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Naomi Mishima

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日系文化センター・博物館から11月のお知らせ

Nikkei National Museum & Cultural Centre
6688 Southoaks Crescent, Burnaby BC V5E 4M7

TEL 604.777.7000 
info@nikkeiplace.org   https://centre.nikkeiplace.org/
受付・ミュージアム営業時間:火~土 午前10時~午後5時 休館日:日月祝

イベント

「超絶技巧の日本」展オープニング・レセプション

11月4日(土)

午後1時から午後4時まで

チケット: $35、NNMCC会員は20%割引

「超絶技巧の日本」展のオープニングを祝して、優雅な午後のひと時を過ごしませんか。

三堀栄純「菓道一菓流」

11月4日(土) 午後7時~8時半

開場: 午後6時

チケット: $40、NNMCC会員は20%割引

伝統的な和菓子が、菓道家三堀氏の手によって劇的なスペクタクルへと変身します。「菓道」のパフォーマンスは、パリ、ニューヨーク、香港、トロント、シドニー、上海の舞台で披露され、今回はバーナビーに2度目の再演を果たします。また、マスタークラスを11月5日、6日、7日に開催します。詳細はウェブサイトをご確認いただくか、お電話でお問い合わせください。centre.nikkeiplace.org | 604.777.7000

リメンバランスデー・セレモニー

11月11日、午前10:40より、スタンレーバーク内にある日系人戦没者慰霊碑前(水族館近く)にて、式典が行われます。NNMCCのYouTubeチャンネルでもリアルタイムでご覧いただけます。セレモニー後にスタンレーパーク内のVancouver Rowing Clubでレセプションが行われます。どちらもご自由にご参加ください。

日系クラフトフェア

11月18日(土)と19日(日)
午前10時から午後5時まで
80以上の地元のベンダーが、手作りのクラフトや焼き菓子などを販売します。入場料は当日一般の方5ドル。17歳以下、65歳以上のシニア、NNMCC会員は入場無料でお楽しみいただけます。

プログラム

日系センターでは、日本語でのプログラムも開催しております。柔道や合気道、習字クラブ、歌声喫茶、日本舞踊、囲碁クラブ、そろばん、和太鼓、フラダンス、ラインダンス、バドミントン、ピクルボール、シニアカラオケなど、ぜひご参加いただければ幸いです。

日系センター・シニアラウンジは、毎週水曜日の午後12時から3時まで、シニアの方々を対象とした無料プログラムです。シニアの皆様が気軽に集まり、リラックスし、かつ健康増進を促進する活動を楽しむ場所を提供します。ボランティアがエクササイズの指導やパソコン、スマートフォン、その他デジタル製品に関する質問に答えたり、年齢に合った環境への適応方法や、自分らしい人生を送るためのサポートも行います。セミナーは毎月第二水曜日に行われ、11月8日(水)は「高齢者施設入居の際に知っておくべき税金対策」について行われます。ぜひご参加ください。

KIZUNA(絆): 繕い物クラス

11月4日、18日、25日

午前9時20分~10時20分

参加費 : $5 当日お支払いください

クローゼットに大切にしまってあるお気に入りのお洋服やお子様の思い出深い古着など、手直しが必要か手放しづらいものはございませんか。難しいお裁縫ではなく、刺し子や継ぎ接ぎなどの日本に代々伝わる「物を大切にする」精神を語らいながらオリジナルアイテム制作のサポートをさせていただきます。

将棋プログラム

日本将棋連盟・カナダ将棋支部による将棋プログラムが再開されます。初心者の方歓迎、一緒に将棋を指しませんか。指導は英語と日本語の両方で受けられます。予約不要。開催日時 : 10月から12月の第一土曜日 (11月4日、12月2日)、10am-12pm。参加費 : 一般 $5 。NNMCC会員 無料。

日系ブックストア

毎週 火・木・金・土、午前11時~午後3時、2階。只今、古本の受付を停止しておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

展示 

 『超絶技巧の日本』展
開催期間 2023年11月7日ー2024年1月20日
本展では、観る者を驚かせる高度な技術、巧妙な表現やコンセプト、高い完成度に重点を置く作品、幅広いジャンルのものを紹介します。明治期の精巧な工芸品を出発点に、今日の『超絶技巧』作品や、ものづくりへの強いこだわりがうかがえるカプセル玩具のフィギュアや食品サンプルなどが展示されています。入場は無料です。

常設展:「体験:世代を超えて受け継がれる、困難を乗り越え立ち上がる力」日系人の歴史を日本語で紹介しています。2階入場無料 。

ミュージアムショップ

日系の歴史の書籍、日本からの輸入品、地元作家によるハンドメイド品を取り揃えております。お気軽にお立ち寄りください。

会員募集
日本文化と日系人の歴史をサポートしましょう。会費収入は施設の維持費、展示、イベント、プログラムの充実に活用されます。会員の皆様には割引特典があります。

年内の自力整体教室のご案内

・自宅待機期間ですっかり身体が弱くなっていませんか?

