第18回 友達からのメイル「何とかなるさ」

澄子さん、お元気でお過ごしですか?
すっかり寒くなってきましたね。
我が家は、雨漏りで、一昨日来て直してくれたはずなのに、同じところから、今も雨漏りになっています。
明日の朝来てくれるそうですが、寒い日の雨漏りは、本当に困ります。
主人はまだ病院です。
もう心がマヒしてきたような状態で、彼も私も、ただただ、毎日生きているような感じです。
今日は私かなり落ち込んで、心が折れそうです。
いらだちと疲れと悲しさと、訳が分かりません。
されど、頑張らなくてはと、思うのですが、、、今はしんどいです。
退院の予定はないみたいで、それも、私たちを苦しめています。Kiko

喜子さん
昨日、笑顔の美樹ちゃんが来ました。
そして、101歳で亡くなったold-holocaust-survivorの話を聞かせてくれました。
Subject: RE: RE: who lived 101yrs old and said happiest person
ユダヤ人収容所ホロコストで、その人は体重が食料不足で25㎏になったこと。
何度も殺されそうになったこと。機械修理の特技を持っていたので、生き抜くことが出来たみたいです。
そして、諦めることなくホロコストを脱走し、結局、オーストラリアへある団体の助けで移民出来たのです。
そして、「生きる」と自分に言って聞かせながら、真剣に「生き」、その「生きる」ことの大切さを世界中の人に訴えて101歳で亡くなられました。彼の平和な写真の顔を見るだけで、私の心も平和になっているのです。
それで、沢山の友達にこのヴィデオを送りました。時間のある時観て下さい。
https://tedxsydney.com/talk/the-happiest-man-on-earth-99-year-old-holocaust-survivor-shares-his-story-eddie-jaku/

https://gendai.media/articles/-/86428

Holocaust Survivor but his face can tell he is really happiest person.

喜子さん、
今日、私の友人から連絡で、彼女は夫の暴力で大けがし、立ち上がれなくなった。
暴力ふるったその夫は自分で直ぐに救急車を呼び、警察へ電話し、自分の暴力行為を報告したそうです。
ただ、彼らの一人息子はハンディキャップ、一人で食事もできない30歳位青年、彼女が入院すれば、息子の面倒みる人がいないのです。結局、彼女は病院で治療だけ受けて入院せず。
暴力ふるったご主人は、彼女から相談を受けた私が、我が家を提供し、彼が数週間滞在することになりました。
警察の「別居リクエステト」で警察の許可が出るまで自宅に戻れなくなったのです。
私の家は寝室7部屋、浴室5ケ所で息子と2人だけの住い。スペースはありますから、その人を歓迎できます。
彼が「暴力をふるった人」と言うので少し心配でした。でも、驚いたことに、初めてお会いしたそのご主人は、それはやさしく、「彼が暴力をふるった!」なんて考えられない静かな方でした。
このご夫婦、とても知的な素敵な方達です。結局、数週間後に警察からの許可が出て彼は帰宅なさいました。
大したお手伝いも出来ませんでしたが、でも彼を温かく我が家にお迎できたと思います。そして、やはり、彼女達ご夫婦にも「世界一幸せな男」のヴィデオを送りました。
怪我しても、ヴィデオは観られるでしょう。元気になって欲しいです。

私ね、脳卒中で両手が動かず辛い時がありました。でも、その苦労があったから今の平和な自分があるのです。
この老婆、84年生きてくると何か問題が自分に来る度、「天が私にその問題から何かを学べ」と言っている気がするのです。そして、そこに毎回学びがありますねぇ。

貴方の御主人のご病気も「必ず良くなる」「良くなった」と口ずさみ続けて下さい。そして、ニッコリ笑う。
それが私の「希望が叶うおまじない」セレンディピティ、幸運をつかむなのですよ。
私も貴方と御主人が「ニッコリ」、お2人の「ニッコリ」を空中に描いて「ありがとう」って3000回言ってみます。馬鹿みたいなんて言わないのよ。それがおまじないなの。笑

ありがとう、ありがとう、ありがとう…

おやすみなさい。

澄子

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

許 澄子
2016年からバンクーバー新報紙でコラム「老婆のひとりごと」を執筆。2020年7月から2022年12月まで、当サイトで「グランマのひとりごと」として、コラムを継続。2023年1月より「『セレンディピティ』幸運をつかむ」を執筆中。
「グランマのひとりごと」はこちらからすべてご覧いただけます。https://www.japancanadatoday.ca/category/column/senior-lady/