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バンクーバー・ガスタウンにキャラクターグッズ専門店「The Little Things」オープン

店内にはジェリーキャット商品がずらり。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ
店内にはジェリーキャット商品がずらり。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ

 観光客や地元の人でにぎわうバンクーバー市のガスタウンにキャラクターグッズ専門店「The Little Things」が4月18日にオープンした。

 当日は11時30分のオープン前から店舗の前に50人以上の長蛇の列。お目当てはいま大人気の「ジェリーキャット」だ。

11時30分のオープン前にすでに列を作って待つ人々。2025年4月18日、バンクーバー市。写真提供 The Little Things
11時30分のオープン前にすでに列を作って待つ人々。2025年4月18日、バンクーバー市。写真提供 The Little Things

 広々とした白を基調とした明るい店内の中央にさまざまな種類のジェリーキャットが並べられている。The Little Thingsを運営するCrescent Moon Enterprisesはカナダでも数少ないジェリーキャットの取り扱い正規店で、レアなジェリーキャットを求めて来店するファンも多いという。この日はお目当ての商品がすでに売り切れで泣いてしまった客もいたと店舗を切り盛りする裕香さんは話す。

グランドオープンに多くの人が店を訪れた。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ
グランドオープンに多くの人が店を訪れた。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ

 The Little Thingsは隣にあるギフトショップGifts and Thingsの姉妹店としてオープンした。ジェリーキャットをはじめとするキャラクターグッズはGifts and Thingsで販売されていたが、今回姉妹店をオープンしたことで、Gifts and Thingsではギフト商品やエコグッズを、The Little Thingsではキャラクターグッズを販売する。

 Crescent Moon Enterprisesオーナーの佐藤広樹さんは、「チャンスがあったらキャラクターグッズだけの専門店を作りたいと思っていました」と構想を語った。店内にはジェリーキャット以外にも、ジブリを中心とする日本のアニメキャラクターやハローキティなどのサンリオ商品、ハリーポッター、スターウォーズやディズニーなどを揃えている。

 オープン初日は閉店まで客足が途切れることはなかったという佐藤さん。2号店に大きな手ごたえを感じている。

広いショーウィンドウではジェリーキャットが通りをゆく人々の目を引き付ける。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ
広いショーウィンドウではジェリーキャットが通りをゆく人々の目を引き付ける。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ

 ガスタウンには観光客や地元の人、夏はクルーズ船の乗客が押し寄せる。いまカナダはアメリカと関税をめぐり厳しい対応を迫られているが、観光業には影響は少ないのではと話す。「アメリカの旅行客は変わらずカナダに来ていますし、カナダの人はカナダ国内で旅行をしようとしていますので、追い風になるんじゃないかなと思っています」。

 そうした機を捉えて、次はショッピングモールに出店したいと計画中だ。Crescent Moon EnterprisesはウィスラーにもギフトショップSmile Giftを展開している。3店舗では日本人の店員が多く活躍し、雇用にも一役買っている。

 店長の久保ゆうやさんは佐藤さんについて「次々とビジネスのアイデアが湧いて来るようなんです」と話す。それを一緒に実現していくのが楽しいとも。今回のオープンも店舗を引き渡されてからグランドオープンまで準備期間は3週間もなく、大忙しだったというが楽しそうだ。

 いつも「若い人の感性を大事にしたい」と語る佐藤さん。店内でキビキビと働く若い店員たちに優しい目を向けながら、次のビジネスの構想を練っているようだった。

The Little Things
355 Water Street, Vancouver

Gifts and Thingsと並ぶ、姉妹店The Little Things。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ
Gifts and Thingsと並ぶ、姉妹店The Little Things。2025年4月18日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ

(記事 三島直美)

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バンクーバーで「海活」 魚食を通じて繋がる日本文化とカナダ先住民の文化

今回のイベントを主催したUBCの留学生さんたち。2025年4月20日、バーナビー市。(提供写真)
今回のイベントを主催したUBCの留学生さんたち。2025年4月20日、バーナビー市。(提供写真)
中央着席している右が登壇者のウィルフレッド・ウィルソンさん、左が疋田拓也さん。2025年4月20日、バーナビー市。写真提供 TSUKIJI FIRH MARKET Inc.
中央着席している右が登壇者のウィルフレッド・ウィルソンさん、左が疋田拓也さん。2025年4月20日、バーナビー市。写真提供 TSUKIJI FIRH MARKET Inc.

 ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市の日系文化センター・博物館で4月20日、「海活」が開催された。会場では、漁業に関わる日本人とカナダ先住民の登壇者によるパネルディスカッションや試食会を行い、魚食と漁業をテーマに日本とカナダ先住民の文化をつなぎ、サステナブルな漁業への可能性なども提示した。UBC有志学生8人の主催で、Tsukiji Fish Market Inc.とHummingbird Projectの共催。

 UBC(ブリティッシュコロンビア大学)に在籍する日本からの交換留学生8人が中心となって開催した今回のイベント。学生の一人である蛭川恒さんは「帰国前に現地でお世話になった日本人コミュニティーに何か貢献できないかと考え、幅広い世代が共に学び交流できる場を作ろうと企画した」とイベント開催のいきさつを話す。

 「企画の段階で、バンクーバー沿岸の清掃活動『海活』を通じて地域に貢献している疋田拓也さんと知り合ったことから、バンクーバーの『海文化』をテーマとした交流会にしようと決めた。バンクーバーの海文化を深く知ってもらうには先住民の方のことも知ってもらう必要がある。そこで日本人とカナダの先住民の生活に根付いている『魚食文化』を中心に、双方の文化をつなぎ学び合う場にしようとなった」とも。

会場の様子。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ
会場の様子。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ

