ワクチン接種済者の出発前コロナ検査、カナダで不要に

 カナダ政府がワクチン接種を完了した人へのカナダへの渡航制限を緩和する。空路、陸路、海路で2022年4月1日午前0時1分(東部標準時)以降、カナダに入国する新型コロナワクチン接種完了者は、出発前新型コロナウイルス検査の陰性証明書の提示は不要となる。

 カナダ公衆衛生局(Public Health Agency of Canada)が3月17日にニュースリリースで発表した。

 ただし、ワクチン接種完了者でもカナダ国外から到着した際に、無作為で検査対象として選ばれることがある。その際には検査を受けなければならないが、結果を待つ間、自宅などで待機する必要はない。

 カナダへの渡航が許されているもののワクチン未接種である人、または2回接種が必要なワクチンで1回しか受けていない5歳以上の渡航者はすべて、入国前の新型コロナウイルス検査を受ける必要がある。検査結果の証明書は次のいずれかが必要。 

有効な抗原検査の陰性証明
カナダ国外の認定を受けた検査機関や、検査を行う医療機関などで抗原検査を、航空機の場合は予定されている出国時間の1日前、陸路や海路での入国では入国の1日前に受ける。例えば、金曜日の便で出発する場合は、木曜か金曜に抗原検査を受ける。

・有効な分子検査の陰性証明
カナダ国外の認定を受けた検査機関や検査を行う医療機関などで検査を受ける。検査は航空機の場合は予定されている出国時間の72時間前、陸路や海路での入国では入国の72時間前に受ける。例えば、金曜日の午前11時の便で出発する場合、火曜日の午前10時59分までにテストを受ける。

・過去の分子検査の陽性証明
航空機の場合は予定されている出国時間、陸路や海路での入国では入国日の、10日前から180日までの間に分子検査を受けて陽性となった証明。抗原検査の結果は受け付けない。1月1日に受けた分子検査で陽性と確認された場合は、最速で入国できるのは1月11日。

 カナダへの渡航者は引き続きArriveCANを用いて、カナダ到着前に求められる情報を提出する必要がある。提出がなかった渡航者は、ワクチン接種状況に関係なく到着時のテストを受けることや、14日間の自宅などでの待機を求められることがある。

 クルーズ船や航空機を利用する場合は、搭乗や乗船前72時間以内にArriveCAN で情報を提出する。

 発表に際してジャンイブ・デュクロ保健大臣は、「水際措置の調整は、カナダにおける高いワクチン接種率、感染を検出するラピッドテストが使用できるようになったこと、入院者数の減少など、多くの要因によって可能になりました。今後、ワクチン接種率や国内の医療システムの受け入れ能力が引き続き改善することで、カナダの人たちの安全を守るための水際対策のさらなる緩和を検討していきます」と語った。

 カナダから日本に帰国・入国する際には、17日時点では日本国籍でも、検査証明書(陰性証明書)の提示が必要。ただし、ブースター接種を終えている場合は、3月3日以降、検疫所の宿泊施設での待機や入国後の自宅などでの待機を求めないこととなった。

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