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メトロバンクーバーで飲料水確保のため、ステージ2の散水制限を実施

芝生の水まき規制が5月1日から始まる。Photo from Metro Vancouver Facebook
芝生の水まき規制が5月1日から始まる。Photo from Metro Vancouver Facebook

 メトロバンクーバー広域連合は、8月4日(金)より、すべての芝生への散水を禁止する散水制限ステージ2を実施すると7月28日に発表した。今年5月1日から節水のステージ1を実施しているが、引き続き高い水需要と暑く乾燥した天候が予想されるため節水のステージを引き上げると説明している。

 メトロバンクーバーでは通常、毎日10億リットルの処理済み飲料水を供給しているが、夏場は芝生の散水など屋外での使用などで、その量は50%以上も増加。今年は5月に入ってから地域全体の水の消費量は昨年より約20%増加しているという。

住宅用の節水ステージ2は以下の通り。

  • 芝生への散水は一切禁止
  • 樹木、低木、草花には、手撒き、浸水ホースや点滴灌漑は常時利用可
  • 菜園はいつでも水やりが可能
  • 噴水のような水場は使用不可
  • 限られた状況を除き、車道や歩道などの洗水禁止

 商業用など非住宅用施設も同様の制限を受ける。また、ゴルフコースやスポーツフィールドでの散水量は減少させる必要があるが散水は可能。水遊び場は、利用者が操作できるスイッチがない限り、運営することはできない。

 違反した場合は、1件につき最高500ドルの罰金が科せられる。

 前回メトロバンクーバーがステージ1を超えたのは2015年。この年は比較的乾燥した状況で積雪量も少なかった。

 水の使用制限は、メトロバンクーバーの飲料水節約プランの一環。水需要の多い時期や、水不足時、緊急時に、飲料水の屋外での使用を管理するために、加盟自治体やその他の利害関係者とともに策定された地域政策。

 メトロバンクーバー広域連合は、21の自治体、1つの選挙区、1つの先住民族からなる連合体であり、地域規模のサービスを共同で計画・提供している。https://metrovancouver.org/

(記事 編集部)

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BC州政府、サレー市に市警察SPSへの移行計画続行を命じる

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サレー市の警察組織を、計画通り市独自の組織SPS(Surrey Police Service)に移行するかRCMP(連邦警察)を保持するかの問題で、州政府が決断を下した。BC州政府マイク・ファーンウォース公安大臣は7月19日、サレー市にSPSへの移行計画を継続するよう指示した。

 サレー市議会は6月にRCMP保持を可決した後、州政府の判断を待っていた。ファーンウォース大臣は「サレー市民とBC州民双方の安全性を維持する道は、SPSをおいてほかにない」とし、カナダ国内のRCMPが人員確保に悩むなか、サレーRCMPが他地域のRCMPからの補充なしに必要な人員を確保する策を打てなかったと話した。

 SPS移行にあたり、州政府は1億5,000万ドルを支援するほか、戦略的アドバイザーとして、元BC州副首相でBC Hydro元CEOのジェシカ・マクドナルド氏を指名した。BC州政府は決定への報告書を公開している。

 サレー市では、2018年からダグ・マッカラム前サレー市長がSPS移行を進めていたが、ブレンダ・ロック現サレー市長と市議会はRCMP保持を主張。それに対し州政府はSPS移行を支持し、事態が二転三転した。ロック市長は州政府の決定について「見当違いであり、不正確な仮説に基づいている」と非難している。

(記事 編集部)

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BC州山火事、すでに過去最大面積を焼失

Wildfire in Donnie Creek, BC on May 28, 2023. Photo from BC Wildfire Service Twitter
Wildfire in Donnie Creek, BC on May 28, 2023. Photo from BC Wildfire Service Twitter

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で続いている山火事の勢いが止まらない。The BC Wildfire Serviceが7月20日に発表した報告によると、現在州内では379カ所で山火事が発生、約半分は制御不可能としている。

 焼失面積は14,536平方キロメートルで、2018年の最大記録13,543平方キロメートルをすでに超えている。しかも山火事シーズンはこれからが本番。The BC Wildfire Serviceは、これからも晴天が続き、州全土で極度に乾燥した状態となっているため、山火事の発生も多くなると予想している。

 BC州政府ボウイン・マー危機管理大臣は18日、連邦政府からの支援を受けることになったと発表。カナダ軍と沿岸警備隊が消火活動の応援に駆け付ける。マー危機管理大臣は、「カナダ軍は消火活動に直接関与し、孤立したコミュニティの避難や計画・調整支援など、機動性と後方支援のためにヘリコプター2機とハーキュリーズ1機を提供する」と説明。カナダ沿岸警備隊は、BC州森林火災局の事故指揮所の管理、運営、管理活動を支援するなどの任務を担う。

