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Naomi Mishima

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叙勲受章ルース・ミドリ・コールズ氏に勲記と勲章を伝達

勲章を胸に、勲記を手にするコールズ氏(左)、丸山総領事と。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
勲章を胸に、勲記を手にするコールズ氏(左)、丸山総領事と。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito

 昨秋の叙勲で旭日双光章を受けた日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会理事長ルース・ミドリ・コールズ氏への伝達式が、2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸で行われた。

 家族や関係者に見守られる中、コールズ氏は勲章を胸に付けられると照れ笑いを浮かべた。

 在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事は、「ルース・ミドリ・コールズさんを表彰できることを光栄に思います」とあいさつ。「40年以上にわたり、日本人と日系カナダ人シニアの健康促進のために尽力してきた功績は日系コミュニティにとって大きな財産です」と称えた。

 コールズさんは、丸山総領事、今村香代領事にあいさつしたあと、「バンクーバー総領事館、そして、日本政府に感謝の意を表します。少し圧倒されている感じはあるのですが、今回の受章を大変光栄に思っています」と穏やかな口調で語った。

 「両親とキリスト教の教えに感謝したいと思います。彼らの教えが今の私に大きな影響を与えているからです。特に強制移動を強いられたグランドフォークスで日系人たちを手助けしていた両親を幼い頃から見ていた影響は大きく、現在の私に導いてくれました」と振り返った。

 そして、これまで一緒にコミュニティを支えてきたスタッフや仕事仲間の貢献を称え、「日系シニアホームの理事が今日多く来てくれていますが、ここまでの尽力に感謝するとともに、これからまだまだ必要となるニーズに応えるために、私も一緒に仕事ができればと思います。今回は皆さんを代表して受章したと思っています」と感謝した。

 最後に同席した夫に笑顔で感謝を伝えた。

 日本政府は2022年11月3日(日本時間)に令和4年(2022年)秋の叙勲受章者を発表。コールズ氏は、「カナダにおける日系社会の福祉向上及び日本・カナダ間の友好親善に寄与した功労」が認められ、旭日双光章を受章した。

ルース・ミドリ・コールズ

2010年から日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会理事長。ロバート・ニイミ前理事長時には副理事長を長年務める。ソーシャルワーカーとして30年以上ヘルスケアの現場で働き、ダイバーシティ・サービスの管理職やリーダー的役割を担ってきた。(一部Nikkei Seniors Health Care & Housing Societyより抜粋)

伝達式であいさつをするコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
伝達式であいさつをするコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
「一緒に夕飯を食べられないことも度々あって」とエピソードを披露して、夫に向け笑顔で感謝の言葉を贈るコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
「一緒に夕飯を食べられないことも度々あって」とエピソードを披露して、夫に向け笑顔で感謝の言葉を贈るコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
勲記を読み上げる丸山総領事。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
勲記を読み上げる丸山総領事。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
丸山総領事から花束を受け取るコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito
丸山総領事から花束を受け取るコールズ氏。2022年12月27日、在バンクーバー日本国総領事公邸。Photo by ©Koichi Saito

(写真 斉藤光一/記事 編集部)

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祝*成人式 2023

祝*成人式 2023
新成人の皆さまへ

ご成人、おめでとうございます。
心よりお祝い申しあげます。

東漸寺では、ご成人になられた皆さまのご健康とご健闘を願いまして、合同の法要を行います。

是非、ご家族お揃いでお越しくださいませ。

合同法要:日時 1月15日(日曜日)
法要開始:午前11時

早めにいらして本堂でお待ちください。
館内の人数制限もあり、事前にお申し込みをいただけましたら幸いです。

尚、館内では、ソーシャルディスタンスとマスクの着用をお勧めします。
皆様のご理解ご協力をお願いします。

●日本の成人年齢が、2022年4月から18歳に引き下げられました。 
東漸寺では、グローバルスタンダードに合わせまして、18歳、19歳、20歳の皆さまに対応させていただきます。
(日本での成人年齢につきましては参照をご覧ください。)

