ブリティッシュ・コロンビア(BC)州議会選挙を前に10月15日、生中継による各党党首の討論会が行われた。BC新民主党(BCNDP)デイビッド・イービー党首、BC保守党ローン・ドークソン暫定党首、BCグリーン党エミリー・ローワン党首が参加、重要議題について各党の公約を主張した。
BC州は過去最大の138億ドルの財政赤字に直面している。BCNDPイービー党首は自政権による支出増加を認める一方で、学校や病院を建設してきたと強調。今後は州民に負担を押しつけることなく、経済成長と無駄な支出削減によって財政収支を均衡させると約束した。
これに対しBC保守党ドークソン党首は現政権の支出を批判。対策として、州内の煩雑な規制や官僚主義を徹底的に除去し、州の経済成長のために林業、液化天然ガス、酒類産業を支援すると主張した。
BCグリーン党ローワン党首は、現政権が力を入れているガス関連事業や資源採掘産業について将来への道筋が示されていないと指摘。利益が海外に流れている林業の例を挙げ、「環境に配慮した製造業から林業、サービス業まで、BC州内で安定的で持続可能な産業を築くことを考えている」と強調した。
生活費対策については、イービー党首は年間所得が19万ドルを超える層への増税によって社会サービスを拡充する計画や、州民の負担軽減のため1リットル当たり10セントの燃料税を一時的に減免する方針を示した。
保守党は所得税の非課税枠を32,000ドルに引き上げることを計画している。
グリーン党は、BC州の超富裕層(純資産5000万ドル超)を対象とした1回限りの課税を提案。BC州の財政赤字を抑えて格差を縮小するとともに公共サービスの充実をはかると説明した。
イービー党首は他にも、市長選などBC州地方選挙が17日に行われるにも関わらず今回2年も前倒しで解散選挙に踏み切ったこと、全ての利用者に1日10ドルの保育料を2028年までに実現するというNDPの公約も実際には恩恵を受けているのは10分の1の保育園しかなく、自身の子どもが通う保育園が対象になっていただけでなく、今年2月に1日10ドル保育園への予算増加凍結でも批判された。
BCグリーン党ローワン党首はNDPや保守党の主張は「今日の公約は選挙後の約束破棄」と痛烈に批判。26歳と最も若い党首は、家を持たず家賃を支払いながら生活し最低賃金で働いた経験もあるのは今日の党首の中で自分だけで、高騰する生活費が生活を圧迫する州民の厳しさを代弁できるのは自分だけだと主張した。
このほか、ICBCをめぐる保守党の改革案や救急外来の閉鎖問題、先住民族との関係では個人の土地所有権などに関わるDRIPAなども取り上げられた。終盤には、討論会の参加基準を満たさなかったセンターBC党エレノア・スタルコ党首と、One BC党ダラス・ブロディ暫定党首による録画メッセージも公開された。
投開票は10月24日。現時点ではBC保守党が支持率でわずかにBCNDPを上回っている。
(記事 高城玲)
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