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Naomi Mishima

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過去最大規模のさくらデイズ・ジャパンフェア、快晴で大盛況の2日間!

 昨年は雨に降られたさくらデイズ・ジャパンフェア、今年は4月13日、14日とも初夏を思わせる快晴となった。Vancouver Cherry Blossom Festival(VCBF)の一環として毎年バンデューセン植物園で開催されるジャパンフェアは年々人気が高まり、バンクーバー市民にとって欠かせないイベントとなっている。

 今年はベンダー数が79、来場者数は15,000人を超え過去最大規模となった。植物園内には、日本の文化に関連するフードやクラフトブース、体験スペースが並び、ステージでは和太鼓奏者金刺敬大さんと三味線奏者はなわちえさん、佐藤派糸東流空手、さくらシンガーズ、APPARE Yosakoi Vancouver、Wailele Wai Waiなど、39グループによるパフォーマンスが披露され、大いに盛り上がった。

 たくさんの来場者が太陽の日差しで照らされる満開の八重桜を楽しみながら、フードや音楽、ダンスなどを通して日本の文化を堪能する2日間となった。

第14回を迎え、成長し続けるさくらデイズ・ジャパンフェア

さくらデイズ・ジャパンフェアの幕開け、恒例の鏡割り。在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事(左端)やさくらデイズ・ジャパンフェア実行委員長・塚本隆志さん(右端)が参加。2024年4月13日、バンクーバー市。 Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
さくらデイズ・ジャパンフェアの幕開け、恒例の鏡割り。在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事(左端)やさくらデイズ・ジャパンフェア実行委員長・塚本隆志さん(右端)が参加。2024年4月13日、バンクーバー市。 Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 第1回は2009年。2010年のバンクーバー・オリンピック/パラリンピック開催と2020年の新型コロナウイルス感染拡大で2回中止となったが、2021年のオンライン開催を含めて、今年は14回目となる。

 第1回からジャパンフェア実行委員会委員長を務める塚本隆志さんは「ベンダー数が多いので、園内だけでなく駐車場も使っているところが今までにないところです。実行委員会委員長として辛いことも多いですが、その分終わった時に達成感があります。年々大きくなっていることも、やりがいになっています。最後に皆さんから『良かったですね』と言っていただけることが一番うれしいですね」と笑顔を見せた。

日本文化を体験できる日本酒試飲ブースや浴衣レンタルが大人気

 BC州日本酒協会が主催する日本酒試飲ブースでは6社が参加、16銘柄を小さなカップで飲み比べでき、日本酒を味わうカップルやグループの笑い声であふれていた。

大盛況のBC州日本酒協会主催の日本酒試飲ブース。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
大盛況のBC州日本酒協会主催の日本酒試飲ブース。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today

 BC州日本酒協会メンバーのちぐさポペルさんは「毎年出ているのですが本当に盛況です。初心者の方からお酒のことをよく知っている方までいらっしゃいます。最初のステップとしてはすごくいいと思います。日本酒ってハードルが高くて1本何十ドルとするし、それよりは色々試してお話をして、まず認知してもらう。BC州日本酒協会自体が、お酒の窓口を広げるということを目的でできたので、こういうイベントはすごく助かります」と笑った。

 毎年子どもたちに人気の建友会による風車制作体験ブースでは、心地よい風が吹くたびにクルクルと回る風車の展示が目を引き、親子連れでにぎわっていた。建友会会長松原昌輝さんは「今年は天気がすごく良いので、いつもよりも早いペースで風車の枚数が減っています。また建友会の会員が作ったコースターやウッドクラフトも販売していて、結構売れています。さらに風車を作った子どもたちがドネーションをしてくれていて、今年は能登半島地震被災者の皆さんへの寄付を考えています」と話した。

毎年大人気、建友会の風車制作体験コーナー。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
毎年大人気、建友会の風車制作体験コーナー。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today

 毎年大人気なのは浴衣レンタルも同じ。レンタルスペースは長蛇の列をなしていた。家族全員で浴衣を着て楽しむBhimsen Timslsinaさんは「すばらしい体験です。バンクーバーアイランドからこのフェスティバルのためにやってきました。とても楽しんでいます」と満足そうだった。

和太鼓と三味線で圧巻のパフォーマンスを披露

 和太鼓奏者金刺敬大さんと三味線奏者はなわちえさんが披露した力強いパフォーマンスに、来場者たちの歓声が止まなかった。

 演奏後、はなわさんは「たくさんの人がいて、天気もすごく良くて風も心地がよかったです。さらにお客様の表情も見えて、皆さん楽しそうにされていたので、弾いていて気持ちよかったです」と笑顔で答えた。

 今年で5回目のパフォーマンスとなった金刺敬大さんは「2日間ともこんなにも晴れたのは久しぶり。ピクニックをしながらすごくたくさんの人が見てくれていたので、いつも以上に自分の中でも盛り上がりましたね」とうれしそうだった。

 フードコーナーも大盛況で、テーブルや芝生で食事やドリンクを楽しむ来場者であふれ、植物園内はにぎかな笑い声と平和的な雰囲気に包まれていた。

満開の八重桜と浴衣レンタルを楽しむ来場者。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa/Japan Canada Today
満開の八重桜と浴衣レンタルを楽しむ来場者。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa/Japan Canada Today
家族全員で浴衣レンタルを楽しむバンクーバーアイランドから来たBhimsen Timslsinaさん一家。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
家族全員で浴衣レンタルを楽しむバンクーバーアイランドから来たBhimsen Timslsinaさん一家。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
元気いっぱいのパフォーマンスを披露したTenrikyo Joyous Stars。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
元気いっぱいのパフォーマンスを披露したTenrikyo Joyous Stars。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
酒粕を使ったスキンプロダクトのブース。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
酒粕を使ったスキンプロダクトのブース。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
フードトラックにも多くの人が…。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
フードトラックにも多くの人が…。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
大盛況の浴衣レンタルブースと色彩豊かな浴衣を来た来場者たち。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today
大盛況の浴衣レンタルブースと色彩豊かな浴衣を来た来場者たち。2024年4月14日、バンクーバー市。 Photo by Ayaka Furuakawa /Japan Canada Today

(取材 古川紋)

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バンクーバー日系社会に朗報 本格的シニア向けグループホームRosewood by Nikoniko竣工

写真 BTN Senior Care Management Limited Partnership
写真 BTN Senior Care Management Limited Partnership