●合同の法要になります。お布施はお心入りとして$20~、お名前の読み上げをご希望の方は$40~でお願いしております。

ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

●和の学校@東漸寺では、着物レンタル及び着付サービスをさせていただきます。
着物レンタル&着付サービス料金は別途となります。

お見積をご希望の方は、ともこまでお問い合わせくださいませ。
お問い合わせ、お申し込みは
コナともこ 
和の学校@東漸寺 tands410@gmail.com 
ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/

参照

生年月日新成人となる日成人年齢
2002年4月1日以前生まれ20歳の誕生日20歳
2002年4月2日〜2003年4月1日生まれ2022年4月1日19歳
2003年4月2日〜2004年4月1日生まれ2022年4月1日18歳
2004年4月2日以降生まれ18歳の誕生日18歳

S.U.C.C.E.S.S.リッチモンド、オンラインワークショップ「2022年度 タックスリターン 」のお知らせ

テーマは 「 2022年度 タックスリターン 」

日時:2023年1月21日(土)午前10時~11時半

申し込みリンク: https://bit.ly/3W29QSe

お申し込みの締め切り:1月20日(金)

—————————–

毎年恒例のタックスシーズンがやってきます。

ご自身でされる方も、プロフェッショナルにお願いしている方も、基本の知識を持っていた方がいいですよね。今回もタックスの専門家でいらっしゃる坂巻さんにポイントを押さえた分かりやすい説明をしていただきます。是非この機会をお役立てください。

<内容>

•        2022年タックスリターンのための新たな更新情報

•        課税される所得とされない所得とは?

•        税額控除や節税のポイントなど

—————————–

お申込み・問い合わせ:kozue.ito@success.bc.ca / 236-880-3392 こずえまで

「笑いヨガ」で初笑い〜Ho、 Ho、Ha-ha-ha で笑顔磨き〜

今年は卯年。うさぎの様に誰からも愛される自分の魅力を引き出し、飛躍の年にしませんか?

長引くコロナ禍で、顔半分をマスクで覆った生活が続き、表情筋が硬くなっています。まずは、「笑いヨガ」で笑顔磨きです。

2023年最初の「笑いヨガ」は、当協会から皆様へのお年玉として、無料イベントと致しました。さぁ、このチャンスをラビッと掴んで、皆さんと笑顔の花を咲かせましょう!

詳細:

日時:2023 年 2 月 16 日(木)午後8時から午後9時
会場:Zoom

参加費:無料
申し込みリンク:https://forms.gle/DDmPftG253BLBu9EA
*お申し込みいただいた方に䛿、追って、参加方法をご案内いたします。

申し込み締め切り:2023 年 2 月 14 日(火)

お問い合わせ先:orangecafevancouver@gmail.com 
主催:日本語認知症サポート協会(Japanese Dementia Support Association)
http://www.japanesedementiasupport.com

メディアスポンサー:ふれいざー 、Oops!、ライフバンクーバー、日加トゥデイ

平和の希望 2~投稿千景~

エドサトウ

 雪が降る。無性に本が読みたくなる。読みかけの本を読みだせば新しい発見もある。外は寒くマイナス10度ぐらいで、とても散歩する気にもならない。昨日からの雪は、30センチも積もり、外はホワイトクリスマス。僕はラジオの音楽を聴きながら本を読み進めば、司馬さんの「アラベスク 井筒俊彦氏を悼む」についてのエッセイが出てくる。

 「井筒_国際的な一元的な世界ができるには、その中にようようの要素が入ってこなければならない。民族の場合には文化パターンというか、文化パラダイムが成立しているので、それぞれが衝突するのは当たり前で、ーーー(井筒氏は実験学者のように冷静なのである。)ーーー衝突を超えて、初めて本当の国際社会と言うものができるんじゃないか。そこに至る過渡期として、いま非常な危機を経てもいいんじゃないかなとおもうのです。」 

