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Ayaka Furukawa

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桜楓会2024年新年会を開催、寒空でも会場は温かく賑わう

桜楓会参加者の集合写真。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
桜楓会参加者の集合写真。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today

 バンクーバー桜楓会の年次総会および新年会が1月11日、ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市の日系文化センター・博物館で開催された。

 当日は厳しい冷え込みとなったが64人が出席。会場では、参加者たちが新年のあいさつとともに話に花を咲かせ、お節料理やゲームなど充実した時間を過ごし、大いににぎわった。

久保会長「今年は隣組と力を合わせていく」

新年会であいさつする久保克己会長。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
新年会であいさつする久保克己会長。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today

 久保克己会長のあいさつから始まり、新年会は穏やかに進んでいった。「桜楓会は今年で39年目です。皆さんのお元気なお顔が見ることができて本当に幸せです」と喜んだ。

 久保会長に2024年の抱負を聞くと「今年は隣組と力を合わせていきます。日系のコミュニティの数が多いので、皆で力を合わせれば、さらに大きくおもしろいことができることが沢山あります。やがては他の団体ともできればいいなと思っています。協働することのメリットはものすごく大きいと思います」と力強く答えた。

丸山総領事「日本とカナダ、世界中を結ぶ奇麗な虹が沢山かかるように」

新年会のあいさつをする丸山浩平総領事。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
新年会のあいさつをする丸山浩平総領事。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today

 在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事も出席した。あいさつでは「辰年の年男なので張り切って新年を迎えたいと思っていた矢先、残念ながら日本で厳しい年明けとなってしまいました。改めて犠牲者の方々に追悼の意を捧げ、早期の救出と復興が進むことを心よりお祈り申しあげます」と冒頭で能登地震について言及した。

 また先日奇麗な虹の橋を見たというエピソードから「虹は辰が水を飲んでいる姿だという中国の言い伝えがあります。辰が奇麗な虹になって日本とカナダ、世界中を結んでくれる素敵な虹が沢山かかるように祈りますし、我々も気を引き締めて努力してきたいと思っております。大先輩でいらっしゃる桜楓会の皆様からご教授をいただいて、本当に信頼していただける総領事館になるように努めます」と語った。

 新年会では、ヤング規代枝さん、ティム クラークさん、荒巻典子さんがアルゼンチンタンゴ、フランメンコを披露した。情熱的で力強いパフォーマンスに、会場中が新年から活気のある雰囲気に包まれた。

 そのほか、ジャンケンや50:50などのゲームも開催。ゲーム勝者には景品も贈呈され、会場中が大いに盛り上がった。

バンクーバー桜楓会

 満55歳以上の日本語を話す人を会員として1985年に「退職移住者の会」として発足した。新年会のほか、暖かい季節には桜や初夏の香りを楽しむ「歩こう会」やブルーベリー摘みなどのイベント、芸術や健康などについて学べる教養講座など、BC州で生活している会員同士の親睦を深め、生活を充実させるための情報交換の場となっている。

乾杯の音頭をとった会員最年長桑原誠也名誉会長(前列左から2人目)と、食後の和気あいあいとした雰囲気で。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
乾杯の音頭をとった会員最年長桑原誠也名誉会長(前列左から2人目)と、食後の和気あいあいとした雰囲気で。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
荒巻典子さん、ヤング規代枝さんによる美しく力強いフランメンコ。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
荒巻典子さん、ヤング規代枝さんによる美しく力強いフランメンコ。2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
体を使ったジャンケンゲームを楽しむ。 2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today
体を使ったジャンケンゲームを楽しむ。 2024年1月11日、日系文化センター・博物館。Photo by 古川紋/Japan Canada Today

(取材 古川紋)

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朝日ベースボール創設10周年、上西ケイさん102歳誕生祝い

上西ケイさん(前列中央)を囲んで、朝日選手とコーチ、関係者と。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
上西ケイさん(前列中央)を囲んで、朝日選手とコーチ、関係者と。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 朝日ベースボール・アソシエーションの新年会が1月7日ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー市の日系文化センター・博物館で開催された。

 今年で創設10周年となる朝日ベースボール。この日は、朝日軍レジェンド上西ケイさん102歳の誕生会も行われ、多くの朝日選手や関係者が集まった。また、ケイ・カミニシ・アワード受賞者の発表や、10年前のチーム結成時から現在までの朝日ストーリーをスライドショーで見せるスペシャルプレゼンテーションなども行われた。

