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バンクーバー人気クリスマスアトラクション「ブライトナイト」スタンレーパークからサレーへ移転

Image from the City of Vancouver
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 クリスマスライトに飾られた森、ミニチュアトレインに歓声を上げる子どもたち、25年以上にわたってバンクーバー市のスタンレーパークで開催されてきたクリスマスイベント「ブライトナイト」が、バンクーバー市近郊のサレー市に移転することが明らかになった。

 ブライトナイトは、ブリティッシュ・コロンビア州消防士協会火傷基金の最大のチャリティイベント。今年は11月28日から12月28日まで、サレー市クローバーデールで開催される「ノエル・ホリデーライトフェスティバル」の一部として行われる。

 同イベントはスタンレーパークを走るレトロなミニチュアトレインが目玉だった。しかし2024年12月に安全性への懸念と運営コストの問題から休止。その後、2025年中は運行されないことが決定した。同基金会長トッド・シアリング氏は、トレイン休止を受けてスタンレーパーク以外の選択肢を探らざるを得なかったという。

 サレー市ブレンダ・ロック市長は記者会見で「ブライトナイトは、ホームであるサレーに戻ってきます」と述べた。もともとブライトナイトは、1980年代半ばにサレー市在住ボブ・ウィングフィールド氏とマーグ・バレット氏が、自宅にクリスマスイルミネーションを飾り、火傷を負った人々のために募金を集めたのが始まりだという。

 ロック市長はクローバーデールの方がスタンレーパークよりも多くの来場者を受け入れられるとし、「バンクーバーにとっては損失だが、サレーにとっては大きな獲得。私たちがブライトナイトを守っていく」と語った。

 スタンレーパークでは11月から期間限定のアトラクション「ハリー・ポッター 禁じられた森の体験」がオープンする。

(記事 高城玲)

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バンクーバー・チャイナタウン刺傷事件の被告、 責任能力なしと弁護士が主張

 バンクーバー市チャイナタウンで2023年に起きた刺傷事件の裁判で、被告の弁護士が被告には神からの指示以外に動機はなく、精神障害のため刑事責任は問えないと主張したことが分かった。カナディアンプレスが伝えた。

 2023年9月、ブレア・ドネリー被告はチャイナタウンのフェスティバルで、女性2人、男性1人を刺してけがを負わせ、3件の加重暴行罪で起訴された。被告は裁判の中で当初はコキットラム市のカフェに自転車で行くつもりだったが、「神に促されてチャイナタウンに行き、人を傷つけた」と証言した。

 ドネリー被告は犯行自体は認めているものの無罪を主張している。争点は事件当時の精神状態にあるという。

 ドネリー被告の弁護士グレン・オリス氏は9月18日のブリティッシュ・コロンビア州最高裁判所での最終弁論で、同被告は精神疾患により「自らの行為が間違っているかどうかを理解できなかった」とし、「彼の行為は、神の命令、意志、示唆のようなものに突き動かされた」と述べた。

 法廷では、ドネリー被告が統合失調症であること、さらに、精神科医が最近になって「双極性を伴う統合失調感情障害」と診断していたことが明らかにされた。この疾患は宗教的妄想を伴うという。

 一方、マーク・マイレ検察官はドネリー被告が「責任能力なし」とされる法的基準を満たしていないと反論した。

 ドネリー被告は2006年に娘を刺殺した事件と、2017年に他の精神科患者をバターナイフで襲った事件で、すでに責任能力なしと判断されている。チャイナタウンの事件当日はBC州精神医療病院から付き添いなしで外出していた。

 この事件の判決は10月24日に言い渡される予定だという。

(記事 高城玲)

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盗まれたグレッグ・ムーアのレーシングヘルメット、無事にスポーツの殿堂に戻る

 バンクーバー市警察は9月18日、BCスポーツの殿堂から盗まれたインディカー・ドライバーの故グレッグ・ムーア氏のヘルメットを発見し、容疑者を逮捕したと発表した。

 事件が起きたのは9月3日。BCプレース内にあるBCスポーツの殿堂に展示されていたムーア氏のレース用ヘルメットがなくなっていることにスタッフが気づいた。

 ムーア氏はブリティッシュ・コロンビア(BC)州メープルリッジ市出身で、1990年代後半にインディカー・サーキットで活躍した。通算5勝、17回表彰台に上ったが、1999年にカリフォルニア州で行われたレース中に24歳で命を落とした。ヘルメットは、ムーア氏が1998年にブラジルのリオ400で優勝した際に使用したもので、同氏の家族から殿堂に貸し出されていた。

 警察は防犯カメラ映像をもとに容疑者を特定、盗まれたヘルメットを同市ダウンタウン・イーストサイドのダンレヴィ・アベニューにある集合住宅で発見した。9月12日に逮捕された39歳の容疑者には、5,000ドル以上の金品窃盗および盗品所持の疑いがかけられている。まだ正式に起訴されておらず、11月19日に出廷する予定。