・今まで何をやっても長続きしなかった方でも続いています。

・「身体が硬くて無理かも?」という方も身体が硬いからするものです。

・治療や薬、他力に頼らず、『自力で健康』そして『死ぬまで健康』を目指したい方大歓迎❢

★日系センター教室 AM10:30~11:30

11月 8日(金)

12月 1日(金)    

Web教室も開講中❢

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

★「日曜日2時間ワークショップ」 日系センター教室にて

テーマ、「冷え性・坐骨神経痛の対策法」

11月26日(日)  正午~PM2:00

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『出かけるのが面倒だけど、やっぱり気持ちよかった❢』と毎回、そういうお言葉を頂きご好評です。❢

★Web教室は90分授業でお得で効果的★

 (月)の夜クラス・(木)の朝クラスと夜クラス・(土)の朝クラス

サンプル動画もございます。お気軽にお問い合わせください。

詳細はお気軽に、、、

☎ 604‐448-8854

jirikiseitai.canada@gmail.com

Webサイト https://jirikiseitai-canada.jimdofree.com/

S.U.C.C.E.S.S.リッチモンドより「カナダの老齢年金OAS/GIS」ワークショップのお知らせ

テーマは「カナダの老齢年金OAS/GIS」

日時:2023年11月8日(水)午前10時~11時半

場所:リッチモンド図書館 ブリッグハウス分館2F

住所:100-7700 Minoru Gate Richmond, BC V6Y 1R8

申し込みリンク: 2023-11-KI-Workshop Registration Richmond (jotform.com)

お申し込みの締め切り:11月7日( 火 )午前9時

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カナダの公的年金にはCPP(退職年金)とOAS(老齢年金)がありますが、今回はOAS(老齢年金)に絞ってサービスカナダの方にお話ししてもらいます。リッチモンド図書館とのコラボレーションのワークショップですので、会場はリッチモンド図書館のブリッグハウス分館になります。

ご都合の付く方、是非いらしてください。一緒にカナダの年金制度について学びましょう。

<内容>

•        老齢年金(OAS)および老齢年金補助(GIS)の紹介

•        手当ておよび遺族手当

•        必要な申請書類

•        受給中に知っておくべきこと

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お申込み・問い合わせ:kozue.ito@success.bc.ca / 236-880-3392 こずえまで

朝日チームU13、カムループスで開催の野球トーナメントに参加

大会運営チームのBLEのチームと試合後交流写真。2023年10月8日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association
大会運営チームのBLEのチームと試合後交流写真。2023年10月8日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association
選抜チーム選手と朝日の文字。2023年10月7日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association
選抜チーム選手と朝日の文字。2023年10月7日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州のTournament Capital Cityカムループ市で、10月6日から4日間にわたり、U13(13歳以下)、U15(15歳以下)、U18(18歳以下)の年齢別野球トーナメント“Turkey Fall Classic”が開催された。

 今大会へはBC州だけでなくアルバータ州からも多くのチームが参加。U13の大会はAAと、上級リーグのAAAに分かれ、Asahi Baseball AssociationからはU13選抜「朝日チーム」がAAAにエントリーした。

 朝日チームは毎年この時期にカムループスで開催される大会に参加している。カムループスは、戦前のバンクーバー朝日軍元選手で現在101歳の上西ケイさんが住む街でもあり、選手たちは朝日軍と上西さんへの思いを胸に大会に挑んだ。

惜しくも予選敗退も、朝日野球の大切さを確認したトーナメント

カムループスのグランドをバックにチーム写真。2023年10月7日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association
カムループスのグランドをバックにチーム写真。2023年10月7日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association

 大会を終え、朝日U13選抜チームを率いたBen Chow監督は「試合を重ねるたびに選手たちはお互いを信じ、助け合い、コーチや親たちのサポートをより強く感じ、理解したと感じています。一緒に過ごしたこの時間は彼らを大きく成長させてくれたと思います」と振り返った。

 大会中にはアルバータ州から参加したチームの監督から、今年のレギュラーシーズン最後のハイライトとして朝日チームとの試合を心待ちにしていたと声をかけられた。これについて「朝日野球の存在を知っていただき、こうして私たちと試合することを楽しみにしてくれていることを心より嬉しく思います。朝日チームのスタイルは日本生まれ・カナダ生まれ両方の次世代選手にインスピレーションを与え続けていると信じております」とBen Chow監督。勝敗以上に選手たちの成長や教育面を見守ってきた監督の優しさが伝わるコメントを寄せた。

 トーナメント最終試合後のラストミーティングでは、選手のお互いがお互いをねぎらう朝日魂(朝日野球クラブの本質・指導理念)の姿も実感できた。

 チームのムードメーカーでもあり今大会中クローザーとして活躍したLiam Gregson選手は大会を振り返り、「まず、選抜チームに選んでもらえたことに感謝してます。そして大会結果は悔しいですが、朝日チームとして選手のみんながお互いを支え合い、ひとつの目標へ向かって一緒に頑張れたことが嬉しく、これから野球を続けていく上での良い経験になりました。僕は幸せ者です」と、今大会で得た勝敗以上の仲間たちとの絆を笑顔で話してくれた。

大会運営チームのBLEのチームと試合後交流写真。2023年10月8日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association
大会運営チームのBLEのチームと試合後交流写真。2023年10月8日、カムループス市。写真:Asahi Baseball Association

(寄稿:Asahi Baseball Association)

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GK高丘の好セーブで最終戦引き分け、プレーオフ第一戦はLAFC

 試合終了間際に超満員の会場がどよめいた。際どいシュートをGK高丘が好セーブし、今季レギュラーシーズン最終戦は引き分けに終わった。すでにプレーオフ進出を決めていたバンクーバー・ホワイトキャップスはLAFCとのこの最終戦が順位を決定する一戦だった。

10月21日(BCプレース:25,146)

バンクーバー・ホワイトキャップス 1-1 ロサンゼルスFC

ホワイトキャップスは15分にペナルティキックのチャンスを得るものの、Gauld(#25)が失敗して先制の好機を逃した。LAは34分にゴールを決め0-1として前半を終えた。後半に入り、58分にホワイトキャップスAhmer(#22)が決め同点に。その後、2度目のPKのチャンスにまたもGauldが失敗。試合はそのまま引き分けに終わった。ホワイトキャップスはシーズンを6位で終え、プレーオフは3位のLAFCと対戦する。