 登壇者の疋田拓也さんは、バンクーバー周辺の漁業や流通システム、日本の漁港との違いなどを説明。バンクーバーエリアでは生食用の魚の多くは日本から輸入されている現状もあげ、「環境への負荷を考えても地元産の魚を消費することは必要」とサーモン以外にも多様な地元産の魚を生食用として流通させる可能性に触れた。

 「自然を保護しながらも漁獲を続けることは可能か?」との問いには「四季折々に漁獲する魚を変えるという仕組みを守り、もうかる魚だけ集中して採ることは止めなければいけない。魚を食べ続けたいから魚を守る、という考え方を広めていきたい」と話した。

先住民の伝統食サーモンキャンディ。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ
先住民の伝統食サーモンキャンディ。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ

 先住民で漁業に長く関わるウィルフレッド・ウィルソンさんは、環境汚染、乱獲が原因でサーモンをはじめとする魚の減少が深刻な状態であることを説明。「漁獲量を減らすなどの対策は取られているが十分ではない」と訴えた。ウィルソンさん自身は父親から漁業を学び漁を続けているが「若い世代で漁業に携わる人数は減っているし魚を食べる量も減っている。時代に合わせながら継承してゆければ」とも話した。

 「子どもの頃から知り合いに日本人がいる。自然や仕事に向き合う精神に共感を覚えることが多く、その仕事ぶりにも信頼を寄せてきた。日本人は魚についても深い知識を持っていると知っている」と話し、「今日聞いた話では、地元で旬の魚を必要なだけ取り、無駄なく消費するという考え方に共感を覚えた。将来の環境を守るために共に何かできるならすばらしいこと」とも。

今回のイベントを主催したUBCの留学生さんたち。2025年4月20日、バーナビー市。(提供写真)
今回のイベントを主催したUBCの留学生さんたち。2025年4月20日、バーナビー市。(提供写真)

 司会進行を担当した西薮彩良さんは、「企画を始めた2月からずっと忙しい中準備をしてきたので、無事に終了してほっとしている。先住民の文化についても知らないことが多かったので直接お話しが聞けたのも良かった」と感想を話した。会場では、幅広い年齢層からの参加者らによる活発なディスカッションも見られた。「世代を越えた交流を生み出すという企画当初からの目的も達成できたのでは」と安堵の笑顔を見せた。

 約60人が参加した会場ではサーモンやキハダなどの試食会も実施。来場者からは「魚食文化を通して、日本文化と先住民文化の共通点があると知ることができた」、「スーパーで魚の選択肢が少ないのを見て、カナダではサーモン以外の魚を食べる習慣があまりないとのだと思った」、「刺身用の魚は日本食料品店まで買いに行くのだが、近くの店でも手に入るようになればうれしい」、「食文化を通して他の文化を知ることができ大変勉強になった」などの感想が聞かれた。

提供されたキハダマグロの漬け。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ
提供されたキハダマグロの漬け。2025年4月20日、バーナビー市。撮影 日加トゥデイ

(取材 Michiru Miyai)

訂正:オリジナル記事でTtsukiji Fish Market Inc.表記した社名は正しくは「Tsukiji Fish Market Inc.」でした。訂正してお詫びいたします。

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<バンクーバー日系人合同教会から2025年5月のお知らせ>

  • バンクーバー日系人合同教会はすべての人に開かれた教会です。キリスト教会が初めてという方も大歓迎です。
  • 毎週日曜日午前11時から12時礼拝を行っています。聖書について話し、讃美歌を歌い、礼拝後は軽食を囲み交流の時を持っています。ワーキングホリデー、留学生の方々の情報共有も行われています。
  • 5月11日(日)午前11時からクリスチャンファミリーサンデーとして、日本語と英語のバイリンガル礼拝が行われます。
  • オンラインZoomで聖書を読む会(火曜、水曜)があります。聖書を読むことに興味がある方はお問い合わせください。
  • ボランティアしてみませんか?
    ダウンタウンイーストサイドのホームレス、Foodlessの方々に配るサンドイッチ作りと配布のお手伝い。木曜日午前9時から教会でサンドイッチとコーヒーの準備、11時から11時半配布のボランティアをしてみませんか?(場所はカーネギーコミュニティーセンタ―横)
  • 教会で行われている会合の紹介
    合気道(火、木曜 午後6時半~)、カトレアコーラス(木曜午前10時~、Zumba(金曜午後5時半~)Line ダンス(土曜午前11時~)、沖縄友愛会(土曜午後7時)バトミントン(日曜午後7時から)、詳しくはメールで問い合わせください。
  • 結婚、葬儀、その他の人生相談をお伺いします。

お問合せ:604-618-6491(テキスト可)、vjuc4010@gmail.com  牧師 イムまで
住所:4010 Victoria Dr, (Between 23rd and 25th Ave East), Vancouver

  • Zoom(ID 5662538165、パスコード1225)
    ホームページ、Facebook “バンクーバー日系人合同教会”で検索

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サレーNorthwood 合同教会 日本語会衆
5月18日(日)イースター礼拝 午後3時より。
住所:8855 156 St, Surrey, BC, V3R 4K9

お問い合わせ:604-618-6491(テキスト可)イム、kuniokazaki98@gmail.com 岡崎まで 

日本語認知症サポート協会「オンライン de Cafe・笑いヨガ」2025年5月

「笑顔の力」を引き出そう〜「笑いヨガ」で、元気な心と体づくり〜

毎月、「笑いヨガ」を行っています。自宅にいながら参加できる、オンラインでのセッションです。初めての方も大歓迎。楽しく、一緒に笑いましょう!