 スティーブ・アディソン巡査部長は声明で、「グレッグ・ムーア氏はBC州の象徴であり、その競技人生を通じて私たちに大きな感動を与えてくれた。今回、容疑者逮捕に至り、ヘルメットをBCスポーツの殿堂に戻すことができて安堵している」と述べた。

(記事 高城玲)

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BC州公務員スト拡大、酒類倉庫での残業禁止へ

BCGEUのピケ。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市ダウンタウンで。撮影 日加トゥデイ
BCGEUのピケ。ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市ダウンタウンで。撮影 日加トゥデイ

 今月2日から続いているブリティッシュ・コロンビア(BC)州の公務員によるストライキが拡大することになった。BC州公務員労働組合(BCGEU)は9月12日、酒類流通局の複数の倉庫で残業を禁止すると発表した。

 声明によると、残業禁止は即日から発効し、デルタ市、リッチモンド市、カムループス市の流通センターとバーナビー市にある酒類流通局本部に適用される。ここからビール・ワイン・スピリッツが、リカーストアやバー、パブ、レストランなどに供給されているという。

 このほかにもBCGEUは、バンクーバー市、ビクトリア市、サレー市、カムループス市、ケローナ市など州内各地の政府庁舎や事業所でピケを実施している。今回の酒類倉庫への拡大措置により、ストに参加する組合員の数は6,000人を超えるという。

 BCGEUは消防士、ソーシャルワーカー、刑務官や保安官、事務職員、自然保護官などを含む34,000人以上の公務員を代表する労働組合。今回の拡大措置に際して、BCGEUのポール・フィンチ会長は「政府が過去最高の酒類収入を得ている一方で、生活費危機の負担を公務員に背負わせるべきではない」と声明で述べている。

 組合は、2年間で8.25%の賃上げに加え、生活費調整手当やリモート勤務の権利を求めている。しかし、州政府の直近の提示額はその約半分にとどまっているという。

(記事 高城玲)

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グローバルニュース、BCとアルバータ支局45人を解雇

 全国ネットワークのテレビ局グローバルニュースがブリティッシュ・コロンビア州支局で22人、アルバータ支局23人、東部局1人を解雇したと発表した。

 グローバルの親会社コーラス・エンターテイメント社は、会社とニュース部門の持続可能な将来のために「困難だが必要な変更」を実施したと発表。「グローバルニュースの未来に向けた道を切り開くために、最新のテクノロジーを活用し、新しいワークフローや働き方を導入している。その結果一部の拠点における特定の職務に影響が及んだ」と声明で説明した。

 今回の解雇46人にはジャーナリスト26人が含まれている。コーラスは昨年も解雇を実施している。

 カナダでは他のテレビ局CBC(カナダ公共放送)とCTVもニュース部門で大量解雇している。

(記事 北野大地)

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カーニー首相、LNG拡張や原発など「国家プロジェクト」第一弾発表

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 マーク・カーニー首相は9月11日、「国家建設プロジェクト」の第1弾を発表した。声明で首相は「この変革の時代に、政府は地域をつなぎ、カナダの労働者を支援し、より強い国家を目指して、大規模プロジェクト推進に注力していく」と述べた。

 今回、第1弾としてリストされたのは以下の5件。

  • ブリティッシュ・コロンビア(BC)州キティマットのLNGカナダ第2期計画(液化天然ガス生産量の倍増)
  • オンタリオ州ボウマンビルのダーリントン新原子力発電プロジェクト(G7初となる小型モジュール炉を建設)
  • ケベック州モントリオール港のコントレクール・ターミナル計画(モントリオール港の取扱能力を約60%増加)
  • サスカチュワン州のマクイルヴェナ・ベイ・フォーラン銅鉱山計画
  • BC州北西部のレッドクリス鉱山拡張

 これらのプロジェクトについては、新設の「メジャープロジェクト・オフィス(MPO)」が検討を行い、迅速な承認プロセスや資金調達により支援する。声明によると、第1弾プロジェクトの投資規模は600億ドル超の見込みで、数千人規模の雇用を創出するとしている。

 またプロジェクト第2弾については、11月のCFLグレイカップ前にリストが発表される予定だという。候補として挙がっているのは以下の5案件。

  • ノバスコシア州のウインド・ウエスト・アトランティック・エネルギー計画(5万MW超の風力発電が見込まれる)
  • アルバータ州のパスウェイ・プラス(炭素回収・利用・貯留プロジェクト)
  • 北極圏経済・安全保障回廊(北部における重要鉱物プロジェクト及び防衛支援)
  • マニトバ州のチャーチル港近代化計画
  • 高速鉄道「Alto」(トロント〜ケベックシティの約1,000kmを結ぶカナダ初の高速鉄道)