 現在BC州では他州からのほかに、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコからも応援に来て、消火活動にあたっている。

(記事 編集部)

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カナダ6月のインフレ率は2.8%も、食料品は依然高く9%上昇

 カナダ統計局は7月18日、6月の消費者物価指数(CPI)を発表。5月の3.4%上昇に続き、6月は前年同月比2.8%上昇した。ただ、上昇率は鈍化しており、2021年3月以降では最も低い水準。

 減速幅はかなり広範で、ガソリン価格の下落が全体のインフレ率鈍化を導いたが、ガソリンを除いたインフレ率は、5月の4.4%に続き6月も4.0%上昇した。

 インフレ率上昇の要因は食料品と住宅ローン金利。6月の食料品価格は9.1%、住宅ローン金利は30.1%上昇した。

 食料品価格は5月の上昇率9.0%からほぼ横ばいとなったが、全項目の中では依然として高い。食料品の中でも上昇率が高かったのは、肉類6.9%、ベーカリー製品12.9%、乳製品7.4%、その他の調理食品10.2%。生鮮果実価格は、前年同月比10.4%と5月5.7%を上回った。外食は6.6%で、5月6.8%よりやや下がったものの、引き続きCPI上昇に貢献している。

 6月のガソリン価格は、前年同月比21.6%下落で、5月の18.3%を上回る下落率となった。ガソリン価格以外にも、携帯電話サービスが14.7%減、5月の8.7%より下落した。データプランの価格下落とプロモーションによるところが大きいとしている。また、インターネット価格も3.2%下落。主にオンタリオ州とケベック州でのプロモーションが価格下落を引き起こしていると分析している。

 住宅ローン金利の上昇は、カナダ銀行の政策金利引き上げが大きく影響している。カナダ銀行は今月政策金利を5%とし、2022年3月から10回金利を引き上げている。

(記事 編集部)

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BC港湾労働組合、再ストライキ通告も数時間後に取り下げ

バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の港湾労働組合が7月19日に出した72時間前再ストライキ通告を数時間後に取り消した。労使交渉で再び決裂したことによるストライキ再開が回避されることになった。

 7月13日、港湾労働者組合(International Longshore and Warehouse Union:ILWU)と雇用者団体(B.C. Maritime Employers Association:BCMEA)は暫定合意に達し、ストは終了した。しかし合意を承認する段階になって、ILWUは、調停者が示した和解条件では現在または将来の組合員の仕事を守ることができないとし、これを拒否してスト再開を決めた。

 当初、ILWUは即日の7月18日にストを再開する予定だった。しかし連邦政府シームス・オレガン労働担当大臣が、第三者機関the Canada Industrial Relations Board (CIRB) が19日に72時間前の事前通告なしにストに入るのは違法であると決定したと言及。それを受け、19日朝に72時間前スト再開を通達、22日午前9時からストライキに入る予定だった。取り下げの理由は明らかにされていない。

 7月1日から2週間にわたって行われたストは、運送業を始めとする各方面に大きな悪影響を与えた。Greater Vancouver Board of TradeのCEOブリジット・アンダーソン氏は声明で、前回のストで約10億ドルの貿易品が影響を受け、解雇やビジネス閉鎖など深刻な事態を引き起こしたとしている。そのうえでスト再開となれば、ビジネスにさらなる打撃を与え、貿易パートナーとしてのカナダの国際的な信用も失墜するだろうと憂慮していた。

 BCMEAは19日の声明で13日に暫定合意に至った協定では、「ILWU労働者は4年間で19.2%の賃上げを受けることになり、その結果、ILWUの平均収入は、手当や年金を含めず、136,000ドルから162,000ドルに上昇することになる。提案された賃上げは業界平均を大きく上回っているが、ILWUリーダーシップはこれでは不十分だと判断した」と発表していた。

(記事 編集部)

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カナダ銀行、政策金利を5%に引き上げ

 カナダ中央銀行が政策金利を0.25%引き上げ、5%とした。今年3月、4月の発表では据え置いたものの、6月から引き上げを再開。中央銀行が2022年3月以降で金利を引き上げるのは今回で10回目となった。政策金利が5%となるのは、2001年4月以来。

 7月12日の声明でカナダ銀行は、「世界的なインフレは、エネルギー価格の下落と物価インフレ率の下降により緩和している。しかし、堅調な需要と逼迫した労働市場が、サービス業に持続的なインフレ圧力をもたらしている」と説明。「カナダ経済は予想以上に好調で、需要の勢いが増している。第1四半期の消費成長率は5.8%と驚くほど堅調」と好調なカナダ経済がインフレ率が予想以上に下がらない理由の一つとしている。加えて、前週にカナダ統計局が発表した労働市場調査報告によると6月の労働市場は6万人の雇用増加、住宅市場も好調を維持しているとも説明した。

