ホーム 著者 からの投稿 Naomi Mishima

Naomi Mishima

Naomi Mishima
1581 投稿 0 コメント

5月に開催されるバンクーバー近郊のイベント特集

バンクーバーマラソン、一斉スタート。クリーンエリザベス公園。Photo by Chris Morris/RUNVAN®
バンクーバーマラソン、一斉スタート。クリーンエリザベス公園。Photo by Chris Morris/RUNVAN®

 初夏の爽やかな風に誘われて出かけたくなる5月。今年は新型コロナウイルス感染防止対策の影響もなく、思いっきり楽しめるイベントがいっぱい。

 今月は22日がビクトリアデーの祝日のため、3連休にイベントが盛りだくさん。お気に入りのイベントをみつけてお出かけしよう。

 また5月はアジアンヘリテージ月間。アジアのイベントで文化や歴史を学んでみてもいいかも。

4月14日~5月14日

2023年Abbotsford Tulip Festival-アボツフォードで開催されているチューリップフェスティバル。https://www.lakelandflowers.ca/

4月19日~

Chilliwack Tulip Festival – チリワックで開催されているチューリップフェスティバル。https://chilliwacktulipfest.com/

4月29日~5月7日

Vancouver Opera – The Flying Dutchmanを上演。https://www.vancouveropera.ca/

5月4日~7日

Art Vancouver –バンクーバーコンベンションセンターで開催されるアートショー。https://www.artvancouver.net/

5月4日~7日

Royal Canadian International Circus – メトロバンクーバーでは、バンクーバー(5月11日~14日)、リッチモンド(5月18日~22日)、サレー(5月4日~7日)で開催。https://www.royalcanadiancircus.ca/

5月4日~14日

DOXA Film Festival – ドキュメンタリー・フィルムフェスティバル。https://www.doxafestival.ca/

5月5日

The Search for the Perfect Pint – ポートムーディで開催されるビール試飲イベント。数十の醸造所とフードベンダーが参加する。https://searchfortheperfectpint.ca/

5月5日~7日

Ridge Meadows Home Show-400以上の展示が揃うBC州で最も大きなホームショーの一つ。https://www.ridgemeadowshomeshow.com/

5月6日

Artisan Farmers Markets 2023 ロンズデール・ノースバンクーバー(毎週土曜日)

5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。その他も続々と今シーズンが始まる。https://www.artisanmarkets.ca/

5月6日

Vancouver Whitecaps FC vs Minnesota United FC
バンクーバー・ホワイトキャップスのMLSレギュラーシーズン。https://www.whitecapsfc.com/

5月6日、7日

TJ Fest – 多文化を祝うバーナビーで開催される台湾フェスティバル。https://www.tjfest.ca/

5月7日

Vancouver Farmers Markets 2023 キツラノ(毎週日曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。5月7日にはキツラノで始まる。その他も続々と今シーズンが始まる。https://eatlocal.org/

5月7日

Artisan Farmers Markets 2023 アンブルサイド・ウエストバンクーバー(毎週土曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。その他も続々と今シーズンが始まる。https://www.artisanmarkets.ca/

5月7日

Vancouver Marathon – 人気の国際マラソン。バンクーバーの美しい景観を楽しみながら走れるのも魅力。https://bmovanmarathon.ca/

5月12~14日

Jurassic Quest – 恐竜のエキシビション。バンクーバーコンベンションセンター(5月12~14日)とアボツフォードTradex Centre(5月19日~22日)で開催。https://www.jurassicquest.com/

5月13日

BC Distilled – BCクラフトスピリッツのイベント。今年で8回目。2014年にスタート、地元の蒸溜所だけを集めたカナダ最大のスピリッツイベント。https://bcdistilled.ca/

5月13日、14日

Artisan Farmers Markets 2023 バーナビー(毎週土曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。その他も続々と今シーズンが始まる。https://www.artisanmarkets.ca/

5月13日、14日

Coquitlam Block Party:Greater Vancouver Food Track Festival-毎月メトロバンクーバーンの街で開催されているフードトラックのフードが楽しめるフェスティバル。5月はコッキトラムで開催。https://greatervanfoodtruckfest.com/events/

5月18日

Stars on Ice-カナダ・アメリカ・日本のスケーターが大集合するスケートショー。今年はカート・ブラウニングさんが今シーズンで引退するため節目のイベントとなる。https://www.starsonice.ca/

5月19日-22日

Cloverdale Rodeo & Country Fair –カナダ西部で最大級のロデオとカントリーフェア。ファミリーに人気のイベント。https://cloverdalerodeo.com/

5月19日~28日

Jurassic World Live Tour – 恐竜をテーマにしたイベント。バンクーバー市パシフィックコロシアムで開催。カナダでは他にモントリオール、トロント、ハミルトン、ケベックでも開催。https://www.jurassicworldlivetour.com/en-ca/

5月20日

Farmer’s Market 2023 ウエストエンド(毎週土曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。5月7日にキツラノで始まる。その他も続々と今シーズンが始まる。https://eatlocal.org/

5月20日

Vancouver Whitecaps FC vs Seattle Sounders FC
バンクーバー・ホワイトキャップスのMLSレギュラーシーズン。https://www.whitecapsfc.com/

5月20日

Brewhalla Fort Langley Langley – Fort Langley Parkで行われるクラフトビールと音楽のフェスティバル。https://brewhalla.ca/festivals/fort-langley/

5月21日

Farmer’s Market 2023 マウントプリザント(毎週日曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。5月7日にはキツラノで始まる。その他も続々と今シーズンが始まる。https://eatlocal.org/

5月22日

Fort Langley May Day Fair and Parade – 今年で101回を数える歴史あるコミュニティイベント。一日中楽しめるイベントが満載。https://maydayfortlangley.com/

5月24日

Resound: Chor Leoni’s 30th Anniversary Gala-バンクーバーを拠点に活動する男声合唱団Chor Leoniが、創立30周年を記念したファンドレイジングGala「Resound」。chorleoni.org/resound

5月27日、28日

Planted Expo Vancouver-カナダ最大のプラントベース(植物由来)をテーマにしたイベント。200以上のビーガン食品や生活雑貨が揃っている。https://www.plantedlife.com/