日時:2025年5月15 日(木)午後8時〜午後9時
会場:Zoom
参加費:初回無料、2回目からドネーション(e-Transfer、PayPalまたは小切手にて)

申し込み締め切り:2025年5月13日(火)
申し込みリンク:https://forms.gle/Av23W6EaqVTfsHDs6

*お申し込みいただいた方には、追って参加方法をご案内いたします。

お問い合わせ先:orangecafevancouver@gmail.com
主催:日本語認知症サポート協会(Japanese Dementia Support Association)
http://www.japanesedementiasupport.com

メッシ率いるインテル・マイアミにホワイトキャップス快勝!GK高丘は無失点

インテル・マイアミのメッシのシュートに構えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
インテル・マイアミのメッシのシュートに構えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

 メッシがバンクーバーにやってきた。2024年のMLSレギュラーシーズンでは人工芝を理由にバンクーバーにやってこなかったメッシが、今回はBCプレースでプレーした。結果はホワイトキャップスの快勝。超満員のファンも大満足の一戦だった。

4月24日(BCプレース:53,837)
バンクーバー・ホワイトキャップス 2-0 インテル・マイアミ

 CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)チャンピオンズシップ準決勝第1レグ。相手はメッシ率いるスーパースター軍団インテル・マイアミ。ホワイトキャップスのホームグランドBCプレースにはMLSに昇格して初めての超満員5万3千人が詰めかけた。

 先制ゴールは今季絶好調のFWホワイト。24分に決め、1-0とリードした。2点目はMFバーハルター。85分に、右から中央に出されたボールを左から走りこんできたバーハルターが決めインテルを引き離した。

コーナーキックに備えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
コーナーキックに備えるGK高丘。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

 守っては攻撃らしい攻撃のチャンスを与えずクリーンシート。GK高丘は36分にメッシの放ったミドルシュートを正面で止めた。その後も危なげない守りでインテルに得点を許さず無得点に抑えた。

 次の試合で、勝てば文句なく、引き分け、もしくは1点差での負けでも決勝進出となる。第2レグはフォートローダデールで4月30日に行われる。

5月に6試合、ホームは4試合

 5月のホワイトキャップスの試合スケジュールがかなり厳しい。毎週土曜日の試合、プラス水曜日に1試合が組まれている。

 4月もまだまだ終わっていない。27日にはミネソタでレギュラーシーズン戦が、30日にはフロリダでインテル・マイアミとCCC第2レグが予定されている。

 シーズンが始まってここまで好調のホワイトキャップス。タイトなスケジュールで一気に波に乗るのか。前半戦の最大の山場となりそうだ。

5月のホームゲーム

5月3日(土)6:30pm レアル・ソルトレイク戦 
5月11日(日)4:00pm LAFC戦 
5月28日(水)7:30pm ミネソタ・ユナイテッドFC戦 
5月31日(土)6:30pm ポートランド・ティンバーズ戦 

人工芝でドリブルするインテル・マイアミのメッシ。昨季は人工芝を理由にバンクーバーに来なかったためかファンからはブーイングが...。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today
人工芝でドリブルするインテル・マイアミのメッシ。昨季は人工芝を理由にバンクーバーに来なかったためかファンからはブーイングが…。2025年4月24日、BCプレース。Photo by Saito Koichi/Japan Canada Today

(記事 編集部)

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カナダ総選挙、支持率で保守党が追い上げ自由党に迫る 決戦の投開票は4月28日

 カナダ連邦下院選挙の投開票が3日後に迫った。今年1月にジャスティン・トルドー首相が辞任を発表すると、それまで低迷していた自由党への支持率が急上昇。3月9日に自由党の党首にマーク・カーニー氏が就任するとさらに支持率は上がり、一時は保守党に24%も支持率でリードされていたが、3月19日にはついに逆転した。その後も自由党の支持率は上がり続け、保守党との差を広げてきた。

 しかし選挙戦後半に入ると保守党がジリジリと差を詰めている。4月24日の各世論調査会社の発表によると、Nanosでは自由党が4%リード、メインストリートとリエゾンストラテジーは3%リード、そしてイノベイティブは38%で自由党と保守党が並んでいる。

 首相にふさわしい党首では、自由党カーニー党首が約10%、保守党ポワリエブル党首をリードしている。

 一方、自由党と保守党の一騎打ちで厳しい選挙戦を強いられているのが新民主党(NDP)。すでに支持率は10%を下回り、現時点での予想議席獲得数は5。ジャグミード・シング党首(ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー-サウス選挙区)ですら落選するのではと予想されている。現在NDPが最も議席を持っているのがBC州。ここで党首すら当選しないのではという予想がその厳しさを物語っている。

 なぜこれほど自由党が復活したのか?やはりアメリカ・トランプ大統領の影響が大きいようだ。関税や「アメリカ51番目の州」発言などカナダを攻撃するトランプ大統領に「どう対応するのか」が有権者の最大の関心事となっていることが自由党の支持を復活させたと見られている。

 カーニー党首がカナダとイギリスの中央銀行総裁を務めた経験を持っていることも有利に働いている。ただカーニー党首は政治家としての経験はない。その辺りを有権者がどう判断するのかが注目だ。

 すでに期日前投票は締め切られている。カナダ選挙管理委員会によると、期日前投票で約730万人が投票したという。これは記録的な数字で、通常、期日前投票は投票日の締め切り時間の1時間前から開票が始まるが、今回は2時間前から開票作業に入るという。

 多くの有権者が関心を示す今年の総選挙。投開票は4月28日。

(記事 三島直美)

