FIFAワールドカップ2026グループB最終戦が6月25日、バンクーバー市BCプレースで行われた。カナダはスイスに1-2と惜敗。しかし、グループ2位で決勝トーナメント進出を決め、カナダサッカー史上初となるW杯ノックアウトステージ進出という快挙を成し遂げた。
試合前の時点で、カナダはボスニア・ヘルツェゴビナとの引き分け、そしてカタールへの6-0の圧勝によってグループ首位に立っていた。この日のスイス戦は、引き分け以上で首位通過が決まる状況だった。スタジアムには、満員52,497人のファンが詰めかけ、街中もカナダ代表を応援する赤をまとった人々であふれこの日の試合を見守った。
守備の乱れから追いかける苦しい展開に
試合は序盤から互角の攻防を見せ、緊張感の高い展開となった。11分、スイスのブレール・エンボロが決定機を迎えるが、カナダGKマクシム・クレポーが好セーブで阻止。こぼれ球をヨハン・マンザンビが狙ったが、DFデレク・コーネリアスが体を張って防いだ。
一方のカナダも19分、マシュー・ショワニエールのフリーキックからタジョン・ブキャナンが合わせるが、スイスGKグレゴール・コベルが好反応を見せる。前半終了間際にはアリ・アーメドがゴールに迫ったものの、再びコベルがセーブ。両チームとも譲らず、0-0で前半を終えた。
均衡が破れたのは後半開始わずか1分後だった。スイスがカナダ守備陣の背後を突くと、マンザンビのパスを受けたルベン・バルガスがシュートを決め、スイスが1-0と先制。さらに10分後の57分にはカウンターアタックからマンザンビが追加点を決め、リードを2点に広げた。
2点を追うカナダは攻勢を強める。75分、ジェシー・マーシュ監督はブキャナンに代えてFWプロミス・デービッドを投入する。そのわずか1分後、ネイサン・サリバからのクロスにデービッドが反応し、滑り込みながら右足でゴール。途中出場からわずか1分でのゴールに、カナダファンが大爆発した。
終盤、カナダはスタジアムを真っ赤に染めたファンの後押しを受けて猛攻を仕掛ける。アディショナルタイムにはアリスター・ジョンストンのアシストからデービッドがヘディングシュートを放ったが、GKコベルが好守で阻止。最後まで同点ゴールは生まれず、試合終了のホイッスルが鳴った。
グループB 2位確定で次の舞台はアメリカに
この敗戦により、カナダはグループBの2位が確定した。もし引き分けていれば首位通過となり、7月2日に再びバンクーバーでベスト32を戦うことができた。しかし、2位通過となったため決勝トーナメント初戦はロサンゼルスとなる。
マーシュ監督は、「バンクーバーでこのまま戦い続けたかったが、決勝トーナメントに進出したことこそが重要だ」と前を向いた。「試合序盤の流れが受け身となったのが良くなかったが、後半にかけて押し返すことができた」と振り返り、「スイスという強豪チームを相手に戦い学んだことが多くある。次の試合で生かすことが急務だと考えている」と話した。
負傷のため、まだ1試合も出場していないアルフォンソ・デイビースについては、「(戦略上)試合に出る予定と発表していたが、実はまだ出ることができる状態ではなかった」と明かし、「次の試合には出場できるだろう」と話した。
グループB首位通過によるバンクーバー開催の試合こそ逃したカナダ男子代表。しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦でW杯初ポイントを獲得すると、カタール戦では6-0の大勝を収めて初勝利を挙げた。さらに、史上初のノックアウトステージ進出も果たし、男子代表の歴史を次々と塗り替えている。次戦は28日。相手は韓国に1-0で競り勝った南アフリカ。快進撃の続きは舞台をアメリカに移す。

(取材 宮井みちる)
合わせて読みたい関連記事





