 また、金利上昇が経済に浸透していくにつれて、今年後半から来年前半にかけて経済成長が鈍化し、平均1%程度になると予測。2023年の実質GDP(国内総生産)成長率は1.8%、2024年は1.2%と予測した。しかし、来年初頭には緩やかな供給過剰に転じ、2025年には2.4%に成長率が回復するとしている。

 カナダの5月のインフレ率は3.4%で、昨夏ピーク時の8.1%から大幅に下がっている。今年に入ってからのCPIインフレ率はほぼ予想通り下がっているが、その勢いはエネルギー価格の下落によるところが大きく、基調的インフレ率の緩和によるところは小さいと分析している。CPIインフレ率は、今後1年間は3%前後で推移し、2025年半ばに2%まで徐々に下降すると予測している。

 そのため、今後も政策金利引き上げの可能性が予想されている。次回の発表は9月6日の予定。

(記事 編集部)

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BC州港湾労働組合ストライキ終了、連邦労働大臣調停者を指名で

バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today

 約2週間に及んだブリティッシュ・コロンビア(BC)州の港湾労働者のストライキが終了した。7月13日、港湾労働者組合(International Longshore and Warehouse Union:ILWU)と雇用者団体(B.C. Maritime Employers Association :BCMEA)の労使交渉は、暫定合意に達した。

 ILWUとBCMEAは、賃金や請け負い、自動化などについての労使交渉で決裂。7月1日から、カナダ最大の港であるバンクーバー港を含むBC州内30以上の港で、7,400人の港湾労働者がストライキを行っていた。

 合意に至った背景には連邦政府シームス・オレガン労働担当大臣が調停者を指名し、和解条件を出すよう命じたことがある。調停者が出した和解条件は、12日午前にILWU、BCMEA双方に送られ、24時間以内に応じるよう求めていた。合意は4年に渡るもので、BC州の港湾労働者のスキルと努力を認識しているものだという。詳細については公表されておらず、また両者は、この合意を承認する必要がある。

 Greater Vancouver Board of Tradeによると、現在、コンテナ約63,000個が船の上で荷降ろしを待っている状態だという。BCMEAは港湾での作業はすでに13日夕方から再開したとしている。

(記事 編集部)

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シャワーは短時間に、水道栓は閉めること、干ばつを受けて州政府が節水を要請

芝生の水まき規制が5月1日から始まる。Photo from Metro Vancouver Facebook
芝生の水まき規制が5月1日から始まる。Photo from Metro Vancouver Facebook

 干ばつが続くブリティッシュ・コロンビア(BC)州で、州政府ボウイン・マー危機管理大臣は7月10日の記者会見で、州民に自主的な節水を行うよう要請した。

 大臣によると、BC州内の干ばつ状況は劇的に悪化しているという。現在、州内の34地区のうち17地区は、すでに5段階の干ばつレベル(5が最悪のレベル)のうちレベル4に達している。前年の降雨量の少なさが原因となっている。

 これを受けて、すでに多くの地域で水の使用制限が実施されているが、BC州全域に広がっているわけではない。州政府は引き続き状況を見守りつつ判断を下すとしながら、おそらく今後数週間のうちに、他の地域にも同様の制限措置が出されるだろうと話している。

 しかし州政府は、公的な水の使用制限が実施される前に、今すぐ、できるだけ水の使用量を抑えることが「絶対的に必要だ」と、全ての州民に呼びかけている。その具体例として、シャワーの時間を減らすこと、食器洗乾機や洗濯機は満杯になってから使うこと、暑い時間帯に植物の水やりをしないこと、水道を出しっぱなしにしないことなどを挙げている。

(記事 編集部)

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勢いが止まらないBC州の山火事、さらなる避難命令・勧告が発令される

Wildfire in Donnie Creek, BC on May 28, 2023. Photo from BC Wildfire Service Twitter
Wildfire in Donnie Creek, BC on May 28, 2023. Photo from BC Wildfire Service Twitter

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州デイビッド・イービー州首相は7月11日、勢いを増す山火事とひどくなる一方の干ばつ状態について言及、カナダ全体が100年に一度の自然火災の多発という状況に直面するなか、BC州もまた例外ではなく、非常に前途多難であると述べた。

 B.C. Wildfire Serviceが7月13日に発表した報告によると、BC州で現在起こっている349の山火事のうち、3分の2以上がBC州北西部で発生している。週末の雷雨の影響で新たな山火事が発生しており、その影響で、山火事に近い地域ではさらなる避難命令や勧告が発令されている。11日午後時点で150人が家を離れ、さらに数百人が避難勧告を受けているという。