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「夢の夢25」~投稿千景~

エドサトウ

 もし、仮に日本の古墳のアイデア(考え)が、前回に書いたように沖縄のお墓のような考えからきているとすれば、沖縄には古くから南方の文化があったように想像される。沖縄諸島の海底にある人工的に作ったとみられる建造物みたいな遺跡は、自然なもので遺跡ではないという説もあるが、まだ、沖縄諸島が台湾や大陸と陸続きの時代、縄文時代の初期の一万四千年ぐらい前には、祭事に利用されたのかもしれない。たとえば、奈良の三輪山とか、伊勢の夫婦岩のような自然信仰みたいなものがあったように想像もできる。日本の神話は南方起源としているものと似ている話が多くあると言うから、海底であるが、当時は陸地であるから、何らかの神事が行われた遺跡かもしれない。

 鹿児島のずいぶんさきの種子島の海に鬼界島があって多くの縄文人が暮らしていたが火山の噴火により海中に消えてしまった。その後、南方の文化は宮崎県に落ち着き、そこで大きくなり、北九州に広がったとすれば、大阪の古墳のアイデアが沖縄あたりからきたことに納得がゆく。朝鮮にある古墳の天井が大きな岩ではなく、多くは材木で塞がれているのを見れば、あの大きな石で天井を塞いだ日本の古墳は台風などの大風を意識した建築物のように見えることは、大阪や奈良にジマ(島)大国の卑弥呼の源流である南日本のアイデアがあるようにも思える。だから、ジマ大国の卑弥呼は奈良に拠点を遷都したのではないかというのは、小生の夢想である。

 沖縄では、1970年ころ、友の話ではシャーマン的な女性がいて、村を取り仕切っていたことは、女王卑弥呼につながるみたいで興味深い。

 紀元200年ごろは、弥生時代からの寒冷期で気温が1度ぐらい平均的に低かったようである。気候の不順で作物の不作も考えられる。そのためか日本への渡来人が多かったのかジェノサイド(虐殺)もあったのではないかと言われている。283年、百済の王、裁衣工を貢上。この年弓月君百済より渡来する。284年、百済の王、阿直岐を遣わして良馬二匹を貢上する。また、289年、倭漢直の祖阿知使主が、その子都加使主および党類十七県を率いて来帰する。(おそらく300人ぐらいかと思います)」

 かつて、多くの渡来人が出雲や福井の海岸から日本の内陸に進み定住したように想像すれば、「ーーー大和に置いてあおによし奈良山を越え、どのように思いになったのか、天離る都であるが、石走る淡海(渤海)の国の楽浪の大津の宮治めはここにあったと聞くけれどーーー」、ここにある「渤海の楽浪の大津の宮」と言うのは、北朝鮮にあった先進文化があったであろう中国の植民地の出先機関のような楽浪郡のことと言うのであれば、ひょっとしたら琵琶湖周辺には多くの渡来人が定住していたように想像もできる。ヤマトタケルが日本を統一しようとしたその帰り道に伊吹山で大けがをして、彼の同胞が住んでいたと思われる米原市の磯神社で治療を受けて滞在したことは納得がいく話である。

 また、日本海の島根県の出雲から鉄を携えて大阪や大和に入ってくる朝鮮半島からの倭人も琵琶湖の周辺に定住して、半農半漁の自給自足の生活をしていたのではなかろうか?おもに、縄文人は岐阜県や愛知県の河川や海岸線に多く住んでいた。日本はまだ小さな縄文人集団が住んでいて、日本という大きな国の集団はできてなかったのを、新しい馬と鉄の文化を持ったヤマトタケルの軍団が日本という国のもとを創り上げたようにも想像もできる。全国にある神社、いわゆるお宮さんは、今でいうところの役所ではなかったのではと僕は思う。

 神主さんは、指導者として水田と米作の指導や絹の生産を指導した文化人ではなかったのか?

 冬になり、農作業がなくなれば、男達は大阪や奈良に向かい、泊まり込みで古墳などの建造にあたったのかもしれない。エジプトのピラミッドの建造のように、多くの人は奴隷ではなく、ご飯を食べ、お酒を飲み、楽しく力を合わせて大古墳の建造に携わっていたのだろうと僕は夢のような想像をする。多くの異なる地域の人々が交流して、「日本国家」の機運が高まってゆくのであろう。

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

27 ☆ 漢字「生」と「死」を見つめて !

日本語教師  矢野修三

 昨年の暮れから春の訪れを迎えるころに、日本でそしてバンクーバーで、とても親しい友人や先輩方が旅立ってしまった。大切な知友との別れが短期間に1度ならず、2度、3度も。ぽっかり心に大きな穴が空いてしまい、その寂しさを埋めるすべもなし。でも、いつか必ず来る別れであり、痛恨の極みだが、定めと受け入れねば。

 春到来とともに、新しい命が芽吹き始め、そこはかとなく「生」と「死」についていろいろ思いを巡らせる時間を持った。そして、漢字の「生」と「死」、特に「死」の読み方について思いがけないことに気づいてびっくり。今まで知らなかったとは、いと恥ずかしきことなり。

 まず、日本語教師として、漢字を教えるのは一苦労。多くの生徒はなかなか馴染めない。理由は文字が複雑で、しかも読み方が複数あること。

 でも、漢字には基本的に「音読み」(中国由来の読み方)と「訓読み」(日本独自の読み方)があるので、致し方なく、頑張って、と言わざるを得ない。 

 特に、「生」は読み方が漢字の中では、ずば抜けて多くあり、生徒は大変だが、先生も難儀。音読みでも「セイ」と「ショウ」があり、訓読みは「生(い)きる」「生(う)まれる」「生(は)える」さらに「生(なま)ビール」や「酒の生(き)一本」「芝生(ふ)」などと数多くあり、人の名前(羽生・麻生)や地名(桐生・相生)などを入れると、数えるのが大変なほどあるとのこと。

