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アルバータ、BCに続いて通年サマータイム移行を目指す

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州に続き、アルバータ州でも「年2回の時刻変更」が不必要になる可能性が高まった。アルバータ州政府は4月23日、夏季の「マウンテン・デイライト・タイム(山岳夏時間)」を通年で採用し、恒久的な「アルバータ時間」を創設する法案を提出した。可決されれば、冬季の「マウンテン・スタンダード・タイム(山岳標準時間)」への切り替えがなくなる。

 政府は時刻変更廃止の利点の一つとして、近隣の州・準州との時間調整が簡単になる点を挙げている。西隣のBC州は3月に通年サマータイムへの移行を決定、ユーコン準州と同じタイムゾーンになった。また東隣のサスカチュワン州は1960年代から通年の標準時を採用している。アルバータ州と同じタイムゾーンにあるノースウエスト準州も同州に追随する方針だ。

 通年サマータイム導入は、アルバータ州で長年論争の的となっていた。5年前に行われた州民投票では僅差で否決されている。

 今回住民投票を行わなかった理由について州政府は、恒久的タイムゾーン採用を決定したBC州とサスカチュワン州に挟まれ、選択の余地がなかったこと、時間的余裕がなかったことを挙げた。

 一方で一部の専門家は、人間の体には冬季の標準時のほうが適していると指摘している。スミス州首相は、まずは1年間、通年サマータイムを試したうえで判断すべきだと述べ、今後改めて住民投票を行う可能性も示した。

(記事 高城玲)

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カナダ政府、食料品・生活必需品給付金の臨時追加給付を発表

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 カナダ歳入庁(CRA)は4月17日、物価高騰による家計負担を軽減するため、「Canada Groceries and Essentials Benefit:CGEB(食料品・生活必需品給付金)」の臨時追加給付を実施すると発表した。「食料品価格は依然として高水準が続いており、特に低・中所得層の生活への影響が大きい」ことから、政府は即効性のある臨時支援策として追加給付を行うという。

 今回の支給は、2025・26年のGST/HSTクレジット(消費税還付)額の50%に相当する金額が一括で支給される仕組み。給付額は所得や家族構成を基準とし、例えば、年間所得40,000ドルの4人家族では533ドル、所得25,000ドルの単身者で267ドルになると、政府は試算している。支給日は2026年6月5日で、対象者は特別な申請を行う必要はなく、これまでのGST/HSTクレジットと同じ方法で自動的に受け取ることができる。対象となるのは、2024年の所得税申告(Tax Return)を済ませ、2026年1月時点でGST/HSTクレジットの受給資格があった納税者。

 「Canada Groceries and Essentials Benefit」はこれまでの「GST/HSTクレジット」を改名して7月から開始され、制度の構造・計算方法・対象基準は従来と同じで、今後5年間で四半期ごとの給付額が25%増額される予定。そのため、CRAによると、臨時給付金を含めた2026・27年のCGEB受給額は、上記の4人家族の場合1,890ドル、上記単身者の場合は950ドルになると試算している。

 今回の一時給付は、GST/HSTクレジットからCGEBへの移行前の臨時生活支援として実施。「生活必需品の価格上昇に直面する国民を支えるための重要な措置であり、約1,200万人が恩恵を受ける」と政府は説明している。

(記事 北野大地)

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クリスティーヌ・フレシェット氏、ケベック州首相に就任

 ケベック州議会与党ケベック未来連合(CAQ)の党首選で、クリスティーヌ・フレシェット氏が新党首に選出された。フレシェット氏は4月15日に第33代州首相に就任した。

 フレシェット氏は4月12日に行われた党首選で、ベテラン議員のベルナール・ドランヴィル氏を破り、得票率58%で勝利した。ドランヴィル氏がアイデンティティ問題を重視し、より厳格な移民政策の導入を公約に掲げていたのに対し、フレシェット氏は経済成長の促進と生活費高騰への対応を前面に打ち出していた。選挙後、ドランヴィル氏はフレシェット氏への協力を表明した。

 フレシェット氏は55歳の女性で、元企業幹部。議員当選からまだ約4年だが、これまでに移民相や経済・イノベーション・エネルギー相などを務めてきた。勝利演説では新しい世代のリーダーシップを強調、最優先課題として「家計への経済的負担の軽減」「経済の保護」「ケベックの将来への信頼回復」を挙げた。「フランス語保護」を継承すると断言している。