 それに対し司馬さんは「単に語法としての婉曲さでむしろ危機を経る。危機を経るべく人間はつくられているとおそろしいことを言いきっておられるようでもある。」と表現している。人の言葉の始まりは自分達の仲間の危機管理のシグナルではなかったのではと僕は思うのである。

 今、ウクライナの問題を考えるに、このロシアによる戦争は起こるべきして起こったと言えるいかもしれないが、しかし、文明とは自然と周りの国々に影響を与えてゆくものであると司馬さんが言っているのを見れば、今や日本文化は日本文明と言えるかもしれない。明治以後、近くは終戦以後の日本はアジアのモデルになったのではなかろうか?

 1970年ごろのシンガポールは、青少年の教育に力を入れて日本的な発展を目指していると言う話を聞いた記憶がある。

 日本の戦後の経済成長はドイツと並んで「奇跡」と言われたけれど、それはアジアの経済も押し上げて「貧困」という言葉がアジアで聞かれなくなったをみれば、日本は文明と言っても良いのでないかと思うのである。再び、過去の戦争のような悲惨な体験をアジアで繰り返してはならない。

 もう90歳を超えるIさんは青春時代を終戦前後に過ごされている。過日お会いした時に、ウクライナの戦争について、かっての日米の戦争のはじまったころとよく似ていると話されていたのが印象的であった。複雑な世界の中で国連の力をどう回復させるか?サミットは国連でするのが好ましいのかもしれない。

NAJC新移住者委員会から第5回カナダ移住者座談会のお知らせ

第5回カナダ移住者座談会

2023年1月12日(木)4:00PM PT/5:00PM MT/6:00PM CT/7:00 PM ET

第5回カナダ移住者座談会を開催します。

最初にジャムズネットカナダの傳法清さんから、カナダからの遠隔介護についてお話いただき、その後、鹿毛真理子さんから、異文化環境での結婚と子育てについてお話いただきます。

その後、3つのブレイクアウトルームに分かれ、①遠隔介護について②異文化環境での結婚、子育てについて、そして③人気の日系史セミナーの講師田中裕介さんとの日系史カフェというトピックでお好きなブレイクアウトルームでお話いただけます。

初めての方でもお気軽にご参加ください。このイベントは日本語で開催されます。

参加は無料ですが登録が必要です。

座談会のFacebookイベントはこちら。https://www.facebook.com/events/1535137643563941/

参加登録はこちらから。https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZIkc-mgqz8rGdc2j4LjewPzoltzUUdFAi4F

主催:NAJC新移住者特別委員会(JNIC・ジェイニック)

座談会に登録する

JNICのFacebookページができました!https://www.facebook.com/NAJCJNIC

ぜひフォローしてください。

海外日系人大会からのお知らせ

この度、先に公開いたしました日本語版に加え、英語版、スペイン語版、ポルトガル語版による第62回海外日系人大会の録画配信を当協会Youtubeチャンネルにて公開いたしました。

English

Day-1 https://youtu.be/qHMeC2KrqJQ
Day-2 https://youtu.be/d631TMj97GA

Portugues

Dia-1 https://youtu.be/B-mfec89kr8
Dia-2 https://youtu.be/hHpBEXDnvYM

Espanol

Dia-1 https://youtu.be/6tK5NmJOA6I
Dia-2 https://youtu.be/bWn1Oz__KZk

皆さまにご視聴いただけますと幸いです。

公益財団法人 海外日系人協会

今後JNICから次回の座談会やその他イベントなどのお知らせを受け取りたい方はこちらからご登録ください。

お問い合せ、コメントは、NAJC新移住者委員会(JNIC) までどうぞ。
jnic@najc.ca

主催:NAJC新移住者委員会 : Japanese New Immigrant Committee (JNIC)

北海道日本ハム・ファイターズ入団、山口アタル選手インタビュー

 バンクーバー出身の山口アタル選手が、日本のプロ野球チーム北海道日本ハム・ファイターズに育成選手として入団した。2022年11月には北海道で入団会見に臨み、ファイターズの一員としてスタート。バンクーバー出身日系人として初の快挙となった。

