ホワイトキャップス、メキシコのリーグ覇者にPK戦の接戦に

ティグレスの攻撃を止めるGK高丘。リーグスカップ2023、2023年8月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
ティグレスの攻撃を止めるGK高丘。リーグスカップ2023、2023年8月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

 またもPK戦までもつれ込んだ接戦となった。北米3カ国チームが参加するリーグスカップ。7月21日から開幕し、グループ2位でラウンド32に進んだホワイトキャップスは、BCプレースでまたもメキシコの強豪との対戦となった。

8月4日(BCプレース:13,703)

バンクーバー・ホワイトキャップス(MLS) 1-1 ティグレス(リーガMX)
(PK5対3でティグレス)

先制はホワイトキャップス。開始早々の9分にVite(#45)が決め、1-0。ティグレスは18分、絶好の得点好機だったが、Raposo(#27)がGK高丘をカバーする好セーブでゴールを許さず。前半はキャップス1-0で折り返した。しかし、後半に入った53分、ティグレスLainezが決め同点。試合はそのまま終了しペナルティ・シュートアウト(PK戦)に。先攻のティグレスは4人が成功したのに対し、ホワイトキャップスは4人目が失敗。その後、ティグレス5人目が決めて、試合が決まった。ホワイトキャップスはラウンド16に進めなかった。

GK高丘、PKは自分が止めれば次のラウンドに進めた

 この日の相手はメキシコのリーグ覇者ティグレスUANL。7月21日のクラブ・レオンに続いて、この試合もメキシコのチーム相手にPK戦までもつれ込んだ。GK高丘は「PK戦のところで僕が止めることができれば次のラウンドに進めたと思うんで、そういう意味では非常に悔しい敗戦になりました」と振り返った。

 「90分通して、厳しい時間帯もありましたけど、去年のリーグチャンピオン相手に互角以上に戦えたと思いますし、90分間の中で勝つチャンスもあったと思います」と決めきれなかったことを悔やんだ。

 Vanni監督も「相手よりも(ホワイトキャップスの方が)良かったと思うし、自分たちは非常に良いプレーをした」と試合後の会見で振り返った。ただ「残念ながら勝ちにつながる2点目が取れなかった」とも。しかし、審判の判断への批判も込めて「自分たちの方が勝ちに相応しいチームだった」と力を込めた。

 このトーナメントでは3試合戦って1敗もしていないと強調。「自分たちが良いチームであることを示せた試合だった。戦いぶりについてはハッピーだった」と前を向いた。

MLS以外のチームとの対戦は良い経験に

 リーグスカップでは、3試合を戦って2チームがメキシコのチーム。MLSチームではないチームと対戦することに、「難しさはなかったですけど、違うリーグのチームと(試合を)やるというのは僕自身非常にいい経験になりました。日本にいてなかなかメキシコのチームとやることはないんで」と語り、それだけに「勝っていい経験にしたかったな」と悔しがった。

 メキシコチームと2試合ともPK戦となったことについて、「PK戦に90分間終わってすぐに入っていくということで、日本代表が去年PKで負けましたけど、僕としてはワールドカップとかをイメージしながらやっていたので、PK戦でもちゃんと勝ち切れる強さというのは、僕自身ゴールキーパーとして求めなければいけなかったので…そういう意味では、率直に悔しいですね」と冷静に語りながらも、悔しさをにじませた。

 バンクーバー・ホワイトキャップスは8月20日にBCプレースでMLSレギュラーシーズン後半戦を開始する。

ホワイトキャップス、2点目を許す。リーグスカップ2023、2023年8月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito
ホワイトキャップス、2点目を許す。リーグスカップ2023、2023年8月4日、BCプレース。Photo by Koichi Saito

(取材 三島直美/写真 斉藤光一)

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