「カナダ滞在で得た自信とスピークアップの重要性―通訳翻訳者、長尾愛さんの人生の教訓」カナダの魅力を語る~シリーズ第3回

長尾愛さん
大手製薬会社にて製造、品質監査などの通訳翻訳
カナダ滞在歴:エドモントン5年、バンクーバー10年

 アメリカ、オーストラリア、カナダでの生活を経験しましたが、カナダの住みやすさは私にとって最も魅力的でした。自分が自分らしくいられる国であり、異文化に触れることができる国。それがカナダです。
 大自然と街が共存し、教育基準も高く、国民性も日本と似ているので長期滞在でも難なく過ごすことができます。

 カナダの大自然の中で野生動物を数多く見てきましたが、木に寄りかかった授乳中の熊の親子に出会ったときはとても感動しました。また、オーロラは極寒のイメージがありますが、真夏のウィニペグリバーで湖に浮かぶオーロラは、すばらしくてとても幻想的でした。

 カナダの魅力は、マルチカルチャーの文化。世界中から集まった人々が尊重し共に生活しているところと、それぞれのバックグラウンドが異なっていても、カナダという一つの国で、自分らしく生活できるすばらしい国です。

 スピークアップの姿勢はカナダ滞在で学びました。最近は少しずつ変わってきてはいますが、基本的に日本人は物事を曖昧にし、Yes, Noをはっきりと伝えずに分かってもらえると思いがちですが、カナダでは自分の意見をはっきりと口に出して伝える必要があります。伝える習慣がつくことで、自分に自信を持つことができ、さまざまな恐怖心も回避できます。日本に戻った今でも、この教訓は生活や子育てに役立っています。

 日本に帰国してから13年がたちました。カナダ滞在中に身に付けたビジネス能力や語学力を生かし、フリーランス通訳翻訳や大手鉄道企業のIT運用を経験し、現在は大手製薬会社で製造や品質監査などの通訳翻訳をしています。
 カナダ滞在中はワーキングホリデーからの日本食レストラン、留学エージェント、語学学校でのマーケティングディレクター担当勤務を経たことにより5年後を見据えた行動をとるようになりました。
 今後も目標を持ち続けながら、日々スキルアップできるようがんばっていくつもりです。

 将来の夢は家族で再びカナダを訪れることです。みんな自然が好きなので、絶対に気に入ることでしょう。また、他国籍のおいしい食事も家族に経験してほしいです。

(動画・記事 斉藤光一)

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