 入団会見のため日本へ出発する前日の2022年11月20日、バンクーバー市ナナイモパークで話を聞いた。

父と二人三脚でつかんだ入団のチャンス

 野球を始めたのは8歳の時。友だちに誘われたのがきっかけだった。特に得意なスポーツはなかったという。

 そんな時、父親に、「野球だったら努力すればプロになれるみたいな感じに言われて、じゃあがんばろう」ということで野球を始めた。

 所属チームは年齢とともに移った。そんな時でもいつも一緒に練習してくれたのは父だったと振り返る。

 ただ、「お父さんは(日本では)全然野球をやってなくて。高校の時は卓球部だったんです」と言う。しかし「ぼくが野球を真剣にやるって言った時に、いっぱい野球のことを勉強して」。大学に行くまで「ずっと一緒に練習してた感じです」と笑顔を見せた。

 日本のプロ野球チームに挑戦する時も父親からの全面的なサポートがあった。球団に送る自身のプロモーションビデオの制作、12球団へのEメール送信、日本での入団テストの準備、どの場面でも父の強力なサポートがあったと振り返った。

 日本ハム入団が決まった時、「お父さんはぼくよりビックリしてた」と笑う。「お父さんはいっぱいぼくのために、サクリファイスした(犠牲を払った)ので。本当に自分の力だけではここまで来れなかった。お父さんのおかげでここまでこれた、本当にお父さんには感謝しています」と何度も父への感謝の言葉を口にした。

自らをアピールして日本ハム入団のきっかけをつかむ

 高校まではバンクーバーで、大学ではテキサス州で野球をやっていた山口選手が日本ハムに入団したきっかけはなんだったのか?それは意外とシンプルな方法だった。

 自身のプロモーションビデオを制作し、それを日本のプロ野球12球団すべてにEメールで送ったと話した。「遠投したりとか、夏の試合の動画とかを2分ぐらいのコンパクトな動画にまとめて。それを全球団に2回送りました」。1回目は普通にメールしたが反応がなく、2回目はタイトルに「スカウトへ」と入れて送った。

 すると3球団から入団テスト参加の知らせが届いた。そこで日本へ。大学までは投手として活躍していたが入団テストは外野手として受けた。そこに特に違和感はなかったという。入団テストではいきなりホームランを打ってスカウトの注目を集めた。「普段から体作りはしていたので」と強打者としての経験はなくても前向きに入団テストに臨んだ。

 結果は日本ハムに育成選手として入団。入団の知らせはドラフト会議(2022年10月20日:日本時間)のテレビ中継だったという。「おばあちゃんの家でライブを見てて、名前が出たって感じだった」とびっくりしたと笑った。

 入団までを振り返り、「自分に運が味方してくれたかなって感じ」と笑ったが、挑戦することが大事だと感じたとも。「Eメールで(球団にビデオを)送るとかってノーコストだし、誰にでもできることだと思う。その結果がどうなるかは分からないけど、やってみることが大切」と、ポジティブな姿勢が野球の女神を引き寄せた。

野球への自身の姿勢は新庄ファイターズと共通点も

 日本ハムの印象は「ハイペースで、盗塁とか、ホームランとか、アメリカみたいな感じの野球が新庄監督のスタイルなのかなと。そしてやっぱりファンを盛り上げるような野球をする印象がありますね」。自分もそんな選手を目指している。「楽しませられる野球ができる、ファンが盛り上がるようなプレーができる選手になりたいです」

 日本ハム・ファイターズの新庄剛志監督は、大リーグでも経験があり、カナダ、アメリカでプレーしてきた自分には「合っていると思います」と言う。

 それにファイターズとは意外な縁もある。2012年リトルリーグ・ワールドシリーズにカナダ代表で出場した時、日本代表には現在日本ハムで活躍する清宮幸太郎選手がいた。直接対決はなかったが、「バッティグとか、ピッチングとか、ものすごかった印象があります」。その清宮選手とチームメイトになる。