 一方、「死」は・・・。基本的に音読みと訓読みとは異なるのが当たり前だが、「死別」と「死に別れ」をじっと見つめていたら、音読みの「しべつ」と訓読みの「しにわかれ」。あれ、ひょっとして・・・、思わず辞書を手にして驚いた。音読みも訓読みも同じ「シ・し」であり、読み方はたったの一つである。「生」と比べると雲泥の差。うーん、今まで日本語教師として、音読みと訓読みが同じだなんて考えたこともなく、びっくり。そして赤面の至り。

 そこで、息抜きがてら、こんな思いを巡らした。漢字の神さまはなかなか粋である。生き方は人によってそれぞれ異なり、人生いろいろ、人間の数だけ生き方はある。従って、「生」という漢字には、たくさんの読み方を作ったのではなかろうか・・・。

 しかし「死」は、どこかの大統領やプロ野球の花形選手であろうが、一介のしがない教師であろうが、いかなる人間でもこの世を去るときは、分け隔てなく、全て同じように、やってくる。だから「死」の読み方はたった一つしか作らなかった。流石、漢字の神さま、すごい、かっこいい、cool。こんな悟りの境地に入ったような物思いにふけりながら、思わずニヤリとしてしまった。

 現実に戻り、確かに「生」は読み方が多々あり難しいが、漢字に興味のある超上級者には、こんな例文を作って、遊びながら教えている。

 「弥生3月、野生の芝生の上で、同じ年生まれの、ちょっと生意気な麻生君と一緒に、生ビールや生一本を飲みながら、余生を楽しんでいたら、生憎雨が・・・、こん畜生」。こんな文、生徒には何の役にも立たないが、かなり喜んでくれるので、先生として生き甲斐を感じる。

「ことばの交差点」
日本語を楽しく深掘りする矢野修三さんのコラム。日常の何気ない言葉遣いをカナダから考察。日本語を学ぶ外国人の視点に日本語教師として感心しながら日本語を共に学びます。第1回からのコラムはこちら

矢野修三(やの・しゅうぞう)
1994年 バンクーバーに家族で移住(50歳)
YANO Academy(日本語学校)開校
2020年 教室を閉じる(26年間)
現在はオンライン講座を開講中(日本からも可)
・日本語教師養成講座(卒業生2900名)
・外から見る日本語講座(目からうろこの日本語)    
メール:yano@yanoacademy.ca
ホームページ:https://yanoacademy.ca

日本一の鉄道旅行に昭和時代の雰囲気満喫の夜行列車 2024年度の鉄旅オブザイヤー

鉄旅オブザイヤー2024年度の受賞者と関係者。前列一番左が吉川正洋さん、2人目が久野知美さん、4人目が鉄旅オブザイヤー実行委員会の小谷野悦光委員長(日本旅行社長)、一番右がホリプロの南田祐介マネージャー。筆者は最後列の一番右(鉄旅オブザイヤー実行委員会提供)
鉄旅オブザイヤー2024年度の受賞者と関係者。前列一番左が吉川正洋さん、2人目が久野知美さん、4人目が鉄旅オブザイヤー実行委員会の小谷野悦光委員長(日本旅行社長)、一番右がホリプロの南田祐介マネージャー。筆者は最後列の一番右(鉄旅オブザイヤー実行委員会提供)

 国内の魅力ある鉄道旅行商品を表彰する2024年度の「鉄旅オブザイヤー」の授賞式が25年4月16日に鉄道博物館(さいたま市)で開催され、最高賞のグランプリは昭和時代の雰囲気を満喫できる旧型ディーゼル車両で一晩を過ごす読売旅行などのツアーに輝いた。茨城県の第三セクター鉄道「ひたちなか海浜鉄道」の引退を控えていた1965年製の車両「キハ205」を2024年10月に貸し切り運行し、「最初で最後の夜行列車」と銘打って走らせたり、夜間の車両撮影会を実施したりと鉄道ファン目線に徹したのが評価された。

2012年8月、ひたちなか海浜鉄道を走るキハ205(奥)とキハ222を連結した列車。既に引退している(茨城県ひたちなか市で大塚圭一郎撮影)
2012年8月、ひたちなか海浜鉄道を走るキハ205(奥)とキハ222を連結した列車。既に引退している(茨城県ひたちなか市で大塚圭一郎撮影)

グランプリは「即日完売」

 鉄旅オブザイヤーは旅行業界でつくる鉄旅オブザイヤー実行委員会が主催し、後援にJR旅客6社全てと日本民営鉄道協会、日本旅行業協会といった鉄道・旅行業界の主要団体がそろう「鉄道旅行のオールスター戦」となっている。2011年度から毎年実施しており、第14回となった24年度は旅行会社のツアーを対象にした旅行会社部門に前年度より20件増の85件の応募があった。

授賞式で紹介された10人の外部審査員(大塚圭一郎撮影)
授賞式で紹介された10人の外部審査員(大塚圭一郎撮影)

 筆者を含めた計10人の外部審査員が、旅行のプロとしての企画力が感じられるか、独創性、乗車する列車や路線の魅力度などを60点満点で採点して主要4部門賞を選出。ともに鉄道好きで知られるフリーアナウンサーの久野知美さん、お笑い芸人「ダーリンハニー」の吉川正洋さんが司会を務める授賞式で、企画担当者らがツアー内容や参加者の反響などを説明するプレゼンテーションを実施した。それも踏まえた上で、当日の決選投票でグランプリを選んだ。

グランプリの受賞者。左から4人目が読売旅行の武藤友輝さん、5人目がひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長(大塚圭一郎撮影)
グランプリの受賞者。左から4人目が読売旅行の武藤友輝さん、5人目がひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長(大塚圭一郎撮影)

