メトロバンクーバーの生活賃金6.6%上昇で25.68ドルに、トロントは25.05ドル

 メトロバンクーバーでの世帯の生活賃金(日常生活に必要な賃金額)は1時間25.68ドルとなることが、11月8日に発表されたCanadian Centre for Policy Alternatives(CCPA)の報告書で明らかになった。24.08ドルだった2022年に比べ6.6%上昇している。

 この生活賃金は両親が共働きで子ども2人の世帯を想定したもの。住宅費、食費、チャイルドケア、通信費など、基本的な生活に必要な項目について計算している。一方で住宅購入や老後、高等教育への準備資金などは含まれておらず、一部では「快適に暮らすために必要な額」ではないという指摘が上がっている。

 報告書の中では、インフレ率は昨年のピークから下降しているものの、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では生活コストが急速に上昇し続けていると述べている。

 一方でBC州の最低賃金は16.75ドル。州内で生活賃金が最も低いドーソン・クリークの20.64ドルすら下回っている。BC州では過去2年で最低賃金と生活賃金の差が著しく広がっており、メトロバンクーバーでは1時間約9ドルと報告書の中で指摘している。またメトロバンクーバーの2人親世帯のうち3分の1で収入が生活賃金を下回っているとも報告している。

 ちなみにオンタリオ州では、グレータートロントエリアが25.05ドル、オタワが21.95ドル、ハミルトンが20.80ドル、最も低いのは18.65ドルのオンタリオ州南西地区となっている。オンタリオ州の最低時給は16.55ドル。

 メトロバンクーバーの生活賃金はトロントを上回っている。

(記事 編集部)

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