「ペットは家族の一員」BC州家族法改正でペットの処遇が改善される

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では、1月15日に改正された家族法が施行され、離婚や別居の際のペットの処遇が変わった。

 ペットはこれまで資産としての扱いだったが、今回の改正でコンパニオン・アニマルの項目が設けられた。いわゆる「ペットの親権」に対し、考慮しなければならない要素として「夫婦やカップルそれぞれの、動物の世話に対する意思や能力」「子どもと動物との関係」「家庭内暴力や動物虐待の危険性の有無」などが明記された。州政府は声明で今回の変更は州民の声に基づくものだと述べている。

 BC州の動物を専門とする弁護士V・ビクトリア・シュロフ氏は、今回の改正で、「ペットは家族の一員としてみなされるようになる」と話す。シュロフ氏によると、ペットと家族のきずなを考慮したこうした法改正はカナダでは初めてで、国内に同様の動きが広まることに期待を寄せているという。

 一方で政府は、夫婦やカップルが「ペットの親権」ついて自分たちで合意することを推奨しており、その場合は共同のオーナーシップなどの選択肢も含まれる。裁判所に持ち込まれた場合には、裁判所は一方にのみオーナーシップが与えることができる。コンパニオン・アニマルには、介助犬や盲導犬、農業用家畜は含まれない。

(記事 編集部)

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