Bayshore Gardens Real Estate Holdings社(社長 岡本裕明)とNikoniko Health社(社長 阿部山ゆうこ)の出資によるBTN Senior Care Management Limited Partnershipが所有運営するRosewood by Nikonikoがバーナビー市ローズウッド通り7868番地で竣工しました。

このグループホームは10床という小規模な建物ゆえにスタッフが顧客の状況をしっかり把握したうえで日本的なサービスを提供することを目的とし2019年の用地取得後、リゾーニングを経て、24年3月末に完成しました。

3月28日に開催された竣工の儀では金光教の橋本竜三教会長がその儀を執り行い、竣工式ではRaj Chouhan州議会議長やMike Hurleyバーナビー市長の祝辞のほか、同市議会からは6人もの議員が駆け付け、在バンクーバー日本国総領事館からも田中剛士領事が参加するなど華やかに開所を祝う一方、カナダでもほとんどないグループホームのコンセプトに市長以下興味津々で、大変前向きな印象となったようです。

バンクーバーの日系社会ではシニア層が増えていく中、Nikoniko社では訪問介護を中心に事業を展開してきましたが、事業を推進する中で日本的なグループホームの必要性からBayshore Garden社との協業により今回、完成にこぎつけたものです。

なお、同施設はBC(ブリティッシュ・コロンビア)州政府のAssisted Livingのライセンスを授与されており、民間による運営施設として経営されます。

広く天井の高い建物と大きな窓はスペーシャスで段差もなく、建物内にはエレベーターも設置されています。また、広々とした庭では木々が奏でるほか、ベジガーデンで居住者がガーデニングや野菜の栽培なども楽しめるようになります。また、日本の茶室を思い浮かべるインスパイアルームが別棟であり、脳の運動教室や体操など多目的ルームとして活用されます。建物の設計はヒロタ建築設計事務所で、代表のEitaro Hirota氏はシニアケア施設設計のエキスパートであり、今回は和のテイストをふんだんに取り入れ、箱庭や日本的な浴室のスパルームなども完備しています。

オーナーの一人、岡本氏は「このコンセプトが当地で理解されれば日系のみならず、カナダ全体の問題となるシニアの生活について解決策のオプションの一つとなると信じる。運営の状況を見て第二弾を検討したい」と述べています。

3月28日竣工式にて来賓及び関係者と記念撮影。写真 BTN Senior Care Management Limited Partnership
3月28日竣工式にて来賓及び関係者と記念撮影。写真 BTN Senior Care Management Limited Partnership

(寄稿 BTN Senior Care Management Limited Partnership)

異色のピアニスト角野隼斗さん、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラと共演

角野隼斗さん。Photo courtesy of Vancouver Metropolitan Orchestra
角野隼斗さん。Photo courtesy of Vancouver Metropolitan Orchestra
角野隼斗さん。Photo courtesy of Vancouver Metropolitan Orchestra
角野隼斗さん。Photo courtesy of Vancouver Metropolitan Orchestra

 東京大学大学院(情報理工学系研究科創造情報学専攻)出身という異色の経歴を持つ、いま話題のピアニスト角野隼斗さんが、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ(VMO)と共演する。

 Cateen(かてぃん)という名で活動するYouTubeチャンネルでは登録者数が現在133万人。クラシックだけにとどまらず、ポップスやジャズなども演奏するほか、作曲・編曲も手掛ける音楽家として、いま最も注目を集めている若手音楽家のひとり。

 コンサートチケットはすぐに完売すると言われるほどの人気で、日本では全国公演ツアーを開催し、海外ではオーケストラとの共演やリサイタルなど幅広く活躍している。

 今回のバンクーバーでの公演に際し、角野さんは、「バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ、そしてマエストロ、ケン・シェと一緒にカナダデビューを果たせることをとても楽しみにしています。バンクーバーの美しい街を見ること、そしてバンクーバーの人々と出会い、Gershwin Concerto in Fを皆さんの前で演奏できることを楽しみにしています」とコメントを寄せた。

 VMOマエストロのケン・シェさんは、「東京で行われた“Cateen”(角野隼斗)のリハーサルに出席しました。そこでは、私の先輩である佐渡裕さんと一緒にツアーでのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番のリハーサルを行っていました。それは本当に魅惑的で、彼は音楽に対する深い理解と愛情を持っていると感じました。佐渡さんと話している時、隼斗が去年Gershwin(ガーシュウィン)の“Rhapsody in Blue”で共演してデビューした時の感動を話してくれました。それを聞いて、Gershwin Concerto in Fを共演することがとても楽しみになりました」と5月4日の角野さんのカナダデビュー共演に期待を込めた。

 VMOにとって今回の公演は2023-24年シーズンのフィナーレ。シーズンを締めくくるにふさわしいゲストを迎えての公演となる。

VMOシーズンフィナーレ with 角野隼斗

日時:2024年5月4日、7:00pm (Opening Act by Vancouver College Wind Ensemble)、7:30pm Pre-Concert Talk、8:00pm VMO Concert
会場:ブリティッシュコロンビア大学(UBC)Chan Centre for the Performing Arts(6265 Crescent Road, Vancouver)
指揮:Ken Hsieh
ピアノ:角野隼斗“CATEEN”
チケット情報: www.vmocanada.com、もしくは、www.chancentre.com

チケットプレゼントのお知らせ

 5月4日に開催されるバンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ(VMO)と角野隼斗さんが共演するコンサート”All that Rhythm with Cateen!”のチケットを抽選で10名様にプレゼントします。

 ご希望の方は、件名に「VMOチケット希望」と明記の上、メールにてご応募ください。
 応募メールアドレス: promo@japancanadatoday.ca

 締切は4月29日正午。当選者には弊社より連絡いたします。

 ご応募、お待ちしております。

(記事 編集部)

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食品産業の問題に切り込むドキュメンタリー「Food, Inc. 2」ロバート・ケナー、メリッサ・ロブレット監督

A scene from FOOD, INC.2 Courtesy of Mongrel Media
A scene from FOOD, INC.2 Courtesy of Mongrel Media

 晴れの日が多くなってきて気持ちの良い季節になって来たバンクーバー。お友達と集まってBBQをしたり、お弁当を持ってビーチでピクニックするのが楽しみな方も多いのでは?特に最近の物価高、持ち寄りでワイワイできるってお財布的にも最高ですよね。

 さて今回ご紹介するのは、食品産業の問題に切り込むドキュメンタリー「Food, Inc. 2」(監督ロバート・ケナー、メリッサ・ロブレド)。2010年にアカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた「Food, Inc.」(ロバート・ケナー監督)の続編です。