最終戦は良いセーブも出たが、勝てなかったのは悔しい

終盤LAの猛攻をかわすキャップスのディフェンス陣とGK高丘。ロサンゼルスFC戦。2023年10月21日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
終盤LAの猛攻をかわすキャップスのディフェンス陣とGK高丘。ロサンゼルスFC戦。2023年10月21日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 超満員のレギュラーシーズン最終戦。強敵LAFCとの一戦は互角に見えたが、試合が進むにつれてホワイトキャップスのプレーが上がっていった。

 試合序盤についてVanni Sartini監督は選手たちの動きはなんとなく「ゆっくりだった」ようだと振り返った。そんな中で「陽平が好セーブを見せた」と監督が語ったように、GK高丘が随所に見せた堅い守りで相手に勝ちを与えなかった。

 高丘自身も「良いセーブが何個かできた」と振り返った。ただ失点について「あれを止めていかないと自分自身いけないなと思って。正直に悔しい結果かなと思います」と勝ち点3が取れなかったことを悔しがった。

 今季はここまでレギュラーシーズンはアウェイでの1試合を除いて、フル出場という活躍を見せた。10月4日セントルイス・シティSC戦、7日シアトル・サウンダーズ戦は無失点に抑えた。「初めてMLSに来て 1 年間通して戦ってみて、もちろん良い時もありましたし、なかなか勝ち点を積み重ねることができない時期もあったり、自分のプレーも自分が思ってるように発揮できない時期もありました」と振り返った。それでも、継続して試合に出場し「トライ&エラー」を繰り返しながら成長を実感。Jリーグとは違うMLSのサッカーを肌で感じ、研究しながら、「徐々にですけど、アジャストできたかなと思いますし、レギュラーシーズンが終盤になるにつれて、僕自身もパフォーマンスが上がってきてるなっていう実感があるので」と遠慮がちに自信をにじませた。

 次はアウェイで昨季MLSカップ優勝チームとプレーオフ第一戦を迎える。「LA のアウェイで戦うっていうのはそんなに簡単なものではないので、しっかり僕らも準備して僕らなら良い選手も揃ってますし、自信を持っていまプレーすることができてるんで、しっかり自分たちがやるべきことをちゃんと出せれば上に進めるかなと思います」と次の戦いを見据えた。

Sartini監督、歓声に「ウルっときた」

 試合開始早々にSartini監督の契約2年延長がスクリーンに大きく紹介されると、ファンから大きな拍手が起きた。

 会見で監督は「会場で紹介された時にはちょっと感情的になった」と照れながら話した。「本当のことを言うと涙をこらえていた」と笑った。「私にとって、チーム、ファン、そしてバンクーバーとの関係は特別なもの」と語り、チームは自分に高いレベルでの監督機会を与えてくれ、ファンは「いつも一緒に喜んでくれる存在」と、これからまた2年間一緒にチームを盛り上げていけることを喜んでいた。

 Sartini監督は2021年8月に暫定監督としてチームを率い、そのシーズンにもプレーオフ進出を果たした。昨季から監督に就任。チームは9位に終わりプレーオフを逃したものの、今季は6位と躍進し、最終戦に勝利すれば4位以内の可能性もあった。

 イタリア・フローレンス出身で、とにかく明るい。今季は高丘選手が入団したことで「日本語を勉強中」と機会があるごとに「こんばんは」と日本語で話しかけてくる。

 会見では、今後2年間も楽しみだが、「まずはこれからの数週間がとても楽しみ」と語り、「なにか特別なものを見せられたらと思う。そしたら、泣いても大丈夫かな」と笑った。

ホワイトキャップス・プレーオフ日程https://www.whitecapsfc.com/

ロサンゼルスFC戦、2勝先取

第1試合(ロサンゼルス)10月28日(土)5:00pm(PST)
第2試合(BCプレース)11月5日(日)4:30pm(PST)
第3試合(ロサンゼルス)11月9日(木)7:00pm(PST)第1、2試合で勝者が決まらなかった場合に開催。

Sartini監督、飛び入り参加の試合後インタビュー。2023年4月29日BCプレース。

(取材 三島直美/写真・動画 斉藤光一)

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バンクーバー日系人合同教会からのお知らせ

  • 教会日曜日日本語礼拝の案内

毎週日曜日午前11時より教会礼拝堂で行い、礼拝の後、軽食をいただきながら親睦の時を持っています。クリスチャンでない方も留学、ワーキングホリデーで来られた方も大歓迎です。 Zoom (ID 5662538165、パスコード1225)と教会Facebookに紹介されたのYoutubeで オンライン参加もできます。

  • 11月12日(日)午前11時は、天に召された家族、友人を覚えてのバイリンガル特別礼拝を行います。礼拝に参加される方は、亡くなった方の写真をお持ちください。礼拝の中で名前を唱えお祈りします。
  • シニア・初心者ラインダンス 毎週土曜午前11時から12時 会費$1、ダンスの後、軽食(実費)をいただきながら交流の時を持ちます。
  • Zoomで聖書を読む会(火曜、水曜)があります。
  • ダウンタウンイーストサイドでサンドイッチ等の手渡し:木曜日午前9時から教会でサンドイッチとコーヒーの準備、10時半から11時の配布のボランティアをしてみませんか?(場所はカーネギーコミュニティーセンタ―横)
  • Zumba Classの紹介 金曜日午後5時45分から7時、Drop-in $9 Instructor: Kayo Echizenya,  問い合わせ 778-858-8938, instragram @Kaya_Zumba
  • 結婚、葬儀、その他の人生相談をお伺いします。
  • 12月24日(日)午後11時にクリスマス礼拝を行います。皆様のご予定に入れてください。

