カナダ政府、ブルージェイズのホームゲームを許可せず

MLB Toronto Blue Jays home stadium, Rogers Centre in Toronto, Ontario; Photo by ©the Vancouver Shinpo
MLBトロント・ブルージェイズのホームスタジアムRogers Centre。CNタワーから撮影。Photo by ©the Vancouver Shinpo

 カナダ政府は新型コロナウイルス感染拡大の懸念があるとして、オンタリオ州トロントを本拠地とする大リーグ(MLB)トロント・ブルージェイズがロジャーズ・センターでシーズン中に試合を行うことを許可しないと18日に明らかにした。

 カナダ公共放送局CBCに18日に出演したマルコ・メンディチノ移民・難民・市民権大臣は、「私も大の野球ファンだが、今回のことはファンベースで決めるわけにはいかない」と語り、チームがカナダ・アメリカ国境を頻繁に往来すること、特に、ブルージェイズがアメリカで感染が拡大している地域で試合をした後にトロントに帰ってくること、そして感染が拡大している地域を本拠地とするチームがカナダに入国することは国民の安全を最優先に考えれば避けなければならないと説明した。

 カナダ政府は入国するすべての渡航者に入国後14日間の自己隔離を義務付けている。違反した場合は罰則も設け、徹底を心がけている。

 そのため、MLBチームが試合のためだけに国境を越えることは14日間の自己隔離義務が実行できないとも語った。たとえプロスポーツリーグのチームであっても例外はないと強調した。

 17日にはオンタリオ州、トロント市が許可していただけに連邦政府の発表はファンからはツイッターなどでがっかりする声が聞こえている。

 しかしブルージェイズは連邦政府の発表に理解を示す声明を発表。関係者の努力に感謝するとともに、トロントでプレーできないとしても唯一のカナダチームとしてのプライドを持って2020年のシーズンに臨むと語っている。

 トロント市ジョン・トーリ市長も連邦政府の決定を尊重するとの声明を発表した。現在、オンタリオ州の中でもトロントは依然として多くの感染者が確認されている。

ブルージェイズの開幕は7月24日、タンパベイ戦

 MLBは60試合とする2020年シーズンのスケジュールを発表した。ブルージェイズの開幕戦はフロリダ州を本拠地とするタンパベイ・レイズ。開幕投手は19日に韓国出身リュ・ヒョンジン投手と発表された。

 試合は全てスポーツネットが中継する。20日は最初の16試合の放送スケジュールも発表され、いよいよシーズン開幕に向けて盛り上がっている。

 ただ今季の本拠地が決まっていない。ブルージェイズは今後アメリカでのホームグラウンドが必要になるが、現在はニューヨーク州バッファローにあるブルージェイズの3Aチーム本拠地シャーレン・フィールドと、元ブルージェイズの関係者がいるペンシルバニア州ピッツバーグ・パイレーツの本拠地PNCパークが候補として有力と報道されている。

 20日の報道ではブルージェイズの親会社ロジャーズコミュニケーションが持つスポーツ専門局スポーツネットがメリーランド州ボルティモアのカムデン・ヤーズも候補に挙がっていると伝えた。

 ブルージェイズには元読売ジャイアンツの山口俊投手が今季から在籍。ロジャーズネットによるとどうやら先発ローテーションには食い込めなかったようだ。ただ同電子版は、チャーリー・モントーヤ監督は正式な先発ローテーションをまだ発表していないと伝えている。

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