カルラ8~投稿千景~

エドサトウ

 僕が脊椎狭窄症の手術をして、2週間ぐらいしたら、整体の中年の女性医師が来てリハビリのトレーニングを始めると言うので、病院のパジャマのままでリハビリに行くと、先生が「あなたは下着を着ているの?」と聞かれる。手術後からガウンのようなパジャマをきているだけなので「下着はつけていません」と答えると先生が病院のステテコの様な下着を持ってきてくれて、着替えを手伝ってくれた。その時はまだ、手足も不自由で自分で着替えることもままならず、この先生が手伝ってくれたが、僕は丸裸で恥ずかしかったけれど、なんせ、体が不自由なので仕方がない。

 後で、先生が「あなたは子供さんはいるの?」と聞かれたので、不思議に思っていたが、よくよく考えてみれば、今回の大手術で、麻酔で無意識の僕のおちんちんも恐怖に震えて、小さくなり、下腹の奥に入り込んだままなのであるから、僕は子供ができないと思われたのかもしれない。とにかく下着はつけたので、リハビリ室のほかの患者の目を気にする必要はなくなった。

 手術後は、尿道に細い管を通されて、おしっこは自動的にベッドの横にあるプラスチックの袋に溜まるようになっていて、それ以来、下着は着てはいなかったのである。

 ついでに言えば、僕の長男は、首都オタワの近郊の街に暮らしている。僕が、そのことを言うと、彼女が「ああ、知っています。私も以前そこに住んでいました」と言われて、急に親しみが感じられたのは不思議であった。

 しばらくして、カルラの乗馬ズボンらしきものができて、タケと乗馬の練習が始まるのである。

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/