BC州が最低賃金引上げへ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は3月14日、6月1日から最低時給を現在の15.20ドルから15.65ドルに引き上げると発表した。

 今回の決定は、時給を15ドルまで引き上げたあとはインフレ率に連動させるという、州政府が2020年に打ち出した政策によるもので、同年10月に行われた総選挙でBC新民主党(NDP)が公約に掲げていた。

 「BC州の最低賃金は2017年までは全国最低レベルでしたが、物価は最も高い州のひとつでした。インフレ率に合わせて最低賃金を引き上げることは、すべての人のための経済を構築するという政府の計画の一部です」とハリー・ベインズBC州労働大臣は語った。

 同州では州民の経済的暮らしやすさの向上に努めるため、過去5年間で一般最低賃金を11.35ドルから段階的に引き上げてきた。これにより約40万人の州民が利益を受け、その大半は女性、移住者、若年層が占めるという。

 2021年1月1日から12月31日までの状況を基に算出した、今年のインフレ率は2.8%。この数字から15.65ドルという数字が決まった。カナダ国内のほかの州でも同様のアプローチで最低賃金を決めているという。

 BC州での最低賃金2.8%増は、住み込みのキャンプリーダーをはじめ、住み込みの在宅サポートワーカーの日給、アパートなど集合住宅の管理人の最低月給にも適用される。

BC州での最低賃金推移(2017年以降)

引き上げ開始日時給
2017年9月15日$11.35
2018年6月1日$12.65
2019年6月1日$13.85
2020年6月1日$14.60
2021年6月1日$15.20
2022年6月1日$15.65

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