WOVEN: セツコ・ピロシュの不思議な世界

日系文化センター・博物館
Nikkei National Museum & Cultural Centre
6688 Southoaks Crescent, Burnaby BC V5E 4M7
TEL 604.777.7000 
info@nikkeiplace.org   centre.nikkeiplace.org
受付・ミュージアム営業時間:火~土 午前10時~午後5時 休館日:日月祝

新しい展覧会がオープンしました

WOVEN: セツコ・ピロシュの不思議な世界

キュレーター:原万希子 + シェリー忍・梶原
2024年3月16日~9月28日
入場料:ドネーション

『WOVEN: セツコ・ピロシュの不思議な世界』は、セツコ・ピロシュ(旧姓:羽根節子)の70余年にわたる作家活動から生み出された色鮮やかで多様な文化を横断する独自な世界を紹介する展覧会です。セツコは1932年に東京の浅草に生まれ、戦後に朝倉節に師事し、10年間、新制作美術協会に所属し日本画を発表した後、閉鎖的な当時の日本画壇を離れインド、オーストラリアを旅し、様々な文化に触れ、インドで出会った、冒険家で植物園を経営するフランス人のピエール・ピロッシュとともに1967年にBC州に移住しました。70年代にノースバンクーバーのハンドクラフトハウスに関わり、織物の技術を習得し、それをもとに独自に織物の彫刻や人形、観客が中に入れるインスタレーション作品など実験的な表現を数々と生み出し1970年代には、クラフト・ムーブメントとコンテンポラリー・アートを繋ぐフェミニズムの新しいアートの潮流の旗手として注目を集めました。この展覧会では、彼女の独特なアートの世界観を、70年代にアーツ&クラフト運動の中心になった織物の立体作品を中心に、陶芸作品、カナダ移住前に制作した絵画作品、日本語、英語で出版された絵本の挿絵など約25点を一堂に展示します。セツコの好奇心あふれる不思議な世界をお楽しみください。

「私自身は、テキスタイルや織物の芸術は、私たちの生活空間に柔らかさや空気感、透明感を与える新たなフロンティアを提供することで、既存のアートの限界に大きな付加価値を与えていると強く信じています。これは一過性の流行ではなく、これからも続くものなのです」(パンフレット『Setsuko Piroche Soft Sculpture and Painting from 1965-78』(サリー・アート・ギャラリー、1978年)からの引用)。