 グランプリのツアーは主要4部門賞のうち、鉄道愛好家向けの旅行が対象の「鉄ちゃん部門賞」も受けた。参加代金は2万5千円と比較的高額だったものの、2回で計44人を募集して「即日完売」する人気ぶりだった。

 少子高齢化による利用者の減少などを背景に地方鉄道の業績は総じて厳しく、第三セクター鉄道等協議会に加盟する三セク鉄道41社のうち2023年度の経常損益が赤字だったのは37社で経常損失額は計約86億円に上った。

 ひたちなか海浜鉄道は経営環境が厳しい中でも最終列車の繰り下げなどの営業努力で業績を改善させており、終点の阿字ケ浦から国営ひたち海浜公園の近くへ30年以降に順次延伸する計画だ。企画した読売旅行の武藤友輝さんは受賞について「(茨城県)ひたちなか市の皆様とこれまで連携して取り組んできた集大成としてこのような栄誉ある賞を頂けたことを感謝しています」と謝意を述べた。

電車内でジャズ鑑賞も「3つの誤算」

 団体旅行を対象にした「エスコート部門賞」は、小・中学生を対象とし、静岡県・伊豆半島を走る伊豆急行に乗車して謎解きやクイズに挑戦した東急スポーツシステムなどのツアーが受賞した。

「エスコート部門賞」を受けた東急スポーツサービスの横田亮さん(右、大塚圭一郎撮影)
「エスコート部門賞」を受けた東急スポーツサービスの横田亮さん(右、大塚圭一郎撮影)

 授賞式では筆者の「全国屈指の保養地の静岡県・伊豆半島でくつろぎながらも伊豆急行の鉄道職場を体験し、参加した小・中学生で力を合わせてクイズや謎解きに挑戦するなど学ぶことが多く、内容が盛りだくさんのぜいたくなツアーです。スマートフォンやゲーム機といった『デジタル』や『バーチャル』を娯楽だと捉えがちな子どもたちが親元を離れ、リアルで経験することの魅力を体得し、自立心を養うこともできる意義は大きいと確信しています。『子鉄』の父親の1人として、適齢期だったら是非とも送り出してあげたい企画だと受け止めています」というコメントが紹介された。

 個人旅行の「パーソナル部門賞」には、名古屋都市圏を走る愛知環状鉄道の貸し切り電車内でジャズの生演奏を鑑賞する名鉄観光サービスの商品「岡ジャズトレインジャズ鑑賞」が輝いた。企画した名鉄観光サービスの二橋朋美さんは「実は3つの大きな誤算があった」と打ち明け、1つは愛知環状鉄道の1日乗車券やグッズも付けて参加代金を6500円に抑えたものの当初は集客に苦戦したこと、2つ目は便所がない通勤電車を使ったため途中駅でトイレ休憩の時間を設けたものの駅の設備に難があったことだと説明。

「パーソナル部門賞」を受けた名鉄観光サービスの二橋朋美さん(右から2人目、大塚圭一郎撮影)
「パーソナル部門賞」を受けた名鉄観光サービスの二橋朋美さん(右から2人目、大塚圭一郎撮影)

 残る1点は「終了後に参加者から『とても楽しかった』『これで6500円ならば安いよ』などと満足してもらえる『うれしい誤算』だった」とし、2025年にも「是非催行したいと思っています」と意気込んだ。

寿司職人が乗り込んだ観光列車

 JR旅客6社と自治体が実施している大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」の開催地を訪問する「DC部門賞」には、富山県の第三セクター鉄道「あいの風とやま鉄道」の観光列車「一万三千尺物語」を普段は運行していない石川、福井両県に乗り入れさせた日本旅行のツアーが輝いた。

「DC部門賞」を受けた日本旅行の担当者(左から4、5、6人目)
「DC部門賞」を受けた日本旅行の担当者(左から4、5、6人目)

 参加代金2万5千円で富山、金沢、福井各駅を出発する3つのコースを用意し、募集人数の4倍弱に当たる計449人が応募。日本旅行の担当者は「北海道から沖縄県まで全国から応募があった」と明らかにした。

 うち富山駅を出発するコースでは寿司職人が列車に乗り込み、富山県特産の白エビなどの寿司を握るなどこだわった昼食も高く評価された。

 4部門賞以外では、クラブツーリズムの「がんばろう 能登半島復興応援ツアー 旅して応援『想い』をつなぐ能登半島 2日間」が「国土交通省鉄道局長賞」を受賞。「審査員特別賞」は、クラブツーリズムの「現地ガイドと行く!北海道さいはての未成線と廃線跡をたどる3日間」が選ばれた。

「国土交通省鉄道局長賞」を受賞したクラブツーリズムの企画担当者(右端と右から2人目、大塚圭一郎撮影)
「国土交通省鉄道局長賞」を受賞したクラブツーリズムの企画担当者(右端と右から2人目、大塚圭一郎撮影)
「審査員特別賞」に決まったクラブツーリズムの担当者(中央)ら(大塚圭一郎撮影)
「審査員特別賞」に決まったクラブツーリズムの担当者(中央)ら(大塚圭一郎撮影)

 一方、「夢の鉄道旅行企画」を募集する一般部門には前年度より25件増の67件の応募があり、「ベストアマチュア賞」には神奈川県在住の公務員、牧野隆さんの企画「瑠璃紺色に輝く夜行列車を降りると★未来であった大阪万博タイムトラベル 2泊3日の旅」が選出された。

(文・写真:共同通信社経済部次長〈前ワシントン支局次長、元ニューヨーク支局特派員〉・日加トゥデイ連載コラム「カナダ“乗り鉄”の旅」執筆者 大塚圭一郎)