5月27日、28日

West of Main Art Walk –アーティストのスタジオを巡ることができるイベント。今年30周年を迎える。https://www.artistsinourmidst.com/

5月30日~6月4日

The Vancouver Children’s Festival – グランビルアイランドで行われる子どものためのフェスティバル。https://www.childrensfestival.ca/

5月31日

Farmer’s Market 2023 ダウンタウン(毎週水曜日)
5月から本格的に始まるバンクーバーのファーマーズマーケット。5月7日にはキツラノで始まる。その他も続々と今シーズンが始まる。https://eatlocal.org/

5月31日

Vancouver Whitecaps FC vs Houston Dynamo FC
バンクーバー・ホワイトキャップスのMLSレギュラーシーズン。https://www.whitecapsfc.com/

長期間開催されているイベント

Vancouver Canadians 2023 Season

4月から始まっているバンクーバー・カナディアンズの2023年シーズン。詳細はウェブサイトを参照。バンクーバー・カナディアンズはMLBトロント・ブルージェイズ傘下の5Aチーム。https://www.milb.com/vancouver

ExplorASIAN Festival – 5月にバンクーバー各地でイベントが開催される。5月はアジアンヘリテージ月間。https://explorasian.org/2023/04/27/explorasian-2023-program-guide/

3月3日~5月28日

Marvel Avengers S.T.A.T.I.O.N. – アベンジャーズをテーマにしたアトラクション。The Amazing Brentwood in Burnaby。
アベンジャーズ・ステーションがブレントウッドにオープン!

3月18日~9月16日

「詩が生まれる場所」展-日系文化センター・博物館。https://centre.nikkeiplace.org/

GIFTS AND THINGS「生活の中にエコグッズを、雑貨屋さんから環境に優しい商品を広げたい」

 バンクーバーで最も人気の観光地の一つガスタウンにある雑貨屋さん「GIFTS AND THINGS」。中に入るとかわいいグッズがズラリと並ぶ。しかもただかわいいだけではない、そこには一つのテーマがある。「環境に優しい商品」だ。

 以前は観光客がメインの「お土産物屋さん」だったが、現在は、「日本の雑貨屋さん」のようなお店を目指し、ディスプレイも意識する。そこに並んでいるのは若者や環境問題に敏感なバンクーバーの人々に響くエコグッズ。

 「生活の中にエコグッズを取り入れてほしい」と、雑貨屋さんGIFTS AND THINGSの思いを込めている。

GIFTS AND THINGSの一押し商品は「エコグッズ」

店長の久保さん、プラスチックを使用しないエコなパズルを手に、カラフルなデザインのエコバッグの前で。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
店長の久保さん、プラスチックを使用しないエコなパズルを手に、カラフルなデザインのエコバッグの前で。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 「当店での一押しグッズは」と紹介してくれたのは吉岡奈央さん。手に持っているのは、ビーズワックス(蜜蝋)ラップとディッシュクロス。

 ビーズワックスはサランラップと同じ使い方ができるという。ただサランラップと違って熱に弱い。「電子レンジで温められないんです。あと、洗う時には冷水で洗わないと溶けてしまします」と説明する。「ほかの食器と一緒にお湯で洗ってしまったことがあって」と笑いながら体験談を話した。

 もう一つはディッシュクロス。使い捨てのキッチンペーパー代わりに洗って何度も使えるのが特長。さらに吉岡さんによると「なんにでも使える万能クロス」という。洗った食器を置いたり、水回りの掃除に使えたり。乾燥も速く、すぐに使えるという優れもの。デザインもかわいいものが多く、「当店一押しエコグッズです」と太鼓判を押した。

 店長の久保ゆうやさんは「少しでもプラスチックを使用していない商品を探して、企業が『うちの商品はプラスチックフリーで作っています』というところは積極的にコンタクトを取ってお店に置けるようにしています」と話す。

 グリーティングカードやパズルもその一つ。「チョイスがあるならば、少しでもプラスチックを使っていない商品をというお客様に満足して選んでもらえる商品を揃えています」

 若者のトレンドや環境問題への意識が高いバンクーバーの人々のニーズを敏感に捉えて「お客さまが求めている環境を作りたいなって思っています」と話した。

楽しく働ける環境で

吉岡さん、おススメのエコバッグを手に。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
吉岡さん、おススメのエコバッグを手に。後ろにはエコグッズの一つディッシュクロスも。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 吉岡さんは、もともと「雑貨屋さん巡りが趣味」で、どこにいても休みの日には雑貨屋さん巡りをしていたという。「とにかくかわいいものに囲まれて働きたいという希望があって」

 バンクーバーに来る前にはワーキングホリデーで2年間イギリスに滞在。その後、日本に帰ったが、「イギリスでの生活は日本と違い、風通しがいい環境で2年間働くことができて、居心地よく自分らしく生活できたこともあって、もう一度海外で生活してみたいなというのがありました」と振り返った。

 日本では、大学卒業後に一度就職して働いていたがあまり適応できなかった。そこで、ある時にイギリスへのワーキングホリデー応募を決断、運よく当選したことが転機となった。

人気のJellycat。日本にもないキャラクターもそろっているとか。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
人気のJellycat。日本にもないキャラクターもそろっているとか。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 そもそも英語に興味を持ったのは中学校に入って英語の授業でALTの先生と初めてコミュニケーションを取った時。「刺激を受けました」と笑う。そんな時に図書館で見つけたのは「赤毛のアン」。「初めて読んでこういう世界があるんだって思って、感動して」。少しずつ海外に興味を持つようになり、大学では英語を専攻。そして、英語圏でイギリスの次の海外生活を考えたときに、学生時代の「赤毛のアン」に出合った思い出がよみがえった。

 現在はバンクーバーで希望通りの雑貨屋さん勤務。「楽しいです」と笑顔を見せた。

 店長を務める久保ゆうやさんもワーキングホリデーでカナダに。日本で勤めている時に仕事で海外に行くチャンスがあったが、英語でのコミュニケーションに「少し自信がなく、英語を勉強したいなと思って」。カナダかオーストラリアかの2択で、来たことがなかったカナダを選んだ。

 日本で小売業を経験したいたことを活かし、バンクーバーでも小売業で仕事を探している時に求人で見つけ、応募。現在は店長を任されている。新型コロナウイルス感染拡大で客足が途絶えた時期も店長として「ピンチをチャンスに」変えて乗り切った。