お問合せ:604-618-6491(テキスト可)、vjuc4010@gmail.com  牧師 イムまで

住所:4010 Victoria Dr, (Between 23rd and 25th Ave East), Vancouver

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サレーNorthwood 合同教会 日本語会衆 礼拝

11月19日(日)午後2時より。

住所:8855 156 St, Surrey, BC, V3R 4K9

お問い合わせ:604-618-6491(テキスト可)イム、kuniokazaki98@gmail.com 岡崎まで 

青森県の伝統工芸「津軽塗」と現代の日本社会を描いた映画『バカ塗りの娘』鶴岡慧子監督インタビュー

鶴岡慧子監督、バンクーバー市内で。2023年10月5日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
鶴岡慧子監督、バンクーバー市内で。2023年10月5日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 第42回バンクーバー国際映画祭(10月8日閉幕)で、「バカ塗りの娘(英題:Tsugaru Lacquer Girl)」が4日と6日に上映された。本作は、青森県唯一の国指定文化財「津軽塗」がテーマ。伝統工芸を世界にアピールすることを目的として、映画製作のためのクラウドファンディングが立ち上げられ、昨秋、青森県弘前市で撮影された。原作は髙森美由紀著「ジャパン・ディグニティ」。

 「過ぐる日のやまねこ」(2014)、「まく子」(2019)など、物語の登場人物たちの感情の機微、その土地ごとの自然美を映像表現に落とし込むことに定評のある鶴岡慧子(つるおか・けいこ)監督の最新作。

 映画のタイトルとなった「バカ塗り」は漆塗りの作業工程の多さを表している。何十回も塗っては研いでを繰り返す、手間をかけて丁寧に作られたという意味だ。

 主人公の青木美也子(堀田真由)は、江戸時代から続く伝統工芸「津軽塗」を継承する弘前市に住む一家の娘。美也子の祖父は過去に文部科学大臣賞を受賞した「津軽塗」の名匠・清治(坂本長利)。現在は介護施設に入所していて、美也子は父・清史郎(小林薫)と二人暮らし。自宅にある作業場で子どもの頃から兄のユウ(坂東龍汰)と共に「津軽塗」に親しんできたが高校を卒業後、スーパーでアルバイトをしながら自分のやりたいことが見つからず、自分に自信が持てずに日々を過ごしている。

VIFF2023 上映作品「バカ塗りの娘」より。Courtesy of VIFF
VIFF2023 上映作品「バカ塗りの娘」より。Courtesy of VIFF

 そうした日々の中、父が作業をする姿に「津軽塗」への思いが募っていく。父と離婚をした母(片岡礼子)、美也子が通勤中に見かける花屋の青年(宮田俊哉)、心温かい近所に住む吉田のばっちゃ(木野花)など、青木家に関わる登場人物たちが次第に美也子の生き方を変えていく。さらに少子高齢化問題、現行法では認められない同性婚など、伝統工芸と青木一家を取り巻く現代の日本社会の課題も浮き彫りにする。こうした数々の困難な課題に直面しながら「津軽塗」と向き合う家族のあり方を通して、伝統を守り続けていくことの尊さが描かれている。

 映画の舞台、弘前市の映像美も物語を盛り立てる。「津軽富士」と称され日本百名山の一つ岩木山、弘前城のお堀の桜、四季折々に色を変える津軽平野も見どころだ。

 上映後のQ&Aや各社取材のために来加した鶴岡慧子監督に話を聞いた。映画上映後の観客からは津軽塗や日本社会の問題を取り上げた今作についての質問があった。

4日の上映後、観客から監督へ質問

上映会後のQ&Aセッションで会場からの質問に答える鶴岡監督(左)。バンクーバー市VIFF上映会場で。2023年10月4日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
上映会後のQ&Aセッションで会場からの質問に答える鶴岡監督(左)。バンクーバー市VIFF上映会場で。2023年10月4日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 映画の中でBGMがなく約12分間に渡る父と娘の作業風景の映像のみのシーンがある。漆にヤスリをかける音、塗料を混ぜ合わせる音だけが上映会場に響き渡る中、津軽塗の持つ艶やかさ、作業音の心地よさなどが会場に響き渡り、バンクーバーの映画ファンが弘前市に来て作業工程を眺めているような没入感があった。

 上映後の客席から伝統工芸「津軽塗」をどのように学び、映画の脚本を仕上げたか問われた監督は「何人かの職人さんに会いました。中でも(青森県弘前市原ケ平の「松山漆工房」)松山継道さんに大きなヒントをもらいました。劇中で美也子と父親が自宅で繰り返し眺める祖父の作品を作ったのが松山さん。撮影に入る前に継道さんは亡くなってしまいましたが、松山さんの息子さん夫婦が遺志を継いで、ピアノを塗ったり、映画の製作にご協力いただきました」と撮影当時を回顧した。

 また、俳優のうち誰か津軽塗をマスターしたかという質問には「(津軽塗は)ものすごい数の工程があるので全てをマスターするのは(映画の撮影期間では)無理ですね」と、簡単ではないからこその「津軽塗」の魅力を語った。