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書道教室  並びに  書道ワークショップのお知らせ

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*日系センター 第①、②水曜日 11時~
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*日系センター 月1回 土曜日 11時―12時半
万葉集で仮名 または 漢詩で漢字のお稽古をし 毎回作品を制作します
清書用紙は受講料に込み  初心者用の手本有  準備上事前予約要

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書道研究 一成会
TEL (604)273-1621
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カナダでサッカー女子プロリーグNSLが開幕、バンクーバーで約15,000人が声援

試合前の国歌斉唱。「オーカナダ」と共に巨大メープルリーフも登場。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ
試合前の国歌斉唱。「オーカナダ」と共に巨大メープルリーフも登場。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ
開幕戦の両チーム選手と、その前にはマセソンさん、シンクレアさんの姿が。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ
開幕戦の両チーム選手と、その前にはマセソンさん、シンクレアさんの姿が。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ

 カナダで女子サッカーが歴史的一歩を踏み出した。念願だった国内プロサッカーリーグが4月16日にバンクーバーで幕を開けた。

 カナダで初めて創設されたサッカー女子プロリーグ「ノーザンスーパー・リーグ(Northern Super League:NSL)」。元カナダ代表で共同創設者のダイアナ・マセソンさんの構想から始まった壮大な夢がようやくこの日実現した。

 会場にはマセソンさんと、元カナダ代表キャプテンで国際大会生涯得点世界記録を持つバーナビー市出身のクリスティン・シンクレアさんも駆けつけ、開幕を祝った。

 開幕戦の舞台となったBCプレースには水曜日の7時キックオフにも関わらず、約15,000人が集まり、この歴史的瞬間を見守った。

開幕戦はバンクーバー・ライズFC対カルガリー・ワイルドFC

 開幕戦はバンクーバー・ライズとカルガリー・ワイルドとの一戦となった。試合は両チーム互角の戦いだったが、21分にPKのチャンスをつかんだライズが決めて1-0で辛勝した。

 ライズのPKに臨んだのはカナダ代表のMFクイン。国際経験豊かなベテランが記念すべきNSLゴール第1号を決めて、ライズにNSL初の勝利をもたらした。試合後の会見でクインは「試合開始からソワソワしていた」と明かした。カナダ女子サッカーをよく知るミッドフィルダーはカナダでカナダのための女子プロリーグが開幕したことを噛みしめるように喜んだ。「国歌はオーカナダだけなんだって思って」と笑顔を見せた。

 アニャ・ヘイナー-モラー監督は初戦がリーグ開幕戦のホーム開催となったことについて「試合前からファンの熱気を感じていた。チームにとってもリーグにとってもすばらしい開幕だった」と話した。しかし勝利はしたもののゴールはPKの1点のみ。この日はお祭り騒ぎのようにザワザワとしていたが、次からは天然芝のグランドで調整していきたいと次の試合を見据えた。ライズのホームグランドはバーナビー市のスワンガードスタジアム。

 ワイルドのリディア・ベッドフォード監督は「負けたのは残念だがリーグが開幕したことはうれしく思っている」と語り、GKスティファニー・ブコベッチは「負けたのは悔しいが地元のバンクーバーで開幕戦を迎えられたことはうれしかった」と、2人ともリーグの開幕を喜んでいた。

バンクーバー・ライズに日系カナダ人選手が所属

 ライズにはGKジェシカ・ウルフ結吏が所属している。19歳でリーグでは最年少ゴールキーパー。ライズの前は日テレ・東京ヴェルディベレーザに所属。U-17日本代表にも選出されている。

 ライズには他に2人のゴールキーパーがいるため、すぐに出場機会は巡ってきそうにないが、今後に期待できる。

ノーザンスーパー・リーグ(Northern Super League:NSL)

 2025年4月16日にブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市BCプレースで開幕したカナダ初のサッカー女子プロリーグ。

 チームは6つ。バンクーバー・ライズFC(BC州バンクーバー市)、カルガリー・ワイルドFC(アルバータ州カルガリー市)、AFCトロント(オンタリオ州トロント市)、オタワ・ラピッドFC(同州オタワ市)、モントリオール・ローズ(ケベック州モントリオール市)、ハリファックス・タイズFC(ノバスコシア州ハリファックス市)。

 シーズンは4月から10月まで。各チーム全25試合を戦う。

NSLホームページ:https://www.nsl.ca/

会見でのヘイナー-モラー監督(左)とクイン。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ
会見でのヘイナー-モラー監督(左)とクイン。2025年4月16日、BCプレース。撮影 日加トゥデイ

(取材 三島直美)

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開幕の大阪・関西万博、「再生」がコンセプトのカナダ館が人気 開幕に間に合うも、名物の販売施設開業は「追い込みの作業中」

2025年大阪・関西万博のカナダパビリオン(カナダ館)の外観(大塚圭一郎撮影)
2025年大阪・関西万博のカナダパビリオン(カナダ館)の外観(大塚圭一郎撮影)
大阪・関西万博のカナダ館が夜間にライトアップされた様子(大塚圭一郎撮影)
大阪・関西万博のカナダ館が夜間にライトアップされた様子(大塚圭一郎撮影)

 カナダ政府は、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)で4月13日に始まった2025年大阪・関西万博にカナダパビリオン(カナダ館)を出展して人気を集めている。コンセプトを「再生」とし、拡張現実(AR)を通じてカナダの革新性と多様性、創造性、環境に配慮した社会を知ることができる。カナダ館のローリー・ピーターズ政府代表は「来館者から高い評価をいただいている」と手応えを示す一方で、カナダの「名物料理」を買える販売店は「オープンが開幕に間に合わず、追い込みの作業を進めている」と打ち明けた。