 「以前は観光客がメインのお店だったんですけども、ローカルのお客さんと観光客のお客さんの両方に来ていただけるように、毎週違う商品を並べてディスプレイも新しく変えて、ワクワクっていうか、色々見て回れる楽しいお店にしたいなと思っています」

カナダでのエコ意識を日本でも広めたい

エコグッズやお土産物など、楽しめる工夫を凝らすディスプレイ。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
エコグッズやお土産物など、楽しめる工夫を凝らすディスプレイ。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 GIFTS AND THINGSを経営するCrescent Moon Enterprises Ltd.のオーナー佐藤広樹さんがカナダでギフトショップを始めたのは1998年。バンクーバーから近いスキーリゾートとして有名なウィスラーにSMILE GIFTを開店。2店舗目となるGIFTS AND THINGSは2008年4月に営業を開始した。

 20年以上の店舗経営で感じたのは、カナダの人たちの環境に対する意識の高さ。「開業した1998年当時でも、環境に対する心掛けがすごい」という印象を持っているという。「当時からビニール袋をいらないというお客さんがいたり、資源を無駄にしない心掛けとかをたくさん目の当たりにして、カナダの人の環境に対する意識の高さを感じていました」

 その思いは今でも変わらない。だから、それを日本でも紹介したいと現在は東京でも活動している。都内のショッピングセンターでカナダのエコ活動を紹介する環境問題の啓発イベントを開いたり、一般社団法人「東京のCO2削減で都内観光を推進する会」を立ち上げたり、積極的に活動。その中で、カナダ式蜜蝋ラップの作り方講座も開いている。実際に自分でエコグッズを作って、より身近に環境保護を感じてもらい、生活の中に取り入れてほしいという。講座は人気で、参加した人たちは、メモを取ったり、動画を撮ったりして、「うちに持ち帰って広めてもらえているかなと思っています」と期待している。

 日本では、できるだけ安いものを買って使い捨てという習慣がまだ抜けきれず、生活の中で「エコにまで気持ちが回らないのかな」と感じることが多いという。

 それでも、地道だがこうしたイベントを通じて伝えていけば「色々な方法で啓蒙できると思うんです」と手ごたえも感じている。決して環境問題に興味がないわけではない。最近ではSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)という言葉が浸透してきて、知識として知っている人も増えている。あとはどのように体感して実践していけるか。

 「(日本でも)入り口までは来ていると思うんです。ただ、実践方法を伝えるところが足りていない。そこを使命感を持って伝えていきたい」と静かに語る。「要するにもう知っていたり、(環境問題が)大変だという感覚はあるけど、どうしたらいいかわからない。そこを伝えたい。それが伝われば、知識として知っている環境問題をどうすればいいのか、危機的な状況、2030年までにSDGsを成し遂げなければいけないという事実に対してどう対応すればいいのかを、分かってもらえると思うんです。だから、日常生活で手に入るエコグッズを使う機会を持ってもらって、カナダの人が生活の中で取り入れていることを日本に広げて、カナダと日本を繋げながら地球にいいことを少しでもできるように力を入れていきたいと思っています」

 カナダでの店舗経営を通じて生活にエコを取り入れる大切さを発信したいという佐藤さんの思いが、店舗での商品選びや東京での活動につながっている。

 GIFTS AND THINGSは、ガスタウンという絶好の観光スポットで、「お土産物屋さん」から日本の雑貨屋さんへ、そして環境問題を発信する拠点へと進化している。そこには佐藤さんと思いを共有する若い人たちの力が活躍している。「若い人たちがどこまでやりたいか、経営者の立場として、見守っていきたいな、応援したいな、できることはしたいなと思っています」

 個人でできること、企業・団体ができること、そして、行政ができること。三位一体となって環境問題に取り組んでいくことが、カナダでも、日本でも、重要だと感じている。

GIFTS AND THINGS

環境にやさしいパズル。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
環境にやさしいパズル。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

Crescent Moon Enterprises Ltd.が経営するギフトショップ。2008年にSmileys Giftとして開店。2020年にGIFTS AND THINGSに。
さまざまな雑貨を中心に販売。特に環境に優しい商品のラインナップに力を入れている。ウィスラーのSmile Giftは姉妹店。
住所:359 Water Street, Vancouver, BC
TEL:604-932-0155
営業時間:11:00 am – 8:00 pm
ウェブサイト:https://www.giftsandthings.info/
インスタグラム:https://www.instagram.com/giftsandthings.ca/

佐藤広樹(さとう・ひろき)

Crescent Moon Enterprises Ltd.オーナー・代表取締役
1998年ウィスラーにSMILE GIFT、2008年バンクーバーにGIFTS AND THINGSを開店
2023年3月設立、一般社団法人「東京のCO2削減で都内観光を推進する会」代表理事(https://www.tokyo-co2.com/
東京都足立区出身

左から、吉岡さん、佐藤さん、久保さん。お気に入りの商品を手に。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
左から、吉岡さん、佐藤さん、久保さん。お気に入りの商品を手に。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
となりのトトログッズも。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
となりのトトログッズも。GIFTS AND THINGS。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ガスタウンというバンクーバーでも人気の観光地にあるGIFTS AND THINGS。お土産物も豊富に揃える。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
ガスタウンというバンクーバーでも人気の観光地にあるGIFTS AND THINGS。お土産物も豊富に揃える。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

(写真・動画 斉藤光一/記事 三島直美)

合わせて読みたい関連記事

ファッションでなにを伝える?21歳の日本人デザイナーに注目!「バンクーバーファッションウィーク2023 秋冬コレクション」

若手デザイナーの登竜門 バンクーバーファッションウィーク

 バンクーバーファッションウィーク(VFW:Vancouver Fashion Week)2023年秋冬コレクションが4月12日から5日間、バンクーバー市内David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouverで開催された。

 バンクーバーファッションウィークは2001年に初めて開催され、今ではニューヨークに続き北米で2番目の規模となる国際的ファッションイベント。毎年世界各地からデザイナーやメディアが招待され、若手デザイナーが世界で活躍するためのステージにもなっている。

 ショーには多国籍・多文化な都市バンクーバーらしく、カナダをはじめアメリカ、ウクライナ、メキシコ、フランス、イギリス、オランダ、ベルギー、インド、フィリピン、台湾、韓国、日本と13カ国からブランドが参加した。