 さらにQ&Aの司会者から、現代の日本の問題を描いていたのが印象的だったと言われ「今の日本にはたくさんの問題があります。深刻な不景気、少子高齢化が背景にあり、小学校は廃校していくけれど老人ホームは急増しています。(また同性愛者を描いているが)同性愛についても不寛容な国です。同性婚が認められていません。伝統工芸をテーマにしていますが、舞台として現代日本を描かなければいけなかったですね」と説明した。美也子がピアノを塗るシーンがあるが「原作ではもう少し伝統的なカラーですが、さまざまな色があっていいんだよ、という思いを込めてカラフルな色をつけたかったんです」と本作での同性愛者の登場人物への思いを込めたことを明かした。

VIFF2023 上映作品「バカ塗りの娘」より。Courtesy of VIFF
VIFF2023 上映作品「バカ塗りの娘」より。Courtesy of VIFF

 さらに、家を出ると決意した兄に対して父がきつくあたっていた印象があったが「(親が娘と息子と衝突してしまう場面は)今の日本では映画より優しくないです。父親や周りの人が素直に受け入れることができるようになっていくまで時間がかかります」。日本における年代、性別による価値観の違いも今作で描かれている。

 津軽塗を守りながらそこに生き続ける難しさ、故郷を離れていく人の複雑な内面と共に現代の日本社会の課題を描いた筋書きに観客は関心を寄せていた。

鶴岡慧子監督、来加単独インタビュー

 鶴岡監督がバンクーバーを訪れるのは2度目。学生時代に監督した映画「はつ恋」が第32回バンクーバー国際映画祭でタイガー&ドラゴン賞にノミネートされた。5日のインタビューでバンクーバーの観客の反応について聞くと「リアクションが大きいことがうれしい。一つ一つ反応してくださるので、伝わったと思いうれしい」と笑顔で語った。

インタビュー中に笑顔を見せる鶴岡監督。バンクーバー市内インタビュー会場で。2023年10月5日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
インタビュー中に笑顔を見せる鶴岡監督。バンクーバー市内インタビュー会場で。2023年10月5日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 4日にはVIFF Ignite High School programの高校生向け上映会も開催された。そのことについて「高校生とは鑑賞を一緒にしなかったので、反応はわかりません。日本語を学んでいるクラスの皆さんが鑑賞したと聞いているので(語学の勉強として)参考になったと思います。津軽弁だからちょっと難しかったかもしれませんが」。また「(関係者から)先週まで雨だったと聞いたのですが、着いてからずっと快晴で、滞在先の周辺(ロブソン周辺)を散歩しました。紅葉がきれいでした」と会期中晴天に恵まれたことを喜んでいた。

「やり続けること」

 鶴岡監督は大学卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科で映画を専攻した映画一筋のキャリア。それに対して本作の主人公・美也子は自信がなく、やりたいことを言葉にできない性格。監督のキャリアとは真逆の設定だが、セリフがないシーンでも内面を表情から表現させていた。脚本を執筆時にイメージ像はあったか聞くと「私が参考にしたのは地元に残ることを決めた友人たち。誰かというよりはいろんな人をイメージしました。彼女たちは彼女たちなりの価値観でそこに住むことを選択している。誰かから押し付けられたのかもしれないし、そうではないかもしれない。そういった生身の人たちを思いながら美也子像を作りました」

 現在、神戸芸術工科大学映像表現学科で教員をしている鶴岡監督。学生には「続けていけばどうにかなる」と、映画に登場する主人公の祖父・清治が津軽塗について「やり続けること」と美也子に語りかけるセリフにも通じる言葉で背中を押している。「高校を卒業しても自信がない女性が日本には多いです。家のこともでき、頼まれたことを一通りできるのに、できて当たり前、できないと恥ずかしいという感覚がまだ日本にはあります。そんな女性が自信を持って(津軽塗に)取り組んでいく姿を伝えたいと思っていました。原作は美也子の一人称で、迷いはあるがしっかりした女性として描かれていますが、映画にする際には生身の人間が演じるので、もっとぼやっとして機転が利かないという女性像にすることで物語の奥行が出るよう意識しました」と話す。今の自分ができることに自信を持ち、継続することの大切さを本作でも伝えている。

弘前市の皆さんと一緒に作った映画

 撮影を通して「津軽塗」についての新しい発見は「初めは前時代のものだと思っていました。江戸時代からあるものなので、固い世界だと。でも、弘前市で職人の方々と出会い、話しを聞く中で、身近に感じるようになっていきました。漆でできたアクセサリーなどもあり、おしゃれ。今日もつけています」と胸につけた光沢のある津軽塗のブローチを見せてくれた。

 今作は「職人さんをはじめ、たくさんの現地の方々がボランティアで参加してくださった。人々が持っているリズムを映画にしようと思いました。弘前市の皆さんと一緒に作った映画です」と充実した撮影期間について振り返った。

 「ほかの作品でも地方で現地の方と撮影をして、一緒に作品を作り上げていくことに喜びを感じます。多くの方が関わり自分の存在が小さくなるほどうれしい」

 長い歴史を持つ伝統工芸の魅力や地元の景観、地元の人たちとの関わりを重視し、生身の人物像に近づき、映像化することに挑んだ鶴岡監督。バンクーバー国際映画祭で上映された日本人監督の作品は計6作品。その中で「バカ塗りの娘」は唯一日本の地方都市を描いた作品でもある。本作では同性愛を受け入れられないながらだんだんと答えを見出していく登場人物たちの様子なども描かれた。カナダ全国で同性婚が認められるようになったのは2005年。日本とは異なる性に対する社会の認識がある。伝統工芸の持つ美しさと共に、それらを継承する尊さ、その地に息づく現代の日本人のさまざまな葛藤がバンクーバーの会場で観客に届いたか。映画上映とQ&A後に起こった満席の会場からの大きな拍手がその答えだろう。

