
先日閉幕したトロント国際映画祭(TIFF)2026(9月10日~20日)で、9月14日に三池崇史監督の「バッド・ルーテナント:トウキョウ」をワールドプレミア上映。三池監督、主演の小栗旬さん、共演のリリー・ジェームズさん、間宮祥太朗さんらがレッドカーペットに登場、多くのファンから歓声があがった。
1992年の「バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト」をもとに、舞台を東京に移して製作された同作。警察内部で黒い噂が絶えない刑事を小栗旬さんが、アメリカからある事件のために来たFBI捜査官をリリー・ジェームズさんが演じるサスペンス・アクション。毎年、アカデミー賞受賞作や数々の話題作を送り出しているNEON社との共同プロジェクト。
レッドカーペットで三池監督、小栗旬さん、リリー・ジェームズさん、間宮祥太朗さんに話を聞いた。

三池監督は、前作を意識した点について「作っている時代とスタッフ、国も違うので、できるだけオリジナルに恥をかかせないように」考えていたと話し、「元の映画に対しては、リスペクトの気持ちがどういう形で映像に現れるかを、自由に作る場所を与えてもらったと思います」と語った。
トロント国際映画祭については、「初めて海外の映画祭に来たのがトロントの『ミッドナイト・マッドネス』でした。プロデューサーも宣伝もいなくて一人で来て、映画祭とはどんなのだろう、と不安に思っていた時に観客の皆さんが熱狂してくれた」と振り返り、「日本でローバジェットで作っていた自分を、映画が(世界に)連れていってくれるという映画の力みたいなものを感じました。あの日のミッドナイトマッドネスの熱狂がなければ、ちょっと違った人生になっていたとも思いますね」と、トロント国際映画祭での思い出を語った。

小栗旬さんは「日本で普段撮っている映画のスタイルに海外の人たちが参加してくれて、自分にとっても初めての経験だったので、すごく刺激的でしたし学ぶこともたくさんありました」と国際プロジェクト参加への感想を話し、カナダの観客には「どういう風に受け取ってもらえるのかワクワクしています。少し緊張しているところもありますけど、楽しんでいただけたらいいな、と思っています」と笑顔で期待を話した。
日本での撮影、アクションなどをこなしたリリー・ジェームズさんは、「東京は大好きな街ですし、そこで三池監督と仕事ができるというのは一生に一度の夢がかなった体験でした」と笑顔を見せ、「ワイルドで混沌としていて、残酷なところもある映画ですが、実はその核心には驚くほど感動的なものがあります。登場人物たちは、より良く生きよう、新しい人生を始めようともがいている。だから意外なほど心に染みる作品でもあるのです」と映画を紹介した。


間宮祥太朗さんは「三池監督とはずっと仕事をしてみたいと思っていたので、この作品に参加できたというのがうれしかったですし、三池作品ではあるのですが、今回NEONと組んだことで新しいエッセンスが加わっていて、お客さんがどう見てくださるのかすごく楽しみです」とワールドプレミアを迎えた同作に対する思いを話し、「ショッキングなシーンは多いですが、個人的には美しい映画だと思っていて、それぞれの登場人物のもがく姿、絶望の中から少しの希望を感じてもらえたら」と作品への思いを語った。
会場内外には、上映数時間前からレッドカーペットを待つ人々が集まり大盛況の中で迎えた当日のプレミア。現地には、トロント国際映画祭への参加が5回目となる三池監督のファンも多く、上映後には約5分間のスタンディングオベーションが送られた。
(取材 宮井みちる)
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