MLSは現在レギュラーシーズンを一時中断し、Leagues Cupを開催している。バンクーバー・ホワイトキャップスはグループステージを1位で通過しベスト32に進出したが、メキシコシティを本拠地とするPUMASに敗れた。
Leagues Cupベスト16を逃す
現在開催されているLeagues Cupは、北米3カ国のトップリーグ、MLS(カナダ・アメリカ)とLIGA MX(メキシコ)の全47チームがワールドカップ方式で戦う大会。期間は7月26日から8月25日まで。昨年はMLSでの鮮烈デビューを飾ったリオネル・メッシ擁するインテル・マイアミが優勝した。
チームは東西に分かれ、1グループ3チームでグループステージを戦い、勝ち抜いた32チームがトーナメント方式で優勝を目指す。
ホワイトキャップスは、7月30日初戦をロサンゼルスでLAFCと戦い、PK戦を制して勝利。この試合、高丘は出場機会がなかった。1勝で迎えた2試合目はBCプレースでメキシコのClub Tijuanaと対戦。先制されたものの後半に3ゴールで逆転勝ち。グループステージを1位で突破した。
試合後、高丘は3得点を挙げた後半には自らロングの縦パスで攻撃に参加する形になったことについて、「相手が結構前から来ていたので、それをうまく利用して」と説明した。ほんとはつないでいきたいが「日本の時とはやり方が違うし、結果的に点が取れたというのは僕としてもチームとしても良いことだと思うので、状況に応じて判断をしっかり変えていきたい」と相手によって勝ちを引き出すやり方に順応しているという。
この試合ではチームを救う好セーブを連発。それでも1失点したことを反省したが「最小失点で抑えられたことが逆転につながったと思います」と勝ってグループ1位でベスト32に進んだことを「良かったと思う」と素直に喜んだ。
ベスト32は同じくメキシコのチームでメキシコシティを本拠地とするPumas UNAM。前試合の勝利から急きょ決定した3日後の試合で水曜日ということもあり、BCプレースの観客数は1万人以下と少なかったが、Pumasファンが多く駆け付け、さながらキャップスのアウェイの雰囲気を醸し出していた。
試合は0-2。高丘は随所に好守でチームの危機を救ったが、ディフェンダーの一瞬の隙を突かれて前後半に1点ずつ許した。
シーズン途中に1カ月もレギュラーシーズンを中断して行われるLeagues Cup。高丘は「メキシコのチームと対戦できるのは非常におもしろい取り組みだと思いますし、日本では体験できないことなので」と話した。ただ初戦のLAFC戦では高丘はサブに回り、この2試合では若い選手が起用される機会も多かった。そんな中、「普段出場する機会が少ない選手が出たりしますけど、そんな中でも勝っていけるようなチームになりたい」と前向きに捉えた。
レギュラーシーズン終盤戦に向け準備
Leagues Cupから敗退したことで、次は8月24日のレギュラーシーズン再開に向けて照準を合わせていくことになる。
現在5位につけるホワイトキャップス。「残り10試合とプレーオフというところで、チームとしては4位以内は確保する。そうするとプレーオフでホームで試合ができるので」と高丘。「プレーオフを勝ち残っていくうえで、ホームで試合をするというのは大きなアドバンテージになりますし、そういう意味ではこれからの1試合、1試合がより大きな意味を持ってくると思います」
レギュラーシーズン再開まで約2週間。「まずはしっかり休んで、心も体もリフレッシュして、もう1回作り上げたいと思います」と次の試合を見据えた。
Leagues Cup 2024
8月3日(BCプレース:18,896)
バンクーバー・ホワイトキャップス 3-1 Club Tijuana(メキシコ)
8月7日(BCプレース:9,691)
バンクーバー・ホワイトキャップス 0-2 Pumas UNAM(メキシコ)
8・9・10月のホームゲーム
8月24日(土)4:30pm LAFC戦
8月27日(火)7:30pm パシフィックFC戦(カナディアン・チャンピオンシップ)
9月7日(土)7:30pm FCダラス戦
9月14日(土)7:30pm サンノゼ・アースクエイク戦
9月28日(土)7:30pm ポートランド・ティンバーズ戦
10月2日(水)7:30pm シアトル・サウンダーズFC戦
10月5日(土)4:30pm ミネソタ・ユナイテッドFC戦
(記事 三島直美/写真 斉藤光一)
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