担当大臣は会談内容について「進展があったと確信している」と述べ、「両国にとって経済的な利益となる合意が近づいている」との認識を示した。

(記事 高城玲)

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