ケベックでワクチン未接種者に課税

 ケベック州が医療上の理由以外で新型コロナウイルスワクチンの接種を拒否している住民に、金銭上のペナルティを課すことを検討している。フランソワ・ルゴーケベック州首相が、11日午前の会見で明らかにした。

 カナダ連邦政府が11日に発表した数字では、同州ではパンデミックが始まって以来、新型コロナウイルスで亡くなった人は11,966人。カナダ全体で30,862人であることから、ケベックの死者は国全体の4割近くを占めている。

 またケベック州でワクチン接種を受けていない人はたったの12.8%だが、入院患者の半数をワクチン未接種者が占めている。ルゴー州首相はワクチンはウイルスとの戦いのカギであること、また接種を終えている住民に、未接種者が負担をかけているとの考えを示した。

 金額については50ドルや100ドルというものではなく、高額のペナルティになることが会見で示唆されている。導入はこれから数週間で行う予定。対象は医療上の理由以外で接種を受けていない成人という。

 ケベック州では12月31日からオミクロン株拡大を受けて、午後10時から午前5時の夜間外出禁止令が発令された。そのほか、レストランはテイクアウトのみで、ダイニングルームは閉鎖などの措置を現在取っている。

 オーストリアでは11月19日に2022年2月からワクチン接種を義務化して、罰金を導入すると発表。12月のウィーンなどでの抗議デモに発展した。イタリアでも1月5日から、50歳以上の人にワクチン接種を義務付けた。