 また子どもの頃からの憧れの選手は、現在は大リーグで活躍する元ファイターズのダルビッシュ有投手。

 自身が目指す野球スタイルといい、元ライバルといい、憧れの選手といい、ファイターズには縁があったようだ。

 とはいえ、まだスタートラインにも立っていない。これから育成選手としてプロの厳しい練習が待っている。ポジションも投手から外野手へと変更し、北米とは違った練習スタイルに臨んでいく。

 それでも本人はいたってポジティブ。入団テストまで外野ノックをほとんど練習したことがなかったが、なんとかうまく切り抜けたと笑った。「守備は練習すれば上手くなると思っている。足の速さとか、パワーとか、肩の強さはあるので、あとは育成でいっぱい練習して守備を上手くなりたいと思います」

バンクーバー朝日の選手とは今でも友だち

 バンクーバー朝日に在籍した経験がある。創設当初の2015年。ほかに所属していた野球チームとのスケジュールが合わず、1年だけの在籍だったが、朝日は「練習もしっかりしてて。日本から来たチームと試合をやった印象がすごく残ってて、めちゃくちゃ楽しかった」と笑顔が弾ける。

 今でも朝日の選手とはつながっていると話す。野球で上を目指したいという思いは同じ。情報交換もしている。中には日本で野球をやりたいという選手もいると聞いているという。「いつか同じ舞台に立てればうれしい」と話した。

期待を超える選手に

 何事にもポジティブな山口選手。北米からの育成選手として日本のプロ野球界に飛び込むことにそれほどの不安は感じていないと話す。違いこそが自分の強みだと感じている。文化的な違いなどは気にしていないと笑い飛ばす。

 流暢な日本語でコミュニケーションにも全く問題なさそうだ。ただ本人は「日本語が下手で、漢字があまり読めないこととかが不安ですけど」と笑う。日本のテレビ番組では「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」が大好きだそうで、その影響で「無礼な言葉使いをするのではないかとちょっと気にしてる」といいながらも、「そこは外国人ということで」とやっぱりポジティブ。

 周りを明るくするキャラクターで、新庄剛志監督の下、どんな選手へと成長していくのか、バンクーバーでも楽しみに見守っている。

 日系コミュニティには、「ファンのために期待を超えたいと思います。気持ちに応えたいと思います」とメッセージを贈った。

大学時代のユニフォームを着てインタビューに臨んでくれた山口アタル選手。2022年11月20日、バンクーバー市ナナイモパーク。Photo by Saito Koichi/JC Today
大学時代のユニフォームを着てインタビューに臨んでくれた山口アタル選手。2022年11月20日、バンクーバー市ナナイモパーク。Photo by Saito Koichi/JC Today

山口アタル(やまぐち・あたる)

1999年5月28日生まれ、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー出身
アメリカ・テキサス州テキサス大学タイラー校在学中に日本プロ野球入団テストに挑戦
2022年11月育成ドラフト3位で北海道日本ハム・ファイターズに入団
ポジション・外野手、背番号・127

北海道日本ハム・ファイターズ

日本のプロ野球チーム、パシフィック・リーグ所属
本拠地・北海道北広島市、球場はES CON FIELD HOKKAIDO
2022年より新庄剛志監督が率いる
大リーグで活躍するダルビッシュ有投手や大谷翔平選手も在籍していた

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山野内勘二 駐カナダ大使の年頭挨拶

 明けましておめでとうございます。バンクーバー新報改め、日加トゥデイの読者の皆様におかれては、健やかな新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。

