「異国の地で育まれた夢、小礒和子さんのカナダ滞在と起業の記」カナダの魅力を語る~シリーズ第9回

小礒和子さん
PHONCS株式会社 代表取締役社長
カナダ滞在歴:バンクーバー2年

 私が今でも思い出すカナダのお気に入りの場所は、気持ちが落ち込んでいる時によく友達に連れて行ってもらったアメリカとの国境沿いの町、ホワイトロックです。どこまでも続く海岸線が印象的でした。
 あと、バンクーバーのイエールタウンというお洒落な地区も印象深いです。いつか成功してここで自分のビジネスを展開したいと夢見ていました。

 そして、私たちが挙式をあげたカナディアン・メモリアル教会も特別な場所です。ここで挙式を行う際にウェディングプランナーさんから、「あなたはプロデュースの才能があるので、一緒に考えていきましょう。きっと大丈夫」と言われ、何とかやりとげた自信から、今こうして那須でウェディングのプロデュースの会社を立ち上げ展開しています。その時のウェディングプランナーさんには感謝しかありません。

 私は東京で仕事をしていたのですが、どうしても“次のステップ”に進みたくて7年間勤めていた会社を辞めて、ワーキングホリデービザを使ってバンクーバーへ行きました。
 日本で働いていた会社を辞めてまで、カナダに行くということは正直、恐怖もありました。でも、やってみないと分からないと思って、一歩踏み出したら、そのまま日本にいた時よりすばらしい世界が広がったような気がします。

 昔から私はずっと自分で会社を起こしたいと考え、バンクーバーへ行ってからも、私は女性だけど会社を起こしたいと言い続けてました。

 バンクーバー国際空港の到着ロビーの花屋さんの大きな看板の仕事を私個人で受注したのですが、最初、その花屋さんのオーナーに「あなたのそんなつたない英語力で何を言っているの?」と笑われたことは今でも覚えています。
 でも私の過去のデザイン関係のポートフォリオを見てもらいながら、情熱だけで説得した感じです。私がプロデュースした看板はオーナーにとても気に入ってもらい、まわりの評判も良く、空港に長期間設置されていました。

 現在、夫と共に栃木県の那須町でPHONCS(フォンクス)という会社を経営しています。夫とはバンクーバー滞在中に知り合い結婚したのですが、あの何とも言えない独特の空気感の中で、同じ時代を過ごしていたことで、口で説明しなくても感覚で分かりあえることが多々あります。

PHONCS株式会社:https://phoncs.com/

(動画・記事 斉藤光一)

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