カナダ10月のインフレ率は3.1%、2カ月連続で伸び鈍化

 カナダ統計局は11月21日、10月の消費者物価指数(CPI)を発表。10月は前年同月比で3.1%上昇し、9月の3.8%からさらに下落した。8月は4.0%だった。ただ10月の鈍化は、ガソリン価格の下落(7.8%減)によるところが大きく、ガソリンを除いた指数は3.6%で、9月の3.7%とあまり差がなかった。

 ガソリン価格以外では、食料品が5.4%(9月5.8%)、住宅関連6.1%(同6.0%)、ヘルス・パーソナルケア4.9%(同5.6%)、レクリエーション・教育関連2.9%(同1.8)、酒類・タバコ・キャノビス関連4.7%(同5.3%)。レクリエーションは旅行増などが影響して前月比で上昇した。

 また住宅関連は相変わらず伸び率が高く、特に賃貸住宅は8.2%(同7.3%)上昇した。同項目の地域別では、ノバスコシア州が14.6%、アルバータ州9.9%、ブリティッシュ・コロンビア州とケベック州が9.1%だった。

 食料品は4カ月連続で伸び率が鈍化したものの5%超上昇している。特に上昇したのは、食料油14.0%、加工フルーツ10.4%、砂糖類7.2%、ベーカリー食品6.9%、ノンアルコール飲料5.3%。

カナダ政策金利の据え置き続くか?

 カナダ中央銀行は10月の政策金利を9月に続いて5.0%のまま据え置いた。中央銀行ティム・マックラム総裁は今月22日に出席したセントジョン地域商工会議所の講演で、現在の金利はインフレ率を抑えるのに十分だとの認識を示した。金利を引き上げないという保証はないとしながらも、しばらく金利に変更がないのではと予測されている。

 2022年3月からの急速な金利引き上げは、住宅ローンなどに大きな影響を与えている。次回の発表は12月6日。

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