 前首相フランソワ・ルゴー氏はCAQの創設者で、2018年以降2回連続で多数派政権を率いてきた。しかし世論調査の低迷が続き、今年初めに辞任を表明した。

 フレシェット氏はCAQの2代目党首となる。ケベック州では10月5日に州議会選挙が予定され、与党内では新リーダーによる党の立て直しに期待が寄せられている。

 ケベック州で女性の州首相はフレシェット氏が2人目。

(記事 高城玲)

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連邦政府、4月20日から連邦燃料消費税を一時凍結

2ドルを超えたメトロバンクーバーのガソリン価格。2026年3月20日。撮影 日加トゥデイ
2ドルを超えたメトロバンクーバーのガソリン価格。2026年3月20日。撮影 日加トゥデイ

 世界的な紛争や中東からの供給混乱により燃料価格が上昇しているなか、マーク・カーニー首相は、ガソリンおよびディーゼルへの連邦燃料消費税を期間限定で凍結すると発表した。2026年4月20日から9月7日までの期間、カナダ全国でガソリンとディーゼルに課される同税が全額凍結される。

 発表によると、今回の措置でレギュラーガソリンは1リットルあたり10セント、ディーゼルは4セントの値下げ効果が見込まれている。また、航空燃料への同税も一時凍結される。

 連邦政府は、負担軽減がトラック業界や食品、農業、住宅、建設、配送業界のコスト削減をもたらすとし、さらに企業の雇用や投資、輸出の拡大につながることに期待を寄せている。

 カーニー首相は今回の措置について、より強く自立したカナダ経済の構築が目的だとし、「他国の行動をコントロールすることはできない。自分でコントロールできること、つまりカナダを強くすることに集中する」と述べている。

 短期的な負担軽減措置の一方で、政府はエネルギー安全保障を高めて外的要因への依存を減らす長期的な取り組みとして、電力、LNG(液化天然ガス)、原子力などの大規模プロジェクトを推進し、クリーンで安定的かつ手頃なエネルギー供給の実現を目指していると述べた。

 カーニー首相は中東情勢が見通せない中で他国が軽減措置に踏み切ったことを記者から問われる場面が度々あったが、補欠選挙で全勝した翌日のタイミングで発表した。

 一方で、一時的な措置は税徴収を復活させたときにインフレが増幅すると懸念する専門家の声もある。中東情勢については9月までに燃料価格が落ち着くかについても不透明なままとなっている。

(記事 高城玲)

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連邦議会補欠選挙で自由党が3選挙区勝利、過半数獲得

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 連邦議会補欠選挙が4月13日に行われ、マーク・カーニー首相率いる自由党は3選挙区全てで勝利し、過半数政権となった。

 補欠選挙が行われたのは、トロントの2選挙区とモントリオール郊外の1選挙区。トロントの2選挙区は自由党の地盤で、スカボロー・サウスウエスト選挙区では元オンタリオNDP所属の州議会議員だったドリー・ベグム氏が、ユニバーシティ=ローズデール選挙区では医師のダニエル・マーティン氏がそれぞれ圧勝した。

 これまでケベック連合党の地盤とされてきたモントリオールのテレボンヌ選挙区でも自由党が接戦を制した。昨年の総選挙では自由党タチアナ・オーギュスト氏がわずか1票差でケベック連合党ナタリー・サンクレール=デザニェ氏に勝利。しかしサンクレール=デザニェ氏がケベック連合党に郵便投票した有権者の票が反映されていなかったと提訴し、最高裁が結果を無効としたため補欠選挙となった。今回はオーギュスト氏が得票率48.4パーセントで、47パーセントだったサンクレール=デザニェ氏を破ったが票差は1,000票以下だった。

 自由党は、今回の補欠選挙勝利と昨年から続く他党からの移籍5人によって、過半数(343議席中174議席)を獲得した。

 選挙結果を受けてカーニー首相は「有権者は新政権の計画に信頼を寄せてくれた」と述べつつ、「全ての政党と協力し、議会であらゆる意見を取り入れる」とカナダの団結を強調した。

(記事 高城玲)

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BC州政府がPST課税対象を大幅拡大、会計・建築・不動産など専門サービスで新たな負担

The Legislative Assembly of British Columbia, Victoria, Canada.
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある州議事堂。

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は、2026年度州予算で、これまでProvincial Sales Tax(州税: PST)対象外だった一部の専門サービスにPSTを導入する方針を発表した。

