BC州が新たな賃金透明化法を導入、性別による賃金格差是正を目指す

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州は3月7日、性別による賃金格差を是正するための新たな法律を導入する。雇用主に対し、求人情報に給与範囲を含めることを課すとともに、求職者に過去の給与について質問することを禁止する。さらに雇用主が、給与額を同僚や求職者に公開した被雇用者を罰することも禁じている。

 またBC州では、雇用主は、性別による賃金格差についての報告書を公開することを求められる。これは段階的に導入され、今年11月までに公的機関や州営企業から開始。まずはICBC、 BC Hydro、 WorkSafeBC、BC Transitなどが実施する。続いて1,000人以上の従業員を持つ雇用主が2024年11月までに、従業員300人以上の雇用主は2025年11月まで、50人以上の雇用主は2026年までに報告書を公開する。

 しかしこの法律については、専門家から十分でないとの声が上がっている。B.C.’s human rights commissionerは声明で、透明化の動きについては歓迎するものの、同法は罰金や罰則といった強制力がないことを指摘。2022年のBC州での性別による賃金格差は17%で、カナダで最も高い州の一つ。賃金格差は、先住民族女性、非白人女性、新移民女性ではさらに拡大している。

(記事 編集部)

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