上映会後の鶴岡監督へのQ&Aセッションの様子。中央に鶴岡監督。バンクーバー市VIFF上映会場で。2023年10月4日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
上映会後の鶴岡監督へのQ&Aセッションの様子。中央に鶴岡監督。バンクーバー市VIFF上映会場で。2023年10月4日。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(取材 生沼未樹/写真 斉藤光一)

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アートで日加交流「都市と文化を見つめるTOKAS とケベック州との交流記念展」東京で開催

ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール《フクロウ》写真 90 x 60 cm 2019。写真提供:トーキョーアーツアンドスペース
ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール《フクロウ》写真 90 x 60 cm 2019。写真提供:トーキョーアーツアンドスペース

 トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)で、都市と文化を見つめるTOKAS とケベック州との交流記念展「TOKAS Project Vol. 6 『凪ぎ、揺らぎ、』」が開催されている。

 ケベック州政府在日事務所設立50周年と、TOKASとケベック州との本格的な交流5周年を記念したこのイベントでは、ケベック州拠点のアーティスト3組、モントリオールのセンター・クラークで滞在制作したアーティスト1人の作品を展示している。

 トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は、2001年に開館、「海外のアーティスト、キュレーター、アートセンターや文化機関などと協働して展覧会や関連プログラムを実施してきた」という。2018年からは「国際的な交流を促進し、多文化的な視点を通じて、アートや社会など、さまざまなテーマについて思考する」TOKAS Projectを開始。ケベック州とのコラボによる同展は、TOKAS Project第6回となる。

 TOKASは2015年から毎年ケベックを拠点とするアーティストを受け入れている。2017年には正式に協定を結び、二国間交流事業プログラムを提携しているモントリオールのセンター・クラークへ1年に1組ずつ派遣し、相互にアーティストの派遣を行っている。

 「凪ぎ、揺らぎ、」に参加するのは、2017年から2019年にかけてTOKASのレジデンス・プログラムに参加した、ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール氏、ミシェル・ウノー氏、ジェン・ライマー&マックス・スタイン氏と、2022年にケベックへ派遣され滞在制作を行った國分郁子氏。都市の移り変わりと、それに伴う文化や環境への順応を見つめた各作品を展示している。

「TOKAS Project Vol. 6 『凪ぎ、揺らぎ、』」

期間:2023年10月7日(土)~ 11月12日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷2-4-16)
開館時間:11:00 – 19:00(最終入場は30分前まで)
休館日:月曜日(10月9日は開館)、10月10日(火)
入場料:無料
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
協力:ケベック州政府在日事務所、ケベック・アーツカウンシル、センター・クラーク
ウェブサイトhttps://www.tokyoartsandspace.jp/

ジェン・ライマー&マックス・スタイン《荒川―東墨田》サウンド・インスタレーション 2019。写真提供:トーキョーアーツアンドスペース
ジェン・ライマー&マックス・スタイン《荒川―東墨田》サウンド・インスタレーション 2019。写真提供:トーキョーアーツアンドスペース

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S.U.C.C.E.S.S.リッチモンド・オンラインワークショップ「BC州の家族法」のお知らせ

テーマは「BC州の家族法」

日時:2023年10月18日(水)午前10時~11時半

申し込みリンク: https://success.jotform.com/232631714266858

お申し込みの締め切り:10月17日( 火 )午前9時

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今回は必要とされる方に是非参加していただきたいワークショップです。

法律の専門家である森永先生から直接お話しをいただける貴重な回です。別居や離婚についての正しい情報をぜひ得てください。ケースバイケースで事情によって異なるとは思いますが、人生での大切な決断について法律の観点からのアドバイスは非常に重要です。森永先生は長年にわたり法律の専門知識を磨き上げてこられました。それらの経験から得られる知識は、皆さんが別居や離婚に向き合う際には役立ち、また決断の支えとなることでしょう。

不安や疑念を解消し、将来の計画を立てる際に役立つ情報を得ることが出来ます。是非この機会をお見逃しなく。

<内容>

·        別居と離婚の手続きハウツー

·        子供に関する様々な決め事

·        親権申請について

·        無料・低価格の法的支援サービス紹介

·        質疑応答

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お申込み・問い合わせ:kozue.ito@success.bc.ca / 236-880-3392 こずえまで

ホワイトキャップスがプレーオフ進出を決める、GK高丘は無失点試合

プレーオフ進出を決めたセントルイス・シティSC戦。2023年10月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
プレーオフ進出を決めたセントルイス・シティSC戦。2023年10月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 バンクーバー・ホワイトキャップスが今季プレーオフ進出を決めた。この日、チームは西カンファレンス首位のセントルイス・シティSCに快勝。GK高丘は無失点に抑えた。

10月4日(BCプレース:13,776)

バンクーバー・ホワイトキャップス 3-0 セントルイス・シティSC

前半を両チーム無得点で迎えた後半。ホワイトキャップスのホワイト(#24)が58分に決めて1点目。キャップスは、82分にほぼダメ押しの2点目を入れると、アディショナルタイムに3点目を入れ、試合を決めた。

圧倒した試合で快勝

 この日のホワイトキャップスは、19本のシュートを放ち、枠内シュートも7本と、怒涛の攻めを見せた。守ってはGK高丘が前半にスーパーセーブで相手の先制を許さず、無失点試合とした。

 プレーオフ進出がかかる一戦。終わってみれば、3-0の快勝だった。試合後、Vanni Sartini監督は、「もちろん気分がいいですよ。いい試合をしたし、良いチームだし。これまでの試合より内容も良く、ゲームプラン通りに試合を運べた」と機嫌よく話した。「これまでは、たくさんチャンスを作っても、ゴールに結び付かなったことも多かったが、今日の大事な試合でうまくいったことはよかった。とてもハッピーだ」と語った。