年に2回、世界が注目する1週間

 ファッションウィークとは、開催される約1週間に複数のブランドが各国の都市に集まり、最新のコレクションを発表する期間。9~11月の春夏コレクション、1~4月の秋冬コレクションと年に2回開催され、なかでもミラノ、パリ、ニューヨーク、ロンドンは4大コレクションと呼ばれ、世界で最も注目される。

 バンクーバーは北米ではニューヨークに続く規模であり、若いデザイナーにとっては4大コレクションへの登竜門とされている。

 今回のバンクーバーファッションウィークには日本から、CERITA TUR、NIERCLOTHING、TSUZUMI FUTAMATA、WEARING MAIA、SATOMI, ELBESO、HAPPI TOKYO、NORIKO KIKUCHI、ATELIER REN KIMONOREMAKE、UNSERTEN、KONOMA CLOTHING STUDIOのブランドが参加した。

伝えたい気持ちや思いを、ファッションでどう表現するか

「TUZUMI FUTAMATA」。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week
「TUZUMI FUTAMATA」。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week

 注目したのは「TUZUMI FUTAMATA」。

 「着ることで裸になる」を今回のショーのテーマとし、視覚的な柔らかさや色合いから人肌を彷彿とさせるその際立ったデザインを手掛けるのは、武蔵野美術大学に通う現役大学生のふたまたつづみさん。

 日本での活動や渋谷・原宿でのゲリラファッションショー*などをきっかけにバンクーバーファッションウィークからショーの依頼を受けたのだという。
 *ゲリラファッションショー=業界やメディアへの告知なしに突然実施されるファッションショーのこと。

 今回その新進デザイナー、ふたまたつづみさんに話を聞いた。

-今回のショーのテーマは「着ることで裸になる」ですが、なにをイメージして?

 具体的なモチーフはないです。人間の体を感じられるようなかたちにしたいなと思って、こういう質感だったり、形を作っています。

-発想はどこから?

 私が伝えたいメッセージっていうのは、正直ある意味ちょっと強い、というか、あまり人に寄り添うという感じではないと思っていて、「人は変わるべきだ」とか「あなたは今着ている服で本当にいいの?」というようなメッセージで、ある意味とても強いもので、だけどだからと言って強く刺すような表現では届かない。それをそのまま伝えるのはあまりおもしろくない。でも柔らかくってもちもちとしていておもしろおかしくて、それであって、人間の体ってみんなが見るものじゃないですか、そういう親しみやすさみたいなものが必要だなって感じて、こういう表現をしています。

「自分が世の中に必要だと思うことをやりたい」

「TUZUMI FUTAMATA」。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week
「TUZUMI FUTAMATA」。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week

 肌の質感をデザインに取り入れることによって根源的な懐かしさを感じてもらい、見ている人と共有していくようなメッセージの伝わり方に変えたいというふたまたさん。デザインを始めたのは、だれかに何かを伝えたい、自分だけで完結せずに変えていきたいと思ったのがきっかけだと話す。

 続いて、21歳にして自身のブランドを立ち上げ国境を越え活躍しているふたまたさんに、こんな質問をしてみた。

-選択に迷ったときや何かに悩んだとき、決断するための軸や大切にしていることは?

 私は難しい方を選びたいなといつも思っています。簡単な道と難しい道があったら、たぶんほとんどの人が簡単な道にいくと思う。でも私は、それぞれどういうことをしたいか、どういうことを目標にしているかによって違うと思うんですけど、私はみんなと同じように生きていたら、私のやりたいことはできないというか。私はみんなを変えたいなと思って活動しているので、その場合はやはり難しいことを選ぶ方が私の目標のためには近いなと思っています。

-以前インスタグラムの自身のアカウントで発信していた「死ぬ以外の怖いことは全部やりたい」ということばがありましたが、怖いことにいつも立ち向かっているのですか?

 私は正直、人よりも怖いことが多い方だと思っているので、やっぱりだからこそやる意味があると思っています。

-これからの夢、やっていきたいことは?

 特になくて。私はいま、自分が世の中に必要だと思うことをやりたいので、何年後になってもその時々で私が必要だと思ったことをできる環境にいたいです。

***

「TUZUMI FUTAMATA」のデザイナーふたまたつづみさん(前列中央)。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week
「TUZUMI FUTAMATA」のデザイナーふたまたつづみさん(前列中央)。2023年4月13日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。写真提供: Vancouver Fashion Week

 新しい環境や挑戦に怖いと感じることも多いと話すが、自ら環境を選び意欲的に発信を続けるふたまたさんの瞳には強い意思が感じられた。

来場者のファッションスナップを紹介

 そのほか個性が光る来場者のファッションにも目が離せない。デザイナー、メディア、モデル、観客それぞれがファッションを通して多様な情報を発信し、最新のトレンドを探る5日間だった。

バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today
バンクーバーファッションウィーク会場で。2023年4月16日、David Lam Hall, Chinese Cultural Centre of Greater Vancouver。撮影:池田茜音/Japan Canada Today

(取材 池田茜音/動画 斉藤光一)

合わせて読みたい関連記事

4 ☆ 「匂い」は粋な国字なり !

 今年はかなり遅かったがようやく春到来。BC州の州花であるハナミズキ(Dogwood)や色とりどりの花もやっと咲きほころび、視覚だけではなく、嗅覚も大いに楽しませてくれる。いろいろな花の「匂い」である。

 この「匂い」の漢字だが、つい最近、国字だと分かってびっくり。国字(こくじ)とは、日本で作られた和製漢字であり、日本的な知恵や工夫を凝らして、かなり昔からいろいろ作られてきた。代表的な一つが「働」で、「動」に「人」を付けて、「人が動く」すなわち、「働く」である。また「しつけ」の漢字「躾」も身だしなみを美しく・・・、すごい。「峠」や「凧」、そして魚の「鰯」などもなかなか趣深く、文化を込めた漢字の芸術かも。