カナダ館のローリー・ピーターズ政府代表(大塚圭一郎撮影)
カナダ館のローリー・ピーターズ政府代表(大塚圭一郎撮影)

AR技術でカナダ

上空から見た大阪・関西万博の会場。回廊が大屋根リング(大塚圭一郎撮影)
上空から見た大阪・関西万博の会場。回廊が大屋根リング(大塚圭一郎撮影)

 会場を囲んでいる全長約2キロの木造の回廊「大屋根リング」に面したカナダ館は、独自にパビリオンを出展した「タイプA」。氷をイメージした外観は、厳しい冬にできた川の氷が春の訪れとともに溶け出し、氷の断片が川の流れをせき止める自然現象「水路氷結」に由来する。

 入り口には「CANADA」の赤い英文字を設けており、来場者が文字の前で記念写真を撮影できるようにしている。

2025年大阪・関西万博のカナダパビリオン(カナダ館)の外観(大塚圭一郎撮影)
2025年大阪・関西万博のカナダパビリオン(カナダ館)の外観(大塚圭一郎撮影)

 入館するとタブレット端末を貸してもらうことができ、内蔵カメラを展示物などに向けると拡張現実(AR)の技術を用いてカナダの全10州・3準州が織りなす多様性や創造性、豊かな自然などが画面に映し出される。

 主要な展示室には氷のオブジェが並んでおり、そのうちの一つにタブレットのカメラを向けるとカナダ西部ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーの複合施設「カナダプレイス」と停泊するクルーズ船が画面に出現した。カナダプレイスの東館は1986年に開催されたバンクーバー国際交通博覧会のカナダパビリオンの跡だけに、ここでもカナダ館のコンセプトである「再生」を体現している。

ARで映し出されたカナダプレイス東館とクルーズ船(大塚圭一郎撮影)
ARで映し出されたカナダプレイス東館とクルーズ船(大塚圭一郎撮影)

 他にも最大都市のオンタリオ州トロントにある塔「CNタワー」(553・33メートル)、先住民による彫刻作品の制作、カナダが強みを持つ宇宙開発の様子などが浮かび上がる。

「実は未完成」の部分とは

 出口のある部屋にはパークスカナダ(カナダ国立公園局)のビーバーのキャラクター「パーカ」が待ち受けており、一緒に記念撮影をしてもらえる。パークスカナダが国立公園の絶景ポイントに置いている赤いいすも用意されている。

ステージの前に立つパークスカナダの「パーカ」(左、大塚圭一郎撮影)
ステージの前に立つパークスカナダの「パーカ」(左、大塚圭一郎撮影)

 出る際には、「スタッフたちの手作りだ」というメープルクッキーを振る舞ってくれた。ピーターズさんに「開幕に間に合わないパビリオンもある中で、よくオンタイムに完成できましたね」と話したところ、「実は最後の準備を進めている部分があります」と打ち明けた。

 フライドポテトにグレイビーソースとチーズカードをかけたカナダの名物料理「プーティン」やカナダ産のワイン、ビールなどの販売店を設ける予定だが、まだ開業していないのだ。ピーターズさんは「4月中の開業を目指している」と解説し、カナダに割り当てられた独自イベントの開催日「ナショナルデー」の5月17日には「絶対に間に合わせる」と強調した。

カナダ館の料理アドバイザー、フィル・キャメロンさん(大塚圭一郎撮影)
カナダ館の料理アドバイザー、フィル・キャメロンさん(大塚圭一郎撮影)

 ピーターズさんは「メープル味のソフトクリームも販売すれば人気を集めるのは間違いないので、用意できるかどうかを検討している」とも明らかにした。カナダ館の屋外には飲食用のテーブルといすを備えている。

 カナダ館の料理アドバイザー、フィル・キャメロンさんは「カナダには素晴らしい食材と質へのこだわりがあり、それが多様性に富み、優れた料理につながっている。カナダ館を訪れて確かめてほしい」とアピールした。

120人を超えるパフォーマーが登壇へ

カナダ館のステージ(大塚圭一郎撮影)
カナダ館のステージ(大塚圭一郎撮影)

 館内にはステージも設けられ、カナダの音楽家といった120人を超えるパフォーマーが登壇して幅広い演目を披露する。6月6月にはカナダ人ジャズピアニストの故オスカー・ピーターソン氏の功績をたたえて国立芸術センター交響楽団が演奏。7月にはカナダ人と日本人がストリートダンスのショーを披露し、8月には先住民アーティストに焦点を当てる。

 ピーターズさんに商談や会議、パーティーなどに使う空間「コラボレーションスペース」に案内していただくと、割りばしを再利用して製造したテーブル、壁に貼った再利用可能な木材パネルといった環境負荷低減に配慮した部材が広く使われていた。来場者が目にする展示でも、バックヤードでも、コンセプトの「再生」を徹底したカナダ館は、持続可能性を追求するカナダの真摯な姿勢が貫かれていた。

コラボレーションスペースにある割りばしを再利用して製作したテーブル(大塚圭一郎撮影)
コラボレーションスペースにある割りばしを再利用して製作したテーブル(大塚圭一郎撮影)

 大阪・関西万博の期間は25年10月13日まで。来場には、万博の入場チケットが必要となる。日本での大規模万博の開催は2005年の愛知万博(愛・地球博)以来、20年ぶりとなり、今回で6回目。過去最高の158カ国・地域が参加した。

パークスカナダの「パーカ」(右)と筆者
パークスカナダの「パーカ」(右)と筆者

(文・写真:共同通信社経済部次長〈前ワシントン支局次長、元ニューヨーク支局特派員〉・日加トゥデイ連載コラム「カナダ“乗り鉄”の旅」執筆者 大塚圭一郎)

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