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BC州ケローナの一次産科医療が崩壊危機と産婦人科医が警鐘

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州中央南部ケローナ市で、産婦人科医たちがファミリードクター不足により同地域の一次産科医療体制が6月1日にも崩壊する可能性があると警鐘を鳴らしている。

 声明を発表したのはケローナ総合病院産婦人科に勤務する医師9人。産婦人科医は本来、高リスクの妊娠や緊急対応を担当するが、現在ファミリードクターや助産師が対応するはずの低リスクの出産まで担当するよう求められているという。

 BC州医師会会長シャーリーン・ルイ医師は「もし低リスクの出産対応中に緊急の高リスク症例が発生した場合、産科医は同時に両方対応することができない。これは患者の安全と質の高いケアの提供に深刻な懸念をもたらす」と述べている。

 今回の声明は、同病院が小児科医不足により小児科ユニットを6週間閉鎖すると発表した直後に出された。

 ルイ医師は「ケローナは現在、州内・国内の他地域と比べても深刻な問題に直面している」と懸念を示している。一次産科医療の体制を維持するためにインテリア・ヘルスとBC州保健省に人員を積極的に募集し適切な報酬を与えるよう求めている。

(記事 高城玲)

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英国チャールズ国王夫妻がカナダ訪問、議会で施政方針演説を行う

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 カナダ国家元首のイギリス・チャールズ国王が5月27日、オタワの上院議場で第45回議会の開会を宣言し、施政方針演説を読み上げた。施政方針演説は、首相とその側近が執筆し通常はカナダ総督が代読する。イギリス王室による施政方針演説は史上3回目で、1957年と1977年の過去2回は故エリザベス女王が行った。

 チャールズ国王はカナダ勲章を首からかけて演説。与党・自由党の政策方針を説明する一方で、アメリカのドナルド・トランプ大統領による関税問題や「51番目の州」発言にも間接的に触れた。

 国王は、母・エリザベス女王が約70年前の演説で当時の国際情勢を受けて「どの国も、その国だけで生きることはできない」と述べたことに触れ、「カナダがその行動と価値観において世界の模範であり続けてきたことを私は誇りに思う。国歌のように真の北国は強く自由です」と語った。

 今回の国王訪問はマーク・カーニー首相の要請によるもので、アメリカとの緊張が高まる中で実現した。選挙期間中、カーニー首相はトランプ大統領に立ち向かう存在として自身を位置づけ主権を守る姿勢をアピールしてきた。

 オタワ市ウェリントン・ストリートには、馬車で演説に向かう国王夫妻を一目見ようと数千人が詰めかけた。国王は儀仗兵を閲兵し、観客と笑顔で交流した。演説の後は戦没者慰霊碑を訪れ「永遠の記憶を込めて。チャールズ」と書かれた花輪を捧げた。

(記事 高城玲)

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バンクーバー市近郊の市で、犯罪増加で警察のパトロール強化

 ニューウエストミンスター市警察は5月23日、同市ダウンタウン地域の安全を強化するため一時的な人員再配置計画を開始すると発表した。これはニューウエストミンスター市で最近、重大な無差別暴行事件や刺傷事件が起きたこと、今年に入って暴行、強盗、窃盗、器物損壊などの犯罪が増加していることを受けたものだという。

 アンドリュー・リーヴァー巡査部長は声明で「ここ数週間、ダウンタウンで深刻な事件が相次いでおり、多くの市民やビジネス関係者から地域の安全について懸念の声が寄せられている」と述べた。この計画のもと、ダウンタウン全域に制服または私服の犯罪阻止およびギャング対策チームを配備し、自転車や徒歩、車で巡回する。

 同市では今月5日午後1時ごろ、カーナーヴォン・ストリートと10番ストリート付近の横断歩道でベビーカーを押していた女性が、なんの前触れもなく見ず知らずの男から暴行を受ける事件が起きた。幸いにも子どもにけがはなかったが母親は顔を殴られて負傷した。警察はコキットラム市在住のリチャード・ワン容疑者(27歳)を逮捕した。暴行罪などで起訴されている。