 この「匂」も平安時代に作られたとのこと。当時は「におひ」と発音していたようで、「ひ」をカタカナの「ヒ」にして、この「匂」を作った。平安朝貴族の漢字に対する粋な遊び心を感じる。でも、日本人はこの「国字」、学校で習った記憶もなく、ほとんど知らず分からず。我が輩も日本語教師になるまでは全く存ぜず。でも調べるとなかなか興味深く、漢字に関心がある上級者に説明するとすごく喜ばれるので、日本語教師としては何かと便利である。

 さて、この「匂い」だが、ナント2010年にやっと常用漢字の仲間入り。現在では「におい」の漢字は「臭い」と「匂い」と二つある。確かにややこしいが「匂い」は良い「におい」であり、「臭い」は不快な「におい」として日本人はちゃんと使い分けている。 

 でも人によって快・不快の感じ方が異なる。例えば、タバコや秋刀魚を焼く「におい」などは微妙であり、また、ほのめかす意味の「犯罪のニオイ」などはひらがなやカタカナで書いたほうがよさそうである。

 さらに、この漢字「臭」もかなりややこしい。中国では「自」と「犬」からなる会意文字であり、「自」は鼻を表わし、犬がクンクンすることから、「自」の下に「犬」の「臭」であった。でも戦後、日本は漢字改定で「犬」を「大」に変えてしまった。誠に残念だが、嗅覚などの「嗅ぐ」はまだちゃんと「犬」である。うーん、実にややこしい。

 また、「臭い」は読み方が「におい」と「くさい」と二つあるので教師としては大変。日本人は「汗の臭い」と「汗臭い」など文脈から容易に判断できるが、生徒には難しい。もし「臭い臭い」はどう読むんですか、こんな質問されたら、うーん、どのように説明すれば・・・。いかにも日本的でよろしくないが、「臭いものに蓋をする」のごとく、なるべく公にせずこっそり、さりげなく説明したい思いである。

矢野修三(やの・しゅうぞう)
1994年 バンクーバーに家族で移住(50歳)
    YANO Academy(日本語学校)開校
2020年 教室を閉じる(26年間)
現在はオンライン講座を開講中(日本からも可)
・日本語教師養成講座(卒業生2900名)
・外から見る日本語講座(目からうろこの日本語)    
メール:yano@yanoacademy.ca
ホームページ:https://yanoacademy.ca

第12回 スワミのお別れ準備 その3

 インドの南西部にあるマイゾールから長い5時間のバスの旅、プッタパルティへ到着。プッタパルティのアッシュラム入所と同時に、私は日本人グループと別れ一人になった。受付けで部屋番号をもらい宿泊所へ行った。部屋に入る。そこは8人部屋だった。入り口の真正面のベッドに2人の若い白人が座っていた。互いにニッコリ笑顔をかわす。そして、一人が私に「Do you speak English?」と聞いた。「yes, I do.」と答える。するともう一人が「I tell you what, here is a bitch(意地悪い人) in this room.」と言った。そうかぁ、8人もいれば色々な人がいるよね。

 最初に会ったその2人はドイツから来た人。私の斜め前には2人スリランカの人だ。教師だという。以前、心臓病でここプッタパルティの無料サイババ病院で心臓手術をやってもらい、元気になれたので、お礼参りに来たと言う。すっかり仲良しになりメイル交換も長い事やっていた。
 そして、後は問題の3人の「ビッチbitch」だ。互に3人とも普通に挨拶し、とてもにこやか、1人は少し年寄り、2人は若い。

 2日目早朝「ナガラサンキスタン」と呼ぶ、4時半位に集まって皆で「アッシュラム」内をバジャン(讃美歌のような歌)を歌って歩く行事がある。自分が15-16年前に初めてこのアッシュラム(寺院)へ来た時参加したことがある。皆で歌うバジャンはヒンズー語だ。私は歌えないが、歌う大勢の人たちの中に入り一緒にアッシュラム(寺院)内を歩く至福感は特別なのだ。

 早朝、夜が明けても外はまだ薄暗い。私はトイレへ行き、電気をつけ中へ入った。入って間もなく「パッ!」と電気が消えた。「わー、真っ暗」。とにかく、私は1歩トイレの外に出て、電気をつけなおし、用を終えてベッドに戻った。そして、着替「ナガラサンキスタン」に参加。皆について寺院内を一回りし、部屋へ戻る。もう外はすっかり明るくなっていた。
 部屋へ入った途端、ロシア人女性3人が辞書を片手に私に話かけてきた。「ああ、電気を消したbitchだ」。そして、彼女達が言っている事は、「睡眠妨害」うるさくて眠れない。「音を発てるな」と言う事だった。
 私は素直に「申し訳ない」と謝り、翌日はもう寝る時、翌朝、外出用服を着て床に就き、顔も洗わず出て行き、帰ってから顔を洗う事にした。それから、可成りだらしなく汚れていた、その8人部屋を一所懸命暇さえあれば一人で掃除したのだ。又、皆が気持ち良くなれるようにいつも笑顔でいた。
 そして、数日たった頃、ロシア人3人が又辞書を持って、私に声をかけてきた。「あれー、またなにかやったかなぁ?」

 でも3人ともニコニコしている。それは悪いサイインではない。そのとおりだった。彼女達の説明では、何時もマンディール(お寺の本堂)でサイババの隣に立ち、サイババの話を英語に訳している人、彼はサイババ世界では超有名人(名前は忘れた)通訳師とロシア人グループとの座談会がある。「彼は英語で話すから、貴方も来るように」と言う、お誘いだった。 わぁー!ビックリした。でも、まさかのラッキー誘いだ。
 ここでこれがまた、私の「セレンディピティ」幸運をつかむ。生きる力をもらえる、良い話が聞ける。うれしいー!