 州政府が3月31日に更新した公式通知「Notice 2026-001」によると、対象となるサービスには2026年10月1日から、原則7%が課税される。

 今回の制度改正でPSTの対象となるのは主に5分野。会計、建築、エンジニアリング・地質関連、セキュリティ、非居住用不動産関連。

 会計サービスでは、記帳業務(ブックキーピング)、監査・レビューといった保証業務、税務会計など、幅広い会計関連サービスが含まれる。建築サービスでは、建築実務に含まれるアドバイスやサービスなどが対象となるが、一部特例が設けられている。セキュリティサービスでは、警備業務に加え、私立探偵などの調査サービスも含まれている。

 課税対象となるサービスを提供する事業者は、PSTへの登録、請求書への課税表示、徴収・納付義務を負うことになる。州政府は、課税開始日の最大6カ月前から登録が可能としているため、2026年10月実施の場合、4月1日以降に事前登録できると案内している。

 BC州政府は2月17日に発表した2026年度予算案で過去最大の赤字額になると試算。今回の改正について、「BC州のPST課税範囲は他州と比べて狭く、専門サービスへの課税は他州並みに制度を更新するもの」と説明しているが、州民や企業がインフレやガソリン価格高騰に苦しむ中、中小企業や会計サービスを利用する個人に7%という負担を強いることになる。

(記事 北野大地)

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カナダのスポーツ界に広がる構造的な虐待をスポーツ未来委員会が報告

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 「安全なスポーツ」「カナダのスポーツシステム改善」を目指すスポーツ未来委員会(Future of Sport in Canada Commission)の報告書が、3月24日に発表された。委員会は、スポーツにおける虐待が草の根レベルから国家レベルまで、あらゆる段階・競技において広がっており、しかも構造的に存在していると報告した。委員の一人Lise Maisonneuve氏は「制度的な欠陥と広範な虐待が参加者の安全とスポーツシステムの健全性を損なっている。この現状は受け入れられるものではない」と指摘している。

 スポーツにおける虐待にはさまざまな形があり、性的暴行、身体的・心理的虐待、ネグレクト、人種差別、いじめ、ハラスメントなどが含まれる。委員会は1,000人以上と面談を行ったが、うち175人は虐待の被害者で、「胸が締め付けられるような深刻な虐待の証言」を数多く聞いたという。被害者の多くは、虐待を受けた当時はまだ子どもで、成人後もその影響は深刻だという。

 虐待の背景には、パワーバランスの不均衡や沈黙の文化により被害が見過ごされているほか、スポーツ界には参加者の安全よりも勝利や評判、資金が優先される傾向があると指摘している。このような虐待行為は、アスリート個人への影響はもちろん、スポーツ界全体の信頼性をも損なうものだと報告書は述べている。

 報告書は「虐待への効果的な対応」「被害者支援」「予防策の強化」を焦点とした提言を行っている。具体的には、あらゆるレベルのスポーツにおける虐待の調査や報告を担当する全国統一のセーフスポーツ機関の設置、セーフスポーツ教育プログラムの創設、バックグラウンドチェック制度の整備、セーフガーディング担当者の配置などを求めている。

 「カナダのスポーツの未来委員会」は2023年12月11日にカナダ政府が設立を発表。委員会は、独立委員1人と特別顧問2人で構成される。委員会の任務は2つ、スポーツ制度を検証し、具体的で効果的な行動について勧告を行うこと。2024年5月9日にはオンタリオ州裁判所元主席判事Maisonneuve氏が独立委員として特別顧問2人と共に任命された。委員会の当初の任期は2024年5月9日から18カ月で、最終報告書の公表期限は2025年11月9日とされていたが、今年3月31日まで延長された。

 報告書の全文はこちらから。https://www.canada.ca/en/canadian-heritage/campaigns/future-sport/participate/final-report.html

(記事 高城玲)

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保守党グラドゥ議員が自由党へ移党、自由党へ鞍替えは5人目

改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ
改修工事中のカナダ国会議事堂。オンタリオ州オタワ市。2025年4月3日。撮影 日加トゥデイ

 連邦議会マリリン・グラドゥ議員(オンタリオ州選出)は4月8日、保守党から自由党への移籍を発表した。

 グラドゥ議員は、自身の選挙区サーニア=ラムトン=ブケジャンワノングの有権者に向けた声明で、移籍の理由を「より強く、自立したカナダ経済を築くための真剣なリーダーシップと現実的な計画を望む声をコミュニティから聞いてきた」からだと説明。「今は、より建設的で協調的なアプローチによって国家を強化し、成功に導く機会であり、そうする責任がある」と述べた。