 翌6日にはコロンビア・ストリート500番台で女性が刃物で両腕を刺される事件が起きた。被害者は出血がひどく、病院に搬送される前に警察官が現場で応急処置を行ったという。

(記事 高城玲)

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トロントの衝突事故で子ども3人死亡、飲酒運転の疑いで19歳逮捕

 オンタリオ州トロント市で5月18日、飲酒運転とみられる衝突事故で子ども3人が命を落とした。

 警察によると事故が起きたのは同日午前0時30分ごろ。ハイウェイ401を東方向に走行していたドッジ・キャラバンが、レンフォース・ドライブの出口から出た際に、スピードを出し過ぎてコントロールを失った。中央分離帯を乗り越えたキャラバンは赤信号で停止していたクライスラー・パシフィカのミニバンに衝突した。

 事故当時、ミニバンには母親と子ども4人、運転していた母親のパートナーが乗っていた。そのうち15歳と13歳は現場で死亡、6歳は病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。母親とパートナー、10歳の子どもも病院に運ばれたが命に別状はないという。

 警察は、キャラバンを運転していたオンタリオ州在住でイーサン・ルフイリエ容疑者(19歳)を現場で逮捕した。ルフイリエ容疑者には、死亡につながる飲酒運転3件を含む計12の容疑がかけられている。同容疑者は5月20日に拘置所からビデオ通話で短時間出廷した。次回の出廷は来月の予定だという。

(記事 高城玲)

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南方に住むクジラがバンクーバー島海岸に打ち上げられる

 カナダ・バンクーバー島北部のポート・マクニール湾で5月14日、ニタリクジラの死骸が打ち上がっているのが発見された。ニタリクジラは通常、熱帯から温帯の海域に生息しており北緯35度(カリフォルニア州ロサンゼルスに相当)より北に現れるのは珍しいという。

 ナムギス・ファースト・ネーションの声明によると、当初このクジラは写真からミンククジラとみられていたが、現地に赴いた海洋教育研究協会(MERS)と鯨類研究団体「ベイ・セトロジー」によって若いニタリクジラであることが確認された。

 MERSのジャッキー・ヒルダリング氏はCBC電子版の取材に対し、「私の知る限りブリティッシュ・コロンビア(BC)州でニタリクジラが確認されたのは初めてだ」と語った。

 ナムギス・ファースト・ネーションのビクター・アイザック・チーフはニタリクジラがこのような北方の海に現れたことについて、「気候変動の危機と海の環境について、深い悲しみと懸念を抱いている」と述べている。ナムギス・ファースト・ネーションが、クジラへの敬意を込めた祝福の儀式を行った後、カナダ漁業海洋省が死因特定のための検死を行う。

 このニタリクジラは今月に入ってBC州沿岸で打ち上げられた3頭目のクジラ。ほかに2頭のコククジラが、1頭はバンクーバー島で、もう1頭はハイダ・グァイで発見されている。

(記事 高城玲)

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バンクーバーの7つのビーチで9月まで飲酒が可能に

バンクーバー市キツラノビーチ。File Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市キツラノビーチ。File Photo by Japan Canada Today

 今年の夏もバンクーバー市内の定められたビーチでアルコールを楽しめる。バンクーバー市が5月15日に発表した。2023、24年に続く措置。

 以下の7つのビーチで、20歳以上の成人によるアルコール飲料の持ち込み、飲酒が許可される。期間は5月15日から9月30日まで、時間は午前11時から午後9時まで。

・ジェリコ・ビーチ(Jericho Beach)
・スパニッシュ・バンクス(Spanish Banks)
・ロカルノ・ビーチ(Locarno Beach)
・セカンド・ビーチ(Second Beach、スタンレー・パーク内)
・キツラノ・ビーチ(Kitsilano Beach)
・ジョン・ヘンドリー/トラウトレイク・ビーチ(John Hendry/Trout Lake Beach)
・ニューブライトン・ビーチ(New Brighton Beach)

 市当局はビーチでの飲酒についてガイドラインを定めている。まず、ドリンク類(アルコール飲料含む)を飲む場合はケガの原因になるためガラス製の瓶や容器は条例によって禁止。缶やリサイクル可能な容器、プラスチック、紙製の容器を用いること。

