さくらデイズ・ジャパンフェアが4月11日、12日にバンデューセン植物園で開催された。バンクーバー桜まつりの一環で毎年この時期に開催される日本文化を満喫できる2日間。今年はすでに葉桜となった緑の桜が出迎えた少し肌寒い春の植物園だったが、多くの人がさまざまな日本を堪能した。
第15回となる記念の年にさらなる日本文化発信の役割を目指す

2005年から始まったバンクーバー桜まつりから4年遅れて始まったのがさくらデイズ・ジャパンフェア。開会式のあいさつで桜まつりの発起人リンダ・ポールさんは、ジャパンフェアが始まるきっかけがバンデューセン植物園にあったと話した。「バンクーバー桜まつりが始まって3年目に、ブリティッシュ・コロンビア州で初めて中国系カナダ人として副総督に就任したデイビッド・ラムさんがここで700人を前に宣言したのです」。その時には日本のプログラムと桜の植樹があったという。
ジャパンフェアが正式に始まったのは2009年。第1回から実行委員長を務める塚本隆史さんは植物園の入り口前で約10店のベンダーから始まったと振り返る。今では約1万5千人が来場する桜まつりの一大イベントとなっている。

「正直ここまで大きくなるとは思わなかった」と笑う。「今まで毎年実施することで精一杯で気が付いたら結果的に15回も続いてたって感じですね」。途中、バンクーバーオリンピックや新型コロナウイルス禍の影響で開催できなかった年もあるが、「一番は続けること」と断言する。
「ここまで続けられたから、止めないようにこれからも続けていく方法を考えたい」と話す。その先にもっと人気が出てきて規模を大きくできるタイミングがあれば考えてもいいと言う。ただ「一番の目的は続けること。日本の文化を発信するジャパンフェアとして、日本の文化に興味を持ってくれるカナダの人がたくさん来てくれるのが一番うれしい」と語った。

第1回から会場となっているバンデューセン植物園には今年、日本庭園が造園された。それまでは茶室だった場所が枯山水に生まれ変わった。担当したのはバンクーバー日系ガーデナーズ協会。伊澤敏之さんは「元々この場所で(茶室の時から)使われていた石や岩をなるべく再利用して完成させました」と説明。バンデューセン植物園とガーデナーズ協会をつないだのはジャパンフェア実行委員会だったという。日本庭園はこれからもバンデューセン植物園で楽しめる。
バンクーバー市の桜をメンテナンスするバンクーバー市公園庁
バンクーバー市内の公園や施設を管理しているのは市の公園庁。選挙で選ばれた委員で構成されている。

現在委員長のトム・ディグビーさんは3月27日にイエールタウンのデイビッド・ラム公園で行われたバンクーバー桜まつりの開会式で、バンクーバーで桜が広がったきっかけを紹介。この日も同様に多くのジャパンフェアファンの前で日本とバンクーバーの友好の歴史を紹介した。
始まりは戦前に横浜市と神戸市からの桜500本の贈呈だった。現在では約4万3千本がバンクーバーの街を彩っている。こうした公園や植樹などの歴史や情報は公園庁に資料として残されているという。1958年にバンクーバー総領事館・田辺宗夫領事が「日加の永遠の記憶と友好」として贈った約300本の多くはキャンビーストリートやクイーンエリザベス公園に植えられたと説明する。公園庁では桜の木を育てていて、朽ちたりした木は新しい木と交換するなどして、バンクーバー市の桜が春に美しく咲くようにメンテナンスされている。
ディグビー委員長は、「自然を大事にしていれば、こうやってこの季節になるとみんなが一緒になって桜の木の下に集まってくるんです」と、日本から贈られた桜がきっかけで多くの人々が集う憩いの場となっていると語った。




(取材 三島直美/写真 斉藤光一)
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