 昨年5月にオタワに着任して、早くも8か月が経ちました。パンデミック下での行動制限が徐々に緩和され、幸いなことに、着任から現在までの間にカナダ国内各地を訪れる機会にも恵まれました。日本からカナダへの主要な玄関口であるバンクーバーも6月に早速訪問し、日本関連企業の皆様、日系コミュニティ関係の皆様、文化・芸術活動に携わっている皆様等と直接にお会いし、お話を伺う機会を頂きました。広いカナダは東西南北、地方ごとに異なる特色に溢れ、また、国を構成する人々や考え方も実に多様です。ここオタワは連邦の管轄を司る街であり、州の管轄が別途定められているこの国を少しでもよりよく知るにはオタワの外に出て、できるだけ多くの場所に足を運び、その土地の空気と人に触れなければならないと常々思っているところです。着任後比較的すぐのバンクーバー訪問は、その思いを明確にする鮮烈な体験となりました。バンクーバー及び西海岸地域を次に訪れる機会を、また楽しみにしたいと思います。

 一方、昨年は、ロシアによるウクライナ侵略が発生し、また、日本の周辺では、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みやかつてない頻度でミサイル発射実験を試みる北朝鮮等により、世界の平和と安全、そして国際秩序が挑戦を受けた年でした。地政学的な困難が顕著となっています。パンデミック以降の半導体不足に象徴されるサプライ・チェーンの問題、ウクライナ危機を端緒とする食料安全保障やエネルギー安全保障の問題は、日本・カナダも例外なく、世界中の市民レベルでその影響が認識されています。一方、こうした様々な困難な課題を前に、カナダはインド太平洋地域の重要性に目を向け、この地域の同志国との関係強化を目指す方向に舵を切りました。昨年11月の「インド太平洋戦略」の発表は、伝統的に欧州・大西洋との結び付きが強く、また、長きにわたり外交戦略を策定してこなかったカナダが、現下の情勢を見据え、インド太平洋を掲げ分野横断的に外交・安全保障政策の基本戦略を策定・公表したものであり、非常に大きな意味を持っています。ジョリー外相を始めとする連邦政府の主要閣僚による同戦略の発表がバンクーバーで行われたことも、内外に鮮烈な印象を与えるものでした。これに先立つ昨年10月には、ジョリー・カナダ外相の初訪日が実現し、林外相と共に「自由で開かれたインド太平洋に資する日加協力のアクションプラン」を発表しました。日本とカナダは、日加両国そして地域の平和と繁栄を確保していけるよう、共にプラン実施に取り組んでいきます。

 日加間のビジネス関連では、農業やエネルギーという伝統的な分野に加え、脱炭素社会への移行の加速化を視野に入れ双方向で大きく進展しつつあり、今後はLNG、水素やアンモニアといった次世代エネルギー、重要鉱物資源、AI・量子等のハイテク分野での日本からカナダへの投資も期待されます。また、日本食はもはやカナダの食文化の一角を占めており、ミシュラン・ガイドにおける日本食レストランの際立った存在感は誇らしい限りです。パンデミックによる行動制限もなくなり、今後またバンクーバーを足がかりにカナダを訪問する邦人が増えることと思います。そこから多くの新しい交流が生まれることを期待しています。

 本2023年は、日本がオタワに公使館を開設し外交関係を樹立して95周年という節目の年でもあります。本年日本はまた、G7議長国として、5月にG7広島サミットを開催し、それに合わせて一年を通し国内各地でG7関係閣僚会合を開催します。要人の訪日を始め人の往来を促すこれらの機会も捉えつつ、様々な分野・レベルにおける日加間の協力が深まるよう、政府レベルでも一層努力したいと思っております。

 ウィズ・コロナの時代にあって、邦人の皆様が日々安心して生活し、活動できるよう、日本大使館・バンクーバー総領事館ともに力を尽くして参ります。

 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

令和五年元旦

全カナダ人日系人協会(NAJC)が新移住者特別委員会設立、JNICメンバーにインタビュー

新移住者特別委員会(Japanese New Immigrants Ad Hoc Committee:JNIC)の(左から)大木崇さん、ピアレスゆかりさん、高林美樹さん。写真提供:JNIC
新移住者特別委員会(Japanese New Immigrants Ad Hoc Committee:JNIC)の(左から)大木崇さん、ピアレスゆかりさん、高林美樹さん。写真提供:JNIC