 前作では食肉処理工場、農園、そして違法労働者の問題に迫り大きな話題を集めました。私たちが口にする肉や小麦、とうもろこしの生産過程や安全性を問う映像は、かなりショッキングだったのを覚えています。

 今作では前作ほどの衝撃映像は無いものの、依然として改善されていない食肉工場の労働環境やさらに進んだ巨大企業による独占(カナダでも価格高騰の一因と言われていますよね!)、そしてプロセスフードや甘味料が健康に与える影響などを伝えます。新型コロナの頃の食肉処理工場でのクラスターはまだ記憶に新しいところだし、いや映像よりも何よりも10年以上経っているのに未だ何も改善されてないって・・・と、そちらの方が違った意味でショックでした。ただ、前作が撮られた2008年よりもオーガニック食品や代替肉の普及が進んでいたり食品産業と環境問題の関係について考える人が増えていると本作は伝えているので、少しは良い方向に進んでいる兆しもあるのでしょうか。

 というわけで私たちが毎日口にする食べ物について考えさせてくれる映画です。お肉もお魚も大好きだし、誰もが安全な食料品を身近なお店で適正価格で買えるのが一番だと思う私に今出来ることは何だろう、そんな問いを投げてくれた作品でした。

 バンクーバーではVIFFセンターで上映中です。

A scene from FOOD, INC.2 Courtesy of Mongrel Media
A scene from FOOD, INC.2 Courtesy of Mongrel Media

Lalaのシネマワールド
映画に魅せられて

バンクーバー在住の映画・ドラマ好きライターLalaさんによる映画に関するコラム。
旬の映画や話題のドラマだけでなく、さまざまな作品を紹介します。第1回からはこちら

Lala(らら)
バンクーバー在住の映画・ドラマ好きライター
大好きな映画を観るためには広いカナダの西から東まで出かけます
良いストーリーには世界を豊にるす力があると信じてます
みなさん一緒に映画観ませんか!?

「かんがえごと3」~投稿千景~

エドサトウ

 太陽の黒点の活動が弱くなり、数年先には小氷河期に入るという科学者の話があり、1670年頃のようにイギリスのテムズ河の流れ水が氷ることが想像されるという。最近の大雨などの異常気象は、小氷河期の前ぶれで、強い寒気と温暖な湿った気流がぶつかって起こる現象のようにも見える。

 小氷河期と言っても、僕の考えでは、数度平均気温が下がるくらいではないかと思える。しかし、今頃の地球の温度は温暖化で2度以上近く平均値より高いわけだから、小氷河期は今よりも5度Cくらい寒くなるということかもしれないとすれば、冬気温がゼロ前後であればマイナス5度Cになるということであろうか?

 マイナス5度C以下の寒い日が続けば、池や川は厚い氷に覆われてアイススケートができるようになることが想像される。当然、北国の北海道とか、北欧やカナダ、ロシアなどは、今まで以上に農作物の収穫は望めなくなるのではと思われる。

 小生が出演した『Shogun 将軍』が、世界で話題になっているらしいが、興味半分で言えばイギリス人ブラックソン(三浦按針)が日本に漂着した1600年頃は、すでに小氷河期が始まっていて、異常気象により農作物の不作があったとすれば、食料などお金になるものを求めて新天地を目指すものがいたとすれば、英国からオランダの東インド会社の船に乗りアジアを目指した船団があったととしても不思議はない。

 当時、ヨーロッパの寒冷に比べれば、中国や日本はさほど強い寒冷期はなかったようである。であれば、東南アジアの中国、日本は、夢の国黄金の国であったかもしれない。

 「小氷河期(1300-1917)はこうだ。西ヨーロッパと中央ヨーロッパにおいて、IPCCとそれが評価する基礎となる査読つき研究では、干ばつは増加しておらず、したがって理論的に言って、干ばつ増加は人為的な気候変動によるものではないと結論づけている。(中略)将来、気温が2度C以上変化した場合においても、現時点ではIPCCは、現時点での科学的理解は変わるとは考えていない。」とあり、さらに「影響を受けやすい理由の一つは人間の強制力(訳注:CO2などによる温室効果などのこと)がない場合でも、気候は大きく変動するという事実である。」とロジャー.ビールキー.ジュニア(監修:キャノングローバル戦略研修所)の見解がある。

 「IPCCでは産業革命以降の地球温暖化を約0.8度Cとしておりますが、この大部分は小氷河期からの戻りに過ぎないかもしれません」とも言よしている。

 やがて来るであろうと想像される小氷河期に対して私たちは、十分なエネルギーの準備、備蓄をしなければなるまいと考えごとをする小生である。

*IPCC「Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)。1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立された政府間組織。

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

「ザ・トラジカリー・ヒップ」音楽の楽園〜もう一つのカナダ 第22回

はじめに

 私事ですが、オタワに着任して、早いもので、1年11ヶ月が過ぎました。この連載も22回目です。カナダは非常に若い国ですが、タイトルの通り、数多くの秀逸な音楽家を生んでいます。圧倒的な才能に溢れる天才・鬼才・異才が目白押しです。中学生で洋楽を聴き始めて以降、自然にカナダ出身のアーティストも聴いて来ていたの、大概の有名アーティストは知っているつもりでした。しかし、それは正に「井の中の蛙大海を知らず」でした。

 オタワに着任して、徐々に同僚・知人・友人が増え、音楽談義に花を咲かせていました。2022年の夏です。

カナダ人A氏「そんなにロックが好きなんだから『ザ・ヒップ』は知ってるでしょ。カナダの誇りだよ」
私「えっ。知らない。誰?」
A「トラジカリー・ヒップのことですよ。」
私「いや。初めて聞く名前だよ。でも、印象に残る名前だね。」
A「バンド名が示唆するように、オルタナ系のサウンドだよ。トルドー首相も大好きだと公言してる。」
私「へー。」

 という訳で、私は、トラジカリー・ヒップをオタワに来て初めて知った次第です。ほぼ予備知識無しに、聴き始めました。聴けば聴くほど、ザ・ヒップのサウンドに魅せられました。ロックの原点みたいなサウンドです。米国のREMに似てるとも感じましたが、同時に、とてもカナダ的なバンドだと思いました。コアなファンのみならず、多くのカナダ人がトラジカリー・ヒップのことを親愛の情を込めて、「ザ・ヒップ」と呼んでいます。私が聴き始めた時は、既に活動を停止して6年が経っていました。劇的な最後の瞬間も後になって知りました。それでも、心からの敬意を込めてザ・ヒップと呼ばせてもらいます。