 さらに、アルコール飲料を持って、または酔った状態で水に入るのは危険なので避けること。また、音楽を流す場合は音量に注意するなど周囲の人に迷惑をかけないようにすること、ごみはごみ箱に捨てるか持ち帰ることを呼びかけている。

 なお、全てのビーチで飲酒が許可されているわけではないため注意が必要。以下は飲酒禁止のビーチ。

・イングリッシュ・ベイ・ビーチ(English Bay Beach)
・サンセットビーチ・パーク(Sunset Beach Park)
・サードビーチ(Third Beach、スタンレー・パーク内)
・CRABパーク・ビーチ(CRAB Park Beach)
・フレーザー川沿いのビーチ

 ビーチ以外にもバンクーバー市内では31の公園で年間を通じて飲酒が可能。このほか16の公園でも夏季限定(7月1日〜8月31日)で飲酒が許可される。詳しくは、バンクーバー市公式サイトを参照。https://vancouver.ca/parks-recreation-culture/alcohol-in-parks.aspx

(記事 高城玲)

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カーニー新内閣発足、28人中24人が新入閣

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 マーク・カーニー首相による新内閣が5月13日に発足した。顔ぶれは前政権から大きく変わり「カーニー色」を前面に打ち出している。

 新内閣は大臣28人、さらに国務長官に10人が選ばれた。そのうち24人は初の閣僚・国務長官就任で、13人は先月の下院総選挙で初当選したばかりというフレッシュな顔ぶれとなった。

 カーニー首相は記者会見で「約10年にわたったトルドー前政権の後、国民が求める変化に応えるための内閣刷新」と語り、「変革の使命を迅速かつ決然と遂行する」と述べた。トルドー政権からの大臣男女同数は踏襲している。

 一方で経験豊富なベテラン議員は対応が分かれた。フランソワ=フィリップ・シャンパーニュ議員は引き続き財務大臣を務めるほか、新たに国家歳入を兼任。ドミニク・ルブラン議員も対アメリカ貿易および州政府関係の職務を継続する。要職から外れたのはメラニー・ジョリー前外務大臣で産業大臣兼ケベック地域経済開発担当大臣に就任。トルドー前政権で財務大臣兼副首相だったクリスティア・フリーランド議員は第1次カーニー政権同様運輸・国内貿易大臣に収まった。ビル・ブレア前防衛大臣、ジョナサン・ウィルキンソン前天然資源大臣は入閣しなかった。

 新内閣は全ての州と1準州から閣僚・国務長官に入閣、ブリティッシュ・コロンビア州からは5人の議員(うちメトロバンクーバーからは3人)が選ばれた。住宅担当大臣にはバンクーバー元市長のグレゴール・ロバートソン議員が就任した。

 カーニー首相は新内閣について「より小規模で焦点を絞った」構成だとし、各大臣が、逐一首相官邸の承認を得ることなく意思決定できる「真の内閣運営」を目指すと話している。