 上記に加えて、重要鉱物(クリティカルミネラル)戦略も発表。カナダが持つ豊富な重要鉱物で、「クリーン」な重要鉱物大国を目指すという。

(記事 高城玲、北野大地)

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ラプラプフェス事件の被告、裁判を受けられる精神状態と判断

 今年4月に起きたラプラプ・デイ・フェスティバル車両突入事件で、11人を殺害したとして起訴されたカイジ・アダム・ロー被告は9月10日、その精神状態について裁判を受ける能力があると判断された。

 ロー被告は4月26日、バンクーバー市で開かれたフィリピンコミュニティのフェスティバルで、SUVを故意に群衆に突入させたとして逮捕され、11件の第2級殺人罪で起訴された。さらにバンクーバー市警察は9月10日、ロー被告が新たに31件の殺人未遂で起訴されたと発表した。

 事件当時には精神保健チームのケアを受け、事件後は保釈なしで精神医療施設に収容されている。

 報道によると、今回の判断は、精神科医2人による報告書に基づき、3日間にわたり証拠と主張を検討した審理の結果だという。判決を言い渡したレジナルド・ハリス判事は「結論として、ロー被告が現在、公判に立つ能力を有していると確信する。具体的には、自らの弁護を行う能力があり、裁判の性質、目的、結果を理解している。さらに弁護人と意思疎通を図る意思と能力がある」と述べている。

 この日ロー被告は法廷にビデオで出廷した。ハリス判事は、同被告を引き続き勾留するよう命じた。同被告の次回の出廷については未定。

(記事 高城玲)

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カーニー首相が経済強化策を発表、EV義務化の一時停止など

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 アメリカのトランプ政権により世界の貿易関係が急速に変化している中で、マーク・カーニー首相は9月5日、カナダ経済強化策を発表した。アメリカによる関税や貿易問題の影響をもっとも強く受けている産業分野を支援する。

 カーニー首相は会見で「他国の行動をコントロールすることはできないが、自分たちが自身に何を与えるか、何を築くかをコントロールすることはできる」とし、世界の不確実性に直面する中でカナダの力を築いていくと述べた。

 その一つが電気自動車(EV)義務化政策の一時停止。この義務化政策では、カナダで販売される新車のうち、ゼロエミッション車(温室効果ガス排出ゼロ車)の割合を2026年までに20%、2030年までに60%、2035年までに100%にする。しかし政府は自動車業界からの要望を受けて、2026年度の義務を免除し、60日間の政策見直しを行うとした。

 このほかにも、雇用保険給付を延長・柔軟化し、デジタル職業訓練プログラムにより5万人の労働者がスキルをアップデートできるよう支援する「リスキリング(再教育)パッケージ」や、連邦政府にカナダの供給業者を利用することを義務付け、州や自治体も同様に取り組むためのロードマップを提示する「バイ・カナダ政策」、カナダ産業銀行の融資拡充などが発表された。

 一連の施策について政府は「時代に対応するための新たな産業戦略の構築」の一つと位置づけ、「特定の貿易相手へ依存する経済から脱却し、強固なカナダ産業と多様な貿易パートナーによる世界的な打撃に強い経済へと変革していく」としている。

(記事 高城玲)

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BC州内陸部のハイウェイ、山火事で閉鎖していたホープ・メリット間が再開

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州内陸部のコカハラ・ハイウェイは9月3日午後から山火事の影響を受けて一部閉鎖されたいたが、5日再開したとBC州政府が発表した。

 通行止めとなっていたのはホープとメリット間。4日も両方向とも閉鎖されていた。DriveBCは迂回路としてハイウェイ1号線または3号線を利用するよう呼び掛けていた。

 BC Wildfire Service(BCWS)によると、閉鎖の原因となったのはマイン・クリーク火災。ホープの北東約44キロ地点で発生し、4日午前時点で1,900ヘクタールに拡大、「制御不能」に分類されている。

 この火災が最初に確認されたのは9月1日で落雷が原因とみられている。3日夕方までに複数の地域行政区が避難勧告を発令した。BCWSは、地域の重要なインフラを守るために建造物防護部隊を配備し、空中消火機やヘリコプターで消火活動を行っているという。

 ハイウェイ封鎖は夏の終わりの記録的な高温と多数の落雷によって州内の山火事が急増している中で行われた。州政府のラヴィ・パーマー森林大臣は9月3日に「州内の山火事リスクはまだ去っていない」と警告。直近の天気予報では引き続き山火事状況は厳しいものになるだろうとし、山火事防止に努めるとともに、いざというときに備えるよう州民に呼び掛けた。

 コカハラ・ハイウェイはホープ・メリット間が両方向共に通行再開されたが、山火事の影響はまだ残っているとしてDriveBCは、通行中は止まらないこと、視界に制限があることなどを注意喚起している。

