BC州政府、住宅問題改善に向けて住宅の短期賃貸市場の規制に乗り出す

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は10月16日、住宅の短期レンタルを規制する新たな法案を発表した。記者会見したデイビッド・イービー州首相によると、「これは、野放し状態となっている短期レンタルが、長期レンタルのマーケットを縮小させ、家賃の高騰や空き物件の極端な減少など、住宅問題を深刻化させている」と言う。州政府として「制度を乱用する短期賃貸市場に対して強い姿勢で臨む」と語っている。

 新法案は数段階に分けて施行され、まず違法なオペレーターへの罰金を1,000ドルから3倍の3,000ドルにするほか、自治体に短期レンタルのライセンス付与や規制を行う権限を与える。

 また2024年5月までに、短期レンタル物件には「主要な居住者」が求められる。つまり、住宅を短期に貸し出したい人は、そこに居住していなければならない。このルールは人口1万人以上の自治体に適用されるが、ウィスラーやトフィーノといったリゾート地は対象外。また、空き物件の割合が3%以上の自治体も規制外となるよう申請できる。

 さらにAirbnbなどのプラットフォームのリストに載せる際、オペレーターは自治体のビジネスライセンス・ナンバーの表記が義務付けられる。2024年夏までには各プラットフォームはホストの情報を含むデータを州政府とシェアしなければならない。

 こうしたBC州の動きを、連邦政府クリスティア・フリーランド副首相兼財務相は17日の記者会見で「正しい方向に向けた積極的で重要なステップ」と評価しており、連邦政府も各州を支援する策を積極的に検討していると話している。

(記事 編集部)

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