 連邦下院では自由党への移党が相次いでいる。保守党からは、すでにノバスコシア州クリス・デントルモン議員、オンタリオ州マイケル・マー議員、アルバータ州マット・ジェネロー議員が移籍、グラドゥ議員で4人目となる。またNDP(新民主党)からもヌナブト準州ロリ・イドラウト議員が移籍している。

 グラドゥ議員の移籍により自由党は171議席となり、過半数172まであと1議席に迫った。13日には3選挙区で補欠選挙が予定されている。そのうちトロントの2選挙区は自由党優勢とみられている。自由党が全ての選挙区で勝利すれば議席数は174となる。

 マーク・カーニー首相はグラドゥ議員について化学エンジニアおよび国際的なビジネスリーダーとしての豊富な経験を評価し、「エネルギーとアイデアにあふれ、実行力にも優れたすばらしいチームメンバーになる」と会見で語った。

 一方でグラドゥ議員は、これまで人工中絶反対や性的マイノリティの人々への転向療法禁止法案への反対など、自由党の理念とは反する立場を示してきた。同議員の中絶反対の立場について問われたカーニー首相は、こうした問題についてグラドゥ議員と話し合ったこと、「これらの問題に関するいかなる採決においても、(同議員は)政府と足並みをそろえて投票する」ことを強調。自由党は女性の選択の権利や同性婚の擁護、転向療法反対などの価値観を守り続けると述べた。

(記事 高城玲)

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「パン集団訴訟」「牛乳集団訴訟」和解金の詐欺テキストに注意

カナダ不正対策センターがXに紹介した偽テキスト。Image from X by Canadian Anti-Fraud Centre
カナダ不正対策センターがXに紹介した偽テキスト。Image from X by Canadian Anti-Fraud Centre

 カナダ全国で「パン集団訴訟」や「牛乳の集団訴訟(milk settlement)」の和解金を装ったテキストメッセージ詐欺が発生している。

 「パン集団訴訟の和解金」詐欺は3月31日にカナダ不正対策センター(Canadian Anti-Fraud Centre:CAFC)がXに注意喚起の投稿をしている。「パン集団訴訟」は実際にあった集団訴訟で、カナダの大手スーパーマーケット、ロブロー・カンパニー社とその親会社ジョージ・ウェストン社に対して起こされたパン業界全体による価格操作に関連した集団訴訟。しかしこの訴訟については2025年12月に請求手続き期限は終了している。

 一方「牛乳の集団訴訟の和解金」については、オンタリオ州ウォータールー市警察が4月3日にソーシャルメディアに「牛乳集団訴訟の和解金」のテキストメッセージは詐欺だとして注意を呼びかけた。投稿には、実際に送られてきたメッセージや、精巧に作られた偽ウェブサイトの画像が掲載され、「(リンクを)クリックしない」「返信しない」「メッセージを削除する」「公式サイトをチェックする」などの注意事項が記されている。

 しかし「パン集団訴訟」と異なり、「牛乳集団訴訟」は実際には存在していない。ただ、似たような件として、リステリア菌発生でリコールされた植物性ミルクに関する訴訟があり、最近和解が成立している。この集団訴訟の公式サイトでは、請求手続きはまだ開始されていないこと、さらに運営側がテキストメッセージを送信することはないことを明言している。

 どちらも「集団訴訟の支払い対象となっている」という内容で、リンクをクリックさせてクレジットカード番号などの個人情報入力を促す。CAFCも、警察も、こうしたテキストメッセージを受け取った場合は安易に返信しないよう注意し、CAFCに報告するよう呼びかけている。

 CAFCのデータによると、2025年にカナダ人の詐欺による損失は7億400万ドルを超え、2022年以降に報告された損失総額は現在24億ドルを上回っているという。さらに実際に報告される詐欺は全体の5〜10%のため、この損失額は被害全体のごく一部に過ぎないと警鐘を鳴らしている。3月は詐欺防止月間だった。

(記事 高城玲)

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バンクーバーでポケモンカード盗難男を逮捕、カナダでポケモンカードを狙った事件相次ぐ

バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo
バンクーバー市キャンビー通りにあるバンクーバー市警。Photo by The Vancouver Shinpo

 バンクーバー市警察は4月1日、高額なポケモンカードを奪った疑いで男を逮捕した。

 発表によると、3月23日以降、警察はポケモンカードの売買をめぐって発生した5件の事件に対応。被害者はいずれも、フェイスブック・マーケットプレースを通じて知り合った男とカードを売る目的で直接会っていた。一見するとごく普通の取引に見えたという。容疑者の手口は、公共の場所で被害者と会い、カードを購入すると見せかけてベアスプレーを吹き付け、カードを奪い、逃走するというもの。盗まれたカードの中には数千ドルの価値があるものもあったという。