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

許 澄子
2016年からバンクーバー新報紙でコラム「老婆のひとりごと」を執筆。2020年7月から2022年12月まで、当サイトで「グランマのひとりごと」として、コラムを継続。2023年1月より「『セレンディピティ』幸運をつかむ」を執筆中。
「グランマのひとりごと」はこちらからすべてご覧いただけます。https://www.japancanadatoday.ca/category/column/senior-lady/

カルラ余話 1 ~投稿千景~

エドサトウ

 カルラを思いついたように書き出したが、未熟者の小生が書くのだから、資料の本は多くあるものの、呑み込みこめていないから、何となく消化不良という感じはいなめない。次の機会があれば、これを元により良いものを書ければと思うのである。

 今回、もう少し書いてみたいと思ったのは、当時の弥生時代にお金である貨幣は無かったであろうから、なんで鉄のかたまりを買ったのであろうか?あるいは物々交換と考えれば、例えば、日本にはすでに絹織物があり、その織物とか、お米とか、日干しの魚とか、それらを入れたであろう土器などが考えられる。弥生時代は、一万年以上も続いた縄文文化が海洋民族などにより、外からの影響を受けて、米の生産や絹の生産が始まり大きく変化していく時代であったのかもしれない。新しい農耕技術や水田を作る土木技術や思想(道教)の影響をうけたようにも想像できる。伊勢神宮などは道教の影響をうけているとあるのをみれば、日本人の道徳観とか、農業技術はお宮さんによって広められたのかもしれない。

 お宮とは、中国では神社ではなく役所の意味であったらしい。お宮の神主さんは、今で言えば農業技術の指導者であり、その余剰生産物を供養としていただく役人であるから、当然、読み書きもできたのであろう。どちらかと言えば、道教による中国式の文化が拡散した時代が弥生時代であったように思われる。

 鉄などの農具が入ってくれば、お宮さんによって農産物と交換で販売されて、日本全国に拡散していったようにも思える。

Photo by Ed Sato
Photo by Ed Sato

(つづく)

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

「穀雨*しな垂れる桜も美しく」

カナダde着物

第46話 *桜の文様*

 「穀雨(こくう)」は二十四節気の六番目で「暖かい春の雨が穀物を潤す」という意味があり、春の雨や恵の雨を表わしているそうです。

 バンクーバー周辺では、今年も暖かい日の桜もあれば、雨日のしっとりとした桜もありました。

 皆さまはどのような表情の桜がお好きですか。

Cloudy in Vancouver at Night ...By Manto Artworks
Cloudy in Vancouver at Night …Photo By Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「桜の文様」

 桜は、昨今では振袖や訪問着の中でも人気のある柄となりました。
 凛とした一重桜、可愛らしい八重桜、存在感のある枝垂れ桜、などなど桜の品種と同じように桜の文様も数多くつくられています。
 桜の家紋で有名なのは、細川家の細川桜でしょう。(*1)

 桜柄の着物や帯ですが、季節を重んじる着物の世界では、選ぶ時に気を付けます。基本的に在住している桜の開花状況に合わすといいのではないでしょうか。
 小紋に多い、枝のない図柄の桜柄は、1年中愉しめるようです。(*2)

桜柄の着物と帯。写真:コナともこ
桜柄の着物と帯。写真:コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

「桜を愛でるお祭りやイベント」

 4月に入ってもまだ寒い日はありますが、桜が私たちの心を明るくしてくれます。

 グレーターバンクーバーでは毎年恒例となっております、日系センターでの“O-HANAMIお花見まつり”や、バンデューセン植物園での“Sakura Days Japan Fair 桜まつり”が行われ、私も着物で茶道デモンストレーションや殺陣ショーのお手伝いをして来ました!

 会場では、着物姿で訪れる方が年々増えているように感じます。

 着て愉しみ、見て愉しめる着物で、いっぱいお出掛けしたいですね。

Sakura Days Japan Fair 2023 茶道裏千家バンクーバー協会による茶席。写真:コナともこ
Sakura Days Japan Fair 2023 茶道裏千家バンクーバー協会による茶席。写真:コナともこ

お花見イベントの記事はこちらから。https://www.japancanadatoday.ca/2023/04/05/vancouver-big-picnic-2023/

参照
日本の行事・暦:http://koyomigyouji.com/index.html

家紋のいろは(*1)
https://irohakamon.com/kamon/sakura/hosokawazakura.html

桜柄を着る時期とマナーやルール(*2)
https://kimonodo.jp/kimono/sakura-pattern-kimono/

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから。

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
12年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘+老犬1匹(昨年末、虹の向こうへ)がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

 

サスカチュワン州レジャイナ市マスターズ市長に聞く「レジャイナの魅力と藤岡市との友好都市関係について」(前編)

Mayor Masters (left) with Police Chief Evan Bray (right) at the I Love Regina 20th Anniversary Celebration. I Love Regina encourages a strong sense of community and celebrates the many things we love about our city. The day was packed with activities, performances, food, music, smiles, and civic pride! Photo provided by the City of Regina
Mayor Masters (left) with Police Chief Evan Bray (right) at the I Love Regina 20th Anniversary Celebration. I Love Regina encourages a strong sense of community and celebrates the many things we love about our city. The day was packed with activities, performances, food, music, smiles, and civic pride! Photo provided by the City of Regina

 カナダと日本の間には姉妹都市・友好都市を結んでいる都市が多い。お互いの都市を知り、2国間の友好関係を深める役割を担っている。

 今回は、群馬県藤岡市と友好都市のサスカチュワン州レジャイナ市のサンドラ・マスターズ市長に話を聞いた。

 カナダ中部に位置する平原州として知られるサスカチュワン州。農業が盛んで、最近では情報技術や環境エネルギーにも力を入れている。そのサスカチュワン州の州都レジャイナ市。アメフトリーグCFL(カナディアン・フットボール・リーグ)サスカチュワン・ラフライダーズの本拠地で、その熱狂的なファンを知らないカナダ人スポーツファンはいないほど。

 観光地としてはあまり知られていないレジャイナ市だが、藤岡市との関係や街の魅力について話を聞いた。

友好都市「藤岡市」とは教育関連の交流を中心に関係を構築

Regina City Hall. Photo provided by the City of Regina
Regina City Hall. Photo provided by the City of Regina

 マスターズ市長によると、藤岡市との関係は1991年まで遡るという。学生派遣事業を機に始まった交流関係は友好都市協定として2019年に提携した。

 市長は「友好都市関係の第一の目的は、都市間のコミュニケーションと理解を深め、情報を共有し、友好を深めることにあると思います」と言う。

 ただ、マスターズ市長が就任したのは2020年。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、お互いの都市を行き来できない状況にあった。「本来は今年(2022年)の夏に藤岡市を訪問する予定でしたが、叶いませんでした」と振り返った。