 この日の勝利でホワイトキャップスは勝ち点を46とし、西カンファレンス5位に。4位ソルトレイクとは勝ち点で並び、3位LAFCとは1点差、2位シアトル・サウンダーズとも3点差と、今後の結果次第では2位も狙える位置にいる。

 しかも残り2試合は、アウェイでシアトルと、ホーム最終戦でLAFCと直接対決。これからホワイトキャップスがどこまで順位を上げられるかに期待がかかる。

10月のホームゲームhttps://www.whitecapsfc.com/

10月21日 6:00 pm LAFC戦

(写真 斉藤光一/記事 編集部)

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ホワイトキャップス、1カ月ぶりのホームは引き分け

ホワイトキャップス対DCユナイテッド。2023年9月30日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
ホワイトキャップス対DCユナイテッド。2023年9月30日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 バンクーバー・ホワイトキャップスが約1カ月ぶりにバンクーバーに帰ってきた。長いアウェイでの連続7試合を3勝2敗2分けで終え、9月30日、ホームにDCユナイテッドを迎えた。

9月30日(BCプレース:19,422)

バンクーバー・ホワイトキャップス 2-2 DCユナイテッド

先制はホワイトキャップス。試合早々の2分にホワイト(#24)が決め、1-0。しかしユナイテッドも11分に同点に。後半、ホワイトキャップスはPKのチャンスにガウルド(#25)が決め、再び突き放すも、62分に同点に追いつかれる。結局、試合はそのまま引き分けた。

プレーオフ進出に向け「ファイティングモードが必要」

 「全体的に内容は良かった」とVanni Sartini監督は記者会見で語った。最初の失点は「(相手への)ギフトだった」と、キャップスのディフェンダーが足を滑らせたためGK高丘からのボールを受け取れず相手に得点を許したシーンを振り返った。「ディフェンダーがソフトだと相手のオフェンスが強く出てくる」と繰り返す。

 アウェイが続いて選手たちが疲れているのではないかとの質問には、「この時点で100%の選手はいない。疲れているのは相手も同じこと」と、同点だったことに疲れは言い訳にできないと厳しい表情で語った。

 次戦10月4日BCプレースでのセントルイス・シティSC戦でキャップスが勝利し、ミネソタ、もしくはダラスが敗れるとプレーオフが決まる。

 「良いプレーをしているが結果がついてこない。今は結果が全て。チームには、メンタル的にも、テクニカル的にも、ファイティングモードが必要」と次を見据えた。

9月30日はNational Day for Truth and Reconciliation

 この日は、カナダの祝日 “National Day for Truth and Reconciliation”。試合前練習では選手たちは全員オレンジのシャツを着用。

 試合前には先週民族の人たちによるブレッシングも行われた。

オレンジシャツを着て試合前の練習に参加するGK高丘。DCユナイテッド戦。2023年9月30日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
オレンジシャツを着て試合前の練習に参加するGK高丘。DCユナイテッド戦。2023年9月30日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

(写真 斉藤光一/記事 編集部)

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誰もが安心して参加できる研修で繋がることでパワーが生まれる:日本各地でインクルーシブ教育導入活動『All Means All 』を目指す

研修後東京都内の私立高にレインボーフラッグスティッカーが登場した!(写真:Ak Jump Educational Consulting Inc.)
研修後東京都内の私立高にレインボーフラッグスティッカーが登場した!(写真:Ak Jump Educational Consulting Inc.)

2023年3月にバンクーバーで開催された、カナダインクルーシブ教育研修は人を繋いだ。日本ではまったく他人だった人たちが研修を通して出会い、日本の既存の分離教育システムという大きな壁を排除していく一歩に繋がっていった。

日本でのインクルーシブ教育導入がなかなか実現できずいる、施策が思いつかないと重い口調であった研修参加者達が多かったなか、研修中盤から、その参加者の顔が断然明るくなり、研修後には『やはり何か行動を起こしたい』『一人ではないんだ』と励まされたと、感想を述べてくれた。帰国後には、即ゴールに向かって行動を開始されたという報告がたくさんあり、嬉しい悲鳴をあげた。

例えば、東京都内私立高校生物学教師は、生徒とできる簡単な意識向上活動(レインボーカラースティッカーを制作し学校の廊下に貼る等)を実行。また、政策関係の仕事に従事している参加者は、よりインクルーシブな教育政策方針改定提案をと政策見直し活動にも活発に取り組む姿勢で、報告会を日本でしている。NPO法人ワンステップかたつむり国立からや、自立ステーションつばさなどからも参加者さんが来てくれた。そして研修後の今年2023年5月にかたつむり国立さん主催で『インクルーシブ教育ってなあに?』という劇をして、インクルーシブ教育の基本概念を理解してもらう活動を起こした。この劇では、カナダ研修で強調した、近隣の学校で望んだ学校に行ける権利、障がいがあるからと特別に選ばなくていい権利について主張されていた。一参加者の広島にある日本インクルーシブ研究所代表者はインクルーシブ教育セミナー、発達支援員養成講座開催を今まで以上に精力的に実行してくれている。障害児を普通学校へ・全国連絡会の一員として活躍するという方は大変積極的に研修事後報告会企画を主導し運営委員会を、難民支援団体職員の方や学校教師と一緒に結束して実施まで持っていってくれた。また数々の研究者や福祉関係者の参加者さんが、大学や自治体などでインクルーシブ教育セミナーや講演を開いてくれているという。このような参加者さんからの活発な活動報告を聞いて、当研修で行動を起こすパワーの種まきができたことを大変嬉しく思っている。