日本語を話す人へのサービス提供

 全カナダ人日系人協会 (National Association of Japanese CanadiansNAJC)が、2022年5月に新移住者特別委員会(Japanese New Immigrants Ad Hoc Committee:JNIC)を設立した。これまで、主に英語を話す日系人を対象としてきたNAJCが、日本語を母国語とする人、特に新移住者へのサービス提供にも力を入れていこうという試み。
 2022年12月6日、同委員会メンバーの大木崇さん、ピアレスゆかりさん、高林美樹さんにオンラインで話を聞いた。(以下敬称略)

まず、みなさんの自己紹介をしていただけますか? 

大木:1964年にカナダに来て、バンクーバーに5年、アルバータ州レスブリッジ市に5年、エドモントン市に40年以上住んでいます。補習校に関わっていたことから、20年前からNAJCで翻訳などのボランティアと役員をするようになりました。現在、日系コミュニティの統計リサーチ、JNICでは書記・会計を担当しています。

ピアレス:長崎県佐世保市出身です。1998年にカナダに来て、留学エージェントをしています。ビクトリア在住で、ブログを発信しています。NAJCでは昨年9月から理事をしています。

高林:静岡県浜松市出身です。留学生としてカナダに来て卒業後後に世界を転々としたあと、12年前に子連れでバンクーバーに来て、教育コンサルティングの会社を立ち上げました。誰も取り残されない、インクルーシブなコミュニティ作りを目指して色々な移民支援団体で、ダイバーシティ・インクルージョン関連のイベントを企画するボランティアをしています。

日本語によるサービスのニーズ

新移住者特別委員会の発足経緯を聞かせてください。

大木:まず日系人とはカナダ国勢調査で人種的・文化的祖先に「日本人」と回答した人たちで、2021年にカナダには129,000人の日系人がいました。これはカナダの人口の0.36パーセントにあたります。
 1960年代以降カナダに来た新移住者の多くが、日本に住む親の遠距離介護、自分がどこの老人ホームに入るかなどの問題をかかえています。
 現在、新移住者の子どもは14歳以下が15,000人いると言われています。国際結婚も多く、その子らの日本語教育も大切な課題となっています。

ピアレス:横のつながりはどこにあるのだろうという点もあります。例えば、ユーコン準州での日本人新移住者の生活。社会福祉サービスを日本語で提供できる団体は大都市にはあっても小都市にはありません。そこで提供できるサービスは何なのか、文化交流なども考えていきたいと思います。

高林:個人的な意見ですが、日系コミュニティは他のコミュニティに比べ横のつながりが少し薄いように感じます。特にカナダ全国の繋がりは皆無。またいろんな世代が集まる会も少ないです。ですから弊委員会の活動としては新移住者と日系人コミュニティの相互利益になるようなネットワーク作りができたらと思っています。

新移住者と日系コミュニティのネットワーク

-新移住者委員会が目指すものの中には、現在ほかの団体で提供しているサービスもあると思います。なぜ今NAJCが日本語を話す人たちに力を入れるのでしょうか。

大木:バンクーバーでは隣組が日本語によるサービスを提供していますね。そういう団体にもNAJCに入ってもらい、全国的に情報シェアができるといいと思っています。
 NAJCは以前から新移住者へのサービスを大切にしてきました。亡くなった鹿毛達雄さんが、新移住者のための組織づくりに努めてきましたが、その後、NAJCでは新移住者との関係で、その方向が今まで見つからなかったという点もあったのではないでしょうか。

高林:全国規模で集う機会、共通点、触れ合う場があまりなかったのですね。ですから何か一緒にして活動することで歩み寄り、コミュティ繁栄に必要な、人と人の間の信頼感を得られると思います。

各コミュニティですでにさまざまなネットワークがあると思いますが、新移住者委員会ではどのような支援をしていますか?