 それでも藤岡市の職員とは連絡を取り合い、情報交換をしながら、お互いに市について理解を深めているという。

 「最近では、絵本を贈り合ったり、本を贈ったりと、教育的な交流をしながら、常にコミュニケーションのチャンネルをオープンにしています。そうすることで、お互いに異なる部分と共通する部分を学ぶことができますし、また企業も2都市の関係をサポートしてくれることに関心を示しています」

 ただ、レジャイナ市民のどのくらいの人が藤岡市との友好都市関係を知っているかを聞くと、政府関係者とかこれまでの交換留学などを考慮して「22%くらいの人でしょうか」と笑った。「学生たちが定期的に訪れていますし、ソーシャルメディアなどへの投稿もありますし、大体そのくらいではないかと思います」

日加往来の相互交流再開を待ち望んでいる

From left to right: City Councillor Andrew Stevens (Ward 3), City Councillor Lori Bresciani (Ward 4), Mayor Sandra Masters, serving food at Regina’s first ever Frost Festival. Frost Regina Festival was an exciting new way to celebrate our winter city. Photo provided by the City of Regina
From left to right: City Councillor Andrew Stevens (Ward 3), City Councillor Lori Bresciani (Ward 4), Mayor Sandra Masters, serving food at Regina’s first ever Frost Festival. Frost Regina Festival was an exciting new way to celebrate our winter city. Photo provided by the City of Regina

 「新型コロナは(日加間の)往来を完全に止めてしまいましたが、交流にはやはり実際に行き来することが重要だと思っています」と語った。

 市の関係者の往来は隔年で実施しているという。2022年はレジャイナ市の関係者が藤岡市を訪問する予定だったが実現しなかった。今年は藤岡市関係者がレジャイナを訪れる予定だと話す。

 「藤岡市との友好都市という結びつきは私たちにとって特別なもので、大事にしたいと思っています」

 学生の交流から始まった交流は、今では多方面に広がっているという。お互いに行き来をして街の様子に触れることが「関係を前進させる最善の方法だと認識しています」

 マスターズ市長が当選した後、藤岡市から連絡があったという。意見交換をしているうちに、大都市ではないが郊外の中心都市であるという役割を担っている類似点などを見つけた。また、藤岡市との共通点は安全な街で、物価もそれほど高くないリーズナブルに暮らせる街だということ。

 「本当に(藤岡市を)訪問する日を楽しみにしています。送ってもらった写真には信じられないような美しい桜がありました。レジャイナには桜がないのです」とマスターズ市長。

 1日も早い交流を待ち望んでいると語った。

後編は「マスターズ市長レジャイナ市の魅力を語る」

*インタビューは2022年10月に実施した。

レジャイナ市と藤岡市との友好都市締結

 2019年8月3日、レジャイナ市で、レジャイナ市と藤岡市との友好都市協定調印式が行われた。在カルガリー日本国総領事館小林成信総領事(当時)が立ち合い、レジャイナ市はマイケル・フーゲル市長(当時)、藤岡市は新井雅博市長が出席した。
 産経新聞によるとレジャイナ市と藤岡市との交流は1991年(平成3年)に藤岡市からレジャイナ市への中学生ホームステイ派遣事業からスタート。JETプログラムのALT(外国語指導助手)の呼びかけがきっかけだったとしている。

レジャイナ市

 カナダ西部の州、サスカチュワン州の州都。サスカトゥーン市に次ぐ都市。カナダでは16番目に大きい。州の南に位置する。人口は約22.6万人。面積は182.42平方キロメートル。緯度:北緯50度26分、経度:104度40分。市制施行1903年、サスカチュワン州(1905年)の州都になったのは1906年。

 Land Acknowledgement:レジャイナ市は、「サスカチュワン州南部とアルバータ州、マニトバ州の一部にまたがる35の先住民族との間で締結された条約 “the Treaty 4 Territory” の伝統的な土地にあり、クリー族、ソールトー族、ダコタ族、ナコタ族、ラコタ族のoriginal landsであり、メティスのhomelandであることを認識している」と市のホームページで宣言している。

サンドラ・マスターズ市長

 2020年9月の選挙で現職のマイケル・フーゲル市長を破り当選。サスカチュワン州の主要都市で初めての女性市長となった。

Saskatchewan Legislative Building and Grounds. Photo provided by the City of Regina
Saskatchewan Legislative Building and Grounds. Photo provided by the City of Regina

(取材 三島直美)

合わせて読みたい関連記事

フィギュアスケートGPシリーズ第2戦はバンクーバーで開催!チケットセールは今週から

Image photo provided by Skate Canada
Image photo provided by Skate Canada

 国際スケート連盟(ISU)グランプリ(GP)シリーズ第2戦となるスケートカナダ・インターナショナルが、2023年シーズンはバンクーバーで開催される。

 毎年多くの日本人選手が活躍しているこの大会。オンタリオ州で行われた2022年大会では男子シングルで宇野昌磨選手が優勝。女子シングルでは渡辺倫果選手、ペアでは三浦璃来・木原龍一ペアが優勝している。他にも、三浦佳生選手、紀平梨花選手、横井ゆは菜選手らも出場。2023年も日本人選手の活躍が期待できる。

 2023年スケートカナダ・インターナショナルのチケットは、2023年4月24日(月)午前10時(東部標準時)に先行販売され、2023年4月27日(木)午前10時(東部標準時)に一般発売される。

 チケットはP1:350ドル、P2:300ドル、P3:275ドル、P4:225ドル(全てカナダドル)。パッケージには、全ての競技、木曜日の練習、エキシビション・ガラが含まれている。

 フィギュアスケートファンには楽しみな秋になりそうだ。

Skate Canada International

期間:2023年10月27日~29日
会場:the Doug Mitchell Thunderbird Sports Centre(ブリティッシュコロンビア大学内)
チケット:チケットマスターで販売(https://www.ticketmaster.ca
スケートカナダ・ウェブサイト:https://skatecanada.ca/

合わせて読みたい関連記事

バンクーバー日系人合同教会から5月のお知らせ

バンクーバー日系人合同教会

  • 教会日曜日日本語礼拝の案内

毎週日曜日午前11時より教会礼拝堂で行い、礼拝の後、軽食をいただきながら親睦の時を持っています。クリスチャンでない方も留学、ワーキングホリデーで来られた方も大歓迎です。