カーニー内閣・閣僚名簿

首相 マーク・カーニー

予算庁長官 シャフカット・アリ

先住民担当大臣 レベッカ・アルティ

外務大臣 アニータ・アナンド

公共安全大臣 ゲイリー・アナンダサンガリー

財務・国家歳入大臣 フランソワ=フィリップ・シャンパーニュ

北部・北極圏担当大臣およびカナダ北部経済開発庁担当大臣 レベッカ・シャルトランド

環境・気候変動大臣 ジュリー・ダブルサン

法務大臣兼司法長官兼アトランティック・カナダ機会庁担当大臣 ショーン・フレイザー

運輸・国内貿易大臣 クリスティア・フリーランド

カナダ文化・アイデンティティ担当大臣兼公用語担当大臣 スティーヴン・ギルボー

先住民サービス大臣 マンディ・ガル=マスティ

雇用・家族大臣兼北オンタリオ経済開発庁担当大臣 パティ・ハイドゥ

エネルギー・天然資源大臣 ティム・ホッジソン

産業大臣兼ケベック地域経済開発担当大臣 メラニー・ジョリー

枢密院議長兼カナダ・アメリカ貿易、州政府間関係、および「統一カナダ経済」担当大臣 ドミニク・ルブラン

政府改革・公共事業調達大臣 ジョエル・ライトバウンド

農業・農産食料大臣 ヒース・マクドナルド

下院院内総務 スティーヴン・マッキノン

国防大臣 デイビッド・J・マギンティ

退役軍人問題大臣兼国防副大臣 ジル・マクナイト

移民・難民・市民権大臣 レナ・メトレッジ・ディアブ

保健大臣 マージョリー・ミッシェル

緊急管理・コミュニティ回復担当大臣兼プレーリー地帯経済開発庁担当大臣 エレノア・オルシュスキー

住宅問題・インフラ大臣兼太平洋地域経済開発庁担当大臣 グレゴール・ロバートソン

国際貿易大臣 マニンダー・シドゥ

人工知能・デジタルイノベーション担当大臣兼南オンタリオ経済開発庁担当大臣 エヴァン・ソロモン

漁業大臣 ジョアン・トンプソン

女性・ジェンダー平等担当大臣兼スモールビジネス・観光担当国務長官 レチー・バルデス

(記事 高城玲)

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皐月のモントリオール/モントリオールからのアルバム

 長い冬が終わって、冬越しの枯れ草の間からようやく顔を出したクロッカス。4月の遅い雪にも負けず綺麗に咲いてくれました。
 クロッカスの次には黄水仙。
 窓際でインゲンの花も可愛く咲きました。(コメントと写真:鎌田珠代)

***

 4年ぶりのPlayoffに出場が決まったカナディアンズは1勝3敗の結果でキャピタルズ(ワシントン)に敗北となりました。
 モントリオール・カナディアンズはNHLの中でも平均年齢が若いチームです。2024-2025年のリーグは、平均年齢25.54歳で2番目に若いチームになります。

(コメントと写真:鎌田淳平)

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連邦政府・歯科保険制度「カナダ・デンタルケア・プラン」の対象が全世代に拡大 5月から申請可能

 連邦政府が2023年12月から開始した歯科保険制度「カナダ・デンタルケア・プラン(Canadian Dental Care Plan: DCDP)」の対象年齢が全世代に拡大する。

 これまでは65歳以上か18歳未満、有効な障害者税控除(DTC)証明書を持つ成人に限られていたが、2025年5月1日から55~64歳、5月15日から18~34歳、5月29日からは35歳~54歳が申請できる。

 全世代ともDCDPで治療が受けられるのは6月1日から。

 年齢以外の条件は、他の歯科保険制度に加入していないこと、個人で2024年のタックスリターンをカナダで申告していること、調整済み世帯収入が9万ドル未満、税務上カナダ居住者であること。

 CDCPには、オンライン、電話、サービスカナダセンター事務所で申請できる。

 2024年からのCDCP利用者は、カナダ保健省によると2024年の税申告アセスメントが届いた後に2025年3月から更新できる。保険適用期間を切らさないためには更新申請は6月1日までに済ませる必要がある。

 連邦政府によると、年齢適用拡大により、これまでの170万人に加え450万人が利用可能になるという。自由党政権は今回の適用拡大について、解散総選挙を発表した1日前の3月22日に発表した。その後、自由党は4月28日投開票の総選挙で過半数には届かなかったものの4期連続の政権を実現した。

(記事 三島直美)

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メトロバンクーバーで2件の殺人事件、同一犯による犯行か?容疑者の男を逮捕

 バンクーバー市警察は5月9日、2022年と2023年にメトロバンクーバーで起きた2件の殺人事件に関わったとしてナホム・ギザウ容疑者を起訴したと発表した。

 ギザウ容疑者(21歳)は2件の第2級殺人罪で起訴されている。最初の事件が起きたのは2022年5月。当時18歳だったマーナブ・キンカーさんがサレー市ヘーゼルナッツ・メドウズ・パークで遺体で発見された。連邦警察(RCMP)は遺体に他殺とみられる外傷があると発表、さらにこの事件は「標的を絞った犯行」だがギャングとは無関係だとしていた。