上西ケイさん102歳に

誕生祝いの大きなケーキの前で微笑む上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
誕生祝いの大きなケーキの前で微笑む上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 1939年に17歳でルーキーとして朝日軍に入団した上西ケイさんは、今では唯一の戦前にプレーしていた選手。1月11日の誕生日を前に、この日は豪華なケーキと花束とともに102歳を参加者全員でハッピーバースデーの歌を贈り祝った。

 上西さんに気持ちを聞くと「昔の記憶がよみがえって懐かしい気持ちでいっぱい」と笑顔を見せた。

ケイ・カミニシ・アワード受賞はKyle選手

ケイ上西アワードを受賞したKyle選手(左)、上西ケイさんと。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
ケイ上西アワードを受賞したKyle選手(左)、上西ケイさんと。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 今年のケイ・カミニシ・アワードはKyle de Waal選手が受賞した。朝日ベースボールチームのメンバーから毎年1人だけ選ばれるこの賞は、朝日の精神であるスポーツマンシップ、礼儀や作法を体現している選手、野球のスキル、自分が朝日で学んだことを次の世代に教える活動への貢献などの要素を総合的にみて選ばれる。

 Kyle選手はボランティアでコーチも務めている。「受賞できたことにとても感謝していますし、幸せな気持ちです。毎週日曜日にボランティアでコーチとして朝日のメンバーに野球を教えていて、その活動を認めてもらえてうれしい。僕はコーチとして野球を教えるのがとても好きで、野球を若い世代に教えることで彼らがまた良いコーチになると思います。僕が知っていること全てを彼らに教えて、インスパイアしていきたい。また僕は将来先生になりたいと思っているので、コーチとしての経験は将来の目標へもつながります」と喜んだ。

2025年ジャパンツアーに向けて2024年は「チームビルド」

2025年ジャパンツアー監督に就任した小川学さん(左から2番目)とジャパンツアーメンバー。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
2025年ジャパンツアー監督に就任した小川学さん(左から2番目)とジャパンツアーメンバー。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 今シーズンから監督に就任した小川学さんに2024年の目標を聞くと、「朝日チームはさまざまなチームから、朝日の歴史や日本のスタイルに興味を持ってきてくれた子どもたちが集まって、このチームでもプレーします。(朝日の)各選手は他のチームにも所属しています。そのため練習量も他のチームと違って限られます。その短い時間でいかにチームを一つにまとめられるか、今年は2025年のジャパンツアー前に、子どもたちをチームとしてさらにまとまった状態にしていきたいと思っています」と答えた。

 朝日は2015年から2年に一度、日本で野球を通じた交流を行うジャパンツアーを実施している。チームは毎回選手を選抜。次回のジャパンツアーは2025年。この日はツアーメンバーの発表も行われた。

Marcus選手(左)と、Sam選手。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
Marcus選手(左)と、Sam選手。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 Sam Boon選手は「2024年の目標はナショナルトーナメントで勝ち進むこと。2025年のジャパンツアーが今からとても楽しみ」と目を輝かせた。Marcus Cyr選手は「新年会に参加できてうれしい。朝日で学べる最も良いことはスポーツマンシップや相手をリスペクトする精神です」と戦前の朝日軍からの精神を受け継ぎジャパンツアーにつなげていく。

朝日ベースボール・アソシエーション

 2016年に発足。当時の名称はカナディアン日系ユースベースボールクラブ。2015年に最初のジャパンツアーを実施し、これを機に2016年に創設した。https://www.asahibaseball.com/

朝日チーム・ジャパンツアー

 2015年を第1回として、2年に一度、同アソシエーションでプレーする選手から選抜チームを結成し日本に野球遠征している。選手は主に13~15歳で編成されている。2021年は新型コロナ感染拡大の影響で中止に。2023年に第4回遠征が実施された。2017、2019年には、横浜、静岡、滋賀、奈良などで、2023年は2021年に遠征予定だった選手も参加し神戸を中心に親善試合を行なっている。

バットに力強くサインを書く上西さん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
バットに力強くサインを書く上西さん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
朝日メンバーに迎えられて入場する上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
朝日メンバーに迎えられて入場する上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

(取材 古川紋 / 写真 斉藤光一)

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