「バンクーバーではマイノリティ留学生、高井洋季さんの成長と新たな挑戦」カナダの魅力を語る~シリーズ第2回

高井洋季(ひろき)さん
西伊豆町(静岡県)役場 地域プロジェクトマネージャー
特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)理事
カナダ滞在歴:バンクーバー3年

 アメリカのコミュニティーカレッジからUBC(ブリティッシュコロンビア大学)に編入し、3年間学生として過ごしました。景色も美しいキツラノビーチで友人たちとのBBQは、懐かしい思い出です。

 私が思うカナダの魅力は、移民の方が多いということもあるのでしょうが、現地の方からするとマイノリティである日本の留学生とかも、温かく受け入れてくれるところです。あとバンクーバーは町に近いところにある大自然が上手く街と調和しているところでしょうか。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災の際、友人と共にバンクーバーで即座に支援活動を始めました(Japan Love Project)。最初は留学生を中心に数名でスタートしましたが、日系コミュニティやビジネス関係者、地元のコーヒーショップなどから温かいサポートを受けました。
 街頭募金は1か月弱でしたが、その後サイレントオークションやチャリティーイベントを通じて、1年間で約50万ドルを赤十字を通じて日本に送ることができました。この経験を通じて、カナダの方々の温かさ、異文化への理解と受け入れの深さを強く感じました。

 バンクーバーは非常に多様な移民が暮らす街で、中国系の方も多く、白人がマジョリティではない環境です。私たち日本人もその中でコミュニティのマイノリティであると感じました。この多様性の中で、文化や宗教観を含めてさまざまな人々と共に生活し、コミュニケーションの取り方などを学ぶ機会が豊富で、多くのことを学びました。

 海外へ出ようか迷っている人たちへですが、大体のマジョリティの人たちは日本国内で大学へ進学して就職するということだと思うのですが、他人と違う価値観は自分を違う環境におくことで身に付けることが出来ると思います。
 今その年齢しか出来ないこともあると思います。後々行かずに後悔するなら海外へ出てみてください。きっと何かが見つけられると思うので是非行って欲しいです。

 カナダの大学を卒業後、日本に帰国してNPO法人の職員として国際協力や地方創生の仕事に従事していました。ご縁があり、約3年前から西伊豆町で地方創生のプロジェクトに携わっています。
  この町はバンクーバーに似ており、非常に気に入っています。自然も豊かで、自ら畑を耕したり、椎茸を栽培したりしています。また、田舎独特の特徴かもしれませんが、人間関係が非常に近く、とても親しみやすい環境です。この町で味わえる美味しい料理や、日本一と言われる夕焼けを見に、ぜひ訪れていただきたいです。

静岡県西伊豆町 : https://www.town.nishiizu.shizuoka.jp/
NPO国際ボランティア学生協会(IVUSA)https://www.ivusa.com/

カンボジアの小学校建設の際、連れて行った日本の大学生とホームステイ先の家族。写真提供:高井洋季さん
カンボジアの小学校建設の際、連れて行った日本の大学生とホームステイ先の家族。写真提供:高井洋季さん

(動画・記事 斉藤光一)

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