日本は実現に向けて、まずは法律でインクルーシブ教育の保障をする、それに付随して政府からの教育予算増加、通常クラスの担任の負担を減らす為のEducational Assistant(教育アシスタント=教員補助)などの専門家チームで普通学級担任を助けていくシステム構築、そして人権と人権擁護の理解とその普及活動を積極的に実施していかなければならない。

それには、考えているだけで終わらずに、実際に行動に移す!この実行力が重要な鍵となる。行動に移す際には、仲間が要る。その仲間を作るには、横繋がりになり、お互いにできるところを助け合い、学びあい、進むというインクルーシブさが決めてになる。

当研修チームにも多様なスキルや才能を持った運営スタッフや地元BC州の専門家が集まった。特に筆者のビジネスパートナーで運営の要になってくれた Yasuko Donily氏 (In8 Consulting Inc. 代表、Whistler Adaptive Sports Program 理事)には、感謝をしきれない。彼女はユニバーサルデザインに力をいれていて、インクルージョンの概念を真剣に世の中に浸透させる活動をしている。そして、誰もが参加できるイベントやカンファレンスの企画から運営までを務めてくれた。

彼女のおかげで介助士さんと一緒に発語が無い参加者さんや車椅子の参加者さんも安心して参加できていた。四歳の幼児も移民難民の支援員の母親と参加。LGBTQの当事者の参加者もいてバンクーバーの街のEVERYONE IS WELCOMEの雰囲気に感動してくれた。これから特別支援学級の教師を目指すという大学生も分離ではない教育方法を学びに来てくれた。研修の雰囲気は、いろんな具の出しが凝縮した味のある温かい豚汁みたいにごちゃ混ぜ状態であった。

そして日本からの研修参加者とカナダ側の研修企画関係者の間に、海を超えた仲間意識がたった一週間で芽生え、団結心が湧き上がった。繋がったことでエンパワーされ、行動を即座に起こす勇気が起こった瞬間には皆からまぶしいくらいに輝く笑みがこぼれ、ポジティブなバイブを感じたのは私だけでなかったはずだ。

何度も繰り返すが、この研修を通して、日本に必要なのは、『行動に移すぞ』という、自信とパワー源だったと実感。実現に向けて、必要性や可能性の明瞭でない目的を掲げているだけでは、行動を起こすパワーは湧き上がらないし岩も動かない。

カナダのインクルーシブ教育実現に向けての移り変わり

(Transformation)にも触れ、真のインクルーシブ教育現場を目の当たりにできる研修で、カナダも色々な壁がありそれを乗り越えてきた様を見るのも大事だ。決してカナダのいままでの道のりも平坦なJourneyではなかったからだ。

『ALL MEANS ALL:全ては全てを意味する』という、全ての子供が一緒に学べる場を作る事ができるという信条を持って進めてきている、カナダのインクルーシブ教育関係者達の強い信念にオンラインではなく、現地の様子を視察し、五感で感じ、目の当たりに触れることでもう一歩前進する勇気をもってもらえたと、一般公開された研修後報告会(東京世田谷で8月にハイブリッドで参加者有志による主催で開催)からも伺えた。

追記:これからの活動について

ネットワークをもっと広げたい、カナダのインクルーシブ教育の良さをもっと肌で感じてもらいたい、もっと詳しく伝えたいと痛切に望みながら、来年度の二回目の実施に向けて準備を進めている。研修第一弾での多々ある反省点を踏まえ、次回はインクルーシブ教育システムについての研修と、さらにはユニバーサルデザインのある学びの場や社会や生活環境にも焦点を置く予定である。ユニバーサルデザインの概念なくしては、既存の排他的な環境を変えてはいけないからインクルーシブ教育実現に向けての大切なポイントである。

インクルーシブ教育推進と実現に向けて世界規模で行動を起こしている多様な実行者の人達の声が日本中に響きますように、そして、これからも日本全国でのインクルーシブ教育実施に向けて、カナダと日本を繋ぐ架け橋になって応援できますようにと願いながら寄稿文を〆に思いを託しました。読んでくださった皆様どうも有難うございます。

寄稿者:高林美樹

高林美樹

プログラムプロデューサー、AK Jump Educational Consulting Inc. Founder
ウィスラーマルチカルチュラルソサエティ理事
Japanese New Immigrant Committee(JNIC:新移住者委員会)委員
West Vancouver School District Parent Committee, Equity Diversity Inclusion, メンバー

NY、ロンドンなど合計28年の海外生活で大学院修了、出産、子育てを異文化で経験し、人権を重んじた海外の共生社会、“誰もが取り残されない環境“に助けらてきた。2022年に留学・教育コンサルティング会社起業。グローバルリーダー養成、地域とつながるボランティア、文化継承企画をオンラインで多創出。National Association of Japanese Canadians(NAJC)/JNIC委員、共生社会推進団体理事を務め、日加交流活動を通し、インクルーシブで多様な人とひとを繋ぎ社会課題解決策を生み出し、コミュニティ繁栄を目指す取り組みに全力投球中。カナダと母国日本を結び、両国の人々の信頼関係を強め、ともに公正な社会で幸せに暮らせるように貢献することを常に目標としている。
*NAJCは1947年に設立された、日系コミュニティを代表するカナダで唯一全国組織で人権擁護と多様性あるコミュニティ作りを推進。傘下に戦後の移民中心に日本語で活動する新移住者委員会(JNIC)が昨年発足。

連絡先: Miki@akjump.ca
HPリンク: https://akjump.ca

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