 という次第で、今回は、ザ・ヒップについてです。

オルタナティブ〜ロックの原点回帰

 ザ・ヒップを聴き、彼らのライブ映像を観ていると、音楽の原風景を感じます。同時に、音楽が辿って来た長い歴史を垣間見る思いがします。

 と言うのは、音楽は、太古の昔からとても自由なもので、皆が声をあげ、石や骨や木を叩き、喜怒哀楽を表し、時に、祈り、祝福し、悼んで来たからです。ザ・ヒップのコンサートがそれに重なるのです。

 そして、時代が進むにつれ、音楽は洗練され、やがて、偉大な先人達が音楽の奥義を様々に探究し、美しく響く法則を発見し、伝承されます。教会は音楽を利用し、一層の発展を遂げます。和声論が確立し、偉大な作曲家群が西洋古典音楽を究極の芸術表現へと昇華させ、世界を席巻します。

 20世紀になると、そんな古典音楽とアフリカのリズムが融合して、ジャズが生まれ、やがてロックンロールが誕生します。ロックンロールは、若者が必然的に抱く理由なき抵抗感と不満と葛藤を完璧に吸収し、一気に現代の音楽の主流になります。近代科学技術と市場経済がロックンロールに推進力を与え、強大な産業へと変貌します。結果、音楽は、芸術性と商業主義の境界線で彷徨始めます。「売るために妥協し、その結果売れた」のと「心の底から表現したいものを表現した結果、売れた」の差は大きいのです。真実は、アーティストの心の中にしかないかもしれません。しかし、長い目で見れば、聴衆にも分かるのです。

 そこで、ザ・ヒップです。彼らのサウンドには、虚飾を排し、自分達にとって正直であろうとする強靭な意思がある、と感じます。耳障り良くするために、砂糖をコーティングしたり、人口着色料を使ったりすることを拒否しているのです。洗練され、進化し、贅肉が付いた商業化されたロックに背を向けた、原点回帰です。そこから、別の進化の道を歩み始めたのです。ザ・ヒップがオルタナティブ・ロックと称される所以です。一方、ザ・ヒップは、商業的に大成功しています。33年に及ぶ活動期間に、1枚のEP(デビュー盤)、13枚のスタジオ・アルバム、ライブ盤1枚、シングル盤50枚余をリリースし、9枚がカナダのアルバム・チャートの首位になっています。カナダで最も売れたバンドです。それでも、商業主義に堕すことなく、カナダという国の核心を衝いて来たのです。そんなザ・ヒップをカナダのオーディエンスは愛して止まなかったのだと思います。

キングストンの出合い

 ザ・ヒップは、キングストンで誕生しました。始まりは、1984年です。この時、ボーカルのゴード・ダウニーは20歳で、クィーンズ大学で人文学専攻でした。ゴードは、ドラムのジョヨニー・フェイと一緒に様々なプレイヤーと不定期に活動していました。そこで、地元の別のバンド「ザ・ロデンツ」の凄腕ギタリストのロブ・ベイカーとベース奏者ゴード・シンクレアがゴード・ダウニーとジョニーに合流します。ロブは、ゴード・ダウニーのカリスマ性のある強靭な歌声は『最強のフロントマン』になると直感したと言います。ここに4人組のパーマネントなバンドが成立。引き続きロデンツと名乗り、クィーンズ大学の学生街のバーで活動し始めます。

 1986年、この4人組ロデンツは、かなりイケたバンドではありましたが、1986年、ゴードは、幼なじみのギタリスト、ポール・ラングロアに声をかけます。サウンドに厚みが欲しかったのです。ポールは、当時、ファスト・レストラン・チェーンの「レッド・ロブスター」で働いていましたが、バンドに参加するために辞めました。ここで、ボーカル、ドラム、ベース、にギターx2の5人組が誕生します。そして、バンド名は、元モンキーズのマイク・メネエスが製作した短編コメディーの連作映画「エレファント・パーツ」の中の一つの短編のタイトルから拝借しました。敢えて和訳すれば、「悲劇的なまでに飛んでいる」でしょうか。ヒップは、ラブ&ピースのヒッピーに通じます。語感は、常識破りの飛んでる前衛的なイメージで、周りから見れば痛く可愛そうな程です。そんな名前を名乗ったところに、我が道を行く彼らの矜持があるように感じます。

 そして、トラジカリー・ヒップは、30年余にわたり、一切のメンバーチェンジ無しで、この5人は活動を共にします。

デビューEP「トラジカリー・ヒップ」

 5人は、まず、キングストン界隈のクラブから、徐々に活動の場をオンタリオ州全体に広げていきます。オンタリオ州は面積にして日本の2.8倍の広大な州です。南部の都市を中心に小さなクラブやバーで機会さえあれば、何処にでも出かけて演奏したといいます。

 1987年暮れには、7曲入りのデビューEP「トラジカリー・ヒップ」を地元独立系レーベルからキングストン近郊のみでリリースします。そして、1988年の春先に5週間かけて、カナダ全土でコンサート・ツアーと言うか、ドサ周りを敢行します。片田舎の小さな会場で、奇妙な名の無名の新人バンドを見た観客の反応は悪くなかったそうです。デビューEPは、徐々にカナダ全土でリリースされていきます。シングルカットされた「スモール・タウン・ブリングダウン」を筆頭に佳曲ぞろいです。今、聴いてもインパクトのある音盤で、ジャケット写真も、蒼い情熱が潜む唯ならぬ雰囲気です。ザ・ヒップの魅力がほぼ全開しています。しかし、FMラジオではある程度オンエアされたものの、当時は全く売れませんでした。

 似たような経歴の新人バンドは星の数ほどあります。が、ザ・ヒップの運命の扉は、この後に開くのです。

ブルース・ディッキンソンの発見

 1988年11月の或る日の朝の事です。米大手のMCAレコードの新任副社長がマンハッタンの自宅で朝食を食べている時に、新人アーティストのオムニバス盤CDをBGMとして流していました。すると、或る曲が妙に耳に残ります。調べると、トラジカリー・ヒップの「スモール・タウン・ブリングダウン」でした。即座に連絡先を調べて、ザ・ヒップのマネージャーと連絡を取ります。兎に角、彼らのパフォーマンスを観たいのだと。直近の公演は、11月11日(金)にマッセイ・ホールでのトロント音楽賞への出演でした。因みに、この夜のチケットを見れば、ザ・ヒップの名も載っています。超多忙な日程をぬって、ディッキンソン副社長は、1泊2日の予定でトロントに飛びます。この夜、ザ・ヒップは2曲だけ演奏しています。ゴードが1曲目の歌い出しでマイクを落としてしまうハプニングがありました。メンバーは動揺し、演奏が破綻しかねない状況だったといいますが、カリスマ的なゴードの機転が効いて、難局を乗り切りました。