 今回警察は3月27日にオンライン上で容疑者と接触し、ポケモンカードを売る取引を装って約束を取り付けた。容疑者が指定場所に現れたところを逮捕したという。報道によると容疑者は20代で、警察は単独犯とみている。

  警察は、被害者はほかにもいるとみて名乗り出るよう呼びかけている。また、知らない相手と物品の売買や交換をする場合は、バンクーバー市警察本部(2120 Cambie St. Vancouver)の正面入口近くにある明るくてセキュリティカメラが設置されている「セーフ・エクスチェンジ・ロケーション」を利用することを勧めている。

 ポケモンカードを狙った事件は最近カナダ各地で相次いでいる。メトロバンクーバーでは今年1月にニューウエストミンスターのカード販売店が、3月にアボツフォード市のショップが盗難被害に遭った。アルバータ州では昨年カルガリー市やフォートマクマレー市で被害が報告され、数百万ドル相当が盗まれたという。

(記事 高城玲)

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日本の帆船「海王丸」がリッチモンドに寄港する

日本の練習帆船「海王丸」Courtesy of the Kaiwo Maru
日本の練習帆船「海王丸」Courtesy of the Kaiwo Maru

 バンクーバーに海王丸がやってくる。日系カナダ人コミュニティにゆかりの深いリッチモンド市スティーブストンに日本の練習帆船「海王丸」が寄港する。

 航海士や機関士を目指す人材を育成する海技教育機構の実習生86人を乗せた、全長110.09メートル、2,556トン、4本のマストと36枚の帆を備える練習船は、4月5日に東京港を出港。約1カ月をかけて太平洋を渡りカナダに到着する。リッチモンドを出港するのは5月6日。その後ホノルルに寄港し神戸に帰港する。

 「海の貴婦人」と呼ばれた初代「海王丸」を継ぐ2代目が、その美しい姿を見せるのはギャリーポイント公園。リッチモンド市を訪れるのは2017年以来。

 スティーブストンでは海王丸寄港に合わせてフェスティバル「シップス・トゥ・ショア:ギャリーポイント公園に海王丸寄港」を開催。日系カナダ人ゆかりの地とあって、日本文化に関連したイベントも多く催される。

 停泊中の帆船は外から眺めることもできるが、乗船して見学することも可能。ただし人数制限のためチケットの購入が必要。チケット販売開始は4月8日から、ホームページで購入できる。

 イベントのほかにもスティーブストンには戦前の日系人ゆかりの史跡が多い。工野儀兵衛の碑があるギャリーポイント公園内の工野庭園、戦前村上家が暮らし女性を支援したムラカミ・ハウス、多くの日本人が働いた缶詰工場跡のガルフ・オブ・ジョージアキャナリーなど。

 フェスティバルは5月2日・3日に開催。詳細はホームページを参照。

「シップス・トゥ・ショア:ギャリーポイント公園に海王丸寄港」

日時:5月2日、3日。午前10時~午後5時まで
場所:リッチモンド市スティーブストン・ギャリーポイント公園
ホームページshipstoshore.ca

(記事 編集部)

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カナダポスト、戸別配達終了に向けて進行中

カナダポストの配達車。2025年10月。撮影 日加トゥデイ
カナダポストの配達車。2025年10月。撮影 日加トゥデイ

 財政難のさなかにあるカナダポストが3月30日に、政府の指示に基づき近代化計画を進めていることを発表した。この計画は昨年9月に発表されたもので、郵便物の戸別配達サービス終了とコミュニティ・メールボックスへの移行が含まれている。

 9月の計画発表時、連邦政府は郵便配達の状況について、すでに国内人口の約75%はコミュニティ・メールボックスを利用しているとし、残り約400万戸を移行することで年間4億ドルの経費節減になると述べた。移行にかかる期間は約9年を予定、最初の4年間で大部分が完了する見込みだという。高齢者や障害者は週1回の戸別配達や別の手段を選択できるようにするとしている。

 カナダポストは現在、同計画について労働組合への働きかけを行い、組合との初期協議が完了次第、自治体関係者などとの協議を開始する予定と発表している。

 しかし、コミュニティ・メールボックス移行には、設置場所や天候による受取不能、住宅が点在する地方部での対応など多くの課題が残ったままとなっている。

(記事 高城玲)

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