 州政府は今年度予算で、山火事への対応として2億400万ドルを充てていたが、夏季に入ってまだ1カ月もたってない7月10日の時点で、すでに約2億300万ドルが投じられたという。州首相は、連邦政府に対してさらなる援助を求めるとしている。

 またイービー州首相は、現地で消火活動にあたっているアメリカ、メキシコからの消防士たちに感謝の意を表した。今後、海外からのさらなる援助と、消火のための設備、特に空からの消火活動を増強していくと話している。

B.C. Wildfire Serviceが7月13日に発表した2023年シーズンの山火事の状況

これまでに発生した山火事の数:1,042件(2022年:272件、10年間平均:576)
これまでに焼失した面積:1,227,052ヘクタール(2022年:8,894ヘクタール、10年平均:76,008ヘクタール)
山火事の原因:人的発生33%、自然発火6%、現時点で原因不明61%

(記事 編集部)

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飲酒しながらカヌーに乗った男性、逮捕される

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州内陸部のクリスティナ・レイクで、酔っ払った状態でカヌーに乗っていた男性が逮捕された。

 事件が起こったのは6月29日。通報を受けたグランド・フォークスRCMP(連邦警察)は、クリスティナ・レイク消防署の助けを借り、ボートに乗って、酔っ払っていた51歳の地元男性との接触を試みた。しかし男性は、警察の指示に従うことを拒否したという。

 その後、男性はドックに戻ったものの、警察の指示を拒否し続けたため、警察は男性をカヌーから連れ出したと説明。男性は拘束されてグランド・フォークス署に移送された後、取り調べを受けた。酔いが冷めた後に釈放され、9月13日に裁判所に出頭する予定だという。

 BC州の法律では、車の飲酒運転の規則がそのままボートにも適用される。血中アルコール濃度が0.08より高い状態で船舶を操縦するのは違法となる。

 また、カナダの刑法では、アルコールやドラッグで酩酊しているときに乗り物を操縦したり、それを補佐したりすることは、犯罪と定められている。「乗り物」は自動車、船、飛行機、鉄道で、ボートもそれに含まれる。カナダ赤十字によると、ボートによる死亡事故の65%近くがアルコールに関係しているという。

(記事 編集部)

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BC州南西部にキャンプファイヤー禁止令

赤色で記された地域が、キャンプファイヤーが禁止となった地域。Map from BC government website
赤色で記された地域が、キャンプファイヤーが禁止となった地域。Map from BC government website

 BC Wildfire Serviceは7月4日、Coastal Fire Centreにカテゴリー1のオープンファイヤー禁止令を発令した(ハイダ・グァイ・フォレスト・ディストリクトを除く)。これにより、7月7日の正午から、メトロバンクーバー、フレイザー・バレー、シー・トゥ・スカイ地域、バンクーバー島を対象に、同地域でのキャンプファイヤーが禁止された。

 禁止令は、人的要因による山火事を防ぎ、公共の安全を守るための措置としている。最長10月31日までだが、状況によっては早く解除されることもある。違反者は1,150ドルの違反切符を受けるか、裁判で有罪判決を受けた場合、最大10万ドルの違反金または懲役1年が課される。

 この禁止令に先立ち、当局は7月5日に、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の干ばつの状況について言及。夏にかけて状況はより深刻になり、山火事のリスクを高めると警告している。BC River Forecast Centreによると、BC州全体の干ばつレベルは現在、4段階のうちの3か4で、メトロバンクーバーやサンシャインコーストはレベル4。最も危険な状態となっている。

(記事 編集部)

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BC州の港湾労働者スト続く、カナダ経済に懸念

バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の港湾労働者のストライキが続き、カナダ経済への影響が懸念されている。

 約7,400人がストライキに入ったのは7月1日。港湾労働者組合(International Longshore and Warehouse Union:ILWU)と雇用者団体(B.C. Maritime Employers Association:BCMEA)の間で、賃金や請け負い、自動化などについての労使交渉が行き詰まっている。7月6日にはILWUメンバーがデモを行い、BCMEAに対し、調停のテーブルに戻るよう呼びかけた。

 ストにより影響を受けているのはBC州内約30の港。カナダで最大の取扱量を誇るバンクーバー港もそのひとつ。同港はカナダとアジア太平洋地域を結ぶゲートウェイとして、年間1億4,200万トンの貨物を扱っている。またBCMEAによると、同協会加盟のターミナルは、2020年度のカナダ貿易品の16%を扱っており、GDPの27億ドルを占めている。

 ストライキが長引けばBC州だけではなく、カナダ全体の経済に大きな影響が出ると懸念する経済界からは、カナダ政府に対して政府の介入を要請しているが、シームス・オレガン労働担当大臣は「両者が交渉で解決することがベスト」として介入には消極的な発言をしている。

(記事 編集部)

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