礼拝は教会礼拝堂およびZoom (ID 5662538165、パスコード1225)で参加できます。

  • 5月14日第2日曜日の礼拝は英語と日本語バイリンガルの案内です。

今月はファミリーサンデー・母の日の礼拝として行います。

  • 親子生け花クラスの案内:5月25日(木)午後1時30分から2時10分 費用15ドル(お花・器込み、申し込み締め切りは5月19日)
  • シニア・初心者ラインダンス 毎週土曜午前11時から12時 会費$1、踊った後、マックをいただきながら交流の時を持ちます。
  • Zoomで聖書を読む会(火曜、水曜)があります。お問い合わせください。
  • ダウンタウンイーストサイドでサンドイッチ手渡し:木曜日午前9時からの準備、10時半から11時の配布のボランティアを募集しています。

お問合せ:604-618-6491(テキスト可)、vjuc4010@gmail.com  牧師 イムまで

住所:4010 Victoria Dr, (Between 23rd and 25th Ave East), Vancouver

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

サレーNorthwood 合同教会 日本語会衆 礼拝

第3日曜日午後2時より 
住所:8855 156 St, Surrey, BC, V3R 4K9
お問い合わせ:604-618-6491(テキスト可)イム、kuniokazaki98@gmail.com 岡崎まで 

日系文化センター・博物館から5月のイベントのお知らせ

日系文化センター・博物館

6688 Southoaks Crescent, Burnaby BC V5E 4M7
TEL 604.777.7000 
info@nikkeiplace.org   www.nikkeiplace.org
受付・ミュージアム営業時間:火~土 午前10時~午後5時 休:日月祝
水曜日は午前10時から夜9時まで開館。

イベント

バンクーバー生け花協会とNNMCC主催
生け花スプリングショー2023
5月6日土曜日、11時〜16時
5月7日日曜日、10時〜15時
入場無料、寄付歓迎
グレーター・バンクーバーで活躍している数々の流派の生け花が一堂に会します。今年はロビーで日系盆栽協会の展示もご覧いただけます。

NNMCC & NNMCC Auxiliary主催
日系センター 春のバザー
開催日時 : 5月13日(土)11時〜16時
入場無料

フリマ、プラントセール(花きの鉢植え販売など)、お食事やおやつ、いろいろ楽しめるバザーへぜひお越しください。林ホール内のフリーマーケットでは、日本の食器や雑貨小物、日本人形、着物や浴衣など、状態のよい中古の品々が並びます。日系ガーデンでは、紫蘇をはじめとする日本の植物や春の植物が揃います。行列ができるほど大人気のまんじゅうや屋台もお見逃しなく。

このイベントで得られる収益は、日本文化の普及および日系カナダ人の歴史の保存と共有に努める日系センターの運営に活用されます。ボランティア、ドナー、ベンダー、そしてご来場いただく皆様に感謝いたします。

お知らせ

夏休み中に英語で学べる日本文化体験をしませんか。7月は毎週9~12才を対象に1週間のマンガキャンプ、8月は今年新たにティーン(13~15才)向けのクラブを週に1~2回開催します。ウェブサイトで詳細をご確認いただきお申込みいただけます。

日系センター・シニアラウンジは、水曜日の午後12時から3時まで、シニアの方々を対象とした新たな無料プログラムです。シニアの方々が気軽に集まり、くつろぎ、かつ健康増進を促す活動を楽しめる場所を提供します。不定期に開催されるセミナーやワークショップに参加して心身ともに健やかな生活を一緒に目指しましょう。さらにボランティアがエクササイズの指導やデジタル製品の疑問・質問に答え、年齢に合わせた環境への適応方法や自分らしい人生を過ごすためのサポートもいたします。

プログラム

日系センターでは日本語で開催されているプログラムをご用意しております。ぜひご参加ください。柔道・合気道・習字クラブ・歌声喫茶・日本舞踊・囲碁クラブ・そろばん・太鼓・フラダンス・ラインダンス・シニアバドミントン。

日系ブックストア

毎週 火・木・金・土、午前11時~午後3時、2階
日系ブックストアではご不要になった古本・文庫本・漫画・絵本の寄付を受付けております。営業時間内に2階のブックストアまでぜひお持ちください。

展示 

常設展:「体験:世代を超えて受け継がれる、困難を乗り越え立ち上がる力」
日系人の歴史を日本語で紹介しています。2階入場無料

特別展示

詩が生まれる場所
宮崎雅子と李淑美
3 月 18 日〜9 月 16 日
入場料 $5。NNMCC 会員・学生は無料。

ミュージアムショップ

日系の歴史の書籍、日本からの輸入品、地元作家によるハンドメイド品を取り揃えております。お気軽にお立ち寄りください。

会員募集

会員になるとミュージアムへの入場が無料になるほか、ミュージアムショップでの割引、特定のイベントやプログラムなどで割引特典があります。会費収入は施設の維持費と展示、イベント、プログラムを充実させるために使用されます。

S.U.C.C.E.S.S.リッチモンド「BCサービスカードアプリ登録方法」オンラインワークショップのお知らせ

テーマは「BCサービスカードアプリ登録方法」オンライン

日時:2023年5月5日(金)午前10時~11時半

申し込みリンク: https://success.jotform.com/231011061304837

お申し込みの締め切り:5月4日( 木 ) 午前9時 *登録フォームの締め切りがあります

—————————–

政府発行IDのひとつであるBCサービスカード、それのデジタル版IDを作ることができることをご存じでしたか? BCサービスカードアプリを使ってアカウントを作っておくことで、政府の様々なオンラインサービスへのログインを安全、迅速、簡単に行うことができます。

今回はデジタルナビゲーターのトレイシーがこのアプリの登録の仕方を説明します。

なお、5月24日(水)に続編として、今回のフォローアップとアクセスできるサイトの紹介や使い方を対面サービスで行う予定です。続編の開催場所はリッチモンドオフィスになります。

政府機関の手続きもデジタル化が進んでいます、どんどん活用していきましょう。

<内容>

·        BCサービスカードアプリの登録方法

·        BCサービスカードログインをして利用できるサイトやアプリの紹介

·        グーグルクロームにてウェブサイトを日本語翻訳表示する方法

—————————–

お申込み・問い合わせ:kozue.ito@success.bc.ca / 236-880-3392 こずえまで

Today’s セレクト

最新ニュース