ピアレス:座談会形式で、国際結婚や遠距離介護など、個人的な問題を相談できるようなネットワーク作りをしています。JNICでは、ジャムズネットカナダと協力して日本語でのメンタルヘルスや医療のリソースを提供していけたらと思っています。

高林:英語が達者な新移住者は、これまで日系コミュニティと多くの関わりを持たずに来たかもしれません。ですが、長年暮らしていると母語で参加できる場所を求める人もでてきます。JNICでは主に日本語でまたは英語でも安心して頼れる心の拠り所になっていけたらと思います。

日系カナダ人の歴史セミナー

新移住者に日系カナダ人の歴史を学ぶ機会を提供しているということですが。

高林:トロント在住で元日系ボイス編集長の田中裕介さんによる講演『カナダ日系145年歴史セミナー』を、不定期にオンライン発信しています。永野萬蔵とその末裔たち、戦後の日系社会の再興、朝日野球チームと都市伝説など10回シリーズです。

活動予定はオンライン主体ということでしょうか。

ピアレス:NAJCの加盟団体は100パーセント、オンラインでつながっています。カナダ在住日本人グループ、ジャパニーズカナディアンのフェイスブックグループがあり、そこで情報をシェアしています。
 (新型)コロナ(ウイルス)禍でオンラインでの座談会が始まり、それを元にしてこの委員会が発足しました。

高林:オンラインを使うことにより、カナダ全国の新移住者とつながることの利点がありますね。全国版ということで、就職活動にもつながることもあると思います。
 この委員会の委員長であるホワイトホース在住の鳥飼文彦さんは「ざっくばらんに話しましょう」と提案しています。いままで知り合うこともなかった遠方のいろんな方と話すことで、こんな違った考えや見方もあるのかと気づき、人生の選択肢も増え、豊かな気持ちになります。
 多くの新移住者がJNICの活動に参加することを奨励しています。親元になるNAJC年次総会では、新移住者が日系人と共同で行えるような活動についても積極的に話し合いたいと思っていますので、各地からの新移住者の活動参加を期待しています。

新移住者特別委員会(Japanese New Immigrants Ad Hoc Committee :JNIC)
連絡先jnic@najc.ca

「カナダ日系145年歴史セミナー」

スケジュール:

第4回:2023年2月23(木)1920〜1930年代 二世の成長と「白主日従」の時代へ
第5回:2023年4月13(木)こうして日系社会は第二次世界大戦に飲み込まれていった
第6回:2023年4月27(木)戦中疎開地での人間模様と分散定住
第7回:2023年5月31日(木)戦後の日系社会の再興
第8回:2023年6月29(木)リドレス運動の勃興と政府との合意
第9回:2023年7月27(木)1990年代:朝日野球チームと都市伝説
最終回:第10回:2023年8月31(木)リドレスから30年:戦後移住者から未来世代へ

(取材 ルイーズ阿久沢)

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丸山浩平・在バンクーバー日本国総領事より新年のごあいさつ

 読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。

 年頭に当たり、皆様のご健勝とご多幸を、また新生「日加トゥデイ」のご発展を心よりお祈り申し上げます。そしてカナダと日本との交流・協力の進展、両国関係の一層の発展を祈念いたします。

 昨年カナダ政府がコロナに関する規制の緩和に踏み切り、様々な動きが戻り始めています。日本との人的な往来も復活しつつある中、皆様におかれましては、これまで以上の強い意気込みをもって新年をお迎えのことと存じます。うさぎ歳の今年、我々日本総領事館もうさぎにあやかり、より俊敏に事に当たり、より明るい未来へ向けて皆様とともに跳躍をはかりたいと考えます。皆様の健康、安全の維持のため、関連する情報の発信や、様々なご相談への対応等に更に努力して参ります。当館業務へのご関心とご指導を引き続きお願い申し上げます。

 本年が皆様にとり、素晴らしい一年となりますことを重ねてお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

2023年 元日
在バンクーバー日本国総領事 丸山浩平

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