 翌12日(土)、ディッキンソン副社長は、ザ・ヒップとの契約も視野に入れて、ランチにザ・ヒップを招待します。実は、ランチの後は、ニューヨークに帰る予定でした。しかし、その日の夜、ザ・ヒップがトロントの名門クラブ「ホースシュー・タヴァン」に出演すると知ると、予定を変更し、ザ・ヒップのパフォーマンスを観に行きます。そこで、即座に、MCAレコードと長期契約を結びます。

MCA第1弾「アップ・トゥ・ヒア」〜第2弾「ロード・アップル」〜飛躍

 1989年春、ディッキンソン副社長の強い意向で、ザ・ヒップは、米国テネシー州ナッシュビルの超名門「アーデント・スタジオ」にて第2弾の録音に取りかかります。MCA社の意気込みも感じます。何故なら、アーデント・スタジオは、レッド・ツェッペリン、ボブ・ディラン、B.B.キング、ジェームス・テイラー、オールマン・ブラザース・バンド等々の錚々たるアーティストが録音した場所。経費も相当なものだからです。無名の新人バンドに眠る才能の原石に賭けたのです。ザ・ヒップも、ライブで演奏して観客の反応の良い曲を中心に各楽曲に磨きをかけます。1989年9月、結果が出ます。

 捨て曲なしの全11曲を収録した「アップ・トゥ・ヒア」は、音楽的にも商業的にも大成功です。最初の1年だけで10万枚を売り上げ、1989年のカナダ年間アルバム・チャート14位。90年1月にゴールド・ディスク、3月にはプラチナ・ディスク認定を受け、年間チャート5位です。ジュノー賞の最優秀新人賞も得ます。

 翌91年2月、第3弾「ロード・アップル」をリリースすると、4月には初めて、カナダのアルバム・チャートで首位に立ちます。この音盤は、あのダニエル・ラノアのスタジオで録音されました。ザ・ヒップの唯一無二のサウンドが完全に確立しました。2台のギターが絡み鋭角的なリズムを刻むバンド演奏に乗って、ゴードの声が彼自身が書く歌詞を力強く歌う時、人生の機微が胸に迫ります。

 ザ・ヒップは米国では大成功を収めることはありませんでした。極上のバンド・サウンドにゴードの強力な声と歌詞であるのにです。ある意味、それだからこそ、ザ・ヒップはカナダを拠点としカナダを歌い続けることが出来たのですし、ザ・ヒップの核心がカナダ人の胸に共鳴したのでしょう。

 いずれにせよ、ここから、カナダの国民的バンドの歴史が始まりました。

脳腫瘍

 光陰矢の如し。ザ・ヒップは、時代を駆け抜け、いつしか現代カナダのアイデンティティーの重要な一部をなすに至ります。決して多作ではありません。一つのアルバムを完成するのに2年余がかかります。振り返って聴けば、どのアルバムも時代を活写している部分と時代に関わらない普遍的な部分が混在していると感じさせます。そして、バンドの一体感が損なわれることはありませんでした。しかし、何事にも予期せぬ事態は生じます。天災は忘れた頃にやって来る、と言います。

 2015年12月、ゴードが末期の脳腫瘍と診断されるのです。

 ザ・ヒップは、この診断に先立ち既に新音盤の録音を完了しており、「ゴギー・スターダスト」として16年3月にリリース予定で、その旨公表されていました。このタイトルは、デビッド・ボウイの傑作「ジギー・スターダスト」に由来します。しかし、16年1月、ボウイが逝去します。更に、2月にはゴードが発作で倒れます。これを受けて、ザ・ヒップは、アルバム・タイトルもリリースの時期も、そしてバンドの今後のあり方についても真剣に検討します。

 2016年5月、ザ・ヒップは、ゴードが脳腫瘍と診断された事を公表します。合わせて、夏にカナダ全土で公演ツアーを行うと表明します。

 6月17日、ザ・ヒップの最後のアルバム「マン・マシーン・ポエム」がリリースされます。

2016年7月22日〜8月20日

 ザ・ヒップの最後のツアーは、1カ月で10都市を周る現代カナダ史の重要な1ページを刻みます。

7月22日、ヴィクトリア、@セイブ・オン・フーズ・メモリアル・センター
  24日、バンクーバー、@ロジャーズ・アリーナ
  28日、エドモントン、@リクサル・プレイス

8月1日、カルガリー、@スコシアバンク・サドルドーム
  5日、ウィニペグ、@MTSセンター
  8日、ロンドン、@バドワイザー・ガーデンズ
  10日、トロント、@エアカナダ・センター
  12日、同上
  16日、ハミルトン、@ファースト・オンタリオ・センター
  18日、オタワ、@カナディアン・タイヤ・センター
  20日、キングストン、@ロジャース・K-ロック・センター

 脳腫瘍で発作も起こしているゴードの体調に気遣いながら、ザ・ヒップは万全の準備でこのツアーに取り組みます。医療チームも同行です。

 30年余の集大成だから、セットリストが凄いのです。デビュー盤から最新盤までの中から90曲です。10都市11公演で、毎回、90曲の中から20曲程を選び、全く違うセットリストで演奏したのです。30年余の一貫した活動の賜物です。他の大物アーティストの場合は、セットリストを決めて基本的にはそれを繰り返す場合がほとんどです。臨時で雇ったミュージシャンがバックアップします。しかし、ザ・ヒップは全て5人だけです。一回の公演に投入するエネルギーが半端ありません。

 8月20日の千秋楽は、ザ・ヒップ創世記のキングストン。素晴らしい音楽的冒険の後の帰郷です。1曲目はサード・アルバム「フルリー・コンプリートリー」収録の『フィフティ・ミッション・キャップ』で始まりました。アンコールは3回。合計30曲を演奏し切りました。そして、ザ・ヒップの30年余の活動の最後となった曲は『アヘッド・バイ・ア・センチュリー』です。第5弾音盤「トラブル・アット・ザ・ヘンハウス」に収録。シングルカットされてカナダ・チャートで首位になった曲です。フォーク・ロックのナチュラルな色調の佳曲で、日本でも放映されたCBCのテレビ・ドラマ「赤毛のアン2」の主題歌でもありました。

 トルドー首相も会場に駆けつけ、メンバーを激励。CBCはテレビとラジオで全国に生放送し、ネットでも配信。1170万人が視聴したそうです。カナダ人の3人に1人が観た計算です。ザ・ヒップは完結しました。

