カナダ入国、7月初めにホテル隔離緩和へ

 カナダ入国制限として実施されているホテル隔離が緩和される。カナダ政府がこの日の会見で明らかにした。

 パティ・ハイデュ保健大臣は、現在空路入国で実施している入国時のPCR検査結果を待つための政府指定ホテル3日間滞在義務について、緩和する考えを示した。条件として、新型コロナワクチン接種が完了していること、カナダ保健省が承認したワクチンを接種していることをあげている。

 ただこれがすぐに国境再開となるわけではない。ハイデュ大臣は政府として段階的に入国制限の解除を実施していくとし、今回の措置は第1段階で7月第1週からの実施を目指していると語った。まだ各州政府やカナダ国境サービス庁など関係政府や機関と調整しなければならないと説明した。

 対象者は現在入国が許可されている市民権・永住権保有者などで、旅行者は対象外。またワクチン接種完了を示す証明書がどのようなものになるのかも未定としている。

 会見に同席したカナダ公衆衛生局長テレサ・タム博士は、国境再開に向けての指標として、ワクチン接種対象者の75パーセントがワクチン接種を完了していることと語った。

 アニタ・アナンド調達大臣によると、6月にはファイザー製の毎週約250万回分に加えて、モデルナ製が700万回分届くという。現在の接種率は1回目が約70パーセント、2回目は約10パーセントとなっている。

 前日の会見でジャスティン・トルドー首相は段階的な国境再開を予定していると述べたが、明確なタイムラインや具体的な条件などには言及しなかった。この日のハイデュ保健大臣も、国境再開予定のタイムラインは示さなかった。早いうちに発表するにとどめた。

カナダ入国制限緩和条件

実施時期

・7月第1週を予定。詳細は後日発表

対象者

・現在でも入国が許可されている人。市民権、永住権保有者やエッセンシャルワーカーなど

緩和される制限

・空路入国時に空港で実施されているPCR検査の結果を待つための自己負担による3日間のホテル隔離
・入国後14日間自己隔離

対象者の緩和条件

・入国の14日以上前に新型コロナワクチン接種を完了していること
・カナダ保健省が承認しているワクチンを接種していること。現在は、ファイザー/ビオンテック製、モデルナ製、アストラゼネカ製、ジョンソン&ジョンソン製の4種類。今後これ以外のワクチンを承認する可能性あり
・入国後に検査結果を待つための自己隔離場所を確保していること。自宅などが含まれる

継続される制限

・出発地での搭乗72時間前PCR検査で陰性証明
・到着空港でのPCR検査実施
・到着空港で実施したPCR検査結果が出るまでの自己隔離

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