(記事 高城玲)

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ハリー・ポッター「禁じられた森の体験」バンクーバーで開催

From City of Vancouver
From City of Vancouver

 「ハリー・ポッター™」や「ファンタスティック・ビースト™」シリーズの物語に登場する魔法の生き物や魔法の不思議に満ちた夜の森を歩く体験型イベント「禁じられた森の体験」が11月7日からバンクーバー市スタンレーパークで開催される。

 ワーナー・ブラザース・ディスカバリー・グローバル・エクスペリエンスが提供する世界的に成功を収めたこのイベント。ヒッポグリフやニフラーなどの魔法生物、象徴的な魔法界の驚異に満ちた光り輝く小道を探索するハリーポッターファンでなくても参加したいイベントだ。

 これまでにイギリス、オーストラリア、シンガポール、フランス、アメリカで開催され、200万人以上が体験しているという。

 9月3日バンクーバー市は、スタンレーパークの現在は運休となっているスタンレーパークトレインで開催すると発表している。チケット発売は9月10日から。詳しくはホームページを参照。https://hpforbiddenforestexperience.com/vancouver/

(記事 北野大地)

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メトロバンクーバーに大気質警報、バンクーバーの空が真っ白に

ノースバンクーバーから臨むバンクーバー・ダウンタウンが山火事の影響でかすみ、タンカーの向こうにかすかに見える。2025年9月3日、ノースバンクーバー市。写真 日加トゥデイ
ノースバンクーバーから臨むバンクーバー・ダウンタウンが山火事の影響でかすみ、タンカーの向こうにかすかに見える。2025年9月3日、ノースバンクーバー市。写真 日加トゥデイ

 メトロバンクーバー地域行政区は9月3日、メトロバンクーバーとフレーザーリバーに大気質警報を発令した。

 バンクーバーは朝から白くかすんだ状態が続いた。同行政区によると、警報は数日続く見込みで、天候の変化があるまで継続される可能性があるという。

 原因はブリティッシュ・コロンビア(BC)州で発生している山火事で、バンクーバーに最も近い所ではホープの東側、ウィスラー付近で発生しているという。またカリブー地域の大規模な山火事やアメリカで発生している山火事も影響していると説明している。

 カナダ環境・気候変動省も同行政区の警報を受け、大気に関する特別注意報を発令。さらに注意報はBC州のほぼ全域に出されている。さらにアルバータ州のほぼ全域には警報を発令している。

 カナダ環境省はスポーツやイベントなどの屋外活動を中止して、なるべく屋外で過ごす時間を制限するなどの対策を呼び掛けている。

 大気質汚染の影響を受けやすい人は、高齢者、妊婦、乳児や幼児、持病や慢性疾患がある人、屋外労働者など。症状としては、目・鼻・喉への刺激や頭痛、軽い咳などで、重症になると胸の痛みや激しい咳が起きるという。緊急の場合は医療機関を受診するよう呼び掛けている。

 バンクーバー市は退避する必要がある場合はクリーンエアースペースとして市内公立図書館などを指定している。また健康状態について相談したい場合はHealthLink BC 811に電話して必要な情報を得ることもできるとアドバイスしている。

 メトロバンクーバーを含むBC州南部では9月に入っても気温が高い状態が続いている。一部には高温注意報も出されているため、水分補給や涼しい場所に避難するなど引き続き注意を呼び掛けている。

(記事 北野大地)

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BC州の大学など留学生減少で解雇相次ぐ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の高等教育機関で、教員の削減が相次いでいる。バンクーバー・コミュニティ・カレッジ(VCC)が、9月1日付けで2026年1月に発効する解雇通知を約30人の職員に送り、同様の解雇が今年に入って3度目となると、VCC教職員組合フランク・コスコ会長の言葉を複数の報道機関が伝えた。

 また、クワントレン・ポリテクニック大学(KPU)が職員向けの内部メモで、2026年3月までに約45の職を削減する計画を明らかにし、すでに20の空席ポストを廃止したとCBCニュース電子版が報じた。KPUは留学生の数が2023年比で約60%減となる見込みという。

 ランガラ・カレッジは、2023年秋と比べて留学生が2,400人減少、69のポジションを削減したことを認めている。

 高等教育機関の人員削減は、カナダ人学生よりも高い授業料を支払う留学生の減少が大きく影響している。2024年1月、連邦政府は住宅危機への対応や留学生制度の悪用防止を理由に、学生ビザ発行数を2年にわたって35%削減すると決定。さらに2024年7月には、BC州政府が公立の高等教育機関の留学生受け入れ上限を総入学者数の30%に制限した。

 教員組合は制度改革が必要なことは理解するがそれを学校の犠牲の上に行うべきではないと反発している。

(記事 高城玲)

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