結語

 ゴード・ダウニーは、闘病の末、2017年10月17日、他界。ザ・ヒップは物理的にも消滅します。他のメンバーは、それぞれの道を歩み始めました。

 しかし、ザ・ヒップの最後の日々は克明に記録されていました。そして、ドキュメンタリー映画「ロング・タイム・ランニング」が同年のトロント映画祭でプレミア上映されました。Amazon primeで視聴可能です。言葉を超えたカナダの音楽と青春と友情の物語です。

 ザ・トラジカリー・ヒップよ永遠なれ。

(了)

山野内勘二・在カナダ日本国大使館特命全権大使が届ける、カナダ音楽の連載コラム「音楽の楽園~もう一つのカナダ」は、第1回から以下よりご覧いただけます。

音楽の楽園~もう一つのカナダ

山野内勘二(やまのうち・かんじ)
2022年5月より第31代在カナダ日本国大使館特命全権大使
1984年外務省入省、総理大臣秘書官、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、外務省経済局長、在ニューヨーク日本国総領事館総領事・大使などを歴任。1958年4月8日生まれ、長崎県出身

能登半島地震被災者支援チャリティイベント「Noto Night」、寄付金をバンクーバー総領事館に

左から、渡辺雅之さん、平居幹さん、丸山浩平総領事。写真:渡辺雅之さん
左から、渡辺雅之さん、平居幹さん、丸山浩平総領事。写真:渡辺雅之さん

 渡辺雅之さんが2月17日に開催した能登半島地震被災者支援チャリティイベント「Noto Night @ Nikkei Centre」で集まった寄付金を在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事に手渡したことを報告し、協力者に感謝した。以下は渡辺さんからの寄稿。

***

 3月1日、BC-Japan Friendship Facebookグループの管理者である平居幹と渡辺雅之は、2月17日に開催された「Noto Night @ Nikkei Centre」チャリティイベントで集めた募金を、丸山浩平総領事に渡しました。

 イベント後、マッチング寄付や個人・グループからの追加寄付もあり、最終合計は16,560ドルとなりました。平居と私は、総領事館が日本政府の窓口として義援金を受け取ってくれたことに感謝を述べて、すべてのお金が能登半島地震被災者に届くようお願いしました。

(寄稿 渡辺雅之さん)

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カナダと日本の学生を繋ぐ企業紹介イベントに約300名が参加

photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce
photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce

3月26日、BC(ブリティッシュ・コロンビア)州の学生と在バンクーバーの日系企業を繋げる企業紹介イベント「Nikkei Connect  Fair」をBC州で開催。企業33社と学生約300名が参加した。

今回のイベントは、学生団体「UBC Japan Career Network」と日本・カナダ商工会議所が共催。カナダBC州在住の学生とバンクーバーに拠点を置く日本企業の繋がりを支援したいという気持ちから2019年に始まり、今回で3回目。理念に共感した企業も複数社協力し、企業と学生の未来を繋ぐ大規模イベントとなった。

photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce
photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce

グローバル経験を活かすキャリア作りのきっかけに

「日本とカナダの仕事内容の違いや働き方を知りたいと思った。まだカナダに来て半年しか経っていないので、幅広い情報を求めている」

そう話したのは、日本からマーケティングを学びにカナダに留学している学生。学校を卒業後の進路はまだ決めておらず、今後のキャリアを考えるきっかけになったと話す。

また4年程前からカナダのBC州の大学に通う学生は、「日本企業がカナダで活躍していることを知れたのは嬉しかった。どのように海外で成功したのか興味深い」と話した。

参加した学生の大半は、語学力や海外経験を活かしたグローバル分野のキャリアを選択肢に入れているが、一方で社会人経験がない学生などは卒業後にどのような進路があるのか具体的なイメージがついていないことが多い。今回のイベントでは、就業条件だけではなく現地での働き方やキャリアパスなどを対話形式で企業担当者に質問できたため、学生にとって貴重な機会になったようだ。

photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce
photo credit: Japan Canada Chamber of Commerce

⚫︎参加企業コメント

日本から飛び出した学生たちだからこそ、日本でできない経験を
     カナダ三井物産/余吾康志 バンクーバー支店長

photo credit : Koto Tajima
photo credit : Koto Tajima

「学生からは海外で就業するためのキャリアパスや必要なスキルについてなど、就業に関する多くの質問を受けた。日本から飛び出し世界を広げて挑戦している学生たちだからこそ、日本で経験できない経験を重ね納得のいく就職活動をしてほしい」

多様性の時代だからこそ、幅広い経験を通じ日本文化の発信へ
   桶屋久次郎/松田卓也 代表取締役

photo credit : Gaku Sugioka
photo credit : Gaku Sugioka

「学生と対話する中で、日本文化に興味がある学生が非常に多く嬉しい気持ちになった。これからインバウンドの需要も増えていく中で、こちらから日本文化を発信していくということが大切。多様性が求められる現代において、学生の方々には幅広く数多くのことを経験して欲しい」

ー 行ってみないとわからない、やってみないとわからないこと
  
  日本航空/小林美和 日本航空バンクーバー・セールスオフィス アカウントマネジャー

photo credit : Koto Tajima
photo credit : Koto Tajima

「非常に熱心な学生が多くて驚いた。自身の経験から、一つのことにこだわりすぎずに視野を広げるとうまくいくこともあると思っている。視野を広げて、行ってみないとわからない、やってみないとわからない経験をたくさんして欲しい」

⚫︎主催者、共催者インタビュー

やりたいことに飛び込んでいくことで、自然とキャリアが広がるはず
   日本・カナダ商工会議所/鈴木美和 理事

photo credit : Gaku Sugioka
photo credit : Gaku Sugioka

「面接のような堅い形式ではなくカジュアルに直接対話ができるこのような機会は、学生と企業の双方にとって貴重」。そう語ったのは、日本・カナダ商工会議所で理事を務める鈴木さん。

自身の経験から、「とにかく行動に移してほしい。それが初めはお金に繋がらないことでも、やりたいことに飛び込み経験を積んでいくことで、自然とキャリアが広がっていくはず」と学生たちに熱いメッセージを送った。

カナダで頑張る学生同士が繋がるきっかけに
     UBC(ブリティッシュコロンビア大学)ジャパン・キャリア・ネットワーク/廣田藍里

photo credit : Koto Tajima
photo credit : Koto Tajima

廣田さんは、「昨年と比べて見違えるほど多くの企業や学生が参加し、セミナーは会場に学生が入りきらなかった」と嬉しそうに話す。

自身もカナダの大学に通いながら日本での就職を志しており、同じ気持ちを持っている学生の力になりたいという気持ちがある。今後は企業インターンや選考に直接繋がるイベントに発展させていきたい、と意気込みを話した。