 2件目は2023年3月にバンクーバー市キラニー・エリアの住宅で起きた。当時22歳だったキャレブ・モリンさんが何者かに刺され、病院に運ばれたが死亡した。事件当時、バンクーバー市警察は被害者と容疑者の間に関わりがあるだろうと話していた。

 ギザウ容疑者は5月8日にバンクーバー市内で逮捕され、現在も勾留されている。バンクーバー市警察は声明にて、RCMPの殺人事件捜査チーム(IHIT)との2年にわたる捜査を経て、今回の逮捕が実現したと述べた。

 事件はどちらもギザウ容疑者による犯行とみられるが被害者同士に面識はなく、2件に関連性はないと警察はみている。

(記事 高城玲)

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カナダポスト、昨年クリスマスシーズンに続き5月にもストライキの可能性

カナダポストの郵便ポスト。File photo by Japan Canada Today
カナダポストの郵便ポスト。File photo by Japan Canada Today

 昨年のクリスマスシーズンに1カ月以上ストライキを実施したカナダの郵便公社カナダポストの労働組合が5月に再度ストライキを実施する可能性が出てきた。

 カナダポストと労働組合は現在の労働協定が有効期限を迎える5月22日を前に調停役を入れて話し合いをしているが、組合側によると話し合いは「厳しい」状況だという。決裂すれば、労働組合の再度のストライキ、もしくは、カナダポストの施設封鎖の可能性がある。

 2024年に組合が実施したストライキは11月から12月にかけて32日間続いた。クリスマスシーズンだったため、クリスマスギフトやカードが滞るだけでなく、ビジネスの流通にも大きな影響が出た。結局前回はカナダ労使関係委員会が介入しストライキが終了。その後、話し合いは継続されていたが3月に決裂し、有効期限を前に再開されたという。

 5月にストライキが実施される場合、カナダポストが最も忙しいクリスマスシーズンとは違い、一般利用者への影響はそれほど大きくないのではと見られている。一方で、アメリカのトランプ大統領が実施している関税の影響などもありビジネスはただでさえ不安定な中、さらにストライキで流通が滞るのは経済に大きな打撃になるとの見方もある。

 カナダポストは、現在の経済が不安定な状況で、現時点までに新しい労働協定で合意できていることを期待していたが、今後も安定を提供できるように努力すると4月29日の声明で語っている。

 労働組合は、賃金、安全衛生手当、雇用保障、年金に引き続き重点を置いているという。ただカナダポストの経営状況は厳しく、昨年も管理職などを解雇している。

(記事 編集部)

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ノバスコシアで幼いきょうだいが1週間行方不明に

 ノバスコシア州ピクトー・カウンティの人里離れたエリアで、幼いきょうだいが行方不明になった。失踪から1週間近くたつが、2人はいまだに見つかっていない。

 リリー・サリバンちゃん(6歳)とジャック・サリバンくん(4歳)が、最後に目撃されたのは5月2日の午前10時ごろ。継父ダニエル・マーテルさんが報道陣に語ったところによると、事件当日2人は学校を休んでおり、マーテルさんは子どもの母親マレイヤ・ブルックス・マリーさんと赤ちゃんと一緒に自宅にいた。2人の姿が見えないことに気づいたマーテルさんは車で探しに行ったが見つからなかったという。

 警察はリリーちゃんとジャックくんが自宅から出て行ってしまったとみている。捜査には、当初から重大事件捜査班などが関わっているが2人が誘拐された証拠は見つかっていないという。

 現場は木が生い茂った深い森で捜索は難航している。これまでに警察やボランティアなど連日約150人が捜索を行ったほか、ヘリコプター、ドローン、警察犬も投入されたが2人の行方を示すものは何も見つかっていない。

 5月7日、警察は捜索を縮小すると発表した。2人の生存の可能性が低いことを視野に入れた決定だとしつつ、「これで終わりということではない。我々は諦めない」とし、引き続き捜査を続けることを強調した。

(記事 高城玲)

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