自分の強みを見つけて、それを自信に変えること
      在バンクーバー日本国総領事館/岡垣さとみ 首席領事

photo credit: Gaku Sugioka
photo credit: Gaku Sugioka

岡垣さんは、「想像以上にたくさんの学生が訪れており驚いた」と話す。同日、外交官と外務省の仕事に関するセミナーも行った岡崎さんは、学生から海外での働き方や具体的な外務省での業務内容など多くの質疑を受けた。

「自分のやりたいことをみつけて、それに向けて努力すること。そして、自分の得意なことや強みを見つけて自信をつけてほしい」と語った。

団体と企業が連携するからこそ生まれる相乗効果
     DISCOインターナショナル/大掛 勲 CEO

photo credit: Koto Tajima
photo credit: Koto Tajima

グローバル人材に向けた就職イベントなどをサポートするDISCOは、今回アメリカやトロントで同様のイベントを開催したノウハウを無償提供する形で協力。

大掛さんは、「私たちは、グローバル人材を支援をすることがミッション。自分達だけでこのような大規模イベントを開催しようとすると難しいので、今回のように多くの団体と連携することは大変意義がある。自社も相乗効果を生むことに貢献できれば良いと思った」と話す。

現代ではSNSなどをきっかけに情報を得られることも増えたが、今回のような対面を通じた大規模イベントは、単なる情報収集だけではなく人と人との繋がりを作るきっかけになる。コロナ禍を経て、このようなイベントはグローバル化の促進に向け今後さらに需要が高まるだろう。

photo credit: Gaku Sugioka
photo credit: Gaku Sugioka

<参加企業一覧>

・あづまフーズ

・旅行会社エイチ・アイ・エス

・MYK ENTERPRISES LTD.

・エンジョイカナダ

・エンデバーツアーズ

・ENVIROWISE

・エーアールエー・プロフェッショナル・トラベル

・桶屋久次郎

・CANADA TOUR SYSTEM INC.

・カナダ三井物産

・KUNON Landscape & Design

・Global Vision Technology Vancouver Inc. (Gabby Academy)

・Coast Hotels

・在バンクーバー日本国総領事館

・JTOA

・JTB INTERNATIONAL CANADA LTD. / TOURLAND TRAVEL LTD.

・JAPAN PACIFIC TRAVEL SERVICE INC.(J-PAC TRAVEL)

・GPI NORTH AMERICA SERVICES INC.

・SKYLAND TOURS LTD.

・Daruma Japanese Market

・TSUKIJI FISH MARKET Inc.

・TRANS ORBIT CANADA TOURS, INC.

・日本旅行カナダ

・日本映像翻訳アカデミー株式会社

・日本航空

・Valuable Link

・Bridges International Insurance Services

・Bridge Language Consulting Inc.

・MAPLE FUN TOURS LTD.

・Life Assist Canada

・Listel Hospitality Group

・Remedios & Company

・WONDERLAND TOURS INC.

日系コネクト実行委員会>

⚫︎学生団体「UBC Japan Career Network」

廣田藍里

太田漱祐

⚫︎日本・カナダ商工会議所

サミー高橋

鈴木美和

世良奎伍(広報)

町田聖弥(広報)

田上麻里亜(取材・文)

⚫︎DISCOインターナショナル

大掛勲

(寄稿 日本カナダ商工会議所)

MLS日本人3選手がバンクーバーで対決、西のトップ争いはギャラクシーに軍配

好セーブを見せ前半を無失点に抑えたGK高丘。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
好セーブを見せ前半を無失点に抑えたGK高丘。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 今季の日本人対決が早くもバンクーバーで実現した。ホワイトキャップスGK高丘陽平とLAギャラクシーDF吉田麻也、山根視来がBCプレースで対決。MLS西カンファレンス1位、2位が激突した好カードで日本人選手3人が活躍した一戦は、ギャラクシーに軍配が上がった。

4月13日(BCプレース:25,026)
ホワイトキャップス 1-3 LAギャラクシー
先制点はLA。前半を0-0で終え迎えた後半、56分にJoveljicが決め0-1。ホワイトキャップスは再三のチャンスを作るも得点につながらず。しかし77分にようやくWhiteが4度目の正直でゴールして同点に追いついた。しかし、その後LAが2点を追加。シュート数では上回ったホワイトキャップスだったがゴールが遠い一戦となった。

高丘は悔しい黒星、吉田・山根に嫌な仕事をされた

 前節で西カンファレンス首位に躍り出たホワイトキャップスは、2位のLAギャラクシーをBCプレースに迎えての一戦となった。まだまだシーズン序盤とはいえ、西カンファレンストップ対決に、日本人3選手も気合十分だった。

 高丘は「1位、2位対決というところで、大事な試合でしたけど、勝ち点3を取れなくて悔しいです」と試合後に語った。

 日本人2人が相手チームにいたことを意識したかという問いには、「もちろん多少はしますし、やっぱり(2人とも)クオリティのある選手で経験もありますし、チームの中で向こうのディフェンスラインが安定していたのは、彼らが力を発揮していたからだと思います」とDF吉田、山根のプレーを評価した。

 また吉田、山根が直接得点に絡むことはなかったが、「ディフェンスだけではなくて、攻撃の部分でも試合を作ってましたし、うまくタメを作れてたと思うので、そういった意味では嫌な仕事をされたなと思います」とも語った。

 高丘にとって3失点はレギュラーシーズン今季初。すでに無失点試合を2回達成しているだけに、注目の一戦で今季最多失点は悔しい黒星となった。

日本人対決より、1、2位での激突を意識

ホワイトキャップスWhiteのシュートは決まらず...。守るのは吉田(中央)と山根(右端)。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ホワイトキャップスWhiteのシュートは決まらず…。守るのは吉田(中央)と山根(右端)。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 山根は「(高丘は)もともと知っている選手なので、そこは意識しますけど、それよりもやっぱり1位、2位対決。僕たちの方が1試合多かったので、ここでなんとしても勝ち点3を取ってひっくり返したいという思いがありました」と高丘との直接対決より、チームの勝ち点3にこだわった。「自分の仕事を集中しようっていう今日はそういう思いが強かったですね」。

 チームとしても、「それぞれがやることをもう1回やろうっていうゲームだったので、試合前に与えられた自分の仕事っていうのを今日は徹底するっていうのはチームみんながしっかりできたゲームだったかなと思います」。

 吉田は「1位対決だったんで絶対勝ちたかったですし」とやはり首位奪還を一番にあげた。「試合は前半から、多分今までで一番いい形で試合運びができたんじゃないかなと。戦術的な準備もしっかりできてたんで、それを練習でやったことを試合に落とし込めてたなという印象です」と振り返った。

 ホワイトキャップスの印象について、吉田も山根も「守備が固い」「失点が少ない」印象と守備をあげた。

 山根は「高丘選手の牙城を崩さなければいけないなとは思ってました」と語り、吉田は3得点に「後半に1-1 になって流れを持っていかれそうになった時に、また自分たちが(流れを)引き戻したのはよかったなと思います」とホワイトキャップスのディフェンスを崩した攻撃を勝因に挙げた。

 次に両チームが対戦するのは9月21日、ロサンゼルス。山根は「こういう日本じゃないところで、日本人の選手と一緒に高め合っていけるっていうのはすごくすばらしいことだと思うので、また次も楽しみにしてます」と語った。

5月・6月のホームゲームhttps://www.whitecapsfc.com/

5月4日(土)7:30pm オースティンFC戦
5月25日(土)7:30pm インテルマイアミFC戦
6月1日(土)7:30pm コロラド・ラピッズ戦
6月29日(土)7:30pm セントルイスシティSC戦

試合終了後に話す高丘とLAギャラクシー山根。同じ横浜市出身で少年時代から知っている仲という。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
試合終了後に話す高丘とLAギャラクシー山根。同じ横浜市出身で少年時代から知っている仲という。LAギャラクシー戦。2024年4月13日、BCプレース。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(取材 三島直美/写真 斉藤光一)

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落語会

5月12日(日)

開場 2:00pm 開演 2:30pm

日系文化センター・博物館 6688 Southoaks Crescent, Burnaby

社会人落語サークル「笑紫会」会員、元「県南落語組合」会員、由布川亭銀歯(ゆふがわてい ぎんば)による公演をお楽しみください。日本語のみでの公演となります。一席目「老婆の休日」、二席目「野ざらし」。ウェブサイトよりご予約ください。入場料:ドネーション。https://centre.nikkeiplace.org/events/rakugo2024/

無料手品ショー

手品を日系社会に広めるため、20分のマジックショーを無料で提供してます。

各日系団体の次のイべントで手品を披露したいと思います。

もし興味がありましたらemailで連絡ください。

webarts3000@yahoo.com

サッカーを通した交流を楽しむ「Soccer Fun Day」開催

 サッカーを通して交流を楽しむイベント「Soccer Fun Day」が3月17日、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)で開催された。主催はジョイアスFC(Joyous FC)、協賛はUBC教育学部幼児教育学科、フェリシアこども短期大学、後援在バンクーバー日本国総領事館。

 初夏を思わせる陽気の中、朝から子どもたちの声が即席サッカーグランドに響いた。この日は約150人が参加。経験者だけでなく、サッカーに興味がある子どもたちも参加して楽しいサッカー教室となった。

 在バンクーバー日本国総領事館・岡垣さとみ首席領事は、「このイベントは、日系を含めすべてのコミュニティにふれあいの場を提供するすばらしいイベントだと思います。このようなイベントを通して多文化社会への理解が深まることを願っております」とあいさつ。始蹴式では小学生の時に授業はもちろん昼休みも放課後もサッカーをやっていたという見事なボールさばきで大役を果たし「気持ちよかったです」と笑顔を見せた。

始蹴式でシュートする岡垣首席領事(左)と朝日のジョン・ウォン会長。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
始蹴式でシュートする岡垣首席領事(左)と朝日のジョン・ウォン会長。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 日系カナダ人野球チームとして始まった朝日チームの朝日ベースボールアソシエーション会長ジョン・ウォンさんは「今回このような形で出席できて光栄です。私は野球を通してコミュニティへの貢献をしているわけですが、スポーツを通した社会貢献という意味では同じような立場にあります。天気に恵まれ、UBCのこの施設でサッカーを楽しんでください」とスポーツを通したコミュニティ交流に目を細めた。

日系カナダ人を中心としたJoyous FC「コミュニティでサッカーを楽しめる環境を整えたい」

Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 日系カナダ人で構成されるサッカーチームJoyous FCを中心に、この日は地元コミュニティとサッカーを通して交流する機会となった。

 UBC教育学部教員の長谷山康一さんは、「私たちのサッカー・コミュニティの活動が文化を超えて、地元の全ての人たちのために学び合える場を提供し、そして楽しさを共有でき、多文化共生のシンボルとなるような機会を作りたいと思っていました」と今回のイベントへの思いを語った。

 自身は当日に体調不良のため参加できなかったが「良い天気の中で、参加者の皆さんには思い切り体を動かし、楽しんでいただけたようです」と喜んだ。

 Joyous FC代表馬目広三さんは、この日のイベントについて「今日はこういう形で皆さんが楽しめる場を作っていただいたUBCの長谷山先生にすごく感謝しています」と語った。日系の子どもたちを中心に、サッカーを楽しむこと、Joyous FCを知ってもらうことを目的に開催したイベント。ボランティアやコーチ陣にも感謝の言葉を述べ、「これを機にこれからも参加者にジョイアスの活動に参加してもらえればうれしいと思います」と語った。

 Joyous FCは2009年に4人から始めた日系人のサッカークラブという。年齢に制限はなく、現在は約120人が参加している。

 チーム構成を日系にこだわった理由は、バンクーバーで毎年行われる大人のアマチュアサッカー大会で16カ国の枠の中に日本がなかったことと説明した。日本チームを作りたいという思いから、ワーキングホリデーや学生で構成したチームを作ったがメンバーの入れ替わりが頻繁になるため、ならばバンクーバーの日系人の子どもたちを育てようと考えたという。「バンクーバーで育った子どもたちが日の丸を背負ってプレーできるような場があるので、そういうシチュエーションをイメージして、子どもから大人までのチームとしてジョイアスを作りました」と話した。

 今後は「強い弱いに関係なく、皆さんがサッカーを楽しめる環境を整えていきたい」と語った。

Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Dayでサッカーを楽しむ子どもたち。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Day、みんなで元気に!2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
Soccer Fun Day、みんなで元気に!2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ダンスを披露後に記念撮影。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ダンスを披露後に記念撮影。2024年3月17日、UBC。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(写真・動画